もくじ
月案de動画
今月の保育のポイント
- 子どもの要求や意欲が以前に比べて出てきている時期なので、尿意を知らせる、床の細かいゴミに気づきゴミ箱に捨てるなど、身の回りの簡単なことを自分でやろうとする行為を認めていき、遊びにならないように様子を見ながらねらいに組み込むと良い。
- 今まで苦手だったものが食べられたり、色々な食材や物に興味をもつ時期なので、固有名詞を多く話し、絵本を読むときでも指さして「これはサツマイモ」などの話を入れると良い。
- 人への興味関心も高まるが、まだ自分で制御できなかったり、適切な関わり方が分からず、強く握る、押すなどの行為が目立つ。保育士は間に入り、子どもの意欲を見守りながらも子ども同士の関係に配慮しながら関わる。
月のねらい
- 健康や安全に過ごせるよう見守られる中で、元気に身体を動かして遊ぶ。
- 興味のある遊びに夢中になり、存分に遊び込む。
- 保育者を仲立ちとしながら、楽しい雰囲気の中で友達と関わりを持つ。
- お餅に触れ、感触や食感を楽しむ。
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週のねらい
その1
- 1週目:生活リズムを整え、室内外で元気に遊ぶ(養護)
- 2週目:様々な遊びに興味を持ち、やってみようとする(教育)
- 3週目:好きな遊びを見つけ、存分に遊び込む(教育)
- 4週目:保育者や友達と関わりを持ちながら遊びや活動を楽しむ(教育)
その2
- 1週目:お正月ならではの伝承遊びや冬の遊びを楽しむ(教育)
- 2週目:自分なりの言葉や仕草で保育者や他児とのやり取りを楽しむ(教育)
- 3週目:インフルエンザなどの感染症に注意し、健康に過ごせるようにする(養護)
- 4週目:リズムに合わせて体を動かすことを楽しむ(教育)
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前月末の子どもの姿
養護(生活)
- スプーンやフォークを使って上手に食べ進める子もいれば、手づかみで食べる子どももいる。
- 好き嫌いがでてきており、苦手な食べ物は嫌がる姿がある。
- オムツに排泄したことを保育者に伝えようとする子どもがいる。また、トイレに興味を持ち、自ら座ろうとする姿もある。
💡
トイレにいく友達を見て、トイレに行きたくなる子も。別に尿意は感じていないけど、やってみたい子も受け入れて一緒にやってみましょう。 - 着替えを自分で行う意欲が生まれ、着替えを持ってきたり着脱しようとしたりしている。
- クリスマス会に参加し、楽しい雰囲気を感じながら様々な人と関わりを持っていた。
教育(遊び)
- 友達が遊んでいる玩具や遊びに興味を持ち、一緒に遊ぼうとする姿がある。
- マジックやクレヨンなどを使って、なぐり書きを楽しんでいる。
- 声を発したり走ったりすることを楽しみ、元気に身体を動かして遊んでいる。
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是非保育者も同じように開放的に声を出して走ってみましょう。楽しさは子どもを動かします。 - 自分の気持ちを態度や簡単な言葉で表現し、保育者に伝えようとしている。
- 自分の好きな遊びを何度も繰り返しながら楽しんでいる姿がある。
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活動内容(五領域対応)
養護(生活)
- 安心して過ごせる環境の中で、健康的に過ごす。(健康)
- 保育者が美味しそうに食べる姿を見て苦手なものにも興味を持ち、自ら食べてみようとする。(健康)
- スプーンやフォークを使って食べようとする。(健康)
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まだ下から握れない子も。手首が返せるようになったら下から持ちに挑戦しましょう。スコップで砂をすくう遊びも効果的です。 - 衣服の着脱など身の回りのことを、自分でやってみようとする。(健康)
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ぐちゃぐちゃになってしまうけど、1度はやらせてあげましょう。面白い脱ぎ方や着方で笑ってれば尚良しぐらいの感覚で。 - お餅つきに参加し、みんなで集まって活動する楽しい雰囲気を感じる。(環境・人間関係)
- 異年齢児との関わり、さまざまな人と関わりを持つ。(人間関係)
