こんにちは、モモンガ(自然大好き保育士)です。
この記事では不安解消のために、保育実習が分かることに力を注いでいます。
- 保育実習で何を準備すれば後で楽できるか
- 保育実習中どんな視点をもてば良いか
- 保育実習で何を見られているか
これらの点を軸にして、実習前~実習後までカバーしています。
私自身、実習では苦労し、恥をかき、大変でしたので、「こんな情報が欲しかった!」という内容を詰め込んでおります。
長い記事ですが、最後まで是非お付き合いくださいませ。
この記事は『実習のすべてが分かる』という内容のため、超長文です。はじめ読むのではなく、目次を見て必要なところから読んでくださいね。
もくじ
【実習は不要?!】しなくても、失敗しても、素敵な保育士になれる!
実習の話なのに、いきなり極端なことを書きますが・・・保育実習を経験しなくても、実習に失敗しても、素敵な保育士になれます。
何故なら、実習で学ぶことはあくまで保育のテクニック的なものが大半を占めているからです。
例えば、
- 集団を動かす力
- 保育のねらいの立て方
- 指導案の書き方
- 分かりやすい話し方
- などなど・・・
テクニックは真面目に勤続していけばつけられるもの、追いつけるものです。
確かに、1年目、2年目ぐらいは差が生まれるかもしれません。
保育実習で毎日記録をつけ、指導案を書いて、子ども達の前で実践し、担当の保育士にアドバイスをもらうことで、濃い経験にはなるでしょう。
だからといって、実習はあくまで「保育士がどんな仕事をしているか?」を知り、経験する場所です。
ですから、「実習をしてない保育士(国家試験で保育士免許を取得した場合)」や「実習でうまくいかなかった保育士」はダメ!などと思う必要は全くありません。
実習しなくても、実習で失敗しても、その後、学んでいけばなんの問題もありません。
結果にこだわりすぎず、肩の力を抜いて背伸びもせずに取り組みましょう。
【実習の不安】大丈夫!実習が怖いのは始まるまで
この章で分かること
- 分かることで安心できる。少しでも安心してほしくてこの記事を書きました
- 保育は普通の人(子ども)が普通に生活する場。怖がらなくて大丈夫ですよ
分からないからこその不安はこの記事で解決!(この記事を書いた思い)
初めての保育実習はとても不安ですよね。
「上手くいくか心配」
「途中で挫折しないかな」
「保育士が怖かったらどうしよう」
分からない部分も分からないぐらい、未知の世界ですものね。
はじめての実習は意味不明に不安になります。
この不安の正体は保育実習が分からないことです。
私も保育実習、施設実習、幼稚園実習と数回学生時代に経験しましたが、いつも不安でした。
私の場合、「この実習で保育士の仕事が嫌なものと思ってしまい、保育士になりたくならなかったらどうしよう」でした。
初日は心臓バクバクで、声が震えていたのは良い思い出です。
2回目か3回目の実習では、「上手くいかなかったらどうしよう」と、不安で守りに入り、返ってうまく行かなかった経験も。
保育士としてある程度経験を積んだ今、実習生とも何度か関わりました。
そんな今となってはこう思います。
「もしも実習が不安だったあの時、この記事に出会っていたら・・・」
「みんなこういうところで実習が不安だったんだな」
分かると安心して実習に臨めます。
なので、この記事はなるべく実習の実態が分かるように幅広く書いていますので、長~くなっております。
保育は特別な場ではなく、生活の場
保育は生活の場。
普通の子ども達が、普通の大人達に見守られながら、普通に生活しています。
安心してください。
勝負の場所みたいな、特別視は必要ありません。
ただただ「どんなことをしているのかなぁ?」と学ぶ感じで十分です。
子どもも大人もみんな普通に失敗もしますし、楽しいことも悲しいこともあります。
凄くシンプルで普通ですよね?
こう考えると、保育実習は何も怖くないんです。
子どもは実習生に興味津々です。
子どもとの関わりを楽しみながらも、保育士がどんなことをしているか、どんな点に気を付けているかを学びましょう。
【実習の種類と1日の流れ】 ~観察ポイントを時系列でさらっと紹介~
この章で分かること
- 実習を「部分」「観察」「参加」「責任」の4つに分けて解説。おすすめの授業も分かるかも?
- 保育園の1日に沿って、実習生がやるべきこと、実習記録が困らないヒントをさらっと紹介
実習ってどんなことをするの?実習の種類
保育実習と聞くと、保育園実習、幼稚園実習、施設実習と大きな必修科目になっている大変な実習を想像されるかと思います。
事実、この記事でメインになっているのもこれら必須科目の長期間の大変な保育実習の話です。
しかし、実習の分け方はそれだけではありません。
大きく分けて部分実習、観察実習、参加実習、責任実習の4種類です。
これら選択科目としてひそかに散りばめられています。
観察実習や参加実習は楽しく、楽で、身になり単位ももらえるので大体の場合お得です。
実習の種類が分かればお得な授業も選べる目を養える!
ということで、これら4種類の保育実習をお話しますね。
部分実習
「午前中の自由遊びの時だけ」
「寝る前の絵本の読み聞かせだけ」
のように、1日の中で時間を区切って部分的に保育をします。
多くの場合は行う前に指導案を作成し、保育士と相談しながら内容や時間帯を決めていきます。
保育士になるには集団を動かす、集団を見ることが必要で、その練習ともいえる実習です。
午前の園庭での自由遊びの実習であれば
- 遊びの前に遊びのルールや決まりを子どもにどのように導入するか
- 何をやっていいか分からず、放心して遊べていない子どもにどのような声掛けをするか
- 片付けの促し方をどのように子どもに伝えるか
などなど、短い時間ではあるものの、担任の保育士体験ができるような実習となっています。
1週間~1か月の長い実習の前に、部分実習を経験しておくと多少場慣れして臨めるので、授業として選べるなら積極的に取ることをおすすめしますよ。
観察実習
文字通り「見る」ことが主体の実習です。
参観に来た保護者的な感じで子ども達の様子を見ます。
「保育園ってどんなこと?」
「保育士ってどんなことしてるの?」
「1クラス何人体制なの?」
みたいな基本的なことをじっくり見て、現場の雰囲気を肌で感じることができます。
ちなみに子どもとの関わりはほぼありません。
指導案もいりません。
授業であるなら、後で感想レポートを書かされる程度です。
アドバイスするなら、「何でこんなことやっているんだろう?」と疑問を持つことで自分の身になるでしょう。
テストも無く、割と楽な授業が多く、保育園や施設の雰囲気をしっかり感じられるので積極的に取ると良いでしょう。
髪の毛が明るくて断念しそうな人は、ヘアマニキュアなど購入し、その日だけやっつけましょう。
参加実習
こちらは担任の補助としてクラスに実際に入ります。
主な仕事は子どもの安全を見守りながらしっかり遊ぶことと、雑用、担任のアシスタントです。
保育士のアルバイトみたいな感覚です。
アルバイトのような感覚でできるので、職場のマナーや子どもとの関わり、先生としての振る舞いなんかを学べます。
まさに実践練習。
多くは1回切りではなく、数回保育園で過ごします。
実際の保育の現場を連続して体験できるのは貴重で、心に残ります。
子どもが大好きで沢山関わりたい人に超おすすめです。
責任実習
責任実習は1日担任体験です。
1日まるごとの保育の指導案(日案)を作って、クラスを主導します。
朝の会から遊び(設定保育、自由活動)、給食の用意から午睡、おやつ、帰りの会まで生活全部を見ないといけないので大変です。
段取りは?その園のやり方は?身についていないと無理ですよね。
まだ現場に慣れていない実習生が、担任業務を1日全部こなすのは結構無茶です。
きちっと形にならない、出来なくてもしょうがない実習ですね。
ちなみに私の記憶では、必須科目である保育実習、施設実習、幼稚園実習でもここまでは確かしなかったので(やっても部分実習)、正直必要ないと思います。
もちろんやれば良い経験にはなりますが、絶対全員がやらないといけないよという訳ではないという事で。
保育園の1日と観察のポイント
登園、出勤
保育士の出勤は、早い人は7時半くらいです。
遅い人は10時くらいの出勤。
子どもが来るのは開所とともに数人、大体8時ごろが多いかな?
