フリー保育士は雑用係じゃない!3つのやりがいと9つの悩みと解決法

2017年7月4日

フリー保育士は雑用係じゃない!フリー保育士のやりがい、悩み、解決策!

こんにちは、ほいくのおまもりです。

保育園の子どもは登園時間がバラバラ。学年によって配置される職員の数もバラバラ。その影響で、どこの保育園にも欠かせないフリー保育士。でも「フリー保育士はやりがいを感じられない…?」なんて声も。フリー保育士について徹底解説します!

フリー保育士の仕事内容、役割

まずはフリー保育士の仕事内容と役割を整理してみましょう。

フリーとして動いている人は、この項目をスキップしてOKです。

フリーの保育士は、クラスの担任を持ちません。

園によって多少異なる部分もありますが、各クラス担任の保育士のフォローや様々な雑用、事務的な作業をしたり、補佐的な役割が主になります。

保育内容は具体的には、

  • 担任がお休みの時に保育に入る
  • 担任の出勤前後で保育士の人数が足りない時に保育に入る
  • 発熱や嘔吐などの急な子どもの体調不良に対応
  • なかなか子どもたちが落ち着かず困ってしまったときなどにサポート

などです。

そのため、乳児クラスの日もあれば、幼児クラスに入ったりと日によって配属されるクラスが異なります。
また、園によっては一日の中でも乳児クラス→幼児クラス→乳児クラスなど時間ごとにクラス間を行ったり来たりすることもあります。

乳児の場合、援助が多いため1人1人の子どもと関わることが多くなります。

反面、特に年長児の場合には、子ども自身が出来ることが増えたり小学校に向けて一人担任に慣らしていく、という意味もあり、子どもと直接かかわる仕事は徐々に減ります。

4月の新学期は各クラス新体制になり、目が回るほど忙しいので、フリーの保育士は大活躍です。

フリーの保育士は園を支えるお助けマン的な重要な存在なんですよ。

フリー保育士に求められるもの

保育がスムーズにできるようにサポート!

担任の保育士がフリーの保育士に1番求めることは、保育がスムーズにいくようにサポートしてほしいということです。

園によって異なりますが、1日の中で特に大変な時ってありますよね。

給食の準備だったり、乳児の排泄や着替えの時間だったり…。

また、そのような時に転んだりケンカなどのトラブルが起きたりもします。

担任だけじゃ、人手が足りない!そんなときに保育に入って手伝ってもらえると、とってもありがたいんですよね。

あくまでメインは担任なので、主導となって子どもたちをまとめたりすることは少ないですが、

  • 散歩などでは担任が前で先導していたら全体が見渡せる1番後ろから危険がないよう見守る。また、道路を横断する時には子どもたちが安全に渡れるよう配慮する
  • 室内・戸外遊びでは担任の立っている所とは異なる場所に立ち、子どもたち全体が見える位置で見守る
  • 担任が対応しきれないトラブル(噛みつきなど)が起きそうな状況だったら、子どもに声をかけ違う遊びに誘導したり、未然に防ぐ
  • 製作でなかなかできなくて困っていた子がいたら援助をする

など細かなところに目を配っていただけると、とても助かります。
室内・戸外遊びでは担任も色々な所へ移動するでしょうから、常に子どもや担任の動きを見ながら全体が見渡せる位置にいることが重要です。
ですから部屋や園庭の真ん中にいるよりも隅の方にいることの方が多いかもしれません。

また、上記以外にも体調がすぐれず散歩に行けない子がいたら室内で保育するなど場合によって臨機応変に対応することが求められます。

各クラスの様子を見て、さっと手を差し伸べられると周りからもとっても頼りにされるようになっていきますよ!

