もくじ
今月の保育のポイント
- 12月からはイベントごとで忙しい時期であるので、3月までの仕事の見通しを立てておく。
- ルールがあってみんなで身体を動かすドッジボールなどの遊びを提案していき、白線を引いたり、ボードでルールが分かりにくい子ども向けに説明する環境を整えておく。
- 仲間意識が育ち、友達の意見を尊重する気持ちが生まれる時期。保育士はそっと見守るとき、介入するときをよく考えて援助する。喧嘩のときは一旦お互いの話を聞き、静かな場所で子ども同士二人きりにして、遠くからこっそり見守るなどの子ども同士の世界を大切にする柔軟な対応が必要。
月のねらい
- 友達みんなで協力し、共通の目的に向かって取り組む楽しさを知り、やり遂げる充実感を味わう
- 冬の自然や年末の様子・生活の変化に関心を持つ
- 遊びや生活の中で相手の気持ちを受け入れながら、自己を発揮する
週のねらい
1週目:ドッジボールを毎日の帰りの会前に行い、大勢の友達と遊ぶ楽しさを知る
2週目:遊び、活動の中で友達と意見交換をしながら人と関わる楽しさや実感を得る
3週目:クリスマス会に向け、毎日の練習の中で本番風にするなど、気持ちを盛り上げていく
4週目:年末に向け、日本の慣習について楽しく学び、健康に過ごす
前月末の子どもの姿
養護(生活)
- 毎日の園生活を見通しもって取り組んでおり、他人を気遣うなど行動に余裕がある。
- トラブルや困ったことがあっても、友達を心配し、自分達で解決しようとする姿が見られる。
- 「今日は寒いねもう冬だね」「クリスマス楽しみだな」など、季節の移り変わりを感じている様子がある。
教育(遊び)
- 戸外でドッジボールや鬼ごっこなど、友達と元気に遊ぶ姿が見られる。
- 仲の良い友達と楽しそうに相談しながら、色々な素材を探し遊びに使っている。
- 地域の様子や、木の葉が落ち始める季節の変化に気づき、冬を実感して会話を共に楽しんでいる。
- ドッジボールなどでは友達とルールを伝え合って、全員で楽しむ様子が見られる。
- 仲間意識が育ってきており、友達がいるからこそ楽しい実感を得ている子どももおり、友達の思いも汲み取る様子も見られる中、まだ自分の思いと折り合いをつけられない子どももいる。
活動内容
養護(生活)
- 健康な生活に理解をもち、手洗いうがいなど進んで行う。
- 温度や状況に合わせ、衣服の調節を行う。
- 毎日の生活を、子ども自体が見通しをもちながら行う。
教育(遊び)
- 寒さに負けず、戸外で思い切り身体を動かして遊ぶ。
- 遊びに必要な物や自分達でイメージした物を、様々な素材や道具を使って工夫して作る。
- 自分の思いを言葉で伝えながらも相手の考えや思いを受け入れ、折り合いをつける。
- 冬の自然や社会現象に興味関心をもち、身近な自然の変化に気づきながら生活をする。
- 友達と声を合わせて歌ったり、楽器を分担して音を合わせる楽しさを味わう。
- 生活の遊びの中で文字や数字に興味を持ち、カルタ作りや年賀状作りなどの遊びに取り入れる。
- 年末の伝統的な行事を体験し、地域の様子の変化に関心や親しみをもつ。
環境構成と援助
養護(生活)
- 「手洗いは自分自身の健康を守るために行う」のような意味を話し、子どもが生活を自分自身で納得して行えるように言葉かけをする。
- 衣服の調節、手洗いやうがいなどの大切さを再確認できるよう、健康についての話を見聞きする機会を持つ。
- 生活を子ども達で気付き合ってできるように、適切な言葉かけを行う。
教育(遊び)
- クリスマス会の準備などで忙しい時期であるが、戸外で十分に遊べる時間を確保する。
- 保育士も子どもの戸外遊びに参加し、思い切って身体を動かす楽しさを共有する。
- 遊びを色々な方向に発展できるよう、保育者もアイディアをもって一緒に遊んでいく。
- 子どもたちでルールの確認や遊び場の使い方などを相談して遊びを進めていけるよう、考えを出し合い話し合う時間と場所を十分に用意する。
- クラスのみんなで楽しめるよう、保育者も仲間に入り、ルールを子ども達と確認しながら一緒に楽しんでいく。
- 子ども一人ひとりの表現意欲を大切にし、思いを理解し、共感し、励ます。
- 子ども達の遊びの様子や要望から、いろいろな素材を用意しておく。(綿、フェルト、色紙、モールなど)
- 生き物の冬ごもり、園庭の木々の変化など、子ども達の発見や不思議に思ったことに共感し、また、そのことを図鑑などで調べ、興味関心を深める。
- 子どもが友達と協力して取り組み、頑張り工夫している所を認め、充足感満ちて取り組めるようにする。
- 子ども達とクリスマス会の内容を話し合い、子ども達で役割などを決め、主体的に期待を持って準備できるように援助する。
- クリスマス会で使えそうな、季節に合った曲や話題の曲を数曲用意しておく。
- コマやかるたなどの日本の伝承遊びを用意し、冬休みの家庭でも楽しめるように一緒に遊んでいく。
- 年末の大掃除では、ワックスがけなどを子ども達と協力して行い、光る床を見る等、綺麗になった気持ち良さを味わえるようにする。
健康、食育、安全面で配慮すべき事項
- 感染症の流行季節に入るので、子ども一人ひとりの健康状態を把握する。
- 衣服の調節は、子ども達が自分で気づけるような言葉をかけていく。
- もちつきは、衛生面に十分に配慮する。
- イベントの準備などで部屋の移動が多くなるので、子ども達の気持ちの高ぶりや散漫からぶつかりなどの事故が起こらないよう配慮する。
行事
- クリスマス会
- もちつき会
- 避難訓練
- 誕生会
- 大掃除
食育
- 年越しそば、おせち等の年末年始の食事の由来を絵本や紙芝居などで広める。
- 食事のマナーとみんなで食べる楽しさについて繋げて伝えていく。
- もちつきでは売っている餅がどうやって出来るかを体感し、自分達でついた餅の美味しさを知る。
地域と家庭との連携
- 掲示板や園だよりなどを通してクリスマス会についてお知らせし、準備するものの協力をお願いする。
- 感染症の流行状況や予防策について知らせ、体調管理に気をつけるよう呼びかける。
- 室内遊びの際には体温も上がりやすいため、厚着しすぎないよう調節をお願いする。
自己評価
- 子ども一人ひとりが興味をもって遊びに集中できるような環境を用意できたか。
- 友達との関わりの中で見守るところと、援助するところの見極めが適切であったか。
- 子ども自身が考え、成長できるきっかけになる言葉かけや話ができていたか。