8時半ごろピークが去り、9時の活動が始まる時間ギリギリに数名登園。
もちろん、園によって違うとは思いますが、大体こんな感じだと思います。
実習生の出勤は8時半~9時ぐらいが多いと思います。
メインの活動が始まる(ちょっと前くらいの)時間に合わせて、17時、18時に帰るような感じです。
午前の活動(9時くらい)
大体午前の活動は9時スタート。
散歩に行ったり、設定保育をしたり、自由遊びであったり。
ここの活動が1番メインの時間だったりします。
今日は何をするのか?どんなねらいがあるのか?
毎日一緒という訳ではないと思いますので、しっかりと観察しておきたいですね。
その場では質問出来ないと思います。
疑問点や気づき(「こうしたのはこういうねらいかも?」みたいなこと)はメモしておきましょう。
昼食(11時半くらい)
11時過ぎぐらいにお片付けをして、ご飯の用意をします。
泥遊びなどで着替える場合、子どもの生活力が丸見えに。
綺麗に畳んで、順序良くきちっと片付ける子どももいます。
一方で動こうとしない子、ぐちゃぐちゃで友達の物を間違えて持って帰ってしまいそうな子、そもそも着替えが難しそうですぐに諦める子、色々います。
この生活する動作とか、苦手なところに子どもの個性が出ます。
いやいやする子、見向きもせず走り回る子、やろうとはするけど泣く子。
食事も同じように、子どもの手の器用さや空間把握力、食べることへの意欲などなど、色々見えます。
どの子どもがどんな風に困っているか、保育士は集団を動かしながらも、それぞれにどう対応しているかを観察しましょう。
午睡
12時半~13時ごろ。
大体、本1冊読んで寝るみたいなパターンが多いです。
実習生はここで毎日絵本or紙芝居を読むことになるでしょう。(もしくは帰りの会)
絵本の選び方は色々考えられます。
- 子どもが読んでほしい絵本
- ジャンルの違うもの
- 時間の押している時は短いもの
- 簡単な絵本1冊、難しい絵本1冊を組み合わせる
- 音が楽しい絵本1冊、お話が楽しめる絵本1冊を組み合わせる
絵本1冊選ぶときも、こんな感じでねらいをもつと褒められますよ。
そして入眠します。ここで実習生は休憩に。
休憩中、できるなら午前のメインに行った活動、覚えている間に実習日誌に書き込みましょう。
家で書くよりも記憶が新しく、夕方と比較してまだ疲れが出ていない今なら早くできます。
急ぐと字が乱れる等の理由でできない方は、実習日誌にすぐ書き込めるように何か紙にまとめておきましょう。
おやつ、午後の活動
15時頃、起きます。
ここから着替えておやつまでドタバタです。
忙しいです。頑張りましょう。
おやつが終わって、午後の活動はちょろっと室内で自由遊びとか、くだけた感じになることが多いです。
保育士も、制作を休みで出来なかった子どもを呼んで端っこでやっているとか。
子どもに持たせる書類のチェックをしているとか。
なんせ帰りの会まで時間がないですからね。
帰りの会、自由遊びでお迎えを待つ
16時半~17時頃、帰りの会です。
帰りの会では絵本か紙芝居を読むことがあるかもしれません。
毎日の日課になると、苦手な人にとってはドキドキ、試練の時間になりますね。
帰りの会以降の自由遊びでは、保育士の中にも帰る人がでてきたり、会議とかあるので、異年齢合同にして数名の保育士で一緒に見るスタイルが増えます。
幼児クラス担当なら乳児と関わって癒される機会に恵まれたり、普段関わらない年齢の子どもと何となく関われるチャンスです。
まったり楽しみましょう。
といっても、実習生も帰りの会と共にさようならすることも多く、関われないことも。
1日お疲れさまでした。
今日の反省
1日の終わりに保育士と反省をします。
今日はどうだったか?の反省を簡単に担当保育士とします。
内容はこの2つです。
- 保育士から見た今日の実習生
- 実習生から見た今日の保育
保育士からなんだかんだ言われるのは素直に聞くとして(言い方がキツイ保育士とかもいるかもしれませんが)。
実習生からの視点で見た今日の保育については、昼間のメインの活動やふとしたときの保育士の関わりのねらいを質問します。
この時間は活動中、実習生がとった気づきのメモが活きます(メモ無しで言える人は別)。
是非、活動中は気づいたことを思い出せるようにメモを取りましょう。
もう一つ、自分の関わりエピソードを紹介して、助言を求めるのもありです。
反省の時間に実習生の気づきや疑問点が出せないと、「今日は疲れた」「緊張した」「楽しかった」みたいなことしか言えません。
幼稚な実習生に思われてしまうので、ここ結構大事ですよ。
家で記録
クタクタに帰ると家で記録です。
ちょっと寝てから記録・・・
気付けば深夜、明日も早い、しかし記録は終わらない!!
ちょっとの寝落ちが大失敗!
よくあることです。
実習中1番気合が必要かも。
実習記録については語ると長いので、別記事(9月公開予定)にて紹介しています。
この記事でもさらっとここで紹介しています。
是非ご覧くださいませ。
ということで、大体1日のイメージがついたでしょうか?
