こんにちは!モモンガ(自然大好き保育士)です!
退職したくても退職できない!できるならば有給を全部とって辞めたい!こんな方多いのではないでしょうか。
でも、現場は「有給なんてとれないのが当たり前」という風になっているところが多いと思います。
この記事では、有給をすべて消化して退職できる4つのステップを紹介しています。
退職願、有給申請書の書き方も紹介していますので、ぜひ参考にしてください!
頭に入れておこう!予備知識!
4つのステップの前に、覚えておいたほうが良いこと、用意するものを紹介します。
本来、有給休暇はすべて取得することが当たり前なのですが、有給をとらせないで長いこと運営してきた園では、有給を消化して退職するのに「この常識知らずが!」という感じできます。
相手に理解してもらえればそれでいいのですが、バトルになることはほぼ間違いないので、精神的なもの含めて、しっかりした準備が必要なのです。
相手は殺す気でくると思え!心構え編
のっけからちょっと厳しいことを書きますが、これはとても大切なことですので、お許しください。
園はこう思っています。
「有給を使われたら人がいなくなって困る、使わないで辞めてもらったほうが得だ」
「3月いっぱいまで働かせないと、損だ」
人材確保のために、なりふりかまわずあなたを追い詰めて言うことを聞かせようとします。
こちらのことや本来ある権利については、これっぽっちも考えていません。
こういった職場で有給をとって辞めるには、やるかやられるかくらいの覚悟で臨みましょう。
良い様に利用されないように、相手は殺す気でくると思い、情けはかけないようにしましょう。
どうせ辞める職場だからと、割り切っていきましょう。
相手はこちらの事情など考えませんので、こちらも考えないようにしましょう。
多くの場合、有給をMAX取ることに理解がないので、それほど厳しい覚悟は必要です。
与えられた有給休暇は100%あなたの権利
覚えておいてください。一度与えられた有給休暇は100%使えます。
「職場が忙しいから使えない」
「仕事ができないから使えない」
「勤務態度が悪いから使えない」
こんなことは絶対にありません。
よく「人が足りないのは分かってるよね?それでそういうこと言えるの?」
「みんな頑張っているんだよ?あなただけゆっくりサボるんですか?」
とか、言われますが、園が100%悪いです。
そもそも、法律的に有給は取るようになっていますし、人が足りないのはあなたのせいではないからです。
ちなみに、有給は労働者が請求しないと発生しません。
さらに、請求されたらほぼ承認せざるをえないので、園は請求されないようにこういう心理攻撃をしてくるのです。
何を言われても、与えられた有給はあなたの権利です。
捨てる必要はありません。
「一人職員が抜けて現場がまわらないのは、そういったことを予測・管理できない園の責任である。」
こう思えると精神的にだいぶ楽です。
退職に伴う有給休暇には、時季変更権は使えない
普通に有給休暇を取るとき、正常な運営を妨げる場合にのみ時季変更権が使えます。
正常な運営を妨げるとは、管理職が重要な日に休みを取るとか、普通の職員が1か月以上連続で休みをとるとか、そういった事例が当てはまります。
ちなみに、時季変更権は、有給の時期をずらす権利です。無くすことではありません。
時季変更権を使っても有給を捨てさせることはできないのです。
ずらす日にちがないと、時季変更権は使えないので、退職に伴う有給では多くの場合使えないということになります。
もし、退職に伴う時季変更権を主張されたら「どこにずらすんですか?」と言ってやりましょう。
労働基準法で定められた日数を超える有給の扱いについて
職員が働きやすいように、労働基準法以上の有給休暇を与えているところもあります。
その場合でも同じです。
