もくじ
月案de動画
今月の保育のポイント
- 自分で出来ることは自分でやり遂げ、身の回りのことは手伝わなくても自分達でやろうとしている時期。できたことが次につながるよう、グループで何かをする経験を少しずつ取り入れ、5歳児クラスを見据えた保育を展開する。
- それぞれの育ちが見える時期で、自分の好きなことや得意なことが明確に見えてくる時期。子どもの興味関心に合わせた共感の言葉かけや、できるできないではない、子どものやっていることに対する価値観を認める言葉かけが子どもの自尊心を育て、伸びる力になる。
- 冬の寒さの中でも元気に友達と身体を動かして遊ぶ楽しさを経験していく。また、氷はどうやってできるのかなど、冬の自然の仕組みについても体験し、自然を味わえる環境を用意しておく。
月のねらい
- 冬に必要な生活習慣を身につけ、寒い中でも元気に過ごす。
- 遊びや活動の中で自分の思いや考えを言葉で表現し、相手と気持ちの折り合いをつけようとする。
- 冬ならではの自然に気付き、遊びに取り入れる。
- 豆まきを通して日本の風習に触れ、由来にも関心を持つ。
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週のねらい
その1
- 1週目:豆まきに参加し、豆まきの由来や日本の風習に興味関心を持つ(教育)
- 2週目:寒い中でも元気に身体を動かして遊ぶ(教育)
- 3週目:冬の自然に気づき、遊びに取り入れて遊ぶことを楽しむ(教育)
- 4週目:遊びの中で友達と気持ちを言葉で伝え合い、折り合いをつけようとする(教育)
その2
- 1週目:異年齢児との活動を通して、年下の友だちに対し思いやりの心を持って遊ぶ(教育)
- 2週目:感染症が流行する時期なのでせっけんをしっかり使用して手洗いし、うがいも丁寧に行うように促す(養護)
- 3週目:空気が乾燥しているので、自分で水分補給をしっかり行う(養護)
- 4週目:冬から春にかけての自然事象に興味や関心を持ち遊びを楽しむ(教育)
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前月末の子どもの姿
養護(生活)
- 友達に自分の気持ちを言葉で伝えようとする子どもが増えてきている。上手く伝えられない時には保育者に伝え、保育者に仲立ちしてもらいながら伝えようとする子どももいる。
- 手洗いうがいなどの生活習慣を覚え、自ら率先して行う姿が見られる。
💡
雑に済ませる子もいます。たまに見ておき指導するようにしましょう。 - 厳しい寒さが続き、戸外遊びを嫌がる子がいたり、ポケットに手を入れて遊んだりする姿もある。
- 地面や水が凍っているのに気付き、氷が割れる音や冷たい感触を楽しんでいる。
教育(遊び)
- 友達と一緒にルールを守って遊べるようになり、みんなで遊ぶ楽しさを感じているが、楽しくなりすぎるとルールを忘れ、友達とトラブルが起きることもある。
- コマ回しやけん玉などの伝統的な遊びを知り、できるようになるまで遊び込んでいる。
- ごっこ遊びなどのイメージを共有して遊ぼうとするが、なかなかイメージできずに遊びに馴染めない子どももいる。お互いに見立てたものを説明したり聞いたりしながら、イベージが共有できるように子どもなりに工夫する姿がある。
💡
遊びに入らない子を無理に入れようとせず、その子が満足しているようであればそれを認めましょう。必ずしも皆と同じことをする必要はありません。
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活動内容(五領域対応)
養護(生活)
- 手洗いうがいなどの生活習慣を身につけ、率先して行う。(健康)
- 豆まきを通して日本の風習を知り、興味を持つ。(環境)
- 地面や水が凍っていることに興味を持ち、調べたり考えたりしようとする。(環境)
💡
氷の中に落ち葉を入れる等の制作をしながら、氷が固まる不思議や原理について遊びながら深めていくことで、興味をもって関わるようになります。 - 衣類の着脱を自ら行い、寒い中でも元気に過ごす。(健康)