園全体のことをしっかり把握しておく

フリーの保育士は日によって異なるクラスに配属されます。

配属先のクラスで保育を始める前に、担任から今日の子どもたちの様子の引継ぎがあります。

  • 服薬や塗り薬を必要としている子
  • 怪我をしている子
  • 体調がすぐれないので外遊びを控えてほしい子
  • 気分的に不安定でトラブルが多い子

などの重要なポイントは担任から申し送りがあった際、必ず覚えるようにしましょう。

その他にも、1人1人の子どもの様子や食事の様子(好き嫌い、普段の食事量)など配慮点を知っておくと保育がぐっとしやすくなります。

クラス担任は自分のクラスがメインになりますが、円滑に保育が出来るよう、フリーの保育士は園全体の子どものことを把握しておかなければならないのです。

特に食物アレルギーなどは命にかかわるため、知らなかったやうっかりあげてしまったというミスはゆるされません。

そのため、覚えておかなければならないことは、クラス担任よりも多くなるでしょう。

しかし、園全体の情報を知っておくことで子どもたちだけではなく、職員からも信頼されるようになります。

その都度、担任に把握していることが変わっていないかなど確認を取って保育が出来るといいですね。

フリーの保育士の【3つの魅力とやりがい】

色々な年齢の保育が経験出来る!

フリーの保育士は日常的に乳児、幼児様々なクラスに入ります。

他の保育士の指導の仕方、年齢による発達の違いや、保育の違いなどたくさんのことを学ぶことが出来ます。

特に保育では、色々なクラスに入ることで、保育の仕方が客観的に見られるので、良いところや、改善が必要なところなどを知ることができますよ。

子どもの惹きつけ方が上手だな、細かいところまで子どものことをよく見てるんだな、などと感じたら、そのいいところをたくさん吸収することで自分自身のスキルアップにつながっていきます。

他にも備品の発注などの雑用を頼まれることもありますが、経験しているのとしていないのでは、いざ行事など準備で必要な時にやろうとする際に差が出ます。

雑用なんて面倒だし…と思うこともあるかもしれませんが、やって損なことはありません。

全部いざというときに自分の役に立つんですよ。

色々なクラスの子ども、保護者と仲良くできる

担任をしていると、自分のクラスの子どもたちとはしっかり関わることが出来ますが、なかなか他のクラスの子どもたちと関わる機会は少ないです。

それに比べて、フリーの保育士は色々なクラスに入るので、全ての子どもたちと関わることが出来ます。

そのため、顔や名前を覚えてもらいやすく、子どもたちにとって、担任以外の身近な存在になることが出来ますよ。

また、担任の代わりとしてクラスに入るため、色々なクラスの保護者対応をする機会もあります。

そのため、自然と顔を覚えてもらいやすく、保護者の方がどんな人かを接する中で知ることが出来ます。

様々な人と接することで、コミュニケーションのスキルも上がっていきます。

その経験は実際に自分が担任を持った時にとっても役に立ちますよ。

クラス担任ならではの仕事がない

クラス担任は、子どもの保育業務だけではなく、日々の記録や月間の指導案、個人ごとのカリキュラムなど、書き物もたくさんあります。

その他にも製作でなにをするかを考えて準備をしたり、日々の保育の準備をしたりと日々の業務に追われて、時間内に仕事が終わらない、さらには持ち帰りになってしまう…なんてこともありますよね。

フリーの保育士の場合、園全体に関わる作業はあれど、このような書類仕事や、クラスの準備がほとんどありません。

そのため、私がフリーの保育士として働いていた時は行事前を除くと、残業や持ち帰りの仕事はほぼなかったです。

それだけでも、仕事の負担はとっても軽くなりますよね!

フリー保育士が抱える【9つの悩み】

ここからは、フリー保育士が抱えている9つの悩みに一つずつお答えします!

やりがいを感じられない…

担任を持ってないことで、やりがいを感じにくい面があるかもしれません。

確かに「自分のクラス」というものがないと、物足りなくことがあります。

でも【3つの魅力とやりがい】でも書いたように、色々な年齢の子どもを見ることで保育の幅が広がったり、色々なクラスに入ることで沢山の子どもと関われるなど、フリー保育士ならではの魅力があります。

【担任を持っていない】ことを嘆くより【持っていないから出来ること】に目を向けてみましょう。

とはいえ、このあと書くように、フリー保育士を軽く見る(雑に扱う)人がいること事実で、そのような扱いをされれれば、やりがいどころではないですよね。

そういう時は、転職なども視野に入れながら、毅然とした態度で臨みましょう!

