【4月・2歳児】月案・週案の文例/ねらい、養護、子どもの姿、食育など

2020年3月2日

月案de動画

今月の保育のポイント

  • 新しい環境に慣れるよう、保育士がゆったりと関わり安心して過ごす。保護者と離れるのが嫌で泣く子どもに寄り添い、どんな保育士やお友達がいるかを伝えながら、ゆっくり興味を向けられるように援助する。
  • 新しい環境でも親しみ、楽しく遊ぶ子どもの影響を受け、他の子どもに楽しさが連鎖していくように、保育士は楽しく遊びを共感し、広げていく。遊びに入りたいけど入れない子どもの架け橋となり、必ずしも遊びに入らせるではなく、遊びを見ているだけの子どもの時間も時には受け入れる。
  • 自分で新しいロッカーが分かるようにシールを貼るなど工夫し、自分で身の回りの用意をやりきる喜びを味わえるように、時間もゆったりめにとる。不安な子どもには保育士が優しく寄り添う。
  • 1歳児クラスの時慣れ親しんだ手遊びや、ペープサート等行い、子どもが安定して過ごせるようにする。
  • 連絡ノート等通して、保護者に子どもの様子を把握してもらい、1歳クラスとは違う子どもの持ち物や用意物を分かりやすく記載しておく。

> 今月の保育のポイントとスムーズに進めるコツ

月のねらい

  • 新しい環境に慣れ、保育者や友達に親しみをもつ。
  • 保育者に気持ちを受け止めてもらい、安心できる環境の中でのびのびと過ごす。
  • 好きな遊びを見つけ、楽しく過ごす。
  • 自然に興味を持ち、触れたり遊びに取り入れたりし親しみをもつ。

週のねらい

その1

  • 1週目:新しい環境に慣れ、安心して過ごす(養護)
  • 2週目:遊びを通して保育者や友達と関わり、親しみをもつ(教育)
  • 3週目:好きな遊びを見つけ、存分に楽しむ(教育)
  • 4週目:自然に触れて遊び、春の自然に興味をもつ(教育)

その2

  • 1週目:保育者とのかかわりのなかで、情緒が安定し、快適に過ごす(養護)
  • 2週目:戸外で身近な自然物や生物に興味を持ち、触れたりして楽しむ(教育)
  • 3週目:保育者や友だちとの関わりを通し、一緒に遊ぶ楽しさを味わう(教育)
  • 4週目:トイレでは便器に座る経験をして、タイミングが合えば排尿する(教育)

前月末の子どもの姿

養護(生活)

  • 食事には意欲的であるが、スプーンを使って上手く食べる子どももいれば、手づかみで食べてしまう子どももいる。
  • 自分の持ち物に興味を持ち、棚から衣類やオムツを出したり着替えたりするなど身の回りのことを自分でやってみようとする姿がある。

    💡     

    子どもの「見て」には「自信がある」、「自信がない」2パターンあります。どちらのパターンか考えてみましょう。
  • トイレでの排泄に成功し、行きたい時にトイレを指さしたりズボンを押さえたりするなど仕草で伝えようとする子どももいる。トイレトレーンングの進捗には個人差が大きく、まだまだ感覚が分からない子どももいる。
  • 戸外に出ると花や生き物に興味をもち、指さしたり「はっぱ」「はな」「あった」など簡単な言葉を発し、発見を喜んでいる。

    💡     

    2歳になると「高い低い」など、比較する言葉が分かり始めます。子どもの言葉に共感しつつも、少しずつ子どもの理解に合わせて声掛けしてみましょう。

教育(遊び)

  • 「やだ」「しない」「やりたい」「これする」のような簡単な言葉で気持ちを表現したり、思いを態度で表したりと個々の差がある。

    💡     

    自分のしたいことと、出来ることが分かっているからこそ矛盾を抱えて揺らぎます。叶わなくても一緒に探っていくような姿勢で接しましょう。
  • 友達の使っている玩具に興味を持ち、一緒に遊んだり自ら関わりに行って遊ぶ姿が見られる。一方で、好きな遊びに夢中になり、一人で繰り返し同じ遊びを楽しむ子どももいる。
  • 絵本を見て気に入った言葉を真似したり一緒に発したりしながら楽しみ、発語の機会や語彙が少しずつ増えてきている。
  • 音楽に合わせて身体を動かしたり、手遊びを真似したりすることを楽しみ、リズム遊びに喜んで参加している。
  • 製作やお絵かきなどの活動にも意欲的に参加し、楽しんでいる子どもが多い。

    💡     

    自分の思いが育ってきた2歳児にとって、それを表現する場は絶好の大切な機会です。どんどんと製作、音楽等、表現活動を展開しましょう。

活動内容(五領域対応)

養護(生活)