労働基準法以上の日数であっても、与えられれば100%消化できます。
もし、労働基準法以上の有給日数が、園の好きなようにできれば、「与えます詐欺」ができることになるので、そこは守られるようになっています。
これはあったほうがいい!必要なもの
これから紹介するICレコーダー(その時の会話)、記録(いつ何をしたか)、就業規則(どんな規則があるか、規則に問題はないか判断材料)があれば、いつ、どんな相談をして何を言われてどう困っているかが非常に分かりやすいので、ぜひこの3つはもっておきたいところです。
ICレコーダー
ICレコーダーは言ってしまえば録音機です。
こじれたとき、相談行くときに実態がはっきりわかるので、小型のレコーダーを用意しておきましょう。
脅迫された場合など、いざというときには証拠にもなります。
就業規則
できればコピーするなり持っておきましょう。
就業規則を確認し、何日の有給がいつ付与されるのか?ということを知るためです。
また、その他の規則についても確認できると、トラブルのときには役に立ちます。
労働基準監督署、法律相談どちらの場合も就業規則があると、話が進みやすいです。
小難しい文章ですが、「どうせ分かりにくいし、いいや」と言わず、できれば持っておきましょう。
記録
話がこじれて労基署などに相談するとき、「いつ、なにをした」という記録があると話がサクサク進みます。
相談というのは時間がかかるものです。
記録があると、話を整理しやすいし、これに沿って話ができるので、無駄な時間がかからなくて済みます。
あなたの大切な時間のためにも、ちょこちょことつけておいてください。
手帳にいつ、何を話した、何を言われたということを軽くまとめてメモする程度でOKです。
有給を100%消化して辞めるマニュアル
ここから退職前に100%有給消化できる方法を説明します。
大きく4つのSTEPを踏んでいきます。
- STEP1は有給の残日数の確認などの情報集め
- STEP2はいつ退職日にし、何日どこで有給を使うかの退職スケジュール決め
- STEP3は園に退職届を出し、有給申請を行う
- STEP4はきちっと給料が振り込まれているか確認
このような流れです。
では、さっそくSTEP1からいってみましょう!
STEP1 情報を集めよう
有給が何日残っているか?を確認
自分の有給が何日残っているかを確認しましょう。
これは園に直接聞いても良いですし、給与明細にあればそれを見ても良いです。
就業規則を確認しよう
就業規則で退職の何日前に退職願を申請するか、有給の申請はどうするか、いつ有給が何日分付与されることになっているかを確認しましょう。
例えば、3月いっぱいで退職したいとして、有給付与が1月ならば、1月に付与された分も取れることになります。
取れるものが取れるように、就業規則はしっかり確認しておきましょう。
STEP2 具体的な日付を決めよう
退職日を決める
まずは、いつ退職日にするかを決めましょう。
有給をとって辞める場合、退職日と最終出勤日は違います。
3月31日を退職日にして、30日有給をとる場合は、3月1日が最終出勤日になります。
有給期間中も在籍している日数に含まれますので、最終出勤日が退職日にはなりません、注意しましょう。
有給消化日数を決めて、最終出勤日を決めよう
退職日を決めたら、今度は残っている有給をいつ、どのくらい使うのかを決めましょう。
こうして最終出勤日が決まります。
退職願、有給休暇申請書を用意しよう
退職願と有給休暇申請書を用意しましょう。
書面で記しておくことは、絶対的な証拠になりますので、言った言わない論争を避けるためにも絶対必要です。
園に決まった用紙があれば、それを使うのが良いでしょう。
ない場合は自分で作成する必要があります。
まずは退職願です。