私は…雑用じゃない!!!

担任の保育士はクラスの仕事でいっぱいいっぱいなため、雑用や、園全体の仕事、行事の準備などの仕事はどうしてもフリーの保育士にまわってくることが多いです。

どうして自分ばっかり雑用をやらされるんだろう…と感じることもあるかもしれません。

私もそう思ったことがありました。

その時に先輩から「雑用って雑な用事って字だからいい意味ないかもしれないけど、全部必要な仕事なんだよね。やってもらえるとこっちとしてはとってもありがたいんだ。」と話してくれたことで雑用のイメージがかわりました。

確かに備品の発注・補充も、行事の準備も、すべて子どもたちが元気に楽しく過ごすために必要な事なんですよね。

それでもフリーの保育士も頼まれても手が離せなかったり忙しいときもあります。

そんなときは、「今、○○で手が離せなくて…」と伝えたり、「○○で大変なので、手伝ってもらいたいんです。」と声を上げてもいいんですよ。

どうやって動いたらいいのかわからない!

  • クラスの補助をしようにもどうやって動いたらいいの?
  • どこまで手伝ったらいいの?絵本の読み聞かせはしてもいいのかな…
  • 子どもたちとどこまで関わったらいいのかな…叱ってもいいの?

などいろいろな悩みが出てきますよね。

読み聞かせをしようとしたら担任に「私がやるんで」といわれたり、子どもを叱ろうとしたら「○○先生がいい!」と言われたり…私もフリーの保育士をし、始めのころはこの悩みが付いて回り、きちんと動けなかった…と落ち込むことも多かったです。

その中で気が付いたのは担任によって、してほしいことは違うということでした。

気になったこと、わからないことはその都度聞くようにしたことで、子どもたちの特徴や、担任の性格、どう動いたらいいかを学びスムーズに動くことが出来ました。

フリーの保育士が仕事をしやすくするためには担任とのコミュニケーションを大切にするといいですよ。

スキルアップはできる?

毎日違うクラスに入って保育の力は身につくの?と不安に感じると方もいらっしゃると思いますが、私自身はフリーの保育士を経験したことで、たくさんのことを学びました。

乳児の担任をしていると幼児の1日の流れがなかなかわからなかったりするものですが、メリットにも挙げた通り、日によってフリーの保育士は配属されるクラスが違うので色々なクラスの保育が経験できます。
そのため、各年齢ごとの子どもたちの様子や、保育の流れを学ぶことが出来るのはフリーの保育士ならではです。

また、各年齢の発達を肌で感じることができるので、年齢が小さいほど先の年齢の発達を見通しながら保育をすることもできますよ。

それだけではなく保育士の素敵な保育の仕方など学べることはたくさんあります。

いいところをたくさん吸収することで自分の力になりスキルアップすることが出来ますよ。

担任が偉いと思っている

担任の方が偉いということは決してありません。

同じ対等な立場の保育士です。

ですが、中にはそう考えている保育士もいます。

私自身、フリーの保育士を経験していた時に、「うちのクラスは大変なんだから、手伝うのが当たり前」といったような態度の担任のクラスの補助をしたことがありました。

イライラするときもあったのですが、そういう時は「この人はそういう人なんだな」と思うようにしていました。

時には、私が入らなかったらもっと大変なのよ!と心の中で思ってイライラする気持ちを切り替えていました。

そういう担任のクラスで保育の補助をするのは嫌だと思いますが、もし自分が担任になったときにフリーの保育士への接し方の反面教師になるのではないでしょうか。

フリーに仕事を任せたくない担任がいる

担任の中には『自分で全ての保育をしたい人』がいます。

このようなタイプの人は、他の人(主にフリー)が保育に入ることによって自分が意図しない保育をされたり、自分が把握しきれない事態が起こることを極端に嫌がります。

また、まれにですが「クラスの子どもたちが自分以外の他の人に興味を持つのが嫌!」という人もいます。

もし保育を助けようとしても「私がやるからいいです」挙げ句の果てには「今はクラスが落ち着いているので保育に入らなくても大丈夫です」と言うなら、上記のようなタイプの人かもしれません。