  • 食べこぼしながらもスプーンを使って食べようとする。(健康)
  • 食事の後には手や口を拭いたり保育者に綺麗にしてもらいながら、身の回りを綺麗にする心地よさを感じる。(健康)
  • 衣類の着脱や帽子を自分の棚に置くなど、身の回りのことを自分でしようとする。(健康)
  • 戸外から帰ったら手洗いうがいをする、排泄の後は手を洗うなどの基本的な生活習慣を覚える。(健康)
  • 保育者に誘われてトイレに行く。また、自ら行こうとする。(健康)

    💡     

    オムツからパンツへの移行時期。漏らしてしまい、自信を無くす子どもも多くいます。陰で着替えるなど、子どもの自尊心を守りましょう。
  • 保育者に気持ちを受け止めてもらいながら、安心して過ごす。(健康・人間関係)
  • 保育者に安心して関わり、甘えたり、自分の気持ちを表す。(人間関係)
  • 保育者に見守られ、安心して眠る。(健康)
  • 好きな場所で過ごしたり、自分のペースで食べ進めたり、自分の居場所を見つけながら安定して過ごす。(健康・人間関係・環境)

教育(遊び)

  • 戸外に出ることを喜び、散歩や戸外遊びを楽しむ。(健康・環境)

    💡     

    「これをこうしたらどんなふうになるのかな?」戸外に出ることで、未知に出会い、好奇心を持ち、子ども心が満ちていきます。
  • 自分の気持ちを簡単な言葉やしぐさで表現する。(言葉・表現)

    💡     

    何でも「嫌!」と反発する時期です。内容はあまりこだわらず、「わかった」とまずは受け止めましょう。その後の共感する力へと繋がります。
  • 絵本やパネルシアターを見ることを楽しむ。(表現・言葉)
  • 保育者や友達と関わって遊び、親しみをもつ。(人間関係)

    💡     

    意味もなく一緒の狭い箱に入ったり、同じように走る等、一緒に同じことをすることが楽しい2歳児です。保育者が面白い動きや遊びを勝手にやってみると、乗ってくるかもしれません。
  • 絵を書いたりのりやテープで紙を貼ったりする簡単な製作を楽しむ。(表現)
  • 音楽に合わせて身体を動かし、身体で表現する楽しさを味わう。(表現)
  • 戸外で散策遊びをしたり、保育者や友達と身体を動かして遊ぶ。(健康・人間関係)
  • 散歩で春の草花や生き物を見つけ、友達や保育者と共感しながら遊ぶ。(言葉・環境・表現)
  • 身近な歌を通して発音、発声する楽しさを味わう(言葉・表現)

そもそも五領域って・・・?

五領域とは「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の5つの領域を指します。

  • 健康: 心身の健康に関する領域
  • 人間関係: 人との関わりに関する領域
  • 環境: 身近な環境との関わりに関する領域
  • 言葉: 言葉の獲得に関する領域
  • 表現: 感性と表現に関する領域

保育所保育指針、幼稚園教育要領の中の「ねらい及び内容」で示されている、とても大切な考え方です。この五領域に基づいて月案が作成され、日々の保育も行なわれます。

参照元:厚生労働省|保育所保育指針

参照元:文部科学省|幼稚園教育要領

 

環境構成と援助

養護(生活)

  • 食事の際には手拭き用と口拭き用の布巾やティッシュを準備しておく。子どもも使えるように置く場所も工夫する。

    💡     

    こぼして汚い状態を「不快」と捉えはじめます。こぼしながら食べる経験が次の3歳児、食事のマナーに繋がります。
  • スプーンを使うことが習慣づくように繰り返し声をかけていく。無理やり持たせるのではなく、子どもが使ってみたくなるような言葉かけを行う。
  • 個々のトイレのタイミングを把握し、トイレに誘っていく。嫌がる時には友達と一緒に誘ったり、タイミングをずらして誘うなど様子を見ながら援助していく。
  • 帽子や上着など子どもが扱いやすいものを子どもが届く場所に準備し、身の回りのことを自分で行うことに興味が持てる環境をつくる。

    💡     

    子どもがやりやすい環境は「自分で」の気持ちを活かし、「自信がない」気持ちをやってみようとする自信に変えるサポートをしますので、必須項目です。
  • 排泄のあとや戸外遊びから帰った際には、その都度手洗いを声かけていく。忘れてしまう子やうまく出来ない子どもには援助し、少しずつ自分で行えるようにする。
  • ゆったりとした雰囲気づくりをし、ひとりひとりの思いを丁寧に受け止めながら、満足感と安心感を得られるようにする。
  • ひとりひとりの入眠、睡眠の様子や癖を把握し、それに合わせてやさしく身体をさする等、安心して眠れるようにする。
  • 子どもの表情や行動に着目しながら、子どもが徐々に好きな遊びや安心できる環境に身を置けるように、好きなおもちゃや段ボールハウス等、環境を整備する。

教育(遊び)

