もくじ
🍀月案PDF🍀
今月の保育のポイント
- 夏休みの体験を再現して遊べる環境づくりに取り組む。お泊り保育があったならばテントを出してみたり、夏祭りならばかかった曲をかけてみるなどし、子どもが楽しかった思い出を、遊びを通して振り返り、楽しめるよう工夫する。
- 子どもの話したいこと、聞きたいことを保育者が十分受け止め、活き活きとした生活が送れるように丁寧な関わりを行う。
- 花が種を残して枯れていく様子や、収穫後の畑の様子などを通して、命の循環や季節の変化を感じとる。
- 走る、跳ぶ、くぐる、引っ張る、投げるなど、全身を使った運動遊びを取り入れ、自分の力を十分出す満足感を得られるようにする。
- 運動会に向け、仲間と力を合わせる楽しさ、自己発揮の楽しさを味わいながら、期待を膨らませる。
🍀月のねらい🍀
- 園での生活リズムを整え、意欲的に活動に参加する。
- 友達に自分の思いや考えを伝え、相手の思いを聞こうとする。
- 友達と関わって遊び、一緒に工夫したり考えたりする楽しさを味わう。
- 季節の移り変わりに気づき、自然や生き物に興味や関心を持つ。
- 敬老プレゼントを、心を込めて丁寧に製作する。
🍀週のねらい🍀
その1
- 1週目:園での生活リズムを整え、元気に過ごす (養護)
- 2週目:友達との関わりを喜び、友達の気持ちを受け止めながら一緒に楽しく遊ぼうとする(教育)
- 3週目:運動遊びに意欲的に参加し、身体を動かすことを楽しむ(教育)
- 4週目:身近な自然の変化に気づき、季節の移り変わりに興味を持つ(教育)
その2
- 1週目:明るく元気に行動し、園生活に対する充実感を味わう(養護)
- 2週目:さまざまな運動に挑戦して、身体を動かす意欲を持つ(教育)
- 3週目:自分の考えなどを言葉にしてクラスの友だちの前で発表しようとする(教育)
- 4週目:運動会に向けて友だちといっしょに共通の目的を持って活動する(教育)
🍀前月末の子どもの姿🍀
養護(生活)
- 汗をかいたら水分補給をする、木陰で休む時間を取るなど、夏の過ごし方を覚え、自分で気をつけながら過ごそうとする子どももいる。
- 汗で濡れたら肌着や衣類を着替え、服をきちんと畳んで片付けることもできるようになってきている。
- 水着の着脱や水遊びの準備や片付けなど、率先して行う子どもが多い。(🔺大人にに見られたい、認めてほしいがために一生懸命やる子もいます。行動の背景はその子の困り感があるかもしれません。)
- 異年齢の友達にも興味を持ち、一緒に遊んだり優しく声をかけたりする姿が見られる。
教育(遊び)
- 自由遊びの際には自分なりの目的を持ち、試したり工夫したりしながら遊びを進める姿が見られる。
- 友達の考えを聞いたり、自分の考えを話したりしながら一緒に遊ぶことを楽しんでいるが、時には折り合いがつかず言い合いになってしまうこともある。
- セミを観察したり、クラスで飼っているザリガニの面倒をみたりすることを通して命があることを知り、生き物を大切にしようとする姿が見られるようになってきた。
- 絵本や紙芝居などの読み聞かせの時間を喜び、想像したり考えたりしながら楽しそうに聞いている子どもが多い。
- 水遊びの際の約束やなぜ危ないかなどを知り、自分で気をつけようとする姿も見られるが、楽しくなると約束を忘れてしまう子どももいる。(🔺ついつい楽しいと忘れてしまうことは仕方のないことです。時には「約束思い出してね」と、1回水から出て、語りかけましょう。)
🍀活動内容(5領域対応)/環境構成と援助🍀
養護(生活)
- 活:着替えの際には自分の持ち物を把握し、畳んだりロッカーに片付けたりしてきちんと管理しようとする。(健康)
環:子どもの手の届きやすい、片付けやすい動線も含めた環境を整備し、集中できない子についてはやることを順番化して伝える等、子どもが自分でできるように援助を行う。
(🔺きちんと管理できるかどうかが大事なところなので、忘れ物が多い子にはしまうリストを渡してあげましょう。やることが整理されて取り組みやすくなります。) - 活:防災の日を知り、避難の仕方や自分の身の守り方などを改めて確認する。(健康・環境)