- 異年齢児と触れ合い、年長に優しくしてもらう嬉しさを感じ、年少児に優しく接しようとする。(人間関係)
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下の年齢の子と関わることで、ホッとすることもできます。癒しはどの年齢でも必要ですね。 - 手洗い、うがい等衛生管理に加え、自ら衣服の調節をするなど子ども自ら健康管理をする。(健康)
- 保育者などに認めてもらい自信を深め、進級に向けて期待を持ちながら様々な活動に意欲的に取り組む。(健康・人間関係)
- 寒さに負けず戸外で身体を動かし、友だちや保育者と好きな遊びを楽しむ。(健康・人間関係)
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教育(遊び)
- 友達と一緒に遊びのイメージを共有し、お互いの気持ちを伝え合いながら楽しく遊ぶ。(言葉・人間関係)
- 活動や遊びの中でできないことがあっても諦めず、何度も繰り返し挑戦しようとする。(人間関係・健康)
💡
4歳児は協働して活動を作っていく時期です。保育者が決めた形だけが答えではなく、間違える、失敗からの子どもたちの世界も大切に。 - 氷や雪などの冬ならではの自然に触れ、遊びに取り入れる楽しさを味わう。(環境)
- 劇遊びやダンスなどを通して、音楽に合わせて身体で表現することを楽しむ。(表現)
💡
得意不得意を感じてやりたくない子もいます。少しずつやってみてほめてみてを繰り返しましょう。 - 遊びや活動の中で友達と気持ちを伝え合い、自分の気持ちに折り合いをつける。(表現・言葉)
- 友達や5歳児のしていることを真似てやってみようとし、繰り返し楽しむ。(人間関係・表現)
- 思いや考えを言葉で表現し、相手の話を聞き、理解と共有を経て行動する。(人間関係)
- 心に残ったことや楽しかったことなどを絵画表現し、自分の思いを整理したり想像力を広げる。(環境・表現)
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環境構成と援助
養護(生活)
- 手洗いうがいを率先して行う姿をしっかりと認めるようにする。
- 行事に関して子どもの興味が湧くように、豆まきの由来を知れる絵本などを準備しておく。
💡
鬼に豆を投げる「豆まき」は盛り上がるイベント。以前から鬼が危害を加えないことも含めて、来ることを告知しておきましょう。 - 汗をかいたら上着を脱ぐ、寒いなと思ったら上着を着るなどの約束を事前に声をかけし、子どもが自分で気づいて衣類の着脱による体温調節を行えるように援助する。
💡
自分のこだわりで上着を着たくない等言う子もいます。一度は認めて、外が寒いことを子どもと確認して着せるようにするなど、子どもの決定を尊重することも大切です。 - 地面が凍っている感覚や氷に実際に触れられるように、水を張った氷などを前もって準備する。また、調べたり考えたりする機会を設ける。
- 手洗いうがいは保育者も一緒に丁寧に行う。補助の必要な部分は行動の意味を話しながら丁寧に寄り添う。
- 出来ていること、出来るようになったことや子ども自身の頑張り、やろうとしていることを応援し、子どものやりたい方向性や思いを、ネガティブな気持ちも含めて読み取りながら肯定する。
- 保育者も先頭に立って遊びに参加する。寒さからかじっと動かない子にも集団遊びに誘うなどし、動く機会を提供する。
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教育(遊び)
- ごっこ遊びの中で「●○を作っているんだね」「これが○●なんだよね」などイメージしたものを必要に応じて相手に伝えながら、友達と一緒にイメージを膨らませて遊びを進められるように見守り時に援助できるようにする。
💡
どんな遊びでどんな材料に着目しているのかを観察し、環境を整えるのも良いですよ。(例:車で遊ぶのが好きならばコースを作れるように段ボールを用意するなど) - 落ち葉をケーキのトッピングに使用したり氷でかき氷を作るなど、遊びの中に冬の自然を取り入れて遊べるように提案したり一緒に考えたりしていく。