次の章からは準備、実習中と、いよいよ本題に入っていきますよ。
【実習前の準備】 情報収集、段取り、アポの取り方まで
この章で分かること
- 保育実習は何故用意が必要なのか?悲惨な私の体験談
- 設定保育ネタを戸外、室内で用意する
- 自分の担当年齢があるならば、発達、手遊びをある程度押さえておく
- 実習記録で使う言葉、使ってはいけない言葉を知る
- 実習中の言葉遣い、使ってはいけない言葉を知る
- 実習が終わった後の挨拶状を作っておくと便利
- 実習中、自分で目標を設定するときの例文
実習前に全く用意せず、悲惨なことになった私の体験談
長期間の実習で準備するのとしないのとでは、かなり差が出ます。
まず、実習期間中で寝られる率が上がります。
実習は、1日終わって疲れた身体で実習記録書くだけでヒィヒィ言うような世界です。
そんな過酷な中、設定保育を何も用意していない場合、実習期間中に考えなくてはいけませんよね。
実習期間中に設定保育を考え、子ども達分の素材を用意し、なんて大変の極みです。
まず土日は潰れます。
設定保育は検索すれば出てきます。
名札の作り方も検索すれば出てきます。
それらを真似すれば良いのです。
事前に用意しておくと圧倒的に楽です。
余裕もできます。
「そりゃそうだろう」
ツッコミたい気持ちも分かります。
でも、かなり差が出るのでお伝えしておきます。
例えば名札づくりなんですが、愚かな私は前日夜に手を血だらけにしながらやりました。
えぇ、もう泣きたかったですとも。
前日夜にネットで調べ、家にたまたまあったフェルトを使って手縫いで作りました。
本当は綿も詰めたかったのですが、近くの100均では売り切れていまして、諦めました。
「何でもっと早くしておかなかったんだー」
心から思いました。
というか、叫びました。
皆さんが私のように実習前夜に慌てなくて良いように、用意しておいたほうがいいものをお伝えします。
部分実習で使える遊びを外用、部屋用2つずつ用意しておく
これは長期間の実習前に絶対用意しておきたいことです。
私は用意せずに行き、寝る時間を失い、徹夜で指導案を書きました。
翌日はアドレナリンが出て不思議と眠くありませんでしたが、家に帰ってからの記憶がありませんでした。
部分実習は指導案も含め、実習の評価のポイントになりますので、前もって準備しておきましょう。
たとえ準備したものがそのまま使えなくても、0からひねり出すか、あるものをアレンジして作り変えるかでは、全然負担が違います。
特別なオリジナリティーは正直、無理に出さなくて大丈夫です。
出したい人は出すと学びになりますけどね。
ネットで検索して、準備も含めて出来そうなものを探しておきましょう。
そして、指導案を導入~終わりまである程度作っておきましょう。
項目と作り込む程度はこの4つを参考にしてください。
- ねらい
- 活動の進行(導入から何をするか分かればOK)
- 子どもの動き(集まるとか、絵を描くとか、終わった子はどうするとか、集団の流れが分かればOK)
- 保育者の援助、動き(導入前に手遊びするとか、このタイミングで物を配るとか、進行に合わせた動きが分かればOK)
この程度であれば、ネットから検索してきて順序を整理するだけでできると思います。
面倒くさくても、どうせはやらないといけないことと思ってやりましょう。
自分が担当する年齢が分かるなら、発達を軽く押さえておこう
時間は10分で十分です(それ以上でももちろん大丈夫!)。
「大体服は自分で着れるレベルかな」
「お友達とこんなことして遊びがちだな」
「ご飯は自分で食べられるのかな?」
本当大まかでいいので、10分使って調べてみてください。
「●歳児 保育」 「●歳児 遊び」
とかで検索すればすぐ出てきます。
但し、個人差はあります。
検索した通りにはいかない子もいっぱいいます。
しかし、全体を何となく「こういう生き物かな」と予想しておくだけで余裕感が違います。
是非10分で、お手軽に頭に入れておきましょう。
実習記録でよく使う表現を押さえておこう
実習記録で使う表現は事前に押さえておきましょう。
実習記録で使う表現を知っておくと、良いことばかりです。
子どもの動きや保育者の動き、援助のポイントを書く上で「どう表現していいか分からず困る」が減ります。
ペンが止まることが少なくなるので、実習記録が早く終わります。
細かいことですが、長い実習だと3週間とかありますよね。
こういう所で差が出てきますよ。
さて、本題の気になる内容なんですが、この記事のここで紹介しています。
また、実習記録については他にも色々アドバイスしたいことがあります。
長くなりすぎるので、別記事(9月公開予定)を作って解説しています。
重ねてどうぞ!
最低知っておきたい言葉遣い
完璧な日本語を使おう講座ではありません。
間違った言葉を話さないようにしよう講座です。
主にアルバイトで培ったような、間違ったとされる言葉を正すことにフォーカスを当てて紹介します。
おはようございますではなく、こんにちは
アルバイトでは朝でも昼でも夜でも何故か最初の挨拶は「おはようございます」です。
しかし、これは俗にいう業界用語。
保育園では使いません。
朝はおはようございます、昼はこんにちは、夜はこんばんはです。
ついうっかりでないように気を付けましょう。
お疲れ様ですではなく、ありがとうございました
アルバイトでは帰る(上がる)ときに「お先です、お疲れ様です」と言いますよね。
これもNG。
保育実習では学ばせてもらっている立場なので違和感ありです。
「本日もありがとうございました。明日もよろしくお願いします。」
を帰りの挨拶にしましょう。
雑に聞こえる言葉はゆっくり喋って解決
「~しちゃってもいいですか?」は「~していいですか?」
バイト業界で定着したような言葉は正しましょう。
焦ると「~っすか」みたいに聞こえることはあります。
丁寧に、ゆっくり話すことを心がけると良いですよ。
子どもの呼び方については確認をしよう
園によって決まりあったりなかったりです。
- 女の子は~ちゃん、男の子は~くんと呼ぶ
- あえて親しみを込めてあだ名で呼ぶ
事前に聞いておくとスマートですよ。
訛(なま)りは許されるかどうか聞いてみよう
標準語で会話をするというところに重きを置いている園があります。
「全体に話をするとき、絵本を読むときとかは標準語のイントネーションでお願いします。」
このようにお願いされることもあります。
「アナウンサーかっ」とツッコミたくなりますし、まぁ、気を付けていても出てしまうときは出てしまうのですが、こういうこともあるということで、事前に聞いてみましょう。
鬼門!実習園に電話しましょう。アポリントメントの取り方
俗にアポと言われるやつです。
緊張しますよね。
心臓バクバク、手、震えていませんか?