- 築いてきた信頼関係や楽しかったことを元に、生活に期待をもって次の活動へ気持ちを切り替える。(健康・人間関係)
- 「後で、少しだけ、もう少し」等、芽生えてきた気持ちを保育者に受け止めてもらい、その中で自分で選択して行動をする。(人間関係・言葉)
- 自分でできる身の回りのことを、大人に受け止めてもらいながらやってみる。(健康)
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教育(遊び)
- 室内外で元気に身体を動かす。(健康)
- つかまる、走る、登るなど身体を使った遊びを通して、様々な身体の使い方を経験する。(環境・健康)
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1歳でぶら下がれる子もいます。ぶら下がりで体がだらーっとしているか、足を持ち上げているか。後者はお腹や体幹の筋肉がしっかりしている証拠です。 - 絵本や手遊びなどで言葉に親しみ、真似することで発語を楽しむ。(言葉)
- 自分の気持ちを「やだ」「やる」などの簡単な言葉で表し、保育者に伝えようとする。(言葉・人間関係)
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保育者に目線や指さしなどで知らせる子もいます。焦らず、代弁しながらゆっくり待ちましょう。 - 友達と関わりを持ちながら活動や遊びを楽しむ。(人間関係)
- つもり、見立て遊びを通して、「ちょっと怖いけど面白い」等、感情の揺れ動きを楽しむ。(人間関係・表現)
- やりたいことを大切にし、安心感の中で自分の思いを自由に表現する。(言葉・表現)
- 子どもが主導権を握りながらも、一緒に遊ぶことで子どもの発見や驚き、楽しさを増幅させていく。(人間関係・環境)
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環境構成と援助
養護(生活)
- 苦手な食べ物に親しみが持てるよう、野菜に触れる機会を設ける。
- 換気や清掃をこまめに行い、室内を常に清潔に保つ。
- 保育者が美味しそうに食べることで、子どもも「食べてみたい」と思えるよう援助していく。
💡
親しい保育者が目の前で食べ、同じものを食べさすと食べることが良くあります。こんな所にも信頼関係の成果がでます。 - 食事の際には、手づかみでも自分で食べる姿を認めていく。時々スプーンやフォークを勧め、使えたらたくさん褒めることで、子どもが自ら使おうとする意欲を引き出す。
- 手拭き用の布巾を準備し、食事の際に手が汚れたらすぐに拭けるようにしておく。
- 室内外の気温に合わせて衣類の着脱を声掛け、必要に応じて援助する。
- 子どもの「やってみよう」という気持ちを大切にし、食事も着替えも手伝い過ぎないように気をつける。
💡
やってみようを待ちましょう。すぐに手を出さず、しばらく目の前で見守る感じも大事です。「自分でできるかな」という目線に、「大丈夫だよ」の言葉で。 - ~して楽しかった→次がある(満足→期待)のつながりを積み重ね、「ご飯食べたら寝る」等、次の行動への見通しを納得してできるよう、子どもの自分で行った「~のつもり」に共感したり、楽しかった行動を覚えて何回も行うことを否定せず「~は楽しかったね」と言葉にして丁寧に受け止める。
- 子どもが出来ないと思うと「しない!」、出来ることでもこちらが促すと「しない!」。このような子どもの反応に対し、「そうか、分かったよ」と否定せず寄り添い、「じゃぁ、あっちでする?後でする?」などの選択を子どもに提示したり、「・・も、~もしようね」と肯定的に受け止め、見守る。
- 子どもが出来ることをわざと「やって」と甘える場合は、もう出来ることが分かっているので、自分ですることの達成感は薄く、自分の要求を受け入れてもらうことが大事である可能性が高いので、途中まで手伝って「後は自分でどうぞ」とバトンを渡すように援助をする。
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教育(遊び)
- つかまる、ぶら下がる、走るなど身体を動かす遊びを取り入れ、身体を動かす楽しさを味わえるようにする。
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室内ではサーキット遊びがおすすめ。バランスをとりながら平均台をあるいたり、マットで坂道をつくって転がったり。 - 簡単な言葉や繰り返しのある言葉が楽しめる絵本を用意し、子どもが真似して発語してみたくなるようにする。