- 友達とトラブルがあった際には言葉で伝え合い、お互いの気持ちに折り合いがつけられるように援助していく。
💡
お互いの言葉をぶつけ合うことは心の鎮静化にもつながります。すぐになだめるのではなく、言いたいことを言う時間も必要です。 - 5歳児には伝えにくいこともある場合、安心して伝えられるように保育者が横で一緒に見守る。クラス関わらず、子どもの面白いことや楽しそうなことを保育者も拾って拡散したり、みんなで遊べる楽しさの手伝いを行う。
- 子どもの思いが交差するときは一旦まとめて話を理解しやすいものにする。子どもの思いやイメージを受け、解決に向けて一緒に悩んだり、遊びの案を模索していく。
- なかなか筆が進まない子には、「何が楽しかった?」「どんなことをした?」「誰とした?」等、具体的な絵が頭に浮かぶように補助をする。完成ののちに、子どもが描いた絵を帰りの会などの場で発表するなど、自己完結で終わらないように構成を深める。
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健康、安全面で配慮すべき事項
- 感染症が流行りやすい時期であるため、一人ひとりの小さな体調の変化に気付けるよう注意してみていく。
- 子ども自ら衣類の着脱を行う姿が見られるが、遊びに夢中で汗をかいているのに気づいていないこともある。必要に応じて声をかけ、意識できるようにする。
- 手を洗った後、すぐに手を拭かないで廊下に水を垂らしてしまう子どももいる。廊下が濡れたり手が冷えたりすることを伝え、きちんと手を拭くなどの細かなことも伝えるようにする。
💡
手を洗った後はパッパッ。水滴を落とすことを習慣化してみましょう。
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今月の製作・歌・絵本・手遊び・室内室外遊び
製作
- 鬼のかざり製作
- 鬼の顔de豆入れ
- コロコロおもちゃ
この他、【冬の自然】や【行事】の製作を『マジック、スタンプ、毛糸』等、色々な素材と手法でご紹介!
歌
- たのしいね
- ウンパッパ
- ゆかいに あるけば
絵本
- まゆとおに ーやまんばのむすめ まゆのおはなしー
- ゆきがやんだら
- マトリョーシカちゃん
手遊び
- 大きくなったら何になる
- おにのパンツ
- せんせいとおともだち
室内室外遊び
- 手つなぎ鬼
- 色鬼
- 氷で遊ぼう
行事
- 誕生日会
- 避難訓練
- 身体測定
- 節分(豆まき)(2月初旬)
- 建国記念日(2月11日)
- バレンタインデー(2月14日)
- 猫の日(2月22日)
- 天皇誕生日(2月23日)
食育
- 豆まきを通して日本の風習を知り、食文化に興味関心を持つ。
- 食事のマナーを覚え、姿勢やスプーンの持ち方など自ら正そうとする。
- 食べこぼしてしまったものを拾うなど、自分の周りを綺麗にしながら食事を進めようとする。
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地域と家庭との連携
- 冬の健康的な習慣が身につくように、手洗いうがいや衣服の調節など家庭でも子ども自身が行えるように協力をお願いする。
- 行事のねらいや取り組みの過程などを伝え、当日の様子を写真やお便りで見てもらうことで子どもの成長を感じてもらえるようにする。
- 身支度や片付け手伝いを通して、子ども自身が成長を感じられるように十分に褒めて自信を持てる声かけの大切さを伝えて、家庭でも協力して貰えるようにお願いをする。
自己評価
- 友達と一緒に遊ぶ中で、自分の気持ちを言葉で相手に伝えることができたか。
- ルールを守りながら遊び、友達と話し合いながら遊ぶ楽しさを感じることができたか。
- 寒い中でも戸外遊びを楽しみ、思いっきり身体を動かして遊ぶことができたか。
- 氷などに触れる機会を持ち、遊びに取り入れることができたか。
- 友達と一緒にイメージを膨らませながら遊びを進める楽しさを味わえたか。
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