保育士が考える、子どものけがと安全管理|安心と安全の違い!保護者にどう理解してもらうか?

   

保育士が考える、子どものけがと安全管理|安心と安全の違い!保護者にどう理解してもらうか?

こんにちは!モモンガ(自然大好き保育士)です!

安全管理、どこまで子どもにやらせて良いのか難しいですよね。

また、子どものためになる安全って何なのか、悩んでいる方も多いと思います。

今回はそれを定める方法と、そもそも安心と安全の違いを深くお話します。

そして保護者への対応方法までを紹介!

これを見れば本当の安全管理が分かります!

保育園は絶対に怪我をさせてはいけない場所なの?!

この章を忙しい人向けにまとめると・・・

  • 怪我をさせないではなく、大きな怪我にならないように環境を整えるのが保育士の役目!
  • 危険度を図るときは「子どもの行動×他の要因」で判断しよう!
  • 子どもは怪我をして発達する!全て禁止にして子どもを拘束する園は子守以下のレベル!

子どもは怪我をする生き物

安全管理上保育園では、絶対に怪我をさせてはいけないのか?答えはNOです。

子どもは、失敗をしながら獲得していくので、怪我はつきものなのです。

身体的にも未熟な子どもは、精一杯自分のできるようになったことを試しながら発達していきます。

そこに失敗は当然あるわけで、走れば転ぶし、木を触ればトゲだって刺さります。

子どもは走れるようになった、飛べるようになったなど、自分でできるようになったことを使って楽しさを求めて生きています。

その中で確かめて、やってみて、失敗したら「こうならないようにこうしよう」とまた別の方法や感覚を見つけていくのです。

今世の中にいる人間そうやって皆発達してきました。

発達のプロである保育士らが、発達を阻害する禁止ルールを設けるなど、本末転倒です。

「外で走って転んだから、自由に走るの禁止」にしたとすれば、それは保育でも何でもなく、ただの物の管理にすぎません。

それこそ知識も何もなくても誰でもできる、子守以下の保育レベルです。

起こしても良い、絶対に良くない怪我・事故

では、どういう怪我や事故は大丈夫で、どういうものがダメなものでしょうか?

まずはその定義から。

  • 良い怪我→擦り傷、切り傷など
  • 悪い→後頭部を強く打つ、骨折など命に関わるもの、後遺症が残ったり、傷が消えないほど深くなるもの

基本的に、子どもが自ら走っていて転ぶような、自分の力だけで生じたことについては軽いけがで済みます。

喧嘩も同じ。噛みついたり、引っかいたりしなければ、大丈夫です。

ただ、転ぶでも枝を持っていて刺さった、高い所から落ちた、などは他の要因が合わさっているので大けがにつながります。

喧嘩でも石を投げつけたなどは、他の要因が合わさっています。

「ごめんね」では済まないことに発展します。

だからと言って、問答無用に枝持って歩くの禁止とかにすると、また子守以下の保育にしかなりません。

なので、子どもにさせる場合は、「持つ、歩く」だからこのリスクがあるなと分かっておきましょう。

そして、保育士が危ない使い方や、子どもが慢心していないかをチェックするのが大切です。

これについては、詳しくは後で説明します。

具体的な見方としては、良い怪我で済むか、済まなさそうかというのは、子どもの行動と、それにどんな要因が合わさっているかを見るようにしましょう。

子どもの行動×他の要因=危険度

で計算してみましょう。

仮に、子どもが歩くのを1、ちょっと走っているのを2、全速力なのを3とします。

そして、軽いプラスチックボールを1、掌サイズの小さい棒切れを2、握りこぶしぐらいの石を3とします。

子どもが歩きながら大きめの石を運んでいるのをみて、「1×3=3」危険度は3くらいだなと思うようにします。

一方で、子どもが全速力で棒切れをもって走っているから、「3×2=6」危険度は6となります。

これが「人が多い場所を走っている」などの要因が合わさるともっと高くなるということになります。

もしも、何が危険で何が大丈夫か分からない!という方は、別に細かい設定や明確な計算はしなくても良いので、なんとなくやってみてください。

自分なりの基準と、それに従った個々の安全管理ができると思います。

子どもを管理しすぎる園は危険

「こけたらだめだから、外で走るの禁止」

「今日はこのおもちゃとこのおもちゃしか使ってはいけない」などと、子どもを管理することで安全管理をしているつもりになっている園が割とあります。

しかし、これは危険です。

何故なら、ルールや規則を作ることに安全管理を依存して、「これなら大丈夫だろう」と安心しているからです。

基本的に安心すると、危険です。

安全管理というのは、人がミスをするという前提でやらなくてはいけないし、危険を避けることで成り立つので、ただ単にルールを作って生き物である子どもを管理するというところに矛盾が生じているのです。

それに、厳しい規則は発達的に見てもダメです。

子どもの考える機会を奪い、拘束されるというストレスもたまります。

そんな園は、子どもの発達よりも、保育園の評判を落とさない、クレームを出さないことを目標にしているような、大人の都合で運営している証拠です。

また安心と安全は違う!という話を次の2章でします。

安全と安心の話

この章を忙しい人向けにまとめると・・・

  • 子どもが危険を認知、予測して回避できるように保育することが安全管理の真の姿!
  • 子どもに危険を理解させるには、視覚的に分かりやすいもの、危険と感覚的に訴えかけるものが良い
  • 慢心を生むような、一見して安心できる環境は危険!危険が見えない環境はとても危険だ!