💡
特に意味はなさそうな擬音。この擬音が1歳児には受けます。色んな言い方で楽しみましょう。 - 気持ちが言葉で表現できずに泣いてしまったり友達を叩いたりしてしまう子には寄り添い、代弁しながら気持ちを受け止める。
💡
ワガママに見えても、その子はその表現しかまだ習得していないのが現状です。ゆっくり落ち着いて。時間をとって正しい方法を伝えていきましょう。 - 友達と一緒に楽しめる活動や遊びを取り入れ、友達と関わりが持てるようにする。
- 好きな遊びを存分に楽しめるよう、遊びや活動には十分な時間をとる。
- 追いかけっこ等を通し、感情の揺れを楽しむ遊びの仕掛けを行っていく。鬼の角を用意し、頭につけて追いかけたり、本の世界を遊びで再現するなど、経験を共有しながらつもりの世界を楽しむ。
- 子どもが「ピアノを触りたい、車が好き」などの生活動作を見て、ダンボールで模擬ピアノや車を作っておき、遊びの中に置き、自分でやってみたいことを再現できる環境を用意する。
- 子どもが見つけたものや発見を大事にできるよう、あえて見守りながら子ども同士の関係性を育めるようにし、「せんせいみて!」と言葉や身体の表現や信頼関係を大事にする。
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健康、安全面で配慮すべき事項
- 下痢や嘔吐、流行性の風邪が流行りやすい時期なので、一人ひとりの体調をよく観察する。
- 身体を動かして遊ぶ際には、ぶつかっても危険なものがないようにしておく。また、できる限り広々した場所で行えるようにする。
- 興味のある遊びに夢中になれるよう、コーナーを作るなど環境を整えておく。
- 気持ちが表現できずに叩いたり噛み付いたりしてしまう子もいる。怪我のないよう子ども同士の関わりに気を配るようにする。
💡
頻繁に噛みつく子には個別のスキンシップをしてみても良いかもしれません。情緒を落ち着かせ、カッとなりにくい環境を。 - 体調不良が疑われる際には職員同士で連携を取り、迅速に対応していく。
- 室外の寒さだけでなく室内の温度や湿度にも気を配り、暑過ぎたり寒過ぎたりせずに快適に過ごせるよう配慮する。
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今月の製作・歌・絵本・手遊び・室内室外遊び
製作
- つくって遊べる凧製作
- だるまさん絵本製作
- 毛糸で雪の結晶製作
この他、【冬の自然】や、【来月の行事】の製作を『ちぎる、スタンプ、シール貼り』等、色々な素材を使ってご紹介!
歌
- ゆき
- ゆきのこぼうず
- どこでねるの
絵本
- うしろにいるのだあれ
- もじゃもじゃ
- おててがでたよ
手遊び
- トントントントンひげじいさん
- いとまき
- てんぐのはな
室内室外遊び
- ハイハイ鬼ごっこ
- 洗濯ばさみで遊ぼう
- はさみ不使用!簡単凧揚げ
行事
- お餅つき
- 誕生会
- 避難訓練
- 元日(1月1日)
- 書き初め(1月2日)
- 人日の節句(1月7日)
- 鏡開き(1月11日)
- 成人の日(1月第2月曜日)
食育
- 野菜を使ってスタンプ遊びなどを行い、苦手な野菜にも親しみを持つ。
- お餅に触れ、柔らかい触感やもちもちした食感を体験する。
- お手ふきなどで時々手を拭きながら食べ、きれいに食べ進めることに心地良さを感じる。
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地域と家庭との連携
- 連休明けで不安になりやすいことを伝え、生活リズムを整えながら過ごしてもらえるようお願いする。
- 風邪や感染症が流行りやすい時期であるため、小さな体調の変化でも家庭と情報を交換し合うよう努める。
- 衣類の着脱など子どもが自ら行おうとする様子があることを伝え、自分で着脱を行いやすい衣類を選んでもらえるようにお願いしていく。また、家庭でも褒めたり励ましたりし、意欲を認めてもらえるようにする。
自己評価
- 子どもが友達と関わりを持つことができたか。
- 意欲的に食や着替えを進め、保育者に援助されながら自分でやってみようとできたか。
- 簡単な言葉で気持ちを表現しようとできたか。
- 室内外で元気に遊び、身体を動かして思いっきり遊び込むことができたか。
- 言葉に親しみ、子ども自ら言葉を楽しく発する姿が見られたか。
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