  • 好きな遊びや夢中になれる遊びが見つかるよう、玩具の遊び方を見せたり誘ってみたりして遊びの提案を行なっていくようにする。

    💡     

    子どもに全て任せるわけでもなく、全て主導するわけでもなく、子どもを一定時間観察して「楽しい物がなさそうだな」と判断してから関わるようにしましょう。
  • 子どもと一緒に遊び、楽しい気持ちを共有する心地よさを子どもが感じられるようにしていく。
  • 気持ちを伝えようとするが言葉やしぐさでなかなか伝えられず、手が出てしまう子どももいる。気持ちを代弁しながら気持ちを受け止め、表現の仕方を知らせていく。
  • 簡単な繰り返しのある絵本やパネルシアターを準備し、言葉を楽しみながらお話に触れられるようにする。
  • 同じリズム遊びやて遊びを繰り返し行うことで、子どもが親しみをもって楽しく身体を動かせるようにしていく。

    💡     

    繰り返すことで、出会ったリズムや手遊びを子どもは自分の世界観によって、自分なりに意味付けをします。そして、他者と共有することで、心地良く心の底に染みついていきます。
  • 製作は少人数で行うなど、危険のないような環境を整える。
  • 解放感を感じられるように、保育者ものびのびと楽しく体を動かし、楽しさが伝染するように仕掛けていく。
  • 子どもの発見や感動に「すごいね」「これは何だろうね?」と共感しながら、興味や関心、好奇心を深められるようにする。
  • 1歳クラスで歌っていた馴染みの歌を採用し、はっきりと、声量の強弱をつけながら歌い、子どもにとって変化が楽しめるように演じる。

健康、安全面で配慮すべき事項

  • 日よって気温の差がまだまだある時期で、体調が崩れやすい。一人ひとりの体調を気にかけ、鼻水が出ていないか咳をしていないかなど細かな変化にも気付けるように注意してみていく。
  • 少しずつ上手く走れるようになってきて、走り回ることを楽しむ子どももいる。室内では転倒や友達とぶつからないように気をつけてみていく。また、必要に応じて危険であることも伝えていく。

今月の製作・歌・絵本・手遊び・室内室外遊び

製作

  • あおむし製作
  • ゆらゆらつくし
  • てんとう虫製作

この他、【春の自然】や【遊びに使える物】の製作を『折り紙、牛乳パック、握る、貼る、折る』等、身近な素材と手法でご紹介!

> その他の製作はコチラ♪(インスタグラムが開きます)

  • せんせいとおともだち
  • おつかいありさん
  • めだかのがっこう

> その他の歌はコチラ♪

絵本

  • はるかぜさんぽ
  • パンダ ともだちたいそう
  • ぞうくんのさんぽ

> その他の絵本はコチラ♪

手遊び

  • ちょちちょちあわわ
  • つくしんぼ
  • おべんとうばこのうた

> その他の手遊びはコチラ♪

室内室外遊び

  • 風船遊び
  • 大きな布でひらひら、ゆらゆら
  • はるかぜにのって

> 遊びの詳細はコチラ♪

行事

  • 入園式
  • 身体測定
  • 避難訓練
  • 誕生会
  • 個人面談
  • 全体懇親会
  • エイプリルフール(4/1)
  • 花まつり(4/8)
  • イースター(4/17)
  • 恐竜の日(4/17)
  • 昭和の日(4/29)

> それぞれの行事について詳しくはコチラ♪

食育

  • 楽しい雰囲気の中で食事をし、自分で食べ進めようとする。
  • 食事の挨拶を覚え、きちんと挨拶をしようとする。
  • 食材に触れることで、食べ物に興味や関心をもつ。

地域と家庭との連携

  • 保護者に子どもの様子をこまめに伝達したり連絡帳に書き記すなどし、保護者とも信頼関係を築けるようにする。
  • 新しい環境で不安になったり情緒が安定しない子どももいる。不安感が少しでも取り除けるよう、家庭でのサポートもお願いしていく。
  • 日中は温かい日が続くが、朝夕で肌寒い日も続く時期。体温調節しやすい衣類を準備してもらえるよう伝えていく。

    💡     

    物を持ってきてもらう等、こちらの要望に応えてもらった際は必ず「ありがとうございます」と、丁寧な対応を心がけましょう。

自己評価

  • 友達や保育者と関わり、親しみを感じることができたか。
  • 新しい環境に慣れ、安心して過ごすことができたか。
  • 戸外で自然に触れ、生き物や草花に興味を持てていたか。
  • スプーンを使って自ら意欲的に食事を進められていたか。
  • 気持ちを簡単な言葉や態度で表現することができたか。
  • 絵本などを通して、言葉に親しみを持てたか。

 

個人案はこちら♪

【4月】個人案の文例【2歳児】

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ほいくのおまもり

サイト管理人夫婦の夫の方。保育士を3年勤めた後、営業や経理、自営業など幅広い仕事をして社会人14年目。異色な人生経験を少しでも役立てたいと思いから、2016年4月にこのサイト立ち上げました。3児の父でミニマリストの読書好きです。好きな言葉はLess is more.

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