【8月・1歳児】月案・週案の文例/ねらい、養護、子どもの姿、食育など

2020年7月7日

今月の保育のポイント

  • 一直線に活発に遊ぶことを好むようになってきた一方で、体温調節は未熟であるため、熱がこもりやすく、すぐに不調をきたすので、室温や外遊びの時間に考慮し、快適に過ごせるように環境を整える。
  • あせも、虫刺され、かぶれや、寝汗をかいて目覚める子どもがいる姿があるので、一人ひとりのケアを怠らず、午睡の時間を十分に取り、快適に過ごせるように援助する。
  • 水遊び、虫に触れる、身体を動かして遊ぶなど、夏ならではの遊びを保育者や友達と関わりながら楽しむ。保育者は素材や玩具を用意し、遊びを子どもと楽しみながら盛り上げていく。
  • 水着やタオル等、水遊び用の用意を入れたバッグを子どもが出しやすい場所に置いておき、すぐに取り出せるようにする。

> 今月の保育のポイントとスムーズに進めるコツ

月のねらい

  • 暑さに負けないように、元気に過ごす。
  • 水や砂、泥などに触れ、夏ならではのダイナミックな遊びを楽しむ。
  • 保育者や友達と一緒に関わりながら遊ぶことを楽しむ。
  • 夏の生き物や植物に親しむ。

週のねらい

その1

  • 1週目:汗をかいたら着替え、心地よく過ごす(養護)
  • 2週目:水や砂に触れ、夏ならではの遊びをたのしむ(教育)
  • 3週目:夏祭りに参加し、楽しさを味わう(教育)
  • 4週目:興味のある遊びを、友達や保育者と一緒に楽しむ(教育)

その2

  • 1週目:保育者や友達と夏の遊びを共に楽しむ(教育)
  • 2週目:十分な水分補給や休憩を取りながら暑い夏を健康的に過ごす(養護)
  • 3週目:保育者や友だちと一緒に、水遊びや感触遊びのおもしろさや気持ちよさを味わう(教育)
  • 4週目:夏の自然に親しみながら、興味や関心などを広げる(教育)

前月末の子どもの姿

養護(生活)

  • 保育者に手伝ってもらいながら、自分で衣類の着脱をしようとする子どもが多い。
  • 初めて食べるものなどでは嫌がる姿がみられることもあったが、少しずつ様々な料理形態に慣れて意欲的に食べ進める姿が見られている。
  • 食事の挨拶をする際には、保育者の真似をしながらしぐさや言葉で示すようになってきた。

    💡     

    1歳児にはオーバーリアクションで見せましょう。言葉もはっきりと、身振り手振りも大きく、ゆっくりと。真似をしてもらうためのポイントです。
  • 親しみのある保育者に見守られながら、安心して眠る姿が見られる。
  • おまるに座ることに慣れ、保育者に声をかけられると意欲的にトイレに向かっている子どももいた。

教育(遊び)

  • 「ちょうだい」「どうぞ」など簡単な言葉のやりとりを、保育者と楽しんでいる。

    💡     

    絵本にしても言葉にしても繰り返し楽しむことで力として身についていきます。
  • 製作の際には様々な素材に触れることを喜び、興味を示していた。
  • 指先を使う遊びには集中して取り組み、ひとり遊びを楽しんでいる姿が見られた。
  • 友達のやっている遊びに興味を持ち、関わって遊ぶことを楽しんでいた。

    💡     

    完全な平行遊びから、徐々に友達と同じ遊びをするようになっていきます。この段階でみんなで出来る遊びをしかけていくと楽しめますよ。
  • 水遊びの際には顔にかかると泣いてしまう子どももいたが、喜んで遊ぶ子どもが多かった。泥には抵抗を示すこともあったが、慣れてくると意欲的に遊び、楽しんでいる姿が見られた。
  • 興味のある絵本を保育者のもとへ持ってきて、読んでもらおうとする子どももいた。

活動内容(五領域対応)

養護(生活)

  • 食事の際には、自ら挨拶のしぐさをしようとする。(健康・表現)
  • 保育者に励まされながら、スプーンを持って自ら食べようとする。(健康・人間関係)

    💡     

    まだ手づかみ食べをしようとする子もいます。無理強いにならないように徐々に移行していきましょう。
  • 汗をかいたり水れぬれたりすると着替え、清潔にする心地よさを感じる。(健康)
  • 着替えの際には、自ら腕をあげたり袖に通したりしようとし、保育者に手伝ってもらいながら意欲的に着替えようとする。(健康)

