【11月・4歳児】月案・週案の文例/ねらい、養護、子どもの姿、食育など

2020年10月5日

今月の保育のポイント

  • 自分達の公共の場所という意識を持って生活、遊びに取り組めるよう、持ち出しが出来る材料や遊びの素材を用意しておき、片付けや整頓のルールも使いにくさや快適性を体験から保育者主導の元、子ども達と考えていく。
  • それぞれの思い描くイメージが具体的な形になるように、保育者はヒントやアイディアを出しながら、子ども達と実現までの創意工夫を楽しむ。
  • 落ち葉を一緒にほうきで集めたりするなど、遊びの時だけではなく生活動作から自然を感じられる環境をつくる。
  • 子どもたちに体験をさせたい保育者の思いが強くなりすぎて子どもの発想、満足感の阻害にならないよう。子どもが今楽しんでいることや表現していることに寄り添いながら体験活動を入れていき、同じ目線で楽しむようにする。

> 今月の保育のポイントとスムーズに進めるコツ

月のねらい

  • 季節に応じた生活の仕方を知り、衣類の着脱など自らできることはやろうとする。
  • リズム遊びを通して、友達と一緒に身体を動かして表現する楽しさを味わう。
  • 自分の思いや考えを伝え、友達の思いも聞こうとする。
  • 自分の持ち物や園のおもちゃなど、身の回りの物を大切に扱う。

週のねらい

その1

  • 1週目:食事の準備や着替えなど、身の回りのことを率先して行う(養護)
  • 2週目:収穫祭に参加し、秋の食材に興味を持つ(教育)
  • 3週目:友達や保育者との会話を楽しみ、自分の思いを伝えようとする(教育)
  • 4週目:季節の移り変わりに気付き、秋の自然に親しみをもつ(教育)

その2

  • 1週目:寒暖差が激しくなるので室温や湿度、換気に気を付けて健康的に過ごせるようにする(養護)
  • 2週目:イメージを様々な素材や方法を使って表現する楽しさを味わう(教育)
  • 3週目:発表会に期待感や楽しさをもって練習に取り組む(教育)
  • 4週目:自分の思いなどを友達に伝え、友達の思いにも気づき受け止めようとする(教育)

前月末の子どもの姿

養護(生活)

  • 保育者に声をかけられなくても、自ら手洗いうがいを行う姿が見られるようになってきた。次の活動に気持ちが向いてしまっているときには雑に行なってしまう時もあるが、習慣がつき丁寧に行うことが多い。
  • イモ掘りに参加し、友達と採れたイモを見せあいながら楽しく収穫する姿が見られた。また、野菜だけでなく土の感触や畑にいた虫などにも興味を持ち、嬉しそうにしている子どももいた。
  • 食事の際には正しい姿勢やマナーを守って最後まで意欲的に食べ進める姿が見られる。また、お箸に興味を持ち、一生懸命使ってみようとする子どもも増えてきている。
  • 嫌いな食べ物があると残してしまう子どももいるが、自分なりに目標を決めて食べてみようとする子どももいた。

    💡     

    一緒に「~は食べる」と目標設定してあげましょう。その他食べない物を下げて食べるものだけを置くことで誰からもわかりやすくなります。
  • 行事や戸外での自由遊びを通して年長児と関わりを持ったことで、「年長になったら○○組になりたい」「今度は○○できるようになるかな?」などの言葉も聞かれ、大きくなることへの期待感やでてきた子どももいる。

    💡     

    張り切ってリーダーを取ろうとする子もいます。言うことを聞かなくてはいけないような雰囲気にならないように、しっかり観察しましょう。

教育(遊び)

  • 鬼ごっこやかくれんぼなど簡単なルールのある遊びを友達と楽しみ、少しずつ自分たちでルールを作って遊ぼうとする姿も見られるようになってきた。楽しくなりすぎるとルールを忘れてしまうこともあり、いざこざが起きることもある。

    💡     

    ルールを理解していても、負けることが嫌で守らない子もいます。少し話しながら時には1人での葛藤の時間もとってあげましょう。
  • 自分のイメージしたこと考えたことを一生懸命に友達に伝えようとする姿が見られた。また、相手の言っていることを聞こうとする姿も見られている。
  • 運動会では、「かっこいいところ見てもらう!」と当日は張り切っている子どももいれば、緊張して表情が硬くなっている子どももいた。
  • 木の実や色の変わった葉っぱなどを見つけ、興味を持って調べる姿も見られた。また、ままごとに取り入れ、ケーキの飾りやご飯に見立てて遊ぶ子どももいた。

活動内容(五領域対応)

養護(生活)

  • 自分たちで食事の準備を行い、友達と楽しく食事をする。(健康・人間関係)
  • 気温や体温に応じて、衣類を着脱して快適に過ごせるように調節しようとする。(健康)

