もくじ
月案de動画
今月の保育のポイント
- 満2歳になる子どもが増えてくる中、発達は個人差が大きいことを前提に。「2歳になるのに」とは考えないように。
- 要求が通じ合わずにトラブルが起きやすい。保育士が両者の気持ちを代弁しながら気持ちを丁寧に汲み取る。また、子ども同士のトラブルは友達に関心を持つことで生まれることであるので、問題とせず成長ととらえる。
- ~のつもりになって遊ぶ姿、みんなと同じことをして楽しむ姿が見られる時期。保育士が子どものつもりの世界に入って言葉のやりとりを楽しんだり、先導して大きなかぶのようにみんなで同じ動きの遊びを仕掛けていき、人と楽しく関わる経験を積む。
- 風邪や感染症が流行る時期なので、冬を元気に過ごせるように室内の温度、湿度、換気に気を配り、施設内やおもちゃなど消毒をこまめに行う。
- 鼻水が多く出る季節。戸外へ行くときはティッシュとゴミ袋を持っていくと困らない。
- 室内活動だけでも保育士もマスクをつけ、子どものくしゃみなどから身を守ると良い。
- 子どもは暑さ寒さを感じにくいので、暑くなったら脱ぐなどの衣服による体温調節を、子どもの発汗状態から保育士が調節するよう援助する。
月のねらい
- 冬を元気で健康に過ごすためにも、服を調整しながら戸外、室内で身体を元気で遊ぶ
- ごっこやつもり遊びなど、遊びを通して保育者と簡単な言葉のやりとりや模倣を楽しむ
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週のねらい
その1
- 1週目:戸外で十分に身体を動かし、寒さの要素も楽しみながら健康に遊ぶ(教育)
- 2週目:クリスマス会に行う歌と踊りの遊びを取り入れ、楽しくみんなで過ごす(教育)
- 3週目:クリスマス会では異年齢児とのかかわりをもちながら楽しく過ごす(教育)
- 4週目:年末に向け心身共に健康で過ごす(養護)
その2
- 1週目:保育者や友達と言葉のやり取りをしながら、ごっこ遊びや見立て遊びを楽しむ(教育)
- 2週目:手洗いや着脱など簡単な身の回りのことを自分で挑戦し、できたことの喜びを感じる(養護)
- 3週目:冬の自然に触れて、戸外遊びや散策を楽しむ(教育)
- 4週目:いろいろな遊具に触れ、体を十分に動かして遊ぶ(教育)
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前月末の子どもの姿
養護(生活)
- スプーンを使って食べようとするが、うまくいかないこともある。
- 衣服の着脱など「できない」と言いながらも一人でやってみようとする姿がある。
- 尿意を感じると保育士に知らせる子どもが出てきた。
- 口をゆすぐとき、ペッができるようになってきた。
- 友達と玩具の取り合いになったとき「やめて」と言葉がでる子どももいるが、一方で泣いて訴える、噛みつく子どももいる。
💡
噛みつきは言葉にできない思いの表れ。噛みつきは良くないことを毎回のように伝え、「~がほしかった」など思いを一緒に代弁してあげることを繰り返します。
教育(遊び)
- 戸外で元気に走り、自然物をもって「花」「葉っぱ」と話しながら楽しむ姿があった。
- ちぎる、まるめる、つまむなど、手先を使える子どもが増えている。
- どんぐりをたくさん拾い集め、持って帰って楽しんでいた。
💡
少ない、多いなどの数量の基礎がここにあります。「沢山だね」「1つ、2つ」と数を意識した言葉かけがあるとよいでしょう。 - 簡単な歌や手遊びを楽しんでいる子どもが多く、待つ隙間時間などに楽しんで行っている。
- ブロックで新幹線と見立てて遊ぶなど、場面でなりきって遊ぶ姿が見られる。
💡
ごっこ遊びは人とつながる大事なステップです。戦いごっこは嫌われ者ですが、コミュニケーション能力向上のための大事な遊びでもあります。 - 保育者が話しかけると、低月齢児は簡単な単語で答え、高月齢児は2語文で自分の思いも含め伝えようとする。
- 友達と関わって遊ぶ姿が、そのまま喧嘩に繋がることも多くあった。
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活動内容(五領域対応)
養護(生活)
- 苦手な物でも少しずつたべる。(健康)
- 尿意を感じて保育士に訴えられるようにする。(健康)
- 自分の思いを言葉や態度に表す。(言葉・表現・人間関係)
- 衣類、靴の着脱を自分で行おうとする。(健康)
💡
自分で行おうとしない子には黒子のように一緒にやってあげる、失敗しても大丈夫なことを伝えるなどが必要です。 - 自ら布団に入り、保育者のそばで安心して午睡時間を眠る。(健康)
💡
保育者がトントンすることが日常ですが、何も刺激がない静かな空間に1人の方が眠れる子もいます。子どもが寝ない場合は環境を変えてみましょう。 - トイレの男性用立ち便器で用を足そうとする。(健康)
- 器に手を添えて食べようとする。(健康)
- 自分の持ち物と他者の持ち物の区別をつけて用意をする。(健康)
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教育(遊び)
- 散歩を楽しみ、寒さに負けず戸外で気持ちよく元気に過ごす。(健康)
- 葉っぱをちぎってみる、砂の感触を楽しむ等、手指を使って色々なものに触れる。(表現・環境)
💡
自然素材はさまざまな独特の感触があります。誤飲には注意していろいろな物を触ってみましょう。 - 一人で好きな玩具など、じっくりと興味ある事象に遊びこむ。(環境)
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一人遊びは子どもの集中力を養います。「ポツンと一人でかわいそう」ではありません。 - 簡単な手遊びや歌を保育者と楽しむ。(表現・言葉・人間関係)