    💡     

    「自分で」の気持ちを支えてあげる心で、何気なく援助を行いながら「できたね」と一緒に楽しみましょう。
  • 保育者に声をかけられると自らトイレに向かい、おまるに座ろうとする。(健康)
  • ゆっくり、よく噛んで食べようとする。(健康)
  • 自分で服を出したり、帽子をしまうなどする。(健康)
  • 食器に手を添えて、最後まで一人で食べる。(健康)

教育(遊び)

  • シャボン玉を見たり触れたりし、興味を持つ。(環境)
  • 水遊びや泥遊びなどの夏ならではの遊びを楽しむ。(環境)

    💡     

    1歩外に出て始めに目に入った環境で1歳児は遊びがちです。先に環境は用意しておきましょう。
  • 保育者に手を引かれ、手すりにつかまりながら、階段を上り下りしようとする。(環境)
  • 指差しや簡単な言葉を使いながら、自分の思いを伝えようとする。(言葉)
  • 保育者に気持ちを受け止めてもらう満足感を味わう。(健康・人間関係)
  • 簡単なリズム遊びや運動遊びに喜んで参加し、身体を動かすことを楽しむ。(表現)

    💡     

    両足ジャンプ、走る、這う、出来なくても何となくやっている雰囲気を楽しむぐらいで取り入れていきましょう。
  • 保育者と夏野菜を収穫し、一緒に食べる。(健康・環境)
  • 水を移し替えたり、すくってこぼす等して水の性質に触れ、遊びを楽しむ。(健康・表現)
  • 自分の行きたいところや興味あるところに行き、発見や興味を保育士に伝える。(人間関係)

そもそも五領域って・・・?

五領域とは「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の5つの領域を指します。

  • 健康: 心身の健康に関する領域
  • 人間関係: 人との関わりに関する領域
  • 環境: 身近な環境との関わりに関する領域
  • 言葉: 言葉の獲得に関する領域
  • 表現: 感性と表現に関する領域

保育所保育指針、幼稚園教育要領の中の「ねらい及び内容」で示されている、とても大切な考え方です。この五領域に基づいて月案が作成され、日々の保育も行なわれます。

参照元:厚生労働省|保育所保育指針

参照元:文部科学省|幼稚園教育要領

 

環境構成と援助

養護(生活)

  • 食事の際には保育者自身がしっかりと挨拶を行う。その際には、子どもが一緒に真似しやすいようにゆっくりと行い、楽しい雰囲気で食事を始められるようにする。

    💡     

    大人が子どもに「やって」と言わないことを何故か子どもは真似したがります。保育士自身が模範になることは大切です。
  • 着替えの際には、子どもが着替えようとする姿を認め、一緒に着替えを進められるようにうる。
  • 子どもが意欲的にトイレに向かえるよう、遊びの様子に配慮しながら一人ひとり声かけを行う。渋ってしまう子どもはタイミングにも配慮し、あとから声をかけるなど個別に対応するようにする。

    💡     

    トイレトレーニングの相談をぼちぼちされる頃と思います。トイレで排尿することを知る、一緒に行ってみる、無理強いしない。これらを基本に保護者と連携をとりながら進めていきましょう。
  • ゆっくり、落ち着いた空気で食べられるようにし、「よく噛んでね」等やさしく見守りながら声をかける。
  • 帽子や服の場所が分かりやすいように、棚にイラストを貼っておき、同じ場所から取りやすいようにする。
  • 食事の様子を見守り、手を添えた方が安定して食べやすいことを知らせる。最後は1か所に皿の食物をまとめる等、終わりが分かりやすいようにする。

教育(遊び)

  • 階段を上り下りする際には怪我に気をつけ、子どもの手を引いて上り下りを行う。子ども同士が押したりしないよう、間を開けて登ったり、少人数で移動するように気を付ける。

    💡     

    「前の人を待つ」などは1歳児には高度です。「あぶないよ!」と注意する回数を減らすためにも、環境づくりは大切ですね。
  • 自分の気持ちを態度だけでなく、指差しや言葉で伝えられるように代弁していく。また、気持ちを伝えようとしている時にはしっかりと受け止め、充実感を感じられるようにする。

    💡     

    代弁の効果がある時は「子どもが困った時」。一緒に問題を解決する姿勢で接しましょう。
  • 運動遊びやリズム遊びの際には、広い場所で行い、子ども同士がぶつかって怪我のないように配慮する。
  • 色の違いや数を一緒に数えたり、子どもが野菜をもぎ、その場にいる虫なども含めて手触りや色味、数を楽しめるように収穫する。
  • 水の中で水を大きく動かしたり、一滴の水の滴りやバケツをひっくり返して滝のように落ちる様子を保育者が作り出し、様々な水の楽しさを全身で受け取れるように遊びをつくる。
  • 子どもの指さしや興味の瞬間に「~があったの?」等、共有をしたり、子どもから話しかけられるのを近くで待ち、応答のやりとりを作る。

