もくじ
月案de動画
今月の保育のポイント
- 運動会の取り組みにおいては、ひとりひとりが主役になれる場面をつくっていく。たとえ運動が苦手であっても、つくりものや係などで力を発揮できる環境を取り入れる。子どもたちが自分達で作り上げた実感を得られるような運動会の取り組み過程を目的とする。
- リレーなど、チームで力を合わせる遊びを行い、身体を心地よく動かしながら勝ち負けを経験し、仲間を応援したり、認める経験を積んでいく。チームワークや達成感を味わう。
- クラスの中で、取り組みや遊びを通して、それぞれの個性、失敗、長所短所を認めていけるような雰囲気づくりを保育者は導く。「●〇のせいで負けた」など、子どもの一方的な思いや葛藤を良い材料とし、反対側にいる友達の気持ちや未来の結果へのつながり方ついて丁寧に話し合っていく。
- 運動する力は個人差があるので、まずは楽しむことを前提とし、子ども自身のプライド、葛藤に丁寧に付き合って寄り添っていく。
月のねらい
- 自分なりの目標や目的を持って運動会の練習に取り組む。
- 友達と一緒に目標を達成する達成感を味わう。
- 健康や安全に気をつけながら活動したり遊んだりする。
- イモ掘りに参加し、秋の食材に興味を持つ。
- 秋の自然に触れ、遊びの中に取り入れたり試したりして遊ぶことを楽しむ。
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週のねらい
その1
- 1週目:自分なりの目標や目的を持って遊んだり活動したりする(教育)
- 2週目:友達や保育者の話をよく聞き、自分の気持ちも相手がわかるように話す(教育)
- 3週目:友達と一緒に、目的を持って活動する充実感を味わう(教育)
- 4週目:秋の自然に触れ、植物や生き物に関心を持つ(教育)
その2
- 1週目:戸外から帰ったときは手洗い・うがいを自ら行う(養護)
- 2週目:自分の思いや考えを伝えるだけでなく、相手の話を聞こうとする態度を身につける(教育)
- 3週目:係の活動や保育者の手伝いを通して、達成感やよろこびを味わう(養護)
- 4週目:季節の変化に興味を持ち、発見や調べものを楽しみながら関心を深める(教育)
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前月末の子どもの姿
養護(生活)
- 草花に興味を示し、色水遊びをしたりままごとに使ったりして遊ぶ姿が見られた。色の違うものを合わせて色の変化も楽しみ、色に合わせてジュースに見立てて遊んでいる子どももいる。
- 自分のロッカーの中をこまめに整理してきれいに使う子どももいれば、乱雑にものを入れてしまう子どももいる。友達がきれいにしている様子を見て、一緒にきれいにしようとする姿が見られる子どももいた。
- 服を畳む際には、畳み方を知っていても次の活動に気が向いてしまい、最後まで丁寧に片付けられない子どももいた。
💡
家庭環境などの影響もあり、個性があります。あまり完璧を求めず最低限に留め、子どもが次を向けるなら、それはそれで良しです。 - 保育室に貼っているひらがな表や数字の表に興味を持ち、「これはなんて読むの?」「もうこの字書けるよ」など子ども同士でやりとりする姿が見られた。また、時計を読んで活動の見通しが持てるようになってきている子どももいる。
- 防災訓練では、保育者の話をよく聞いて、真剣に取り組む姿が見られた。
教育(遊び)
- 友達や保育者に思ったことや考えたことを積極的に言葉で表現できる子どもが増えてきた。一方で、伝えることに一生懸命になりすぎて、友達の話を落ち着いて聞けないこともある。
- 体操遊びでは、戸外でも室内でも思いっきり身体を動かして楽しそうにしている子どもが多く、運動会にも期待をもっている様子が見られる。
- 保育室に準備しておいた様々な廃材に興味を持ち、「これ合わせたらできるんじゃない?」「ここは違うの使って作ったよ」などそれぞれ工夫したり試したりしながら、思い思いに製作を楽しんでいた。
💡
気の合う仲間と協力して1つの物を作ることで、協調性が養われます。 - 敬老の日のプレゼント製作では、ハサミなどの使い方に自分で気をつけようとしながら、最後まで丁寧に仕上げていた。プレゼントができると喜び、渡すのを心待ちにしている姿も見られた。
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活動内容(五領域対応)
養護(生活)
- 自分で必要に応じて衣類の着脱を行い、体温調節を行う。(健康)
- 異年齢の友達と関わり、優しくしようとする。(人間関係)
