一人で二学年の担当では二倍、これはあり?【第378回|保育士お悩み相談】

2020年2月18日

こんにちは、ほいくのおまもりです。

今回の相談者からのお悩みは、『一人で二学年の担当をしています。部屋数も業務量も二倍です。これはありなのでしょうか?』というご相談。

回答者のほいくのおまもりは『『あり』か『なし』かで言えば、保育士配置基準に満たしていることを考慮すれば『あり』だと考えます。ただし、相当な負担がかかっているので、部屋数や業務が縮小できないか相談してみてはと考えます』とアドバイス。

どうぞ、御覧ください。

保育士お悩み相談(匿名)

こまりん
【性別】女性
【年代】40代
【経験年数】15年以上
【ご相談文】
はじめまして、今、4歳5歳を合同で担当しています。二クラスで22名です。
ただ、合同といっても、部屋は二つあり、書類も別々(二冊)毎月の製作も壁面も二クラス分作ってます。休日は書類や製作をすることが殆どです。休憩もなく毎日9時間労働、残業もつきません。
一人でふた部屋を担当なんてあり得ません
なのでクラス自体が落ち着きません。
4.5歳児は30人に対して保育士1人なのは仕方ないですが、部屋が二つで仕事は二倍です。これはアリなんでしょうか?
そして、重度の障害児にも加配保育士はついていません。一人で合同で保育しろという園の方針についていけません。
こういった例は他にもあるのでしょうか?
あれば聴きたいですし、それで監査が通るのでしょうか??
ほいくのおまもり
はじめまして。

お待たせいたしました。

お一人で4歳5歳児30名を担当していらっしゃるのですね。
年齢による発達の違いもあるでしょうから、保育も様々な場面で気を配っていらっしゃることとお察しします。
それに加え、部屋も業務量も二倍で、重度の障害児の保育もされていらっしゃるとのことですから、相当な負担がかかっているのではと感じます。

【一人で二学年の担当をしています。部屋数も業務量も二倍です。これはありなのでしょうか?】とのご相談につきまして、当方の回答としましては【『あり』か『なし』かで言えば、保育士配置基準に満たしていることを考慮すれば『あり』だと考えます。ただし、相当な負担がかかっているので、部屋数や業務が縮小できないか相談してみてはと考えます】。

まず、ご質問にありました「こういった例は他にもあるのでしょうか?」については、当方も様々な方からお話を伺っておりますが、ここまでの例は伺ったことはありません。
加配保育士がついていない、合同保育をしているいった部分的に状況が合致している方からのお話は伺ったことはありますが、「部屋数が二つで壁面も二つ」というのは今回が初めてです。
当方も正直なところ驚いております。

合同保育なのですから、部屋数も一つで足りるのではないかと推察します。
部屋数を二つにするとこまりんさんの目も行き届かないでしょうし、ましてや重度の障害児の保育もされていらっしゃることも考えると、ますます目を離すわけにはいかないのではと思います。
部屋数も一つ減らすことが出来れば壁面も必要がなくなるのでは、と感じます。
なによりも二つの部屋を行き来することなく一つの部屋でゆったりと過ごせるようになるでしょうから、子ども達も気持ち的に落ち着くのではないかという期待が持てますね。

製作については年齢的な面で出来ることに違いが出てくるでしょうから、「全く同じものを作る」というのは難しいかもしれません。
とはいえ、毎回の製作ごとに二学年分の異なるアイデアを考えるのはかなり大変だと思います。
製作の途中の工程までは4歳5歳も共通で取り組み、5歳児のみに最後の一手間を加え取り組むようにすれば、製作時の負担も少しは軽くなるのではと考えます。
4歳児とっては「5歳のお兄ちゃん達は難しいことも出来るんだな」と憧れを持つかもしれませんし、5歳児にとっては「5歳だからこんなことも出来るようになったんだよ」と自信が生まれるかもしれません。メリットもあるのではと感じます。

書類については、4歳5歳児共通の部分になるところは「二学年共通の書類」として提出することは出来ないか相談してみてはいかがでしょうか。
もしどうしても二学年分の用意が必要であるならば、コピーを取り、各学年で必要な箇所を書き足しても良いか相談してみるのも良いのではと感じます。

また、おたよりを分けているのでしたら、4歳5歳児共通で1枚のおたよりを作成し、「4歳児」「5歳児」の様子を伝えるコーナーをそれぞれ作るのも方法の一つです。
合同保育ということで共通の部分も多いでしょうから、重なる部分の手間が省けるようになると少しは楽になるのではと思います。

加配対応については、ご相談文から察すると、すでにこまりんさんの方から園側に話をされているのではとお見受けします。
ただ、園側は応じていないように思われます。
一人で目が行き届かないことに対する不安を再度「相談」という形で伝えてみるのはいかがでしょうか。
もし常に加配をつけるのが難しいのであれば、まずは特に大変だと感じる場面で部分的に補助として入ってもらえないか尋ねてみるのも良いかもしれません。

こまりんさんの業務量は相当に多いため、心身に大きな負担がかかるのではと心配しております。
休日も仕事をされていらっしゃるので、気分転換をするタイミングがなく、ますます疲れもたまるのではと思います。
こまりんさんの負担を汲み取ってもらえず、今後も同等の業務量を任されるようでしたら、より働きやすい職場を求めてキリの良いタイミングで転職するというのも方法の一つかもしれませんね。

まずは業務量が減り、こまりんさんの負担が軽くなることを強く願っております。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ほいくのおまもり

サイト管理人夫婦の夫の方。保育士を3年勤めた後、営業や経理、自営業など幅広い仕事をして社会人14年目。異色な人生経験を少しでも役立てたいと思いから、2016年4月にこのサイト立ち上げました。3児の父でミニマリストの読書好きです。好きな言葉はLess is more.

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