もくじ
月案de動画
今月の保育のポイント
- 今までの経験を活かして、遊びを工夫して作り上げたり、友達とやりとりしながら遊びを発展させたりと、深まっていく時期。保育者も遊びのヒントや題材を出しながら子ども達と遊びを深めていく。
- 友達と関わりたい、友達と一緒にやりたい意欲はあるものの、一方通行であることも珍しくない。また自分の思いが伝わらずにトラブルとなることもあるので、保育者はお互いの間に入り、目には見えない友達の気持ちを丁寧に少しずつ聞きながら、自分なりの答えを子どもが出せるように援助する。
- 家庭で楽しんでいたことを園でも楽しみ、広げていく姿やその逆もあるので、家庭での様子や発見を保護者と共有しながら、園と家庭の循環を通して遊びを深めていく。
月のねらい
- 友達と一緒に、お互いの考えを出し合いながら遊ぶ楽しさを味わう。
- こまめな水分補給や太陽の下で長時間の活動をしないなど、夏の生活の仕方を知る。
- 夏野菜の収穫を喜び、苦手な野菜でも意欲的に食べてみようとする。
- 夏ならではの遊びを通して、様々な友達との関わりを深める。
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週のねらい
その1
- 1週目:こまめな水分補給を行い、自ら健康に気をつけようとする(養護)
- 2週目:様々な友達と関わりを持ち、思いを伝え合いながら遊ぼうとする(教育)
- 3週目:夏野菜の収穫を行い、最後まで育てた達成感や収穫できた嬉しさを感じる(教育)
- 4週目:友達と一緒に試したり工夫したりしながら遊ぶ楽しさを味わう(教育)
その2
- 1週目:梅雨期から夏季にかけて健康、清潔に留意して一人一人が快適に過ごせるようにする(養護)
- 2週目:プール遊びの準備など夏の生活の仕方を知り、自分から進んで行おうとする(養護)
- 3週目:自分の思いなどを出しながら友達と一緒に遊ぶ楽しさを味わう(教育)
- 4週目:夏の自然事象などに興味や関心を持って調べたり観察したりする(教育)
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前月末の子どもの姿
養護(生活)
- 汗をかいたり喉が乾いたりすると自ら水分補給を行う子どももいるが、一気にたくさん飲んでしまうなど量の調整が難しい子どももいる。
- 自分の持ち物をしっかりと把握し、大切に扱おうとする姿が少しずつ見られるようになってきている。
💡
自分の大切なものを集め、大切にする行為が身に付き、他の物も大切に扱うようになります。 - 雨の日にはカッパや傘といった道具を使うことを喜んでいる子どももいる。また、自分で傘を開いたり閉じたりできるようになったことを嬉しそうに話す姿がある。
💡
この時期は傘の忘れ物をはじめ、何故か落とし物が増えます。子どもたちの持ち物確認を行いましょう。 - 雨の日の空の色や水溜りができる様子を観察する子どももいる。
- 育てている夏野菜の成長を毎日観察し、野菜が育っていく様子に興味を持っている子が多くいる。
- 虫歯予防デーでは歯の磨き方を確認したことで、その日から鏡を見ながらしっかり歯を磨こうとする子どもが増えた。
教育(遊び)
- 仲の良い友達の話に興味を持ち、お互いに質問しながら楽しそうに話をする姿がある。一方で、興味のない友達の話は聞こえないふりをしてしまったり聞こうとできないこともある。
- 保育者や友達に、楽しかったことを積極的に話す子どももたくさんいる。自分の話を聞いてもらうと満足そうにしている。
💡
子どもが自分の話ばかりしてしまって困るときは、「~はどう思う?」など他の子に話を振りましょう。 - 製作の際には作りたいもののイメージを膨らませ、友達とイメージを共有しながら楽しそうに遊んでいる。
- ルールのある遊びでは、ルールを守って遊ぼうとする子どももいれば、自分の都合のいいようにルールを変えてしまう子どももいる。
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活動内容(五領域対応)
養護(生活)
- 一度にたくさん飲みすぎない、こまめに水分を取る、など水分補給の際に気をつけることを知る。(健康)
💡
1日の目安は体重1kg当たり100mlほどです。夏は汗をかくのでもっと必要です。この辺りも考えながら「飲んでるかな?」と気にかけてあげましょう。 - 汗をかいたらタオルで拭き、身の回りの清潔を保とうとする。(健康)
- 育てている夏野菜の成長を観察し、収穫を喜ぶ。(環境)
- 熱中症や食中毒について知り、予防や夏の過ごし方を知る。(健康)
- 友達と協力して当番活動を進めたり、自分たちで時間を考えて生活をする。(健康・人間関係)
- プールの際の身支度、片付けの仕方を知る。(健康)
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教育(遊び)
- 相手の話に興味を持ち、最後まで落ち着いて話を聞こうとする。(言葉・人間関係)
💡
人の話を聞かない場合、落ち着いていない、~したい欲があることがほとんどです。子どもの欲求に合わせて「~したら~できる」を伝えていきましょう。 - 自分の思いや考えを友達に伝え、一緒に考えを出し合いながら楽しく遊ぶ。(言葉・人間関係)
- いろいろな材料を使いながら、考えたり工夫したりしながら製作する楽しさを味わう。(表現)
- お泊まり保育やプール遊びでは、ルールを守りながら楽しく過ごす。(環境)
- 夏ならではの遊びや縁日などの行事に興味を持ち、喜んで参加する。(環境)
- 夏の生き物や草花に触れ、興味や関心を持つ。(環境)
💡
生き物に詳しい子どもが1人はいます。その子どもを筆頭に遊びや観察、飼育を展開していくことで、自分達でやった感は増します。 - 様々な年代の地域の人と交流しながら、七夕祭りを楽しむ。(人間関係・環境)
- 自分たちで飼育した生き物を観察し、変化や成長、発見を楽しむ。(環境)
- 自分なりの目当てをもって友達と遊びに取り組んだり、興味をもったことを深める。(健康・人間関係)