    💡     

    運動すると暑くなり、止まると風が冷えるそんな季節では、子どもの温度調節もしやすいですし、保育者の言葉も刺さりやすいです。
  • 手洗いうがいを丁寧に行い、体調管理に気を遣おうとする。(健康)
  • 年下の友達に対して、優しく接しようとする。(人間関係)
  • 季節の移り変わりに気付き、自然に対して興味や関心を持つ。(環境)

    💡     

    「今日は寒いね」「雲が羊みたいだね」など、あらゆる目線での気づきを保育者も発信することで、子どもたちも色んな所に目を向けるようになります。
  • 他者を助けたり、優しくすること、逆に他者に助けられることの感謝や大切さを知る。(人間関係)
  • 友達や他者にも自分と同じような気持ちがあることを知る。(人間関係)
  • 配膳時、食器の位置を正しく整えて食べる。(健康)

教育(遊び)

  • 保育者や友達と話すことを楽しみ、自分の思いや考えを伝え、相手の気持ちも聞こうとする。(言葉・表現・人間関係)

    💡     

    相手の思いも分かってはいるけど、自分の思いもある。こんな葛藤でいっぱいの4歳児です。一見わがままかな?と思っても基本受け止めてあげましょう。
  • 遊びや活動を通して様々な友達と関わりを持ち、一緒にイメージを膨らませて遊ぶ楽しさを味わう。(人間関係・表現)
  • リズムに合わせて身体を動かすことを楽しみ、表現することを楽しむ。(表現)

    💡     

    4歳児は心を揺らしながら取り組みます。運動機能が育ってきて表現にはぴったりの時期です。手ごたえのある活動を用意しましょう。
  • のりやはさみなどを正しく使って、丁寧に製作に取り組む。(環境)
  • 思い切ってのびのびと身体を動かし、元気に遊ぶ。(健康)
  • 公共の場所でのマナーを知り、他者のことを考えて利用する。(人間関係・環境)
  • 身近な自然を遊びに取り入れ、色々なことに気付いたり、感じたりする。(環境・言葉・表現)

そもそも五領域って・・・?

五領域とは「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の5つの領域を指します。

  • 健康: 心身の健康に関する領域
  • 人間関係: 人との関わりに関する領域
  • 環境: 身近な環境との関わりに関する領域
  • 言葉: 言葉の獲得に関する領域
  • 表現: 感性と表現に関する領域

保育所保育指針、幼稚園教育要領の中の「ねらい及び内容」で示されている、とても大切な考え方です。この五領域に基づいて月案が作成され、日々の保育も行なわれます。

参照元:厚生労働省|保育所保育指針

参照元:文部科学省|幼稚園教育要領

 

環境構成と援助

養護(生活)

  • 子どもが自ら率先して行動できるよう、次に行う活動などを前もって伝えるようにしていく。また、少しずつ文字に興味が出てくる子どももいるため、子どもが見えるところに1日の流れなどを掲示しておく。

    💡     

    次の活動をボードなどで視覚化することは、私たちで言えば駅の看板のようなもの。自分で考えるためにも、考えやすい環境を設置しましょう。
  • 衣類の調節をどんなときに行うかなど伝え、子どもが自分で考えて行えるように促していく。また、汗をかいても遊びが優先になってしまう子どももいるため、様子を見ながら必要に応じて声をかけていく。
  • 戸外や行事を通して年下の友達と関わる機会を設け、接し方について知らせていく。また、声かけなども優しく行えるようにどんな口調や態度がいいのか子どもと一緒に考える。

    💡     

    あまりにも譲りすぎな場合は、自分の自我を抑えてすぎてないかの心配もしてあげましょう。
  • 秋の自然に気づけるよう、子どもが見つけたものをクラスで紹介する時間などを設ける。また、友達が図鑑で調べたことなどを伝え、興味が持てるようにしていく。
  • 手洗いうがいの大切さを改めて伝え、子どもが行う理由まで理解して行えるようにする。
  • ありがとうの気持ちや感謝の気持ち、人に対して親切にすることの心地よさを感じられるよう、友達からもらったり、助けてもらった機会に「やさしくしてくれてありがとう」等保育者から代弁したり、「~してくれてよかったね」等助けられた方が気持ちを再確認できる時間をつくる。
  • トラブルや喧嘩の中でお互いの言い分を聞きながら、反対側の相手も同じ気持ちがあることを伝え、子どもとその上での身の振り方や言葉の使い方を考えられるようにする。
  • 何をどこに置くかを表にして貼っておき、食べる前に確認できるようにする。

教育(遊び)

  • 子どもが思いや考えを伝えようとしているときにはしっかりと聞き、伝える嬉しさや充実感を感じられるようにする。また、相手の話も落ち着いて聞けるように必要に応じて声をかけたり聞く機会を設けたりする。