このような担任の保育に入る時には、まず何をしたら良いのかを確認するところからはじめましょう。

子どものサポートに入るよりも、先回りして給食の準備や外遊びからの入室の準備、午睡の準備といった「園全体の共通の流れ」を行ったり、それこそ教材や行事の準備を行っても良いかもしれません。

同じ年齢なのに人によって保育内容が違う

フリーを2年以上経験すると、同じ年齢でも担任が違えばやり方や対応が異なるため、「去年はこの方法で良かったのに今年は別の方法がいいみたい」と戸惑うことがありました。

これは子どもが違うということもあるでしょうが、担任の考えがそれぞれ違うことがいちばんの理由だと考えられます。

そのような時には担任の意図を確認してみましょう。

少なくとも「去年のやり方の方が良かったから、そっちにしよう」と勝手にやり方を変えてはいけませんよ。

保育園がフリーの仕事の割り振りを理解できていない

夏休みなど、保育士が有休を取る時期に人手が足りなくなるから、という理由で新たにフリーを配置する園もあります。

特に新設園や体制が変わった園などに多いです。

ただ、誰も休まず、今までその保育士の数でうまく運営出来ていた場合、新たに人手が加わっても何をどう頼めばよいのか分からないこともあります。

でも何か仕事を与えなくては…という理由から雑用や掃除など、子どもと関わることが少ない仕事が多く回ってくる…。

もし上記に挙げたように「何を頼めばよいか分からない」のであれば、今はまだ手探りの状態ということ。

担任が「ここで手伝ってほしい!」ということに気づき、子供と関わることも増えていくはずです。

場合によっては自分から「この時間は人手があると良さそうなのでサポートしましょうか」と提案してみても良いですね。

しかし、ただの人数合わせでフリーを配置し、実際にはフリーとしてのまともな業務がまわってこないという場合…。

これが次年度以降も続きそうだと予測がつくのでしたら見切りをつけて違う園に転職しても良いかもしれません。

やはりやりがいをもって保育をしていきたいですよね。

自分より保育経験が少ない担任のサポートに入る

自分よりも保育経験が少ない担任もいるかと思います。

中には一年目で戸惑っていたり、イレギュラーなことが起こる度に保育の流れがストップしてしまうこともあるかもしれません。

見ていてハラハラすることもあるでしょう。

だからと言って自分が主導で保育をしてはいけません。

主導することで、子どもたちが誰の指示をいちばんに聞いたら良いのか分からなくなってしまうからです。

あくまでもフリーとして後ろから、子どもたちがうまく担任に注意を向けるようサポートしていきましょう。

時には担任の方から一時的にメインを替わってほしいと言われることがあるかもしれません。

その時にはメインをするけれども、クラスの流れや子どもたちが落ち着いたところで担任と交代しましょう。

まとめ

安全にスムーズに保育ができるのは助けてくれるフリーの保育士がいるからこそ。フリー保育士は絶対に欠かせない存在です。

でもフリーの保育士の方の中には、働いてる中で、時には自分のクラスがないことで寂しくなることもあるかもしれません。

ですが、様々なクラスの保育を体験したり、色々なクラスの子どもたち、保護者と仲良くなれたりと担任では出来ないような経験がたくさんできるのはフリーの保育士ならではです。

また、他の保育士の指示の出し方などを見ることで、自分が担任になった際に新たなフリーの保育士や後輩の保育士に対する指導の仕方を学ぶこともでき、周りに気を配る力も身についていきますよ。

ぜひともフリーの保育士ならではのことをたくさん経験して、これからの自分の保育にいかしていってくださいね。

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