環:避難の時に油断していると本番で命の危険があることを伝え、訓練こそ真剣にやる必要性を理解できるように声かけをする。
教育(遊び)
- 活:友達に自分の思いや考えを伝え、一緒に話し合いながら遊ぶ楽しさを味わう。(言葉・人間関係)
環:友達と関わりながら遊ぶ中で、なかなか自分の思いが言えない子どもがいれば、仲立ちに入って思いを表現できるように援助する。また、友達の思いや考えを落ち着いて聞くことができるよう、聞く大切さも伝えていく。
(🔺5歳児保育の難しさは考えの多様性です。もう自分の価値観を持っている子も多く、そこを繋ぐのは大変なことも。先生だって悩んでいいんですよ。真摯な態度が1番大事です。 ) - 活:友達や保育者の話を落ち着いて聞き、自分の気持ちもしっかり伝えようとする。(言葉・人間関係)
環:話したいことが多い子ほど普段から保育者がしっかり話を聞き、聞いてもらえた充足を感じられるようにしていく。その上で「今は聞いてあげて」等の声かけをし、他者の気持ちを聞く経験を積み重ねられるようにする。
- 活:体操や運動遊びに喜んで参加し、身体を動かすことを楽しむ。(健康)
環:運動会に向け、さまざまな競技に興味が持てるよう運動遊びで楽しく身体を動かしていく。苦手意識のある子どもには個別に声をかけ、楽しく取り組めるように援助していく。
(🔺5歳児は運動能力も発達し、まさに発揮と挑戦の年齢です。本気と本気をぶつける機会になるだろうと思って取り組みましょう。) - 活:音楽に合わせて身体を動かし、踊ったり歌ったりすることを楽しむ。(表現)
環:上手い下手よりも、楽しんで自分を表現することを伝え、保育者もしっかり楽しんで音を表現する。 - 活:さまざまな素材に触れ、感触や見た目の違いを使って工夫しながら喜んで製作する。(表現)
環:遊びの中で子どもが気になった素材や色々な形の材料を使うことができるよう、事前にたくさん廃材などを準備しておく。
(🔺廃材集めは家庭にお願いしても良いかもしれません。空き箱、ペーパーの芯、ペットボトルの蓋など。) - 活:危険が分かり、安全に気をつけながら遊ぶ。(健康)
環:遊びの中で危険なことはなぜ危険なのか、どうして気をつけるのかなど理由も伝え、子ども自身が安全に気をつけながら遊びを進められるようにしていく。 - 活:敬老の日を知り、心を込めてプレゼントを製作する。(環境・表現)
環:おじいちゃんやおばあちゃんの顔を思い浮かべられるように、敬老の日、製作をする意味を丁寧に導入し、子どもの気持ちを高める。時間内に終わらない場合はその意欲を汲み取り、別の時間を設けてできるようにする。
(🔺敬老の日についてはこちらを参考にどうぞ!) - 活:自分たちでルールを決めて遊ぶ。(人間関係)
環:より楽しめるよう、色んな遊び方を保育者がまずは紹介し、いくつかやってみた後、子ども達と考え、思いついたルールで保育者も一緒に遊ぶ。 - 活:十五夜の月見の由来を知り、団子を作る。(健康・環境)
環:絵本や話を読み聞かせるなどして、十五夜の月見について理解を深め、団子を作る時は、茹で上がる適切な大きさの見本を作ってから実践をする。すすきを実際に飾るなどし、絵本と同じ状況を作り出す。 - 活:飼育物の世話をし、日々の変化を観察したり発見をする。(人間関係・環境)
環:飼育するためのエサをみんなで捕まえたり、飼育物が脱皮や変化が現れた時、様子をみんなに知らせたり、命を育てる経験や成長の遷移を、子どもたちの協力と関わりで実現できるようにサポートする。 - 活:生き物に興味や関心を持ち、触ったり調べたりする。(環境)
環:子どもが気になったことをすぐに調べられるように、季節の図鑑を保育室に準備しておく。 - 活:身近な自然に興味を持ち、季節の変化に気付いたり遊びに取り入れたりしようとする。(環境)
環:草花や季節の生き物の移り変わりに気づけるように、必要に応じて声をかけたり活動に取り入れたりする。
