もくじ
今月の保育のポイント
- 戸外でどんぐりや落ち葉など秋の自然に触れ、親しんで楽しむ。友達と同じことをして遊び、楽しみを共有していく体験を重ねる。
- 朝夕の気温差が大きいので、保育室での暖房の入れ方や衣服の調整を保護者と連携しながら進めていく。
- 子どもの自立したい気持ちと甘えたい気持ちで揺れる姿を受け止め、毎月同じようなことでも、積み重ねていくことをねらいとして継続して続けていく。
- 子どもの様子から出来ないところだけをさり気なく援助し、自分で自分のことをやりたい気持ちを大事にする。
- 子どもが分かりやすいように、箱におもちゃの種類ごとの写真を貼るなどし、子どもが自分で取り出し片付けやすいように環境を作っていく。
- 喧嘩などのトラブル時は互いの子どもの気持ちを受け止めながら、ゆっくりと言葉で伝えていくようにする。
月のねらい
- 散歩や戸外遊びを通して自然に触れ、興味を持つ。
- 保育者を通して友達とも関わりを持ち、一緒に好きな遊びを楽しむ。
- 風邪の予防などをしてもらいながら、元気に過ごす。
週のねらい
その1
- 1週目:身の回りのことを自ら行おうとする(養護)
- 2週目:保育者の真似をしながらリズム遊びを楽しむ(教育)
- 3週目:落ち葉などの秋の自然に触れて遊ぶ(教育)
- 4週目:友達と関わって遊ぶ楽しさを味わう(教育)
その2
- 1週目:保育者や友だちとの言葉のやり取りを楽しんで遊ぶ(教育)
- 2週目:ごっこ遊びなどをしながら、言葉で表現しようとする(教育)
- 3週目:保育者や友達に関心を持ちながら好きな遊びを楽しむ(教育)
- 4週目:気温の変化に十分に注意して健康的に過ごせるようにする(養護)
前月末の子どもの姿
養護(生活)
- スプーンを持って食事を進める姿が見られ、少しずつ自分でうまくすくえるようになってきている。
- 手洗いの際には自分で手を合わせて腕を伸ばし、洗おうとする姿が見られた。また、袖をまくろうとする姿が見られる子どももいる。
- トイレに座っての排泄が成功し、保育者と一緒に喜ぶことができた。連続して成功すると、自慢げな顔をしており、自信に繋がっている様子も見られた。まだまだタイミングには個人差があり、オムツに出てしまっている子どももいる。
- 衣類の着脱の際には、保育者に手伝ってもらいながら少しずつ自分で着ようとする意欲が見られるようになってきている。腕を通したりズボンをあげたりしようとするしぐさが増えてきている。
💡
失敗しても助けてもらえる安心感から、挑戦が生まれます。しっかりついてほめてあげましょう。
教育(遊び)
- 好きな遊びを保育者と楽しんだり、同じ遊びに興味を持った友達と一緒に関わったりして遊ぶ姿が見られる。時にはおもちゃを取られてしまっていざこざになり、泣いてしまうこともあるが、繰り返し遊ぶことで友達に興味を持ち始めている。
💡
とりあえず一緒に同じことをするのが楽しい、狭い所に一緒にぎゅうぎゅう詰めが楽しい、そんな時期でもあります。 - 身の回りのものに興味を持ち始め、気になるものや友達がいれば指さしや言葉で保育者に伝えようとする子どもが増えてきた。
- 音楽に合わせて身体を動かしたり、保育者との触れ合い遊びを喜んだりし、多くの子どもが物事への興味や関心に広がりがでてきている。
- 戸外遊びの際には砂遊びや木の実、トンボなどの生き物にも興味を持ち、見たり触れたりすることができていた。
💡
興味をもって関わることができるよう、保育者自身が興味をもって色々と手に取ってみることも大切ですよ。 - 保育者に話しかけられると、簡単な言葉で反応したり仕草や態度で示したりする姿が見られた。
活動内容(五領域対応)
養護(生活)
- 保育者に励ましたり見守られたりしながら、苦手なものも少しずつ自分で食べてみようとする。(健康)
