【１月・１歳児】月案・週案の文例／ねらい、養護、子どもの姿、食育など

• 休み明けの生活リズムに留意しながら、心地よく園生活を送れるようにする。
• 保育者に見守られながら簡単な身の回りのことに取り組む。
• 正月遊びに興味を持ち、保育者と一緒に遊ぶことを楽しむ。
• 単語や２語文等で気持ちを伝え、伝わる喜びを感じる。

その３

• １週目：休み中に生活リズムが崩れていることを考慮し、無理なく園生活を取り戻せるようにする（養護）
• ２週目：餅つき会や鏡開き会に参加し、餅の感触を楽しむ（教育）
• ３週目：手洗いや着替え等、簡単な身の回りのことをやってみようとする（教育）
• ４週目：走る・のぼる・おりる等、体を動かして遊ぶことを楽しむ（教育）

その４

• １週目：保育者と一緒に手洗いや水分補給等を行い、健康に過ごせるようにする（養護）
• ２週目：手首や手先を使った遊びを楽しむ（教育）
• ３週目：絵本やシアターに興味を持ち、見たり言葉にすることを楽しむ（教育）
• ４週目：冬の自然に興味を持ち、氷や霜・枯れ葉等で遊ぶことを楽しむ（教育）

養護（生活）

• 冬の感染症に罹患し症状が出ていたり、欠席する子がいた。
• 食後に口を拭こうとしたり、エプロンを外す。
• 「自分で」と保育者の援助を嫌がることが増えてきた。
• 鼻水や咳の症状で眠りが浅くなったり、泣いて起きることがある。
• 戸外に出ることを喜び、体を動かして遊んだり枯れ葉や砂等に触れることを楽しんでいる。

教育（遊び）

• 保育者の働きかけのもと、見立て遊びを楽しんでいた。
• 友達を認識し、「○○ちゃんいた」「来たね」等と知らせる。
• 友達が遊んでいる玩具で遊びたい気持ちから思わず取ってしまう。
• 保育者の歌や手遊びを真似しようとする。
• 小麦粉粘土、スライム等で集中して遊んでいる。

• 活：スプーンやフォークを使って食べようとする。（健康）
  環：食事の際には、手づかみでも自分で食べる姿を認めていく。時々スプーンやフォークを勧め、使えたらたくさん褒めることで、子どもが自ら使おうとする意欲を引き出す。
  （🔺まだ下から握れない子も。手首が返せるようになったら下から持ちに挑戦しましょう。スコップで砂をすくう遊びも効果的です。）
• 活：衣服の着脱など身の回りのことを、自分でやってみようとする。（健康）
  環：子どもの「やってみよう」という気持ちを大切にし、食事も着替えも手伝い過ぎないように気をつける。室内外の気温に合わせて衣類の着脱を声掛け、必要に応じて援助する。
  （🔺ぐちゃぐちゃになってしまうけど、１度はやらせてあげましょう。面白い脱ぎ方や着方で笑ってれば尚良しぐらいの感覚で。）
• 活：お餅つきに参加し、みんなで集まって活動する楽しい雰囲気を感じる。（環境・人間関係）
  環：手拭き用の布巾を準備し、食事の際に手が汚れたらすぐに拭けるようにしておく。
• 活：築いてきた信頼関係や楽しかったことをもとに、生活に期待をもって次の活動へ気持ちを切り替える。（健康・人間関係）
  環：～して楽しかった→次がある（満足→期待）のつながりを積み重ね、「ご飯食べたら寝る」等、次の行動への見通しを納得してできるよう、子どもの自分で行った「～のつもり」に共感したり、楽しかった行動を覚えて何回も行うことを否定せず「～は楽しかったね」と言葉にして丁寧に受け止める。
• 活：「後で、少しだけ、もう少し」等、芽生えてきた気持ちを保育者に受け止めてもらい、その中で自分で選択して行動をする。（人間関係・言葉）
  環：子どもが出来ないと思うと「しない！」、出来ることでもこちらが促すと「しない！」。このような子どもの反応に対し、「そうか、分かったよ」と否定せず寄り添い、「じゃぁ、あっちでする？後でする？」などの選択を子どもに提示したり、「・・も、～もしようね」と肯定的に受け止め、見守る。
• 活：自分でできる身の回りのことを、大人に受け止めてもらいながらやってみる。（健康）
  環：子どもが出来ることをわざと「やって」と甘える場合は、もう出来ることが分かっているので、自分ですることの達成感は薄く、自分の要求を受け入れてもらうことが大事である可能性が高いので、途中まで手伝って「後は自分でどうぞ」とバトンを渡すように援助をする。
  （🔺ついつい癖ですぐに口や手を出してしまいがちですが、しばらく間を与えることも必要です。子どもの間を把握して快適な保育を。）

