もくじ
月案de動画
今月の保育のポイント
- 暑い中で何もいわずとも元気に活発に身体を動かす3歳児。一方でまだ自分の限界は分かっていないので、保育者が子どもの状態を見ながら適切な水分補給や遊ぶ場所を選び、時間設定をする。子どもによってはすぐに熱中症になりやすい体質の子どももいるので、軽度熱中症、脱水症の対策を準備しておく。
- プール遊びでは子ども自身体力を多く消耗するので、楽しく遊んだ分、しっかり午睡を取るようにする。
- プール遊びで顔つける、水に入るのが怖い子どもに対しては、保育者が寄り添い、できるところから水に馴染めるように丁寧な援助を繰り返す。
- 水や泥、草花や絵の具など、様々な素材を使って子どもたちが夢中で遊ぶ世界に保育者も参加し、子どもの遊びに少しずつ新しい楽しさを入れ、子どもの遊びの世界が広がっていくように援助する。
- 水遊びが始まる前に、子どもの着脱のスピードや段階を保育者が把握し、予定を組む。
月のねらい
- 健康に気をつけながら、元気に過ごす。
- 保育者や友達と関わりながら、思う存分遊ぶ。
- 簡単な身の回りのことを自分でしようとする。
- 夏ならではの遊びやプール遊びを友達と一緒に楽しむ。
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週のねらい
その1
- 1週目:衣類の着脱や物の片付けなど、身の回りのことを自分でしようとする(養護)
- 2週目:保育者や友達と一緒にいろいろな遊びに挑戦する(教育)
- 3週目:身近にある夏の生き物などに触れ、自然に親しむ(教育)
- 4週目:夏ならではの遊びを存分に楽しむ(教育)
その2
- 1週目:製作を通して七夕の行事に親しみを持つ(教育)
- 2週目:水遊びの用意など夏の生活の仕方を知り、自分でやろうとする(養護)
- 3週目:水・泥の感触を味わい、心地よさを感じながら遊ぶ(教育)
- 4週目:友だちと一緒に遊ぶ楽しさを経験する(教育)
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前月末の子どもの姿
養護(生活)
- 着替えや食事の準備などの流れが分かり、自分でやってみようとする姿が見られる子どももいるが、保育者に甘えてやってもらおうとする日もある。
- 保育者や友達に対して、怒ったり泣いたりして嫌な気持ちを伝えようとする姿がある。
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困った時こそ保育者の出番。子どもの気持ちを「~だったのかな」と時系列で整理しながら丁寧に聞き取りましょう。 - 虫歯予防デーでは製作を楽しみ、虫歯の話について興味を持つ子どもが多くいた。
- 「おはようございます」「さようなら」などの日常で行う基本的な挨拶を覚え、元気よく言える子どもも増えてきた。一方で、恥ずかしがったり気分に流されてできなくなってしまう子どももいる。
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保育士やみんなの前で話せない子はいます。普段友達同士で言葉が出て、要求や思いを喋っていれば大丈夫ですよ。 - 梅雨の自然に触れ、雨が落ちてくるのを見て楽しんでいる。
教育(遊び)
- 好きな遊びに夢中になり、友達と一緒に関わりながら遊びを楽しむ姿が見られた。
- 気の合う友達を見つけ、誘って遊ぼうとする姿がある。
- 運動遊びを通して様々な身体の使い方を経験し、身体が上手く使えるようになってきている。
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坂道や階段、デコボコ道など色んな道を歩いたり、ケンパーなど楽しく身体を動かす遊びを取り入れていきましょう。 - 戸外に出ることを喜び、外で身体を思いっきり動かして遊ぶことを楽しんでいる。
- 製作などではのりやハサミの使い方を知り、一生懸命に活動に参加する子どもが多い。一方で、指先が不器用でなかなか上手く扱えず、泣いてしまったり活動に気が向かない子どももいる。
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苦手な子にはスモールステップを用意してあげましょう。ハサミが苦手な子ならば線を描いて切るポイントを示しておく等。
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活動内容(五領域対応)
養護(生活)
- 保育者に見守られながら、手洗いうがいを自分で行おうとする。(健康)