- 保育者や友達と関わりながら、電車ごっこなどなりきって遊ぶ。(人間関係・表現)
- 散歩中、興味のある物を見つけながら歩く。(健康)
- 保育者や友達に自分の経験や発見、思いを話す。(言葉)
- 手首をねじったり、細かな動きを楽しむ。(健康)
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環境構成と援助
養護(生活)
- 好き嫌いが出てきたので、実物をスタンプするなどし、野菜に触れる機会をつくる。
- 子どもの言葉ではなく、行動に着目し、やろうとしているときは見守る時間をつくる。
💡
ついつい癖で口や手を出してしまいがちですが、しばらく間を与えることも必要です。子どもの間を把握して快適な保育を。 - 「できたね」を大事にし、子どもの意欲を大切にする。
- トラブルは双方の思いを受け止めて代弁し、互いに自分の気持ちに整理をつける。
💡
受け止められることで受け入れる力が育ちます。やってしまった時でも受け止めることを。 - 立って排尿できるよう保育者がやさしく促しながら、「すごいね、大きくなったね」など、言葉をかけて関心をむける。
- スプーンが安定してもって食べられる子どもに「上手にもっているね」「器を持つと食べやすいよ」と、さり気なくすすめていく。
- 子どもの手の届くところに服や帽子などを置いておき、子どもが用意をできるようにする。
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教育(遊び)
- 戸外遊びでは冬の自然に触れて遊べるように、様々な場所へ行き、発見や出会いの機会を広げる。
- 保育者自身も自然を発見し、子どもに知らせながら共有する。
- 拾ったものを入れる袋を用意しておく。
💡
冬は落ちているものがいっぱいです。虫も活性しないので少し安心ですね。 - 高低差のあるところやバランスのとりにくいところでの転倒事故に気を付ける。
- 玩具の取り合いにならないよう、スコップなどの玩具は十分数をそろえておく。
- フラフープやロープ等、なりきり遊びに繋がるものを用意しておく。
💡
おもちゃでなくても遊べるものはいっぱいです。子どもは日常の道具に興味をもちます。脚立など危険なものほど興味を示す不思議ですね。 - 子どもの好きな話を入れながら、子どもの想像の世界に合わせて、ごっこ遊びを楽しめるようにリードする。
- 「かして」「ありがとう」などの言葉を保育者が代弁し、友達同士楽しく遊ぶための仲立ちになる。
💡
その場に合った言葉と、声のトーンなど言い方を考えましょう。子どもにそのまま影響します。 - 公園内や安全な場所で子どもの探索活動に寄り添い、でこぼこ道や木をくぐったり、大きな石をまたいでみる等、色んな動きが楽しめるように進む道を選ぶ。
- 子どもとじっくり話をし、子どもが言葉をうまくあやつれるように「~は○○っていうんだよ」等、丁寧に伝えていく。
- 回してあけるフタなど、手首を使って遊ぶおもちゃを導入する。
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健康、安全面で配慮すべき事項
- 感染症予防のため室内の温度や湿度・換気に気を配り、こまめな消毒を行う。また手洗いをしっかり行う。
- 子どもの体調変化に気づくように、子ども一人ひとりの健康状態を把握する。
💡
クラスで2,3人出始めたら保護者に「体調の変化にはご注意ください」の呼びかけを
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今月の製作・歌・絵本・手遊び・室内室外遊び
製作
- 靴下型プレゼント
- 簡単!輪っかでリース製作
- どんな模様にしようかな?サンタのブーツ
この他、【クリスマス、冬の季節】の製作を『ビー玉、ストロー、新聞紙、スタンプ、等、身近な素材と手法でご紹介!
歌
- おほしがひかる
- ちいさいひつじが
- ゆめのなか
絵本
- おふろでちゃぷちゃぷ
- さんかくサンタ
- スプーンちゃん
手遊び
- トントントントンひげじいさん
- いとまき
- てんぐのはな
室内室外遊び
- 新聞紙にアタック!
- カラフルひもくらべ
- まつぼっくりを投げてみよう
行事
- 世界人権デー(12/10)
- 正月事始め(12/13)
- 冬至(12/22頃)
- クリスマス(12/25)
- 大晦日(12/31)
食育
- もちをつくようすを見たり小さなもちを食べてみることで、楽しい雰囲気の中、食から季節を感じる。
- 苦手なもの、食べたくないものがある子どもに保育士が美味しく食べている姿を見せ、興味を引き出す。
- しっかり動くことで空腹になり、美味しく食べられるので、活発な活動を毎日取り入れる。
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地域と家庭との連携
- 年末年始の休日や園の行事などを早めにお知らせする。
- 衣類のサイズ、記名があるかなど確認してもらえるようお願いする。
- 風邪や感染症の発生状況を知らせ、健康管理に気を付けてもらえるよう呼びかける。また、子どもの様子について細かな連絡を取り合う。
自己評価
- 子ども一人ひとりが自分の世界をもって楽しく遊び込めていたか、またその環境を用意することができたか。
- 子ども同士の関わりをつなぐ声掛けができていたか。
- 子どもの健康状態の把握をし、適切な対処や連携ができていたか。
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