💡
家で何を毎日食べているか把握しておきましょう。甘いお菓子ばかりで野菜は一切食べていない家庭も。背景を把握しながらスモールステップで進めましょう。 - トイレで排泄することに慣れる。(健康)
- 保育者に援助してもらいながら、自分でズボンの上げ下げを行う。(健康)
- 脱いだ靴や衣類を自分のロッカーに入れようとする。(健康)
💡
自分で自分のことができるよう、保育者がしっかり丁寧についてしばらく過ごすことで、2歳につながっていきます。 - 落ち葉などに触れ、秋の自然に興味を持つ。(環境)
- スプーンやフォークを下から握って食べようとする。(健康)
- 服の前後を保育士と確認しながら着脱をする。(健康)
- 手や服の汚れに気付き、綺麗にしようとする。(健康)
教育(遊び)
- ままごとなどを通して、生活の模倣遊びや再現遊びをする。(表現)
💡
スプーン使い、持ち方を楽しく学ぶならここがおすすめです。遊びの中で楽しく学んでいきましょう。 - 友達に関心をもち、関わって遊ぶ楽しさを味わう。(人間関係)
- 戸外では異年齢の友達とも一緒に遊び、年上の友達と触れ合う楽しさを知る。(人間関係)
- 保育者の真似をしながら音楽に合わせて身体を動かし、簡単なリズム遊びを楽しむ。(表現)
- 好きな遊具や乗り物などを使って存分に遊ぶ。(環境)
- 自分の気持ちや欲求を身振りや片言で表現しようとする。(言葉)
💡
子どもが言いかけている間、気持ちを察することも大切ですが、待つことも同じように大事です。子どもの話は伝えようとしている以上、基本は最後まで聞きましょう。 - のびのびと追いかけっこ等、全身を使って遊ぶ。(健康)
- クレヨンや絵具を使い、好きな色で絵画活動を楽しむ。(表現)
- 秋に出てくる虫、落ち葉やドングリ類の木の実などに触れて楽しむ。(環境)
環境構成と援助
養護(生活)
- 自分で苦手な食べ物が分かり、除けて食べる姿も見られるようになってくる。保育者が食べている姿を見せたり声をかけたりすることで、食べてみようとする意欲が湧くようにしていく。
- 排泄の感覚がなかなか掴めず、おむつに出てしまう子どももいる。一人ひとりの成長や様子に合わせて、トイレでの排泄に少しずつ慣れられるようにしていく。
💡
排尿間隔が安定し、もじもじしたり感覚に芽生えたころ、トイレに誘ってみましょう。 - 衣類の着脱に意欲的になり、自ら袖を通したりズボンの着脱をしたりしようとする子どもも増えてくる。時間がかかるが、その意欲を認め、自分で挑戦できるように見守っていく。前後を確認などは難しいため、必要に応じて援助を行うが、やりすぎないように注意する。
- 自分のロッカーや棚がわかりやすいよう、マークをつけたり場所を決めたりしておく。
💡
毎日同じ場所に同じものがある、ルーティンを作ることは生活動作で安心、安定できる材料です。 - 保育者が手を添えたり、持ち方を見せながら徐々に丁寧に伝えていく。
- 服のポケットの位置やプリントを目印に「ポケットの方が後ろだね」等、子どもが理解できるように言葉をかける。
- 拭き取った汚れを一緒に見たり、鏡で確認しながら進める等、子どもが変化に気付けるように進めていく。
教育(遊び)
- ご飯を食べるなどの生活の模倣遊びが少しずつできるようになってくる。イメージを持って遊べるよう、保育者も一緒に楽しんでいく。
- 友達の存在に気づき、関心が持てるよう、保育者が仲立ちしながら友達との関わりを作っていく。お互いの気持ちを代弁しながら、楽しい雰囲気の中で関わりが持てるように配慮する。
- リズム遊びを行う際には、早すぎる曲などを選択しないよう注意する。子どもがしっかりと身体を動かしながら楽しめるものを選ぶ。
💡