- 水分補給を行ったり休憩時間をとったりすることで、夏の過ごし方があることに気づく。(健康)
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この気づきが3歳児にとって大切です。周りの環境に合わせて「~だから~する」意味を伝えていきましょう。 - 七夕を通して、園の行事や昔からの伝統に興味を持つ。(環境)
- 汗で濡れた衣類を着替えたりタオルで身体を拭いたりすることを通して、清潔にする心地よさを知る。(健康)
- プールの身支度を覚え、自分でやってみようとする。(健康)
- 水遊びやプールの安全に遊ぶための約束を知る。(健康・人間関係)
- ルールやマナーを守って生活することで、快適になることに気付く。(健康・人間関係)
- 喉が渇いたら自ら水分補給をしようとする。(健康)
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教育(遊び)
- プール遊びでは、ルールを守って楽しく遊ぶ。(環境)
- 保育者や友達と一緒に好きな遊びを存分に楽しむ。(人間関係)
- 「貸して」「一緒に遊ぼう」など簡単な言葉のやり取りを行いながら友達と遊ぶ。(人間関係・言葉)
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様々な発見や気づき等、感じたことを話せる機会をつくっていきましょう。人と関わる力の土台になります。 - 保育者に誘われながら、いろいろな遊びや活動に興味を持つ。(人間関係)
- 七夕を知り、飾りの製作を楽しむ。(環境・表現)
- 夏の自然に触れ、生き物や植物に興味関心を持つ。(環境)
- 遊びを通しての楽しさや共感など、友達との関わり合いを深める。(人間関係)
- 夏野菜や木々の成長に触れ、気づきを得る。(環境)
- のり、折り紙、はさみを使って短冊をつくったり、切る、貼る、折ることを楽しむ。(表現)
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環境構成と援助
養護(生活)
- 自ら意欲的に手洗いうがいを行える子もいるが、適当に済ませてしまったりつい水で遊んでしまう子どももいる。一人ひとりが丁寧に行えるよう、手洗いうがいの際には見守ったりできたことを褒めたりしていく。
💡
「10数える間は洗う」など、数量に結び付けながら指導するのも良いですね。 - 七夕の際には、分かりやすい紙芝居や絵本などを準備し、親しみが湧くように伝えていく。また、全園児が集まる際にはケガがないように環境に配慮する。
- 水分補給を行う意味や休息をとる意味を繰り返し子どもたちに伝えていくことで、子どもが夏に気をつけることを意識できるようにする。また、水分補給の際には一人ひとりきちんと摂れているか確認していく。
- 衣類が汗で濡れてしまった子どもには個別に声をかけ、必要に応じて着替えができるようにする。また、着替えの際には「着替えると気持ちいいね」「すっきりしたね」など声をかけ、心地よさを感じられるようにする。
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この声掛けが毎日あるのとないのでは、意欲に違いが出ます。着替えをしてよかったと思えるように声掛けしましょう。 - 水着の着脱、片付けの場所、流れは同じ手順を決めて子どもが覚えてできるようにする。安全面での約束は危険な行為の場面を演じるなど、分かりやすく子どもに伝える。
- 説明する時「こんなことしたらどう?」と困る例を見せ、子どもが快適、不便を比べて考えられるように導入をする。
- いつでも飲める麦茶を用意しておき、自分のタイミングで水分がとれるように保障する。余りにも水分をとらず顔が赤くなっているような子には声をかけ、水分をとって適切な休息が出来るようにする。
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教育(遊び)
- プール開きをしてから慌てて着替えをしなくて済むよう、事前に子どもたちに流れを伝える。着替えの際に気をつけること、プールの中での約束など一つずつその場で確認し、忘れないよう繰り返し伝えていく。また、ルールを破ってしまった時の危険性なども伝え、子どもが意識してルールを守れるようにする。
- プールの際には顔に水がかかるのを嫌う子どももいる。無理しないで楽しめるよう、配慮を行う。
💡
宝石探しやペットボトルの船に乗ってみる遊び、楽しそうな光景を見ていると、ついついやってみたくなります。誘うよりも待ちましょう。 - 好きな遊びが広がるよう、保育者も一緒になって遊びを楽しむ。また、時には周りにいる友達も誘い、友達と遊びを広げる楽しさも味わえるように援助を行う。
