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こんにちは、ほいくのおまもりです。
2018年3月の気になる保育士・保育園のニュースをまとめました。
面接への活用や、これからの保育の仕事、業界の動向を見通すための参考にしてください!
※面接で使い方★で表しています。
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午睡チェックに連絡帳…保育現場のICT活用はますます加速!
0歳児の睡眠、タブレットでチェック 保育現場、進むICT化 事故防止や業務負担軽減も(1/3ページ) - 産経ニュース(リンク切れ)
保育環境の改善にICT活用 戦略特区の福岡市で実証実験 - 産経ニュース
「保育園の連絡帳」はスマホの時代へ! 子どもの1日の活動を見える化する「Brightwheel」 | GetNavi web ゲットナビ
保育現場のICT化・自治体手続等標準化検討会の報告書を取りまとめました(METI/経済産業省)(リンク切れ)
・人手不足が深刻な保育現場で、乳幼児の就寝時の見守りにセンサー付きの機器を導入する動きが首都圏を中心に活発化している。
・園児の胸の服に、チップ状のICタグが取り付けられている。このタグが発信する位置情報を、マットレスの下に敷かれた薄いセンサーが把握する。
午睡の状況をチェックする道具(ICT機器)が保育現場に徐々に登場してきています。
自治体が導入を支援(購入に対して補助金を出す)していることもきっかけの一つです。
では、なぜ補助金を出すか?それは保育士の安全管理と業務効率化を実現する方法として期待されているから。
保育園の管轄は厚生労働省なのはご承知の通り。
しかし待機児童、保育園の保育士不足は国を挙げての問題になっています。
というわけで、経済産業省から『保育現場のICT化に関する報告書(リンク切れ)』が出てくるということも起こっているわけです。
★面接で使うなら!
ICT機器導入の話になると「機械に仕事を奪われる!」という話になりがち。
でも、そうではなくて「人間の手、目に、機械を加えることで、より安全性が高まる」という考え方が大事です。
これが安全性のところでとても重要なポイントです。
また、とある午睡チェックサービスは、機械がチェックした午睡記録が、そのまま監査資料になります。
これは業務効率化の観点です。
というわけで、面接では『安全性をより高めるため、その上で業務効率化をすることで人間の負担を減らすために、ICT機器を保育現場で活用することは必須になる』という話をしてみましょう。
新しいものは悪い!古いものが良い!という頭の凝り固まった古い考え方の保育園ですと、これだけで落とされる可能性があります。笑
でも、そういうところは自分から積極的に避けるようにしてもらいたいです。
必ずしもICT機器を使っている園、全てがいいとはいいません。
でも、安全性を高める、業務効率化をする、この2つは、保育士が不足している保育業界ではどこも真剣に頭を使っているところ。
それが実現できるのであれば、是非検討するべきですし、実際に検討したけれども、導入しないことに決めた。という園であれば、あなたが「必須だと思っています!」といっても、「でも、〜〜な理由でうちはやめたんですよ」という話をしてもらえるでしょう。
そういったコミュニケーションを面接でも取れる保育園は、仕事をスタートしてからも信頼出来ると思いますよ。
保育士不足で認可保育園が休園へ
保育士不足で認可保育所が休園へ、一部の園児が転園に 横浜市 - ライブドアニュース
認可保育所が「保育士不足」で閉園?この事案から見える保育の現状(猪熊弘子) - 個人 - Yahoo!ニュース
保育士不足で保育園休園に 横浜、37人転園迫られる - サッと見ニュース - 産経フォト
神奈川県横浜市の認可保育所が必要な保育士の数を確保できないとして、来年3月末で休園することになり、一部の園児が今月中の転園を余儀なくされている。
待機児童の問題が非常に話題になっていますが、それを改善するために保育園を増設すれば、その分、保育士も必要になる。
しかし、保育士はまだまだ待遇面に問題あり…というわけで、人員を確保できないところも出てきています。
その結果として、このように保育士が確保できないがために、休園になるという保育園が出てきました。
そしてこれははじまりに過ぎません…。これから休園の話はどんどん増えていくでしょう。
なぜか?待機児童問題が解決していない=保育士不足も解決していないからです。
★面接で使うなら!
いきなり「休園になった保育園のニュースを見ました。この保育園は大丈夫ですか?」と聞くと、ちょっと嫌がられます。
というか、多分落とされてしまいます。
ただ、そうはいっても「しっかりと保育士が確保されているのか?」という視点はこれから就職しようという人には気になるポイントですよね。
ですので面接の時にはこの園は〜ということには触れずに
「待機児童が多く、その流れで保育士も不足していることは日本全体の傾向なのだと思います。保育士からも保護者からも選ばれる保育園が生き残ることになるのだと思います。」
というくらいに留めておきましょう。
勘のいい面接官であれば「うちはこういうところに力を入れて、保育士からも保護者からも選ばれるように頑張っていますよ!」という話をしてくれると思います。
勘が悪ければ…この話はやめて次に行きましょう。笑
ベビーシッターサービスも続々!
保育士資格を持つベビーシッターを紹介・マッチングするサイト『保育士シッター』をオープンいたします。待機児童に悩む保護者さんと、保育士資格を持ちながら保育園で働いていない保育士さんを直接マッチングすることで、良質な保育サービスを「安心」×「低価格」で、一つでも多くのご家庭にお届けすることを目指しています。
上記2つ(『保育士シッター』『KIDSNA キズナシッター』)以外にも、当サイトでインタビューをさせてもらったキッズラインというサービスもあります。
これもやっぱり、待機児童が減らない!=子どもを受け入れる仕事にニーズがありまくる!ことが背景です。
しかも、東京都はベビーシッターのサービスを利用した場合にも助成金を出す方針を打ち出しています。
保育園をたくさん作ることも効果がありますが、保育園を作るよりもベビーシッターが増えるほうが、自宅で保育をしてもらえる分、待機児童解消のスピードは早いのかも?という考え方もありえます。
というわけで、今後もベビーシッターサービスはますます普及していく、と考えらます。
★面接で使うなら!