    💡     

    自分の思いを話すことで、自分の考えを整理していきます。言語化によって怒るなどの気持ちを抑えることもできます。支離滅裂でもしっかり聞き、難しいところは代弁してあげましょう。
  • 親しみやすい音楽を使って、リズム遊びを行っていく。友達と一緒に身体を動かすことで、苦手意識のある子どもも楽しく取り組めるように工夫する。
  • 製作の際には改めてはさみやのりの使い方の確認を行う。手先が不器用ではさみがなかなか上手く扱えない子どももいるため、怪我のないように気をつけて援助していく。

    💡     

    ハサミなどの道具に対して、3歳児ほどの初々しさはありません。慣れてきたころが怪我をします。注意散漫になっていないか表情や動作をチェックしましょう。
  • 保育者も率先して身体を動かし、遊びを盛り上げる。子どもだけで遊びが盛り上がっている場合は、勢い余って危険なことの無いよう、危険予測をしながら子どもの動きをしっかり見守る。
    当日の声掛け以前に、「電車の中ではしんどい人もいるかもしれない」「道路を歩くときは他の人も通れるように端っこを歩く」等、事前にペープサートなどを使って、何故マナーがあるかを知る時間を作る。
    自由遊びのままごとの中にどんぐりや落ち葉などを使ったり、製作活動以外でも子どもの発想や感想を伸ばしていけるように素材をみんなで集めに行ったり、用意しておく。

健康、安全面で配慮すべき事項

  • 寒暖差が出てきて肌寒い日もある。体調管理に気をつけながら、快適に過ごせるように環境を整えていく。
  • 流行性の感染症が流行りやすくなるため、室内の温度、乾燥に気をつける。

今月の製作・歌・絵本・手遊び・室内室外遊び

製作

  • カラフルミノムシ
  • カラフルふくろう
  • あおむしチラリ秋の果物製作

この他、【秋の自然】や【行事】の製作を『リボン、絵具、マスキングテープ、塗る、貼る、切る』等、身近な素材と手法でご紹介!

> その他の製作はコチラ♪(インスタグラムが開きます)

  • はしるのだいすき
  • トム・ピリビ
  • もりのファミリーレストラン

> その他の歌はコチラ♪

絵本

  • どうぞのいす
  • もりのなか
  • からすのパンやさん

> その他の絵本はコチラ♪

手遊び

  • こんこんクシャン
  • おいもころころ
  • 3びきのこぶた

> その他の手遊びはコチラ♪

室内室外遊び

  • どんぐりごまで遊ぼう
  • 新聞紙じゃんけん
  • モミジでヘリコプター、イチョウでひっぱり相撲

> 遊びの詳細はコチラ♪

行事

  • 文化の日(11/3)
  • 七五三(11/15)
  • 新嘗祭(11/23)
  • 勤労感謝の日(11/23)
  • 絵本の日(11/30)

> それぞれの行事について詳しくはコチラ♪

食育

  • お箸の正しい持ち方を知り、使ってみようとする。
  • 嫌いなものも自分なりに頑張って食べてみようとする。
  • 収穫祭に参加し、いろいろな食べ物に興味や関心を持つ。

地域と家庭との連携

  • 収穫祭や交通安全教室などの行事についてお知らせを出し、準備物の用意に協力してもらえるようお願いする。
  • 冬に流行りやすい感染症などについて掲示し、家庭もでも注意しながら過ごしてもらえるようにしていく。また、体調不良などが見られる場合は、園に共有してもられるようにお願いし、協力しながら健康管理をしていく。
  • 思いっきり身体を動かして活動をすると暑くなることもあるため、寒暖差にも対応できるよう着脱しやすく動きやすい着替えを用意してもらえるように声をかけていく。

自己評価

  • 自分たちで率先して食事の準備をすることができたか。また、友達と楽しく食事を進められたか。
  • 気温や体温に応じて、衣類を着脱しようとする姿が見られたか。
  • 自ら進んで手洗いうがいを丁寧に行うことができたか。
  • 年下の友達に対して、優しく接することができたか。
  • 季節の移り変わりに気付き、自然に対して興味をことができたか。
  • 保育者や友達と話すことを楽しみ、自分の思いや考えを伝えられたか。また、相手の気持ちを聞こうとする姿が見られたか。
  • 遊びや活動を通して様々な友達と関わりを持ち、一緒にイメージを膨らませながら遊びを楽しんでいたか。
  • リズムに合わせて身体を動かすことを楽しみ、表現する楽しさを感じられていたか。
  • のりやはさみなどを正しく使って、安全に製作に取り組めていたか。

 

 

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ほいくのおまもり

サイト管理人夫婦の夫の方。保育士を3年勤めた後、営業や経理、自営業など幅広い仕事をして社会人14年目。異色な人生経験を少しでも役立てたいと思いから、2016年4月にこのサイト立ち上げました。3児の父でミニマリストの読書好きです。好きな言葉はLess is more.

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