- 遊びたい友達には「一緒に遊ぼう」、おもちゃを貸して欲しい時には「貸して」など、場合に応じた言葉を適宜伝え、子ども同士がやりとりできるように援助していく。
- 夏の生き物に触れる機会を設け、自然や生き物に興味が湧くようにする。
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暑い日は日陰があると、ゆっくり観察したり、探索活動をじっくり楽しむことができます。 - 製作でハサミなどを使用する際には少人数で行い、一人ひとり丁寧に援助できるようにする。
- 友達とのぶつかり合いはできる限り見守るようにし、子どもなりのやり方や考え方を表現できるようにする。危険な場合や話が嚙み合わない場合などは、子どもが気持ちを表現できるように間に入る。
- 子ども達の気づきや発見を写真に撮っておくなどし、子ども達と昨日より、先週よりこうなったという話ができるようにしておく。保育者も子どもからの声の度合いによっては気づきを伝え、見る視点が多様になるようにする。
- しっかり楽しめるようにコーナーごとで置いたり、片付け場所を統一するなど、使いやすい環境を提示する。子どもの段階や意欲をしっかり観察し、製作活動につなげる。
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健康、安全面で配慮すべき事項
- 暑くなってきて水分補給や休憩を取る機会が増えてくる。きちんと全員が行えるよう、クラスの子どもの人数確認や、一人ひとりの行動を見ていく。
- プールの際には他の保育者とも連携をとり、多くの大人の見守りの中で安全に楽しく遊べるように環境を整える。また、はしゃぎすぎて怪我に繋がらないよう、よく見ていく。
💡
できることならば監視員役を1人設置し、危険にすぐに対応できるようにしましょう。
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今月の製作・歌・絵本・手遊び・室内室外遊び
製作
- クラゲ製作
- 編み編みカメさん
- 折り紙で織姫と彦星
この他、【夏らしい物】の製作を『ひも、スズランテープ、ちぎる、貼る、折り込む』等、身近な素材と手法でご紹介!
歌
- たなばたさま
- うみ
- なみとかいがら
絵本
- だんごむしのおうち
- グリーンマントのピーマンマン
- きょだいな きょだいな
手遊び
- たなばたさま
- すいかのめいさんち
- きつねがね、ばけたとさ
室内室外遊び
- ドッジボール(入門編)
- 色水遊び
- ざりがに釣りのコツ
行事
- 海の日(第3月曜)
- 七夕(7/7)
- ひまわりの日(7/14)
- 幽霊の日(7/26)
- 土用の丑の日
- 水遊び
- 避難訓練
- 誕生会
- 身体測定
食育
- 年上の友達が野菜を収穫する様子を見たり一緒に野菜に触れたりすることで、食材に興味を持つ。
- 夏ならではの流しそうめんを行い、食事をする楽しさを感じられるようにする。
- 食事をする際の簡単なマナーを自ら気をつけ、楽しく食事を進める。
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地域と家庭との連携
- よく汗をかく時期になってくるため、着替えを多めに準備してもらえるように声をかける。
- 七夕飾りがあることを知らせ、子どもと一緒に短冊に願いを書いてもらえるようにお願いする。
- プール遊びの前には、事前に「プールカード」の書き方などを伝え、プール開きをした際にはスムーズに協力してもらえるようにしていく。
- 夏の休園期間を知らせたり各家庭の夏季休暇の時期を聞いたりし、休暇前に家庭との情報交換をしっかりと行うようにする。
- 暑い日には体力が減り、疲れやすくなってくる。家庭でゆっくり過ごしたり、生活リズムを改めて整えるようお願いする。
自己評価
- 夏の自然に触れ、興味を持てていたか。
- プール遊びの際にはルールを守って遊べていたか。
- 友達と簡単な言葉のやり取りをする機会が持てたか。
- 七夕を知り、製作に楽しく取り組めたか。
- 意欲的に身の回りのことを行おうとしていたか。
- 夏の過ごし方に気づき、健康に気をつけながら元気に過ごせたか。
- 夏野菜に親しみ、食材に興味や関心を持てていたか。
- 保育者や友達といろいろな遊びを楽しむことができたか。
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