この瞬間が嫌で、実習がおっくうになってしまうことありますよね。
誰もが嫌がる最初の1歩、その会話を生々しく紹介します。
これはひとつの例で、実際学校によって違うと思います。
分かることで少し安心できますように。
まずは電話~実習受け入れお願い~
実習したい保育園を見つけたら、まずはお願いの電話を入れます。
大学・専門学校から電話してもらえるところ、ラッキーですね!
でも大体は自分でします。
特に長期間の実習なら尚更。
「社会人になるための訓練だぁ!」
という学校側からのねらいもあるので、多分自分ですることになります。
今回はマニュアルを用意しました。
大体この通りの流れで喋れば何とかなるはずです。
まず、目の前にこれらを用意します。
- メモ紙
- ペン
- 実習期間が分かるもの(スケジュール帳など)
- 相手方の園長の名前
大丈夫でしょうか?
次は電話する時間帯です。
朝のとても忙しい時間帯、午後のおやつの時間帯、夕方や夜は避け、お昼寝時間を狙いましょう。
大体13時~14時半ぐらいまでの間がベターです。
確認しましたか?
ではいよいよ電話内容に入ります。
(〇は自分の学校名とか、名前に変えて使ってくださいませ)
※電話をかける(プルルル♪プルルル♪カチャ)
自分「こんにちは。私は(おまもり大学保育学科2年生の牛若丸熊五郎)と申します。」
自分「突然のお願いで恐縮なのですが、保育実習受け入れお願いのため、お電話させていただきました。」
自分「〇〇園長先生、または実習担当の方はいらっしゃいますでしょうか?」
※ここで二手に分かれます
①不在のパターン
相手「すみません、園長が不在なのですが、どうしましょうか?」
自分「それでは改めさせていただきます。いつ頃がご都合よろしいでしょうか?」
相手「そうですね、〇時ぐらいになると思いますが」
自分「それでは〇時ごろに改めさせていただきます。お忙しい所ありがとうございました。失礼いたします。」
※相手が電話を切り終わってから切る。
※改めてかけましょう。電話に出てもらえた時点で②に進んでください。
②在園中で電話に出てくれたパターン
相手「はい、少々お待ちください」
※園長先生or担当が電話に出る
相手「はい、園長の〇〇です。こんにちは。」
自分「こんにちは。お忙しいところ恐れ入ります。私は〇〇大学〇〇学科〇年生の(名前)と申します。保育実習受け入れお願いのため、お電話させていただきました。〇月〇日~〇月〇日の間のうち、2週間で実習をさせていただきたいと思っております。受け入れは可能でしょうか?」
相手「そうですね、〇月〇日~〇日までなら大丈夫ですよ。」
自分「引き受けてくださりまして、ありがとうございます。確認のため、復唱させていただきます。〇月〇日~〇日ですね。」
相手「はい。頑張ってくださいね。」
※ここから事前オリエンテーションの日程相談をします
自分「ありがとうございます。よろしくお願い致します。続きまして、事前オリエンテーションの日程も相談させていただいてよろしいでしょうか?」
相手「大丈夫ですよ。いつがご都合よいですか?」
自分「〇月〇日、〇月〇日、〇月〇日のいずれかでご都合の良い日はございますか?」
相手「では、〇日の〇時はいかがでしょうか?持ち物は〇、〇、を持ってきてください。あと、履物はこちらで用意しますので大丈夫ですよ。」
※持ち物などは必ずメモしましょう
自分「承知いたしました。〇日の〇時に伺わせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。」
相手「そうですね、お待ちしています。」
自分「本日はお忙しい中、お時間をとって頂き誠にありがとうございました。それでは失礼いたします。」
相手「はい、失礼します。」
※相手が電話を切り終わるのを待ってから切る
こんな感じです。ふぅ~と一息ですね。お疲れさまでした。
ちなみに保育士側は、実習生からの電話を初々しく、可愛いなぁと思っていることが大半です。
獲って食おうとしている訳ではありませんので、ご安心くださいませ。
事前オリエンテーション~詳しい説明と顔合わせ~
事前オリエンテーションに臨む時の身だしなみについてです。
これは就活と同じです。まとめますと、
- 服装はスーツ
- 髪の毛はナチュラルな色ですっきりまとめる
- アクセサリーはつけない
- 超ナチュラルメイク(すっぴんはNG)
- 爪を切っておく、マニキュアはしない
- 香水つけない
こんな感じで用意するとOKです。
そして事前オリエンテーション当日。
まず園の門まで来ますよね。
早めに到着して、裏門と正門を見ておくと良いでしょう。
園によっては分かりにくいところもあるので。
インターホンを鳴らします。ピンポーン♪
時間は5分前くらいがベストです。
10分前だと約束の時間に早すぎます。
さて、ドキドキですね。迎えて案内されます。
「何でこの園にしたの?」
「何歳クラスが良い?」
とかこちらから話さなくてもいろいろ聞かれます。
大抵の場合実習生の扱いには慣れています。
園にも実習生を受け入れるマニュアルもあるので、沿って進めます。
とはいえ、こちらから確認したいことだってありますよね。
それらをまとめてみました。
題して「こんなことを見て、聞いておきましょうリスト!」
- 園の方針沿革を事前にホームページで見ておく(公立ならHPが無い場合もあり)
- 地域性を確認しておく(どんな園児がいるか何となく予想つく)
- 朝来たらどこで判子を押してもらうかなど、毎日どこで何をするか
- 服装、持ち物の確認
- 保育中にメモの取り方についての相談(メモを取るよりも積極的に子どもと関わってほしいと言われることも)
- 実習日誌で個人名をイニシャルでも取り上げた方が良いかどうか
- 担当クラスの子どもの様子(教えてもらっておくと準備がしやすい)
お役立てくださいませ。
手遊びは2つのポイントで考えましょう
手遊びを選ぶポイントを2つご紹介します。
- 担当する年齢に合う手遊び(簡単すぎても退屈、難しすぎると成り立たなくてわちゃわちゃする)
- 子どもがやり慣れているものであれば、食いつきが良い
年齢合う手遊びを準備するのは必須です。
そして、0歳、1歳、2歳クラスぐらいまでの話。
できれば子どもがやり慣れているものであれば、それをすると子どもも安心してやってくれます。
はじめての先生が初めてのことをする不安を覚える子どもも結構いるので、担当の保育士に「いつもどんな手遊びをしていますか?」と聞いておくと良いですよ。
担当の保育士から
「いえいえ!せっかくなので初めてするものも面白いと思うので、考えてきたものでお願いします」
「年齢に合った手遊びを考えるのも実習」
みたいに言われたら、年齢に合った手遊びを検索するなりしてぶつけていきましょう。
お礼状を「後は書くだけ」にしておく
詳しくはこちらで例を出しています。
「え?実習始まってもないのに、終わったことも用意しちゃうの?」
意外に思うでしょう。
実習終わって体力ヘロヘロの状態で1から考えるよりも、ある程度テンプレートを作っておくと楽です。
紙に実際書かなくてもここで例を出しているので、パソコンかスマホに例文コピーして貼っておきましょう。
そこに後は実習終わってから付け足すだけで、文章を考えるのが終わります。
ついでに、封筒には住所と名前を書いておきましょう。
どうせこんなことを、後で聞くなり調べるなりして書くことになるのです。
- 文頭、季節の挨拶、基本的なお礼状の書き方
- 園長先生宛ての手紙に様をつけるかどうか
先にやってしまいましょう。
文頭にも書きましたが、こちらで例を出しているのでどうぞ。
おまけ:実習の目標例
実習あるある。
実習直前、学校の先生か保育士からこう言われます。
「えーっと、では1日目から最終日までの1日ごとの目標を立ててきてください。」
100%困りますよね。
「いやいや、実習のことも保育のことも園のことも知らないのに、目標なんて立てられないでしょ!」
こう突っ込みたくなる気持ちは分かります。
そこで、目標例をちょっと考えてみました。
- 子どもの名前を覚える
- 園の1日の流れを知る
- 子どもの遊びと関わりを観察し、子どもの興味、友達との関わり方を見る
- 普段関わりの薄い子どもと関わりを深くもつ
- 保育士の毎日の動きとそのねらいを知る
- 子どもの思いや願いに沿った援助の仕方を学ぶ
- 年齢別での子どもの様子の違いを観察し、発達の段階を学ぶ
- 子どもの心を理解し、保育設定にどうつなげているかを学ぶ
参考になれば幸いです。
【実習中】 求められること、子どもとの関わり方、実習記録について
この章で分かること
- 実習での評価のポイントは円滑なコミュニケーション、意欲、改善力、子どもを知ろうとする姿!