• 活：絵本や手遊びなどで言葉に親しみ、真似することで発語を楽しむ。（言葉）
  環：簡単な言葉や繰り返しのある言葉が楽しめる絵本を用意し、子どもが真似して発語してみたくなるようにする。
  （🔺特に意味はなさそうな擬音。この擬音が１歳児には受けます。色んな言い方で楽しみましょう。）
• 活：自分の気持ちを「やだ」「やる」などの簡単な言葉で表し、保育者に伝えようとする。（言葉・人間関係）
  環：気持ちが言葉で表現できずに泣いてしまったり、友達を叩いたりしてしまう子には寄り添い、代弁しながら気持ちを受け止める。
  （🔺ワガママに見えても、その子はその表現しかまだ習得していないのが現状です。ゆっくり落ち着いて。時間をとって正しい方法を伝えていきましょう。）
• 活：友達と関わりを持ちながら活動や遊びを楽しむ。（人間関係）
  環：友達と一緒に楽しめる活動や遊びを取り入れ、友達と関わりが持てるようにする。
  （🔺保育者に目線や指さしなどで知らせる子もいます。焦らず、代弁しながらゆっくり待ちましょう。）
  
• 活：異年齢児との関わり、さまざまな人と関わりを持つ。（人間関係）
  環：子どもにとって負担がないかどうか見ておき、安心して無理なく関われるように近くで見守るようにする。
• 活：つもり、見立て遊びを通して、「ちょっと怖いけど面白い」等、感情の揺れ動きを楽しむ。（人間関係・表現）
  環：追いかけっこ等を通し、感情の揺れを楽しむ遊びの仕掛けを行っていく。鬼の角を用意し、頭につけて追いかけたり、本の世界を遊びで再現するなど、経験を共有しながらつもりの世界を楽しむ。
• 活：やりたいことを大切にし、安心感の中で自分の思いを自由に表現する。（言葉・表現）
  環：子どもが「ピアノを触りたい、車が好き」などの生活動作を見て、ダンボールで模擬ピアノや車を作っておき、遊びの中に置き、自分でやってみたいことを再現できる環境を用意する。
• 活：自分が主導権をもって保育者や友達と一緒に遊び、発見や驚きを分かち合う。（人間関係・環境）
  環：子どもが見つけたものや発見を大事にできるよう、あえて見守りながら子ども同士の関係性を育めるようにし、「せんせいみて！」と言葉や身体の表現や信頼関係を大事にする。

養護（生活）

• 活：保育者に手伝ってもらいながら手を洗ったり鼻をかんだりする中で、清潔にする心地よさを感じる。（健康）
  環：自分でやってみようとする姿を見守り、必要に応じて手を添え「綺麗だね」と笑顔で言葉かけしながら気持ち良さを感じられるようにする。嫌がる時には、気分転換を図り無理なく取り組めるよう関わる。
• 活：保育者に排泄したことを知らせたり、トイレで排泄してみようとする（健康）
  環：排泄の有無に関わらず、トイレに座る経験を積み、トイレトレーニングに対する意欲を高められるようにする。トイレで成功した時には大いに褒めることで喜びに繋げる。
• 活：保育者と一緒に遊んでいた玩具を片付け、片付けることの気持ち良さが芽生える（健康）
  環：片付ける場所を写真や絵を用いて分かりやすくしておき、「車のお家はどこかな？」と問いかけながら、意欲を引き出す。保育者も一緒に片付け、綺麗になることは気持ちが良いという感覚を育めるようにする。
• 活：自分の気持ちを言葉や身振りで伝えようとし、伝わることの喜びを感じる。（言葉・人間関係）
  環：一人ひとりの発声の仕方や身振り等を丁寧に汲み取って言葉で返答することで伝わったという喜びや言葉の獲得に繋げる。
• 活：体をたくさん動かして遊び、食事を楽しみにしたり心地よく眠る（健康）
  環：追いかけっこや凧遊び、マットや巧技台等を使用し寒い季節の中でも存分に体を動かせるよう工夫することで、空腹を感じ「おいしい」と楽しく食事が出来るようにしたり、心地よい睡眠に繋げられるようにする。
• 活：指差しをしたり「これは（なあに）？」と問いかける（言葉・環境）
  環：周りへの興味を丁寧に受け止めながらはっきりとした発声・言葉で返答し、認識や言葉の獲得に繋げる。
• 活：保育者の言葉かけで食後に手や口を拭こうとする（健康）
  環：自分でやってみようとする姿を見守る。鏡を用意し、一緒に確認していくことで清潔にする気持ち良さが芽生えるよう関わる。
• 活：ボタンはめやスプーン、フォークを使った遊びを楽しむ（健康・環境）
  環：生活に繋がるような遊びを用意し、楽しい雰囲気の中で生活動作を身に付けていけるよう工夫する。出来たことや楽しさに共感し、達成感や喜びに繋げる。
• 活：自分の持ち物や場所が分かり、出し入れしたり、座ったりする（健康・環境）
  環：絵やシール等で分かりやすいようにしておき、やってみようとする気持ちを育てる。「しまってくれてありがとう」「自分の場所が分かって凄いね」と笑顔で褒め、自分と人の物の認識、区別する力に繋げる。