赤文字の部分を書き換えてご使用ください。
退職願と退職届と辞表の違いは何?という質問がよくあります。
退職願はこちらから取り下げ可能なもので、退職届は取り下げられないという違いが一般的にはありますが、どちらでも同じ意味なので、正直どちらでもかまいません。
辞表は会社の運営にかかわる役員が役を辞する際に用いられるもので、一般的ではありません。
とまぁ、このような違いがあるというところで次に有給休暇申請書にいきます。
赤文字の部分を書き換えてご使用ください。
下のほうに法律のことが書いてありますが、これは書かなくてもOKです。
「脅しているようでちょっと嫌だな、トラブルになりそうでちょっと嫌だな」という方は、ここは削除してください。
STEP3 意志を伝えよう
退職届を持って辞める意志を伝える
※ICレコーダーがある場合は、会話を録音しておいてください。
こじれたときの資料になります。
さぁ、いよいよ職場に退職する意思を伝えます。
退職の意志を強く伝えるためにも、退職届をもっていきましょう。
園がブラックなところで、強烈な引き止めに合うだろう場合は、今日死ぬと思って言うのをおすすめします。
今日死ぬと思えば、怖さも、プライドもなくなります。
言い残すことや、相手のペースにのまれないようにすることは最も重要です。
裸の自分で、言うべきこと、やるべきことをやりましょう。
ちなみに、退職する理由は言いたくなければ言わなくて良いです。
具体的なセリフ例は
「一身上の都合により●月●日をもって退職します。」
「決まったことですので、変更はできません。」
のような感じになります。
「入ったのに1年で辞めるなんて責任感がない」
「担任としての自覚が足りない。」
「あなたが辞めたら周りが困るのに、そういうことも考えてないのか」
「退職者はあなただけではない、あなただけの都合に合わせられない」
等と、園はあなたが後ろめたい気持ちになるように攻撃し、園の都合の良い形におさめようとしてきますが、そんな気持ちになる必要はありません。
職員が逃げていくような運営をしている園、職員が辞めるリスクを考えて運営していない園が100%悪いのです。
「それは運営の責任でしょう、私に言われても困ります」と毅然とした態度を貫きましょう。
有給消化申請書を持って意志を伝える
ICレコーダーがある場合は、録音しておくと、こじれたときの資料になります。
有給を消化して退職したい場合は、有給休暇申請書をもって伝えましょう。
伝えるタイミングなのですが、20日とか30日とか有給が余っている場合、職場のことを考えるならば1か月前には言うのが無難だと思います。
ただ園がすんなり了承するわけはなく、時季変更権を使って在籍している1か月の間で園の都合の良いように休みをとらされたり、まとまった休みがほしくても妨げられる場合があります。
その場合は、有給取得前日や、前々日に伝えるようにしましょう。
「年次有給休暇が●日残っていますので、退職に合わせてすべて取得いたします。」
この台詞と一緒に有給休暇申請書を出せばOKです。
有給休暇は請求されると、拒否はできません。
「提出がギリギリだと受理されないのではないか?」という疑問があるでしょうが大丈夫です。
何日前に提出しなければならないという法律はありません。
法的には前日でOKです。
もしも、就業規則に「有給休暇申請届は7日前に提出」とか書いてあっても無視してOKです。
それ自体、労働基準法に背いている規則なので、守る必要はありません。
まとめると、
- 有給が余り残っていない場合、園と調整しながらとりたい場合→退職届と有給申請を一緒にする。
- 有給が多くのこっていて、まとめてどうしてもとりたい場合→退職届は早めにだしておいて、有給取得日の前日か前々日に有給申請をする。
このような感じです。
休みましょう!