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環境構成と援助
養護(生活)
- 水分補給のコツやなぜそうするのかを繰り返し伝え、子どもが自ら調整しながら水分補給を行えるようにする。
💡
喉がかわいたな、暑いなで水分補給するように声掛けしましょう。 - 汗をかいたら服がビショビショのままになってしまう子どももいる。必要に応じて声をかけ、汗をタオルで拭いたり着替えたりできるようにしていく。
- 夏野菜が大きくなってきたことを子どもに知らせ、収穫できそうなものから順に収穫をしていく。十分に実らず、収穫できない子がいないよう気をつけてみるようにする。
💡
夏野菜を調理することもひとつですが、その場で切って食べてみることで収穫の印象は強く残ります。 - 栄養士や看護師等、専門的な立場の人から話を聞く機会を作り、汗冷え、ジュースの飲みすぎの弊害などを知れるようにする。
- 自分たちの当番活動に加え、時間を意識できるように時計を置いたり、集団の流れに合わせようとする環境をつくる。
- 慣れるまでは絵や図を使って知らせ、プール遊びのルールと合わせて理解できるようにする。
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教育(遊び)
- 遊びの最中には遊びに夢中になってしまい、相手の話を聞こうとできない子どももいる。遊びの最中であっても、相手の話に耳を傾けられるように声をかけていく。
💡
自分の気持ちばかり優先する子がいる場合、普段から我慢している子が必ずいます。気にかけてあげましょうね。 - 遊びの中で思ったことや考えたことを話せるよう、なかなか言い出せない子どもには声をかけるなどの援助を行う。友達と共感したり考えを出し合ったりしながら進められるよう、遊びを見守る。
💡
中には自分優位に進めるため、わざとはやし立てる子どももいます。保育者はゆっくりで良いので、色んな子どもに意見を聞くようにしましょう。 - お泊まり保育やプール遊びの際には前もって約束事を伝え、子どもたちがルールをしっかりと知れるようにする。また、繰り返し確認することで、ルールに気づけるようにする。
- 縁日やお祭り遊びなど、夏ならではの遊びができるよう準備を行う。子どもたちと話し合いながら遊びを進めることで、子ども自身がイメージしたり工夫したりしながら進められるようにする。
💡
お祭りは楽しい非日常感です。たとえ指導案になくても日本の文化に楽しく触れ、親しむねらいをもちましょう。 - スムーズに交流がいくように材料、道具を揃え、小グループごとに地域の方々との交流ができるように援助をする。
- 子どもと図鑑などで調べ、一緒に成長を見守れるように環境を整えておく。日ごとに発見や気づきを共有する。
- 一人ひとりの取り組み、遊びを深めるため、「面白い」に共感したり、一人の声を拾って全体活動につなげる等、発展がなされるように援助を行っていく。
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健康、安全面で配慮すべき事項
- 熱中症が起こりやすくなってくる時期。外で長時間遊びすぎたり、室内の温度が高すぎたりしないように注意する。
- お弁当を持参する際には食中毒に気を付けるため、保管場所に気を付ける。
- プール遊びの際には、体調の変化がないか気をつけて見ていく。
💡
泳ぎが得意な子どもは「見て見て!」と気分が高揚し、思わぬ怪我につながることもあります。子どもの心の動きを注視しましょう。
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今月の製作・歌・絵本・手遊び・室内室外遊び
製作
- クラゲ製作
- 編み編みカメさん
- 折り紙で織姫と彦星
この他、【夏らしい物】の製作を『ひも、スズランテープ、ちぎる、貼る、折り込む』等、身近な素材と手法でご紹介!
歌
- ぼくのミックスジュース
- せんろはつづくよどこまでも
- きょうのひはさようなら
絵本
- きつねのかみさま
- うみべのハリー
- わたし、くわがた
手遊び
- たなばたさま
- すいかのめいさんち
- きつねがね、ばけたとさ
室内室外遊び
- ドッジボール(入門編)
- 色水遊び
- ざりがに釣りのコツ
行事
- 海の日(第3月曜)
- 七夕(7/7)
- ひまわりの日(7/14)
- 幽霊の日(7/26)
- 土用の丑の日
- 水遊び
- 避難訓練
- 誕生会
- 身体測定
食育
- お箸に興味を持ち、必要に応じて少しでも使ってみようとする。
- 夏野菜の収穫を通して、苦手な野菜も食べてみようとする気持ちを持つ。
- 決められた時間の中で食事を終えられるように食べ進めようとする。
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地域と家庭との連携
- お泊まり保育やプール遊びについてなど知らせ、準備をしてもらえるようにお願いする。
- 園の夏季休暇についてお知らせを早めに行えるようにする。また、各家庭の夏季休暇についても知らせてもらえるようお願いする。
- 熱中症の予防や対策について、いつでも見えるように掲示板に貼っておく。
自己評価
- 夏野菜の成長を観察し、喜んで収穫することができたか。
- 様々な友達と遊び、関わり深めることができたか。
- 友達と一緒に工夫したり考えたりして遊ぶ楽しさを味わえたか。
- 自分の思いや考えを相手に伝え、共感したり話し合ったりする充実感を感じられたか。
- プール遊びやお泊まり保育では、ルールを自ら守ろうとすることができたか。
- 水分補給や着替えを行い、自ら健康に気をつけて過ごそうとできたか。
- 夏ならではの遊びを喜び、工夫したり試したりしながら遊びを進められたか。
- 夏の自然に触れ、興味関心を持てたか。
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