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子どもによっては、小さい子どもを強く引っ張ってしまったり、力の調整が難しい子もいます。脱臼などにならないようよく見ておきましょう。 - イモ掘りをしたり身近な自然に触れたりし、秋の自然に興味や関心を持つ。(環境)
- 秋が旬の食材を知り、料理や食に関心を持つ。(環境・健康)
- 自分の思いや気持ちを言葉で伝え、相手の話も聞こうとする。(言葉・人間関係)
- 朝や帰りの挨拶、食事の挨拶など、自ら進んで行う。(人間関係・言葉)
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子どもやその時の状態によって、さりげない支え(ズボンの後ろをあげるなど)が必要な場合もあります。あえて言葉はかけず、自分でやった感があるように援助してあげましょう。次の自信になります。 - 自分の健康や安全に気を付けながら過ごす。(健康)
- 友達と助け合いながら、生活を進める。(人間関係)
- 自分の思いを時に友達や保育者に受けてもらいながら、自信と安心をもって生活する。(健康・人間関係)
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教育(遊び)
- 身体を思いっきり動かして活動する中で、自分の力を発揮する心地よさを味わう。(健康)
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運動機能が大きく発達し、空中でのポーズなど色んな動きを楽しむようになります。大縄跳びで回転しながら、片足で跳ぶ、等色んな要素を混ぜてみましょう。 - 遊びや生活の中で文字や数字、時間などに触れ、興味や関心を深めていく。(環境)
- 友達と一緒に遊ぶ中で自分の思いを伝えたり相手の気持ちを聞いたりし、友達と一緒に遊びを進める充実感を味わう。(人間関係・表現・言葉)
- 物語の世界に想像を膨らませ、本を読んだり読み聞かせを聞いたりすることを楽しむ。(言葉)
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語彙力には大人からの働きかけが大事です。つまり絵本がぴったり。読んだ感想を聞いてみても良いでしょう。 - 運動会に向けて、一生懸命に練習に取り組む。(人間関係・健康)
- 見つけた自然物を使って製作をしたり、遊びに使って楽しむ。(表現)
- 友達とイメージを伝え合いながら、やりたいことを形にしていく。(人間関係)
- 木々の色づきや季節の変化を感じとり、表現する。(環境・表現)
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環境構成と援助
養護(生活)
- 遊びに夢中なると衣類の調節を忘れてしまう子どももいる。汗をかいている子どもには声をかけ、必要性に気付けるようにしていく。
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汗だくで一生懸命遊んでいる子ども。その子どもが止まった時に冷えますので、そこで気づかない子に声をかけてあげましょう。 - 自由遊びや戸外遊びの際には、年下の友達とも関わる機会が持てるようにする。優しく声をかけたり、親切な態度で接したりできるよう、必要に応じて関わり方を知らせていく。
- イモ掘りの際には子どもがみんな体験できるようにする。イモ掘りの後にはイモを観察したり図鑑で見たりしながら、関心が深まるように活動に繋がりを持たせていく。
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イモ堀りでは、虫が出てきたり、ヤニが手ついたり。色んな自然現象のおかげでイモが出来ることがつながる体験ができると良いですね。 - 挨拶の大切さを伝え、保育者自身も子どもに対して積極的に挨拶などを行っていくように気を付ける。
💡
元気にだけが挨拶ではなく、TPOに合わせたボリュームやトーンのあることも同時に伝えられると良いでしょう。 - 手洗い、食事、睡眠等、健康の大切さや、危険と安全を理解できるように、ひとつひとつの行為について一緒に考えたり、大切さを伝えていく。
- 生活場面で1人では難しそうなことを気づいた子どもを誉めたり、保育者の気づきを子どもに伝える等、子どもにとって協力することで生活が楽になる経験ができるように援助をする。
- 子どもが友達と協力したり、呼びかけたり、喧嘩したりする中で、一人ひとりの葛藤や諦め、悲しかったこと等、子どもの気持ちをしっかり受け止め、安心して生活ができるようにする。
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教育(遊び)