(🔺子ども達の気づきは沢山あります。散歩先などの調査を事前にしておくことで、気づきをつくり、答えられます。) - 活:身近な文字や数字に興味を持ち、数量や形、読み方などに関心を持つ。(環境)
環:文字や数字に興味が持てるよう、壁に表を貼ったり絵本を準備したりする。
(🔺ひらがな、漢字まで書ける子がいます。友達に刺激を受け「自分も書いてみたい」気持ちが育つ場合も多いので、書ける子を周りが気づくように褒める等、仕掛けをしていきましょう。)
養護(生活)
- 活:一人ひとりの思いや疑問等を丁寧に受け止め、満足感や充実感を感じられるようにする。(健康)
環:久しぶりの登園や夏さで情緒が乱れることに寄り添い、気持ちを受け止める。感じたことや疑問を言葉にする姿をゆったりと受け止めて共感したり、調べられるような環境を用意する。 - 活:植物や野菜の命に触れる。(環境)
環:栽培していた野菜の収穫が終わり、枯れていく様子や植物が種を残していく様子、新しい芽吹き等に気付けるよう関わっていく。 - 活:食事の挨拶の意味を再確認し、気持ちを込めて挨拶しようとする。(健康・言葉)
環:野菜の命や自然の恵みへの感謝やクッキングを通して料理に関わる人に感謝の気持ちが芽生えるよう働きかけていく。 - 活:行事と食べ物の関係について興味を持つ。(環境)
環:秋分の日のおはぎや十五夜の団子等、「皆が生まれる前のおじいちゃんおばあちゃんにありがとうを伝えるよ」「たくさんの美味しい食べ物をありがとうって伝えるよ」と食物をお供えする理由を分かりやすく伝える。 - 活:防災訓練に参加し、様々な災害について知る。(環境)
環:これまでの訓練を振り返りながらどのような災害があるかを子ども達と出し合ったり、分かりやすい絵本を通して身近な災害について考える時間を設ける。 - 活:トイレを気持ちよく使うためのマナーが分かる。(環境)
環:使用した後は水を流す、スリッパを並べる、手を洗う等がどうして必要なのかを一緒に考えることで、トイレのマナーを意識し行動に移せるようにする。又、行動出来ている姿を大いに認めていく。 - 活:気温の変化に気付き、衣服調節をして心地よく過ごそうとする。(健康)
環:遊びの様子や顔色等に留意しながら必要に応じて衣服調節の言葉かけをする。自分で気付いて着替える様子を認めて、過ごしやすくなったことに共感する。 - 活:心地よい環境を整え、残暑を健康に過ごせるようにする。(健康)
環:朝夕と日中の気温差に留意しながら換気や室温調節等を行い、心地良く健康に過ごせる環境を整える。
教育(遊び)
- 活:運動会に期待を持ち、意欲的に練習に参加する。(環境)
環:これまでの運動会の写真や動画を使用して、競技や年長児の役割を伝える。又、やってみたい競技や役割について話し合いながら、当日までの期待や意欲に繋げていく。 - 活:経験したことを再現して遊ぶことを楽しむ。(環境・表現)
環:再現する楽しさに共感し、他児に知らせることで遊びが広がるように関わる。家庭での出来事は経験が異なるため、どのようなことを再現したいのか、子どもの考えを聞いて必要な物を一緒に用意し満足感に繋げる。 - 活:自分の祖父母や近所に住むお年寄りと触れ合うことを楽しむ。(人間関係)
環:「どんなおじいちゃん?」「お散歩している時に会ったね」等と身近なお年寄りについて考える時間を設ける。保育園に招いたり、施設に訪問し、伝承遊びや触れあい遊び等の交流を通して親しむ気持ちに繋げる。 - 活:友達と言葉を使った遊びを楽しむ。(人間関係・言葉)
環:しりとりや逆さ言葉、言葉集めゲーム等、友達と楽しめる内容を取り入れる。子どもの発想を大いに認めながらクラスで共有することで、言葉の面白さや増加に繋げる。 - 活:目標を持って遊び、何度も挑戦したり達成感を味わう中で自分に自信を持つ。(人間関係・環境)
環:一人ひとりの達成度に合わせて挑戦心をくすぐる環境を作り、出来たという達成感に繋げたり、出来るようになるまでの過程を保育者や友達に認めてもらうことで自信を感じられるようにする。 - 活:友達と力を合わせたり考えを伝え合ったりしながら、やり遂げる喜びを感じたり仲間意識を深める。(人間関係・言葉)