保育者もオーバー気味に動きましょう。それぐらいで丁度楽しさが伝わります。 - 遊具などで遊ぶ際には、転落などが起きないよう、高い場所や滑りやすいところには保育者が必ずついておく。また、子どもの行動を把握し、危険なく遊べるように見守る。
💡
この時期、走ります。しかし危険察知、回避能力はほぼ0と思いましょう。危険な箇所がないか?遊ぶフィールドの下調べをしておきましょう。 - 保育者も全身を動かして率先して遊ぶ。しっぽを付けて子ども達が取りに行くなど、分かりやすい動機と目標を設定する。
- 子どもの描く姿から手指の操作を観察しながら、「いい色で素敵だね」等認める声掛けや、「ここも一緒に塗ってみようか」など、意欲を大切にしながら声をかけていく。
- 虫カゴや代わりになるケースをもっていき、子どもが集めて触れ合えるようにする。「つるつるだね」「コロコロ転がって楽しいね」等、質感の気づきや感情に寄り添う声掛けをする。
健康、安全面で配慮すべき事項
- 感染症が流行りやすく、寒暖差によって体調不良も起こしやすい時期になってくるため、一人ひとりの普段の様子の観察や変化を見落とさないように気をつけていく。
💡
体調がすぐれない子が現れたら注意が必要です。3日後にはほとんどの子が鼻水、咳なんてことも。 - 固定遊具やおもちゃなどの安全点検を行い、誤飲や破損に繋がりそうなものは適宜修理を行う。
今月の製作・歌・絵本・手遊び・室内室外遊び
製作
- かわいい!みの虫製作
- 落ち葉でポンポン
- 紙皿でフクロウさん
この他、【秋の自然】や【遊びや行事】の製作を『葉っぱ、トイレットペーパーの芯、ビーズ、描く、貼る、』等、身近な素材と手法でご紹介!
歌
- でぶいもちゃん ちびいもちゃん
- きくのはな
- もみじ
絵本
- いいおかお
- くまさん おでかけ
- ねてるの だあれ
手遊び
- やきいもグーチーパー
- 大きなクリの木の下で
- やさいのうた
室内室外遊び
- 電車ごっこ
- どんぐりころころお絵描き
- 大地の窓
行事
- 文化の日(11/3)
- 七五三(11/15)
- 新嘗祭(11/23)
- 勤労感謝の日(11/23)
- 絵本の日(11/30)
食育
- スプーンを正しい持ち方で持ってもようとする。
- 様々な食材に興味を持ち、自ら進んで食べてみようとする。
- 食事の間は座って過ごし、落ち着いた雰囲気の中で食事を楽しく進める。
地域と家庭との連携
- 室内は暖かく、戸外では寒い日も増えてくるため、体温調節のしやすい服装をお願いする。また、着替えも調節しやすいものを準備してもらう。
- 流行りやすい感染症についてお手紙を出したり掲示板に掲示したりし、対処法や予防について知らせていく。また、園や家庭で体調不良が見られた場合には、双方ともに連絡をしっかりと行うようにしていく。
- 園庭開放や育児講座についてなど、お知らせを掲示する。
自己評価
- 励ましたり見守られたりしながら、苦手なものも自分で食べてみようとしていたか。
- 保育者に援助してもらいながら、自分でズボンの上げ下げを行うことができたか。
- 脱いだ靴や衣類を自分のロッカーに入れようとしていたか。
- 秋の自然に興味を持ち、落ち葉などに触れながら遊ぶことができたか。
- ままごとなどを通して、生活の模倣遊びや再現遊びを楽しめたか。
- 友達に関わって遊び、関心を持つことができたか。
- 戸外で異年齢の友達とも一緒に遊び、年上の友達と触れ合うことを楽しめたか。
- 保育者の真似をしながら身体を動かし、簡単なリズム遊びを楽しめたか。
- 好きな遊具や乗り物などを使って、思う存分遊ぶことができたか。
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