教育（遊び）

• 活：好きな遊びを見つけ、夢中になって遊ぶ（健康・環境）
  環：一人ひとりが興味がある遊びを把握しながら、いつでも遊べる環境・十分な時間・広い空間・一人になれる空間を用意し、集中する力や満足感に繋げる。
• 活：枯れ葉や霜、雪等の冬の自然に触れて遊ぶことを楽しむ（環境）
  環：保育者が触れて遊ぶ姿を示し興味を引き出す。「パリパリ音がするね」「冷たいね」と気付きに共感しながら冬の自然に触れる楽しさや面白さに繋げる。
• 活：握る・ちぎる・摘まむ等手先を使って遊ぶことを楽しむ（健康・表現）
  環：お絵かきや粘土、スライム、シール等を用意し、手首や手指を使って遊べるようにすることで発達に繋げる。
• 活：毛糸やビニール、スタンプ等様々な素材に触れることを楽しむ（環境）
  環：「長いね」「いろいろな色があるね」と気付きを代弁し、様々な素材に対する興味を引き出し、触れて遊ぶ楽しさや面白さ、感性の育ちに繋げる。
• 活：保育者の歌や踊りを模倣し、音楽に触れる心地よさや楽しさを感じる（表現・環境）
  環：笑顔で歌をうたったり、体を大きく動かしながら子どもの意欲を引き出す。安心して声や体で表現できる雰囲気を作り、音楽の楽しさに繋げる。
• 活：遊びの中で色や形に興味を持つ（環境）
  環：色合いや形等に配慮しながら玩具を用意し、「赤だよ」「丸あったね」等と言葉かけしながら色や形への興味、遊びに繋げていく。
• 活：保育者が正月遊びをする様子を見て興味を持ち、遊んでみようとする（環境）
  環：１歳児でも遊びやすい正月遊び（お手玉や福笑い、凧あげ等）を取り入れ、保育者が遊ぶ姿を示すことで、興味や遊ぶ楽しさ、正月遊びに触れる機会に繋げる。
• 活：保育者の仲立ちのもと、友達と玩具のやりとりをする（人間関係）
  環：「かして」「ありがとう」と言葉や身振りで伝えられるよう保育者が仲立ちをし、やり取りをする時に必要な言葉や身振りがあることを丁寧に知らせる。また、やりとりをする喜びに繋がるよう関わる。

• 一人ひとりの生活リズムに留意し、食事や睡眠の時間を調整することで心地よく健康に過ごせるようにする。
• 餅を食べる際には、咀嚼を促しながら、誤飲に留意して見守る。
• 顔色や遊びの様子から適宜衣服を調整し、健康に過ごせるようにする。体温調節機能の発達のため、なるべく薄着を心掛ける。
• 水や汁物等で床が濡れていることのないようその都度拭き取り、怪我予防に努める。
• 衣服の袖や裾の長さに気を付け、引っかかったり、転倒することのないようにする。
• 爪の長さを確認し、衛生面や安全面に留意する。

• スプーンやフォークを使って食事をすることを楽しむ。
• 「人参あった」「おいしい」等、気付きを言葉にしながら食べることを楽しむ。
• 保育者に励まされたり、友達が美味しそうに食べる様子を見て、苦手な食材も食べてみようとする。

• 休み中の体調面や過ごし方等について共有するとともに、休み明けの園での様子を丁寧に伝える。
• スタンプ遊びをする際には、汚れても良い衣服の用意をお願いする。
• 地域の方と年始の挨拶を交わし、今後も良い関係で交流を図っていけるようにする。

• 休み明けの生活リズムや体調面に留意しながら健康に心地よく過ごせるよう配慮したか。
• 冬の遊びや正月遊びを楽しむ様子が見られたか。
• トイレに興味を示し、座ってみたり、排泄することが出来たか。
• 一人ひとりが興味がある遊びを存分に楽しめるような環境を作れたか。
• 手遊びや歌等に親しみ、保育者の真似をしたり、発声していたか。