環:様子に応じて互いの考えを整理し、解決策を一緒に考えていくことで満足感に繋げる。又、「皆で力を合わせたから○○が完成したよ」「諦めなかったから、ゴールできたね」と認めてクラスの一体感に繋げていく。 - 活:散歩に出かけ、園外ならではの遊びや発見を楽しむ。(健康・環境)
環:散歩ルートや公園の自然、固定遊具を確認し、園外ならではの出会いや楽しさに繋げる。 - 活:保育者や友達に折り紙の折り方を教えてもらったり、折り図を見て折ることを楽しむ。(人間関係・環境・表現)
環:折れる子が友達に教えられるような環境を作り、教える子が自分に自信を感じたり、教えられた子が折り紙遊びの楽しさや満足感を味わえるように関わる。折り図の見方を丁寧に知らせることで理解力に繋げる。 - 活:玩具や道具、自然物等をいろいろな方法で分類してみようとする。(環境)
環:数や大きさ、種類ごとなどに分類できるよう働きかけ、物の性質や特徴に気付いたり、整頓の心地良さを感じられるようにする。 - 活:楽器をリズム良く鳴らしたり、友達と一緒に鳴らすことを楽しむ。(環境・表現)
環:最初に鳴らし方や約束事を伝えて大切に扱おうとする気持ちに繋げる。鳴らす楽しさや音の違いを言葉にする姿に共感していく。リズムが簡単な曲を弾き、友達の音と合わさる一体感を感じられるようにする。
🍀健康、安全面で配慮すべき事項🍀
- 自由遊びの中でハサミなどを使用するときには、座って使うなどの約束をしっかりと決めておく。(🔺ついハサミを持ち出す子や、床に置いてしまう子も。安全の視点から、置き場所を明確にしておきましょう。)
- 涼しい日も増えてくるが、気温の上下がまだある時期。引き続き水分補給や休憩を適宜入れながら遊びや活動を進めるようにする。
今月の製作・歌・絵本・手遊び・室内室外遊び
製作
- 野菜スタンプできのこ
- 敬老の日ハガキ製作
- 紙コップで作る、秋の動物さん
この他、【秋の行事】や【プレゼント】の製作を『フィルム、ストロー、ボンド、描く、折る、貼る』等、身近な素材と手法でご紹介!
歌
- ちいさいあきみつけた
- ちきゅうはみんなのものなんだ
- さんぽ
絵本
- つきのぼうや
- だってだってのおばあさん
- やまなしもぎ
手遊び
- こんこんクシャン
- おいもころころ
- 3びきのこぶた
室内室外遊び
- ドッジボール(中当て)
- 葉っぱを合わせるゲーム
- トカゲ・カナヘビ・ヤモリの捕まえ方
行事
- 避難訓練
- 誕生会
- 身体測定
- 防災の日(9/1)
- 救急の日(9/9)
- 敬老の日(9/15)
- 秋分の日(9/23)
🍀食育🍀
- 秋の食材について知り、野菜や料理に興味を持つ。
- 食事のマナーを守って、時間を気にかけながら自分で食事を進める。
🍀異年齢保育🍀
🍀職員間の連携🍀
🍀地域と家庭との連携🍀
- 敬老の日のプレゼント製作にあたり、協力してもらうことがあれば事前にお知らせしていく。
- 少しずつ涼しくなってくるが暑い日もあるため、着替えは多めに準備してもらうようにお願いする。
🍀長時間保育の配慮🍀
🍀自己評価🍀
- 自分の持ち物を把握し、服を畳んでロッカーに片付けたり持ち物を棚に入れたりしてきちんと管理しようとしていたか。
- 生き物に触れたり調べたりして、興味や関心を持てたか。
- 身近な文字や数字に興味や関心を持てたか。
- 防災の日を通して、避難の仕方や自分の身の守り方などを知ることができたか。
- 友達に自分の思いや考えを伝え、一緒に話し合いながら遊ぶ楽しさを味わえたか。
- 体操や運動遊びに意欲的に参加し、身体を動かすことを楽しんでいたか。
- さまざまな素材に触れ、感触や見た目の違いを使って工夫しながら楽しく製作できたか。
- 危険な遊び方が分かり、子ども自身が安全に気をつけながら遊ぼうとしていたか。
- 敬老の日のプレゼントを、丁寧に心を込めて作ることができたか。