まずは上に書いたように、
- 待機児童が解消していないので、子どもを受け入れる仕事のニーズが根強いこと。
- だから、ベビーシッターサービスもこれから伸びると思うこと。
この二つを事実として話しましょう。
その上で「保育園でできること、保育園でしかできないことは何か?また自分は保育園での仕事のどこに魅力を感じているのか?」ここを整理して話しましょう。
保育園の面接官はみんな、ベビーシッターサービスを目の敵にしている、なんてことはありません。
だから面接の場で「ベビーシッターサービスなんてダメですよね!保育園が一番ですよね!」なんていうのは、良い受け答えではないです。
そうではなくて、例えばベビーシッターサービスではどうしても保育士と子どもが1対1、1対 少数になりますので、その部分をとりあげて「もっとたくさんの子どもと関わる仕事(=保育園での保育士の仕事)がしたいんです」などと話をするようにすると、「こういうニュースにアンテナを張りつつ、あくまで保育園で仕事をしたい、という意識がしっかりしている人だな」という印象を持ってもらうことができます。
また、ベビーシッターサービスに興味を持ってみたのであれば、一度、保育士として利用をしてみるのもいいですね。
実際に登録してみて、働いてみて、メリットデメリットを自分で理解した上で保育園で面接の時に話ができると、より説得力があるはずですよ。
保育園事故、不起訴
保育園事故:女性園長ら4人不起訴 福岡地検 - 毎日新聞
福岡市南区の認可保育所「こばと保育園」で2016年11月、男児(当時1歳7カ月)が頭から排水溝に入り一時意識不明の重体となった事故で、福岡地検は22日、業務上過失傷害容疑で書類送検された50代の女性園長と当時の保育士ら計4人をいずれも不起訴処分としたと発表した。
大変痛ましいニュースですが、残念ながら、このようなニュースは今後増えていくと思います。
なぜか?理由は2つです。
- 単純に子どもを預かる数が増えている
- 待機児童の問題を受けて保育園の数は急拡大しており、質的に疑問な保育園もある
ただそれは、決して新設園だから危険!というわけではありません。
上に出てきた横浜市の認可保育園のように、前からある保育園であっても、保育士を維持できないところも出てくるからです。
★面接で使うなら!
このニュースについても「この保育園は大丈夫ですか?」と聞くことは、あまり印象が良くないのでオススメできません。
ただし、安全管理について意識を向けているという姿勢は好印象になるでしょうから、
「こういったニュースの話題を他人事とは考えずに、日々の保育に活かしていきたいと思っています」という内容がいいでしょう。
そしてこの話をした時に、「では、具体的には?」と聞かれ、何も考えていないのでは意味がありません。
実際にニュースを見てどういった対策を取れるのかを、事前にしっかりと考えるようにしましょう。
(例えば、このニュースでは"排水溝には通常樹脂製のふたが付いているが、男児の発見時は外れていた。"とありますから『子ども(特に乳児)が外出する前には、安全確認をする。また、安全確認をしていないところに乳児は外出させない、という配慮が必要だと考えます。』という話をしてみるのはいかがでしょうか?)
保育士を増やす悪手
「保育支援員」新設要望=大阪府が待機児童対策-特区会議:時事ドットコム(リンク切れ)
保育士試験 実技を免除 大阪府、地域限定資格で :日本経済新聞
待機児童解消の一環として、府の研修を受けた「保育支援員」を新設し、保育士と協力してサービス提供することを認める児童福祉法の特例を求めた。
保育士資格取得者からすると、なかなか見過ごすことの出来ないニュースではないでしょうか?
待機児童の問題があることはわかります。
しかし、その解消のために保育士の現場復帰を促すのではなく、無資格者に研修を受けさせることで保育士不足を解消しようとしています。
この流れを国が、自治体が、進めることをそのまま見過ごしていけません!!
★面接で使うなら!
見過ごしてはいけません!!とは書いたものの、では現場の保育士一人一人に何が出来るのか?
まずは専門性を高めましょう。という話になりがちですが、今までも言われてきたので。
この記事では「業務効率化の努力」ということを伝えたいと思います。
そもそも、保育士がしっかりと足りているのであれば、無資格者に講習を受けてもらって現場にいってもらおうという話にはなりません。
保育士が足りないからそうなるわけですが、では有資格者が少ないかと言えば、そうではない。
ではなんで保育士が足りなくなるかと言えば、資格はあるけど働かない人がいるから。
そしてその理由は、仕事が大変なのに給料が安いから。です。
ですから、保育士一人一人が業務を効率化することで、仕事は大変ではない、という状況を作る努力をしてもらいたいわけです。
それは、今まで当たり前のように書いていた書類を減らすことかもしれないですし、掃除にかかっていた時間を減らす工夫かもしれません。
やり方は色々とありますが、そういうことをする努力が、保育士不足を解決する一手となります。
という話を面接の時にしてみてはいかがでしょうか?
業務効率化(=残業時間の短縮、持ち帰り仕事ゼロ)は、多くの保育園でテーマになっていますから、多くの面接官にとって興味のある話になるはずです。
まとめ
2018年3月時点の動きです。
今月は様々な切り口で『保育士不足』が意識されるニュースが多かったように思います。
待機児童を解消するために、保育園(建物)といったハードは整いつつあります。
でも、いくら立派な建物ができあがっても、その子どもを預かる保育士がいなければ保育園運営は成り立ちません。
この保育士不足、当面のテーマになってくると思います。
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