安心と安全は違います

安心と安全の違いを結論から言います。

  • 安心→心の安堵感、感覚
  • 安全→危険を知って回避すること、もの

安心は感覚ですから、実態のない物、ただの気持ちの問題になります。

一方安全は、実際にすることや客観的な事実です。

ちなみに安心すると、「油断するので、危険だ」という安全じゃないものになります。

なので、子どもには危険を知らせ、どうすれば良いのかを指導する必要があるのです。

これは0,1,2歳クラスでは無理だと思うので、大人が学び、実践するものとかんがえてください。

といっても、範囲が限られているので、引っかきや噛みつき、転落に注意してあげるのが主です。

逆に3,4,5歳クラスでは、大きな事故につながっている事例を見ると、保育士が何かしたよりも、子どもがやったことで大きなことにつながっています。

走っても脚力があるので、こけて硬いものに頭をぶつけると、大量出血したり危険性もあります。

川にいって遊んでいたら深みにはまって溺死したというのもあります。

いくら保育士が禁止ルールを作ったって、子どもが全員「何故、危険なのか?」「どれくらい危険なのか?」を知らないでいると意味がありません。

それに、危機回避能力も育ちません。

3歳で何もさせてもらえず5歳になって、こけ方も知らずに何でもないところで顎を骨折したなんて例もあるくらいです。

そりゃそうです。

言われて従っているだけでは、どこにどれくらいの危険があるか知らないから、何をすればどのようなことが起こるかという予測や予知の能力も身に着けることができません。

だから失敗したときに大事になるのです。

体験的に失敗できない環境にいることが、どれほど子どもにとって危険なことかが分かると思います。

保育園における安全管理の目標は、「子どもが危険を予知して避ける能力」のことを指すのです。

安全とは、危険が分かること

安全とは危険を予測し、回避することでしたが、そのために何が必要なのでしょうか?

まずは安全管理が色々園でされていると思いますので、それらを把握した後で

  • 過去にどんな大きな怪我があったか?
  • 過去のヒヤリハットを把握する

これらを知りましょう。

特に、過去の事案を調べるというのは大事です。

その上で、どんな対策が必要なのか?を考えてみましょう。

それぞれの園の環境や方針などで、このことは変わってきますので、そこは個人個人で考えることが大事です。

その中でも、共通してアドバイスができるとすれば、危険を見えるようにすることです。

例えば、園庭の中でトラックが出入りするから、禁止区域を設けたいとします。

その場合は、ロープを張り、「行ったら危ないよ」というイラストで伝えます。

また、朝の会でこのイラストを子どもたちに見せ、車が出入りすることをペープサートなどで知らせると楽しく分かりやすく知ることができるのです。

声かけだけではだめな理由ですが、子どもは言語発達が未熟なので、言葉からの想像がしにくいです。

「今日はトラックがいっぱい出入りするから、ロープから向こうはいかないようにしてね」と、口だけで言っても分かりにくいです。

基本的にこういった安全管理を教育するときは、イラストやペープサートを使いながら話すようにしましょう。

こういった取り組みを危険の可視化と言います。

危険の可視化をすることで、子ども自ら避けられる環境をつくることが大切です。

重ねて紹介したいもう一つの方法として、子どもの慢心を防ぐ方法です。

慢心している状態というのは、緊張感のない安心している状態です。危ないですね。

人間には緊張感という危機管理能力が備わっているので、これを活かす方法です。

具体的に言うと、平均台を使って保育するとして、その時子どもがヘラヘラ笑いながら平均台を渡っていたとします。

保育士は思います。「うーん、危ないな・・・気づかせたいな」

その時にあえて事務机をつなげてその上に平均台を置き、「挑戦してみよう」とします。

すると子どもは高くて怖くて緊張します。とてもヘラヘラ笑ってできません。

こういった状況では一人ひとりしか渡れないので、順番も守ります。ルール作りも分かろうと、考えようとします。

基本的に必要性を感じなければ子どもは自ら行動しません。

安全管理上、ルールでも何でも、子どもが必要性を感じられるように保育していくのがポイントです。

ただ単に子どもがこけたり、失敗しても良い環境だけではなく、人間の危機管理を育てる、持っている本能を活かすのが大切なのです。

安心は慢心を生む

安心すると慢心を生むので、危険です!

いつも同じ場所があって、子どもにとって情緒的に安心できる環境は大切です。

しかし、危険を感じられない意味での、安心しすぎて慢心する環境は危険なのです。

子どもに甘すぎる環境は子どもの緊張感を抜き去り、大けがにつながるということです。

これは、保育士、親の言うことさえ聞いていればいい環境や、あまりにも怪我を