- 子どもと仲良くなる関わりの基本は、目を合わせて話をよく聞くこと
- 保育士や園の考え方に納得がいかなくても、実習中は違う考え方として素直に学ぶべし
- 実習記録はあくまで学びの手段、目的ではないから、綺麗すぎなくて良い、力を入れすぎに注意
- 実習は疲れる!頑張ることは大事だけど、疲労回復は同じくらい大事なこと
- 失敗は認めて謝ると信頼される!人は失敗よりも失敗後の行動を見て信頼できるかを判断する
実習で求められること3つの姿勢
積極性、コミュニケーションを取ること(挨拶、報告、連絡、相談をしよう)
挨拶をする、にこやかな笑顔はやはり大事です。
ちょっと体育会系で嫌だなぁと思った方もいるでしょう。
安心してください。
居酒屋の接客業みたいな感じを求めているわけではないです。
相手の目を見て「おはようございます。本日もよろしくお願いします。」
笑顔で「ありがとうございます」
分からなかったことは積極的に「ここはどうすれば良いでしょうか?」
評価のポイントは仕事を真面目にやってくれそうかが基本にあります。
保育士は100%人とつながって、協力する仕事です。
使いやすい新人になりそうか、人の意図を理解しようとしているか、そういった能力が必要なのです。
保育士から見て「この人とは上手くやっていけそうだな」と思われるとグッドです。
悪いことはありません。
実習生に対する好感度が良いと、指導が丁寧になったり、より積極的に詳しく教えてくれます。
評価が上がるだけでなく、実習先で気に入られると居心地がよくなり、やりやすくなりますよ。
失敗や学びを次に活かせているか? (失敗や指摘は素直に改善の努力をしよう)
実習生は思います。
「失敗はできるだけ嫌」
「実習を大成功で終わりたい」
「指摘されると心が痛いから怒られたくない」
「やさしく指導してほしい」
人間誰しも、楽で褒められて、上手くいきたいと思うものです。
しかし現実の保育士からの評価の視点は失敗を次に活かしているか?です。
指摘されたことを理解して、改善しようとしているかです。
例えば「もう少し表情を柔らかくして子どもと向き合うと良いですよ」と助言されたとします。
言われた表情が固い人は「表情が柔らかいってどうすれば良いのだろう」と思うでしょう。
ここで、分からないから何も変えようとしないのはダメなんです。
まず、分からなければ聞きましょう。
「どんな表情をすれば良いか正直分かりません。今後のためにも具体的にアドバイスをお願いします。」
真剣に聞けば、「集団に立つとき、笑顔が少なくて、ちょっと怖く、暗く見えてしまっているのよ。真顔になるときがあるよのね。」
みたいにアドバイスをくれると思います。
このアドバイスからは「あ、柔らかく=全体を前にした時の笑顔にあるんだな」と読み取れると思います。
ここから、全体に立った時、笑顔で指導することを意識できると思います。
もちろん、このシーンの場合、それだけで改善したわけではなく、また「ちょっと良くなったけど、ここをこういう風に・・」と助言がくるでしょう。
それでいいのです。
評価はバッチリもらえます。
保育士からすると、出来る出来ないでは見ていません。
自分が指摘したことを真に受けて、改善しようと努力しているかどうか?を見ているのです。
何故なら、環境にも、仕事自体にも経験が浅く不慣れな実習生ですから、出来ないのは当たり前です。
そして、保育は計画し、実行し、反省し、次に繋げて自分なりの保育スタイルを作っていく仕事だからです。
実習記録で指摘されたこと、助言されたこと、場合によっては怒られたことをヒントにし、1日1日成長する気持ちで臨みましょう。
子どもとの積極的な関わり
実習生はとにかく人気!