- 運動会の練習では、子どもが意欲的に練習に取り組めるように声をかけていく。苦手意識のある子どもは励ましたり褒めたりしながら、期待感を持って練習できるように配慮する。
- 子どもが時計や数字に興味を持てるよう、活動の時間を時計で見ながら知らせる。また、遊びの中でも親しんでいけるように、文字や数字を使った遊びを提供していく。
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自分たちで「今日の食べる時間はここまで」と設定してみるのも良いですよ。就学に向けた時間管理もねらえます。 - 友達と気持ちを伝え合う際には、折り合いがつかず言い合いになったり思うように気持ちが伝わらないこともある。子どもたち同士のやりとりを大切にしながら、必要に応じて仲立ちに入って、それぞれの思いを伝え合う機会が持てるようにしていく。
💡
5歳児は本気と本気がぶつかり合います。少々不器用でも子どもたちなりの解決や納得、落としどころを見つけられるか否かを見て、介入しましょう。 - 子どもたちが絵本を自由に見られるように準備しておく。また、季節に合わせた絵本や興味にあった物語などの読み聞かせも行い、想像を膨らませる楽しさを味わえるようにする。
- 見つけたものを調べ、とっておき、それらを製作活動で使う。保育者は子どもの不思議を一緒に調べながら、子どもの発見や気づきに共感し、同じ目線で楽しみながら進めていく。
- イメージを絵に描いて伝え合うことや、話す以外の手段も伝え、紙や書くもの等、環境を用意しておく。子ども同士でやりたいことの反発が見られる時は、しばらく見守り、個々の残念な気持ちを受け止め、これからの解決に向けて一緒に話し合う。
- 色んな色の落ち葉の並べて紅葉度を比較したり、その色を一緒に作ってみるなど、見た物や触れた物を表現活動に昇華させ、感性の育ちを促す。
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健康、安全面で配慮すべき事項
- 運動会に向けて体力をつけ、本番まで怪我をしないようにしていく。
- 肌寒い日も出てくるため、気候の変化に合わせて体温調節を行うように声をかけていく。
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今月の製作・歌・絵本・手遊び・室内室外遊び
製作
- リーカップでハロウィンの帽子製作
- 秋の味覚でちぎり絵製作
- さんまの製作
この他、【秋の食材】や【ハロウィン等行事】の製作を『新聞紙、毛糸、紙皿、ボンド』等、身近な素材と手法でご紹介!
歌
- ジグザグおさんぽ
- ゆうやけこやけ
- ちいさなこのみ
絵本
- うさぎとかめ
- ねずみくんとおばけ
- おばけパーティ
手遊び
- こんこんクシャン
- おいもころころ
- 3びきのこぶた
室内室外遊び
- 新聞紙玉入れ
- 葉っぱで貼り絵
- トンボの捕まえ方
行事
- 避難訓練
- 誕生会
- 身体測定
- スポーツの日(第2月曜日)
- 紅葉狩り(10/1~)
- 鉄道の日(10/14)
- 十三夜(10/18)
- ハロウィン(10/31)
食育
- 絵本や遊びを通して秋の食べ物に親しみ、食への関心を高める。
- 食事のマナーを守り、苦手な食べ物も頑張って食べてみる。
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地域と家庭との連携
- 運動会についての詳細を伝え、協力してもらうことや子どもたちが行う競技についてお知らせする。
- 運動会には保護者の方や地域の方、小学生や未就園児が参加できる競技も取り入れ、いろんな人と関わり繋がりが持てるようにする。
- 汗をかいたり汚れたりすることも多いので、着替えを準備してもらうようにお願いする。
自己評価
- 自分で必要に応じて衣類の着脱を行い、体温調節を行うことができていたか。
- 異年齢の友達と関わり、優しい態度で接しようとする姿が見られたか。
- イモ掘りに参加し、秋の食材や食に対して関心が深まったか。
- 自分の思いや気持ちを言葉で伝え、相手の話も聞くことができたか。
- 朝や帰りの挨拶、食事の挨拶など、自ら進んで行うことができたか。
- 身体を思いっきり動かして活動する中で、自分の力を発揮する心地よさを味わえたか。
- 文字や数字に興味を持ち、生活の中で親しみを持つことができたか。
- 友達と思いを伝え合いながら遊び、一緒に試したい工夫したりする充実感を味わえたか。
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