最終出勤日以降、向こうが「無理」とか言っていても休みましょう。
そして、有意義に時間を使いましょう。
まとまった休みを使ってリフレッシュするもよし、次のために準備するもよし、あなたの権利なのです。
STEP4 給料が振り込まれているか確認する
有給と退職を勝ち取っても、給与が振り込まれているかを確認しましょう。
大概の場合は振り込まれます。園も勝ち目のない争いをするほど暇ではありません。
しかし、もし振り込まれていない場合は、次の章を参考に行動してみてください。
応じてくれないとき、困ったときは
自分から交渉したけど、園に拒否されて話が進まない、話自体出来ない、嫌がらせをされる、自分だけで話をしても丸め込まれてしまう場合は、第三者の手を借りましょう。
利用できる機関を紹介しています。
行くときですが、最初に挙げた記録、ICレコーダー、就業規則があればスムーズに話ができるので、持っていきましょう。
労働基準監督署へ行こう
労働基準監督署(クリックで開きます)
まずは労働基準監督署へ行きましょう。
労働基準監督署とは、全国にある国が設置している労働法に基づく悩みに答えたり、事業所に指導したりできる組織です。
それぞれ対応エリアが決まっていますので、園が所在している県、市町村区の労働基準監督署へ行くようにしてください。
例えば、「あなたが有給を使って損失がでるからお金を請求する!損害賠償だ!」なんて言われたら怖いですよね。(この例の場合損害賠償責任はありませんが)
そういった困った場合は、労働法に基づいてそれが正当なのかどうか、アドバイスをくれ、さらにこの場合だと脅迫に当たりますので、園に直接指導してくれます。
ICレコーダーでその証拠を聞かせれば一発で動いてくれます。
なので、困ったことがあれば証拠をもっていってみてください。
99%ここで話がうまく進むと思われます。
法テラスへ行こう
法テラス(クリックで開きます)
法テラスは収入制限がありますが、無料で弁護士に相談できるところです。
こちらも全国各地にありますので、最寄の法テラスを検索してみてください。
労働基準監督署が対応できない問題(セクハラ、パワハラなど)の相談も扱ってくれます。
また、労働基準監督署は是正勧告するだけですが、弁護士は実際の訴訟に踏み切るまで行ってくれるので、より園からするとダメージがあると言えます。
労働基準監督署がだめなら、法テラスを検討してみてください。
弁護士を雇おう
正直な話、ここまで行くことはないと思いますが一応お書きします。
収入制限にひっかかってしまって法テラスが使えない場合は、法テラスから弁護士を紹介されると思います。
弁護士を雇うとなると、これは相当の問題だと思います。
脅迫されたり、断固として給与を支払ってくれない場合でしょうか。
その場合はかなり効力を発揮します。
さすがに弁護士から直接手紙がくれば、99%園もあきらめるでしょう。
労働基準監督署に行っても、何してもダメな場合は、最後の手段として検討してみてください。
こんな方法もある!番外編
究極の方法!職場と関わりたくない、話したくない方へ
これはかなりカドの立つやり方です。円満とは真反対になります。
ただ、話し合いせずに辞めることができます。
究極の手段なのでおすすめはできませんが、有無を言わさず確実に有給を取って辞めることができるので、紹介します。
有給取得日前日に内容証明で送り付ける
内容証明とは、正式には内容証明郵便と言う郵便の種類です。
この方式で送ると、「この手紙の内容をいつお届けしました」という証拠が残ります。
この内容証明郵便で有給取得申請書を送れば、書類を出した=有給を請求したという証拠が残るわけです。
ちなみに受け取りを拒否しても、内容証明は到達した時点で効力を発生させるため、実質拒否はできません。
内容証明で送る場合、1行何文字とか内容が制限されています。
今回紹介している有給取得申請書は、内容証明郵便で使える形のため、2章STEP2で紹介した形をつかっていただければ大丈夫です。
手順は
- 有給取得申請書を書く
- 郵便局にて内容証明で園に送る(コピーが2枚必要です。)
たったこれだけです。
内容証明を送った控えがもらえますので、保管しておきましょう。
内容証明で送り付けるデメリット
デメリットとしては、退職に関する情報が一部得られない場合があります。
健康保険をどうするだとか、そういったことです。
後、有給は指定の紙でないとだめですと言われる可能性もあります。
法律的には誰が、誰に、いつ、どの期間請求したか分かれば問題ないので、園指定の紙でないと有給がとれないということはありません。
嫌がらせを受ける可能性もあるということです。
有給の買い取りについて
買取は基本的には認められていませんが、消化できない分については雇う側、雇われる側双方が合意すれば可能です。
金額の制限などはないので、いくらにするかも自由ですが、一般的に有給を買い取りする話はあまりないので、レアケースでしょう。
まとめ
有給は労働者に与えられた権利です。
退職も労働者に与えられた権利です。
どちらも尊重されなくてはいけません。
大事なことは、退職に伴う有給消化は、当然のことであり、悪いと思う必要はないということです。
有給を取得し、有意義な生活になりますように、心から願っております。
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