黙っていても子どもから積極的に関わってきます。
安全を見守りながら子どもたちと元気に遊んでいればOK!ではありません。
そんな表面的な意味ではないのです。
積極的に関わるとは、言い換えれば子どもの心情を考え、子どもの思いや願いを汲み取って関わるということです。
正直、そんなこと実習生には難しいところです。
まず、子どもの願いや思いを知るには養育環境や子どもとの信頼関係を築かないといけません。
1週間や2週間の実習では無理です。
といっても、保育士が積極的に子どもに関わるということは必須。
だから課題にされているのです。
しかし、完璧に子どもの願いや思いを汲み取って関わっているかどうか?が重視されるわけではありません。
積極的に関わろうとしているかどうか?が重視されているのです。
つまり意欲の問題です。
それにそもそも、子どもの思いや願いをどれくらい汲み取れているかなんて、本当のところその子どもしか分からない問題ですしね。
では、子どもの思いや願いを積極的に汲み取る関わりとは何か?(くどいですね)
子どもの目線まで屈んで、子どもの話を聞くです。
え?超簡単、これなら誰でもできますね。
でも、基本それしかありません。
もちろん、子どもの動きから推測して本当の思いや願いを考え、援助することはあります。
しかし、そんなことを実習生に求めません。
実習生に求めるのは、子どもの思いや願いに沿おうとしているかどうか?です。
実習先では、子どもに聞いてみてください。
遊んでいる時、何かを作っている子どもに「何をつくっているの?」
片付ける時、片付けない子どもに「もっと遊びたかったの?」
トイレに行く時、ぼーっとしている子どもに「何を見ているの?」
そして一緒に共感したり考えたり悩みましょう。
「うーん、どうすればいいかなぁ」
「じゃぁ、いつまで遊べばいいかなぁ」
「確かに模様が面白い天井だねぇ」
行動を促すのはその後でも遅くないです。
もちろん、はたから見ればスマートには見えません。
上手く子どもと関われているかどうかはすぐには分かりません。
でも、保育士から見ればすぐに分かります。
「じっくり子どもと向き合ってくれているな」
もちろんこれらのシーンについても反省の時間や実習記録を通して質問しましょう。
「今日こういうことがあって、こういう風に向き合ったのですが、うまくいきませんでした。」
これで評価UP!UP!です。
実習記録で書くことがないなぁと悩む方には、ネタにもなりますね。
何度も言いますが、評価ポイントはうまくいくかいかないではないです。
子どもに寄り添おうとしたかどうかです。
この子どもを知ろうとするスキルは、保育士になって一生使えます。
この話は大事なので、後で詳しく書きながら掘り下げますね。
ちょっとおまけ:メモをとるとらない問題
実はメモに逃げる経験を私はしたことがあります。
今も忘れもしないあの実習。
やることが分からない。
ああ、なんか歌の時間は恥ずかしい。
子どもとの関わりで間違った関わりはしたくない。
実習記録で良いこと書きたい。
だから、とにかく・・・・メモをとる!
いやぁ、今思うと最悪ですね。
何もしないほうがマシなレベルですね。
失敗を恐れていたんでしょうね。
実習先の保育士にもがっつりと指摘されました。
「メモを取るよりも、もう少し活動に積極的に参加しましょう」
みたいなことが実習記録の反省欄に書かれていたような、ちょっとほろ苦い思い出があります(笑
もちろん、要所要所でメモをとるのは必要かもしれません。
しかし、必要以外でメモをとることに逃げるのはやめましょう。
結果失敗でもいいので、活動に参加しましょう。
子どもとどう関われば良い?→子どもを知ろうと、目線を下げて子どもの話をよく聞く
一人の人間として関わろう
「子どもから見ると先生だから、先生らしく見本になるように」
「言葉遣いや立ち振る舞いに気を付けよう」
これはよく言われますし、基本的にはうなづけます。
ですが、そればかりを強く意識しすぎるのもよくありません。
所詮はこうした方が良い印象をもたれるという話なので。
では本質的なところは何でしょう?
子どもは何を見ているか?
自分に好意をもってくれているか、いっぱい遊んでくれるか、優しいか、助けてくれるか、居心地がいいか。
こんなところを一人の人間として見ています。
現場の保育士だって、一人の人間です。
子どもだって、一人の人間です。
実習生だって、一人の人間です。
先生という前に、人間であることを忘れないでください。
あなたはダメなところもあって良い所もある、個性がある人間なのです。
完璧に先生を演じようとする前に、一人の人間として素直に子どもと触れ合うことが大事です。
あなたのままでいいのですので、力を抜いて自然と子どもと関わってみてください。
それも出来ないのに、外面だけ取り繕うことに精を出しても意味はありません。
子どもと素直に関わった上で、綺麗な立ち振る舞いの先生を目指してみると良いと思います。
自然に子どもに関わるには、子どもを知ろうとする
子どもの話をとにかく、よく聞くようにしましょう。
この話、さっきも出てきましたね。
なんで話を聞くと仲良くなれるのか?を掘り下げてみたいと思います。
面白いことをするとか、自分を知ってもらうことも大事ですが、それ以上に子どもの話を聞くことは大切です。
その理由ですが、子どもは大人無しでは生きていけません。
まだ依存している年代です。
何かに挑戦する意欲を出すには、安心感がある環境が必要です。
「先生と一緒にやってみようよ」で動けるのは、先生が安心できる大人だからです。
その一歩は「自分のことを分かってくれそうだ」という感覚です。
保育士から寄り添って、子どもに色々聞いて子どものペースで遊んでみることで、子どもの理解と安心につながり、結果、設定保育もやりやすくなるので、子どもの話を聞くようにしてみてください。
喧嘩の仲裁は正解を探さず学ぶ
喧嘩の仲裁に正解はありません。
色んな考え方があります。
よくある考え方に喧嘩の最後に「ごめんね」を言わせることにこだわるかこだわらないか。
- 話をしたあと「ごめんね」を言って区切りをつける考え方
- 子ども同士の世界観と関係性が優先と考えて、そこにこだわらず、悪い部分はお互いあったように、お互い納得したら良しとする考え方
色々園や保育士によってあります。
まずはそのクラスの方針や保育士の方針に従いましょう。
自分の意見を押し出しすぎるのはやめましょう。
例え自分がどこか納得いかない終わらせ方でも、そのやり方のメリットを探すようにしましょう。
実習は学びにきています。
例え違う考え方だったとしても、その先生の指示を仰いで、ポイントを聞き出し、自分と違うやり方や考え方を学ぶというのも大切です。
集団の前に出ると緊張する問題
結論、緊張する原因はやり慣れてないところにあります。
子ども達の前に出ると、心臓がドキドキ、口は乾燥してパサパサ。
そもそも、集団を前に話す時は普段話す時とは違いますよね。
テンションも声の大きさも身振り手振りも何もかも。
これは練習するしか、慣れるしか方法はありません。
それか、心から諦めることです。
期待しないと緊張もしません。
「経験の少ないこと、上手くいくわけがない」精神です。
諦めるというと、ネガティブなイメージで解決策としては違和感がありますが、この場合はかなり有効です。
現実、自分の力量以上は出せない。
至極真っ当な話です。
自分が勝手に高望みするから緊張するんです。
「そんなこと言っても、先生として周りから求められるから」
本当にそうでしょうか?上手にやることが実習の目的でしょうか?