健康、安全面で配慮すべき事項

  • 歩くのが上手になり、だんだんと走りたい子どもも増えてくる。部屋の中での転倒や子ども同士がぶつかったりして怪我をしないよう、こまめに声かけを行う。また、子どもの走りたい気持ちも受け止め、広々とした場所でのびのび遊べる時間を設けるようにする。
  • 日差しが暑く、遊具なども暑くなってくる。やけどなどに繋がらないよう、遊ぶ前には安全点検を必ず行うようにする。

    💡     

    気温をチェックするときは同時に地面の温度も触って確かめましょう。それで大体の熱され具合が分かります。
  • 水分補給や休息を必要に応じて取りながら、熱中症にならないよう気を付ける。また、水分補給をあまり行わない子どもには、特に気をつけてこまめに声をかけていく。

今月の製作・歌・絵本・手遊び・室内室外遊び

製作

  • びっくりスイカ
  • おばけがばぁ!
  • スタンプでかき氷製作

この他、【夏の自然や物】の製作を『紙皿、牛乳パック、スポンジ、塗る、折る』等、身近な素材と手法でご紹介!

> その他の製作はコチラ♪(インスタグラムが開きます)

  • きんぎょのひるね
  • ゆりかごのうた
  • アイアイ

> その他の歌はコチラ♪

絵本

  • おめんです
  • くらい くらい
  • あっ!

> その他の絵本はコチラ♪

手遊び

  • サイダー
  • かきごおり
  • いわしのひらき

> その他の手遊びはコチラ♪

室内室外遊び

  • 寒天でひんやり感触遊び
  • フィンガーペインティグ
  • 水遊びのススメ

> 遊びの詳細はコチラ♪

行事

  • プール遊び
  • 夕涼み会(夏祭り)
  • 避難訓練
  • 誕生会
  • 身体測定
  • 水の日(8/1~)
  • 原爆の日(8/6,9)
  • 山の日(8/8)
  • お盆(8/13~)
  • 終戦記念日(8/15)

> それぞれの行事について詳しくはコチラ♪

食育

  • 夏野菜に触れ、旬の食材への興味を持てるようにする。
  • 清潔な環境で食事をする心地よさを感じる。
  • 食べたい気持ちを大切に受け止めてもらいながら、ゆったりとした雰囲気の中で食事を楽しむ。

地域と家庭との連携

  • 夏季休暇中は家族との外出などで生活リズムが崩れ、疲れが出やすい時期。ゆったりと過ごせる時間も持って生活リズムに気をつけて過ごしてもらうよう声をかけていく。
  • 水遊びのある日には健康状態のチェックを必ず行ってもらい、水遊びの可否について知らせてもらう。
  • 汗をかいて着替えることも多いため、引き続き着替えの補充を多めに行ってもらえるようにお願いする。
  • 水遊びの道具や着替えを持ち帰ったら、洗濯して再度持ってきてもらえるように声をかけていく。

自己評価

  • 食事の際には保育者に励まされながら、スプーンを持って自ら食べようとする姿が見られたか。
  • 汗をかいたり水れぬれたりすると着替え、清潔にする心地よさを感じることができたか。
  • 着替えの際には、保育者に手伝ってもらいながら意欲的に着替えようとしていたか。
  • 保育者に声をかけられると自らトイレに向かい、おまるに座ろうとできたか。
  • 水遊びや泥遊びなどの夏ならではの遊びを楽しめたか。
  • 保育者に手を引かれ、手すりにつかまりながら、階段を上り下りできたか。
  • 指差しや簡単な言葉を使いながら、自分の思いを伝えることができたか。
  • 保育者に気持ちを受け止めてもらう満足感を味わえたか。
  • 簡単なリズム遊びや運動遊びに喜んで参加し、身体を動かすことを楽しめたか。

 

個人案はこちら♪

【8月】個人案の文例【1歳児】

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ほいくのおまもり

サイト管理人夫婦の夫の方。保育士を3年勤めた後、営業や経理、自営業など幅広い仕事をして社会人14年目。異色な人生経験を少しでも役立てたいと思いから、2016年4月にこのサイト立ち上げました。3児の父でミニマリストの読書好きです。好きな言葉はLess is more.

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