niceってだーれ?
保育士歴30年以上の元保育士。現在はリトミック&親子遊びの講師や、ライターをしながら悩める保育士さんの気持ちが安らぐ文章を届ける活動をしています。
それでは、今週のコラムをお楽しみください♪
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皆さん、こんにちは!niceです。2022年も残り少なくなってきました。今年も残念ながら、子ども達が犠牲になる悲しいニュースがありました。9月に起きた、静岡県の認定こども園の送迎バスに置き去りにされ、3歳児の女の子が亡くなった事故が印象に残っている人は多いと思います。
私は保育士時代、園バスの運転業務をしていたことがあるので、運転手、添乗員、クラス担任の3つの立場を経験しました。この事故のニュースを聞いたとき、自分に置き換えてみましたが、どう考えても絶対に起こしてはいけない事故であり、防ぐことができた事故です。
この事故は、当日バスを運転していた園長、バスの添乗をしていた職員、欠席確認を怠った担任など、それぞれに過失がありましたね。「その中の誰か1人でも気が付けば、女の子が亡くなることはなかったのに!」と憤りを覚えました。
しかし、(語弊があるかもしれませんが)それぞれの立場で確認を怠ってしまうのは忙しい1日の中であり得ないことではないとも感じてしまいました。
ミスをしない人間はいないので、ミスを防ぐ方法を考えることが大切です。そして、1人がミスをしても、ほかの人がフォローやカバーをすることで、大きな問題になることを防ぐことができるはずです。
大切な子ども達の命をお預かりしている保育士には、責任があります。しかし、1人では命を守り切るのには限界があります。二度とこのような事故を起こさないために、職員同士で助け合う体制を整えることや関係性を築くことが大切だなと改めて感じさせられました。
最近も、大阪岸和田市でお父さんが保育園に送っていくのを忘れてしまい、約9時間もの間車の中に置き去りにされた2歳の女の子が熱中症で亡くなってしまうという痛ましい事故が起こってしまいました。
お父さんは3人のお子さんを、保育園とこども園の2カ所に送迎するはずが、こども園に2人のお子さんを預けた後、亡くなった女の子を保育園に預け忘れて自宅に戻ってしまったということです。
このお父さんも、お子さんをお預かりしていた保育園の皆さんも、どんなにか辛い思いをされているのだろうとお察しします。この事故に関して、インターネットではさまざまな声が聞かれています。
1つは、このお父さんのように兄弟姉妹が1つの園に入園できず、別々の園に通わせているというご家庭は他にもありますが、兄弟姉妹が同じ園に通える制度作りが大切だという声です。
そしてもう1つは、亡くなった女の子が連絡なく欠席していたのに、保護者に連絡して確認しなかった園の対応を問題視する声です。静岡県の園バスの事故と共通しています。
保育中に担任がクラスを離れて連絡をするのは、その時間手薄になって事故が起こる可能性があります。担任が直接連絡をしなくても、フリーの保育士や事務の職員などが代わりに連絡をすれば済むことですが、その人員がいない場合もあるかもしれません。
そうこうするうちに忘れてしまうということは、あり得ることです。しかし、「だから仕方ない」で済まされる問題ではありません。
今回の事故で園や担任の先生を責めるのは酷だという声もあります。責めるわけではありませんが、今後どの園でも、どの保育士さんも、二度とこのような悲しい事故を起こさないために連絡なく欠席した園児がいたら、必ず連絡を取るということを徹底しなければならないと思います。
保護者にも繰り返し理解を求めて、連絡を忘れないようにお願いしたり、連絡がなかった場合は必ず園が連絡することを伝えたりしてはいかがでしょうか。
2回目のコラムは少しシリアスな内容になってしまいました。今後こんな悲しい出来事が起こらず、毎回楽しい内容のコラムを書いていけることを切に願います。
先週のコラムはこちらからどうぞ♪
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
来週も、よろしくお願いします!
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