違います。
上手くいかなくても、チャレンジすることが実習の目的です。
実習生に集団を上手く動かすスキルを求めるなんて無茶です。
ですから、それを求めるのは周りが間違っているのです。
少々乱暴な解決法というか、解決法にはなりませんが、
「緊張するもんだ!」「しょうがない!」
自分を許してちょっとは楽にやりましょう。
自分を追い込んで本来の力が出せないよりもずっとマシです。
保育士とどう関わればいい?→言われている内容に焦点を当て、自分とは違っても学びとして受け入れましょう
実習園や保育士と自分の考えが合わない、納得いかないことがある。
自分はここまでなら許せる、ここまでなら子どもの興味を認めたい。
でも、園の方針やクラスの方針で駄目とされる。
もやもやが残りますよね。
そう考えるあなたは素敵です。
よーく保育のことを考察されていると思います。
しかし、この場合、学びとして受け入れましょう。
自分とは違う考えとして素直に聞き入れ、実行しましょう。
保育においてひとつの考え、やり方が絶対正しいなんてことはありません。
どの考えややり方にもメリットデメリットがあります。
自分とは違うやり方や考え方に沿ってやることで、メリットデメリットを体験して習得できます。
現場に出れば、自分の判断でクラスを動かすことがほとんどです。
自分のやり方に合わない子どもだって出てきて、苦労することもあります。
学ぶ立場のうちに他者の違う考えを受け入れておき、より幅広い保育士を目指しましょう。
ただ、明らかに虐待している場合なんかは学校に相談しましょう。
おかしいな?と感じたら保育園ではなく、学校に相談です。
次に、話変わって、残念ながら実習生に厳しく言い方がキツイ保育士もいます。
「何でこんな言われ方しないといけないんだ」
「何でこんな扱いをされないといけないんだ」
「あぁ、先生怖いなぁ、質問もしづらいなぁ、居心地悪いなぁ」
こう思うこともあるかもしれません。
はい。それでいいのです。
世間はあなたの気持ち良い世界だけではなく、ほとんどが合わない世界です。
それが正常です。
嫌な気分になって、戦うのも、実習中断するのも自分にはメリットはありません。
つまり、戦っても勝てない相手なんですよね。
出来れば気にしないほうが良いです。
気にしない方法として、言い方とか顔の表情とかは関係なく、言われている内容だけに焦点を当てて考えましょう。
その保育士が真に言いたいこと、伝えたいことが分かりますよ。
学びに来ているのですから、出会った環境をプラスに変える力があれば儲けものです。
あからさまに挨拶を無視されたり、日中雑用をさせられるような場合はこれまた学校の先生に相談しましょう。
それは戦うべき案件ですし、メリットはあります。
忙しそうで質問がしにくい問題/そもそも質問が思い浮かばない
実習中は忙しそうでなかなか聞きたいことも聞けませんよね。
そして時が過ぎると何を聞きたかったか忘れる。
あるあるです。
なので、質問したいことはその場でメモしましょう。
反省の時、正直気づきが思いつかない、質問が思いつかない場合は、あるシーンを持ち出して、「自分ってどうですか?」を聞きましょう。
「自分はこういう関わりをしました、結果こうなりました。」
「では、この関わりってどうですか?」
「先生ならどうしますか?もっと他の関わりはあるでしょうか?」
こんな風に質問していくと良いですよ。
周りでの気づきが難しいなら、自分を題材にしましょう。
実習記録を楽に仕上げるための基本編(3つの心構え)
実習記録は実習のメインではなく、学ぶ手段に過ぎません。
自分の気付き、学びを楽に記録にできたら最高ですよね。
実習記録に関しては長くなるので、別記事(9月公開予定)をつくりました。
書き方や詳しいことは別記事を参考にしてください。
ここでは楽に仕上げるための基本的な姿勢についてさらっとお話をします。
心構え1 実習記録は普通に読めれば良し
字を丁寧に書くことは必要です。
線を定規で引き、見やすくすることも必要です。
でもそこに力を入れすぎなくて良いです。
優先すべきは内容の充実と、楽に仕上げることです。
実習記録はあくまで学ぶ手段ですから。
字をめちゃくちゃ丁寧に書こうと思えば、書くのが遅くなります。疲れます。
習字を思い出してください。1文字書くのにすごい時間がかかるでしょう。
気力も使うでしょう。
実習記録にそこまでの気力と時間は要らないのです。
それよりも、体力を回復して充実した子どもとの関わり、保育園での学びに充てるべきです。
仮に実習記録はとっても綺麗だけど、疲れから実習中あくびして意欲的に取り組んでいない実習生って、誰の目から見ても、大事なところで損していますよね。
「力入れるところ間違えてない?」って突っ込みたくなる存在です。
文字の上手下手は人それぞれで、すぐには改善しないことです。
実習記録は普通に読めるレベルを意識して、楽に書いてください。
心構え2 実習記録での表記をマスターし見直す癖を
「ですます」か「である」を統一しましょう。
多くの場合は「である」を使うことになります。
(例:水着に着替える/保育者は自分で着替えが難しい子どもを援助する)
トイレに行くことをまとめて「排泄する」と言います。
「おしっこへ行く」「トイレを済ませる」等は全部赤訂正されます。
全て排泄に統一しましょう。
「~させる」表記は使わず、「促す、声をかける」を使う
「片付けを子どもにさせる」とかは使いません。
これも容赦なく全て赤訂正されます。
「片付けを子どもに促す」「片付けするよう声をかける」と使います。
促す、声をかける、援助する これらをメインに使うことになるので、よーく覚えておきましょう。
3分使って見直しましょう
実習の疲れが出ている中、イヤイヤ書いている実習記録です。
身体的にきつい、精神的にきつい、ある意味、極限状態で書いているようなものです(ちょっと大げさかもしれません)。
案外、誤字脱字はあるものです。
- 書くと描くをごっちゃになって使っていた
- 完璧と書こうとして、壁になっていた
- 何故か不安を負安と書いていた(負担と不安が混じったかも?)
疲れが出ている状態では、こんなことザラにあると思います。
訂正される前に正して出すと、赤訂正が少なくて済みますし、評価は高いです。
余裕が少しあれば、3分使って見直しましょう。
心構え3 正解は担当の保育士にあり
担当の保育士から色々赤訂正されると思います。
担当保育士に書く内容を合わせることをおすすめします。
ちょっと相反する例を出してみます。
- 保育士と子どもの会話をできるだけ記録した方が良い
- 会話は必要最小限に、大事なねらいや意図を読み取って記録した方が良い
- 環境設定は、人の配置も含めて細かく図記入する
- 毎日の環境は省略し、今日あったエピソードをしっかり記入する
書き方ひとつ取っても、色んな価値観の保育士がいます。
対して、実習生である自分にどのような考えがあろうとかまいません。
しかし、逆らって自分のスタイルを貫かないようにしましょう。
評価するのはその保育士ですから。
重要視する意味ぐらいは聞いておくと良いですが、反論はNGです。
多分、実習生の得に何もなりません。
おまけ:早寝早起きからの短期決戦もあり
眠たい状態で書く実習記録は、遅いし汚いし内容も雑になりがちです。
誤字脱字のリスクも増えます。
なので早めに寝て、朝早く起き、体力が回復している状態でやってしまうのは実に合理的です。
確実に遂行できると時間が少なく、パフォーマンス良く実習記録を終わらせることができます。
しかし、リスクは大きいです。
起きられないとその時点で終了します。
朝弱い方、意志の弱い方がこの方法を取ると、ギャンブルに近くなりますので、おすすめはできません。
ご参考までに!
実習の疲れと上手く付き合う ~寝る時間を確保しよう~
眠くなったら休憩時間に寝ましょう。
寝られるようにアイマスク、首まくら用意しておきましょう。
「そこまでするの?」と言われそうですが、そこまでして良いです。
実習は兎に角疲れます。
どれだけ効率的にやっても疲れます。
疲れると生産性が減り、効率が悪くなります。
重力が2倍に感じ、息が上がりやすくなり、しんどくなります。
生産性が減ると、やること(記録、指導案)は終わりません。
更に寝る時間が減り、悪循環なのです。
昼寝も技、帰って仮眠も技です。
まぶたが重くなったら少しの時間でも寝ましょう。
もしも大きな失敗してしまったら、隠さずに即認めて謝ろう
即謝る、非を100%認められるのも能力です。
これが今できるかできないかで、保育業に限らず、将来の苦労する、嫌われる、問題を起こす率が変わります。
人生に大きく影響します。
今できないと近い将来はできないでしょう。
何故なら、人間は大きな失敗ほど、隠したくなります。
怖いですから。
保育実習中にこんな失敗をもしかするとしてしまうかもしれません。
- 実習記録を書いていないまま寝坊してしまった。気が付くと実習開始から数時間経っている
- 棚からカセットデッキを移動させようとして、落として壊してしまった
- 子どもと遊んでいる時、後ろに指があるのを知らず、踏んで骨折させてしまった
考えただけでおぞましいですね。でも、可能性は0じゃないです。
事前にそのような失敗について対策を打っておくことは超大切です。
しかし、万が一、不可抗力でもやってしまったときの対応は即謝ることです。
失敗は将来良い経験、思い出になります。
でも、謝らないでいると、一生の後悔になることもあります。
もしも、大きな失敗をしてしまったら、
「謝って一時の恥で終わるか、隠して一生の恥にするか」
自分に聞いて、恐怖に打ち勝って、しっかり謝って未来につなげましょう。
【実習後】 お礼状攻略、実習後につなげるために
この章で分かること
- お礼状は事前に作っておき、後から自分の言葉を足す形式だと楽
- 子ども達との経験を言葉にして、就職活動でのPRにしよう
- 実習先にアルバイトは賛成、そのまま就職はよく考えて
お礼状攻略!オススメ!事前に定型文を作っておこう
- お礼状は1週間以内に出しましょう。
- 字は実習記録以上に丁寧に書かなければいけません。
- 修正液が使えないので誤字脱字に注意しなければいけません。
- 形式は慣れないであろう縦書きです。
実習が終わって解放されたい気持ちの中、慣れない縦書きに使わない言葉、丁寧な字を求められる上に、一つでもミスするとやり直し。
しかも期間制限あり。一週間以内に出すのがマナーとされている。
なんて大変な作業でしょう。
実習前から定型文を作っておけば、そこに自分の言葉や経験をちょろっと足すだけで終わります。
今回は例文を作ってみました。ご参考までに。
お礼状例文その1 夏に実習へ行ったパターン
拝啓
初秋の季節とはいえ暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
先日は、ご多忙の中、保育実習にてご指導を頂き、有難う御座いました。
先生方の子どもたちの性格を理解した上での接し方、またその多様さなど、間近で見ることができた貴重な経験でした。特に保護者とともに子どもの育ちを共有されているところが印象に残っており、子ども、保護者、保育士が共に成長をしていくという視点が肝要とされていると感じました。等身大の自分で子ども達と一歩ずつ成長できる保育士でありたいという、私の将来の展望も見えました。本当に有難う御座います。
夏の疲れが出やすい時節、くれぐれも体調を崩されませぬようご自愛ください。
敬具
お礼状例文その2 冬に実習へ行ったパターン
拝啓
日ごとに寒さがつのってまいりますが、お元気でお過ごしでしょうか。
この度はご多忙の中、さまざまな体験の場をご用意くださいましたことに、心より感謝申し上げます。
実習では子ども同士の意見のぶつかり合いの場に居合わせることが多く、仲立ちの頃合いを見計らう難しさをしばしば感じておりました。良い方法はないかと考えあぐねている私に、「一緒に考えよう」とお声かけ頂いたことが、何よりの力と答えになりました。今後、子どもの悩みや葛藤に、丁寧に寄り添える保育士でありたいと強く思いました。ご指導いただき誠にありがとうございます。
厳しい寒さが続きます。健康には十分ご留意ください。
敬具
保育実習を振り返ることで就職試験に役立つ
暑い夏、子どもの顔、遊んだこと、保育士や子どもの表情が出てきた人、心で学んだ証拠です。
「発達課題に照らし合わせ~」とか、例え理論的に説明できなくても良いので、何を学んだかを自分なりに言語化してみましょう。
- 「保育の楽しさを知った」→どんな経験をして知った?
- 「子どもの個性を認める必要性を知った」→どんなシーンでどんな援助を学んだ?
- 「集団の中で成長する子どものたくましさを知った」→どんな子どもの姿の移り変わりがあった?
- 「子どもの成長とまっすぐな思いが何よりのやりがいになった」→子どもとどんなドラマがあった?
これら全て子ども達との経験がそうさせたと思います。
エピソードとして、言語化しておきましょう。
将来、就職試験で具体的にエピソードとして伝えられると、超有利ですよ!
実習先へのアルバイト、就職にスカウトされるかも
実習先での評価が高いと、「土曜だけでもアルバイトしてみない?」と誘われることがあります。
「そのままここに就職しちゃいなよ」こう言われることもあります。
子どももある程度顔見知りですし、嬉しいですよね。
アルバイトすることは、とても良い経験になるでしょう。
時間があれば受けることをおすすめします。
しかし、実習園にそのまま就職は、全てがおすすめとは言えません。
実は実習園がブラックな体質で、人が足りていないだけかもしれません。
慎重な判断が必要です。
こちらにて詳しく書いております。
時間が許すならば是非どうぞ。
【まとめ】 子どもと関わるって楽しい!
いかがでしたでしょうか?
不安は少しは解消されたでしょうか?
やるべきことは見つかりましたか?
実習の目的って人それぞれなところがあると思います。
- 保育士を目指して確実に現場のスキルを身につけたい
- 実習というしんどい科目を乗り切りたい、とにかく楽しい実習にしたい
- 正直保育士として働く気はないが、資格を取るために受けている
色んな思いや理由はあるものの、どうせしんどい保育実習するなら、今後の自分の人生に身になり、楽しく子どもと関わる実習でありたいですよね。
真面目に積極的にやっていれば、きっと心に残る実習になります。
実習が良い経験になることを願っています。
長い文章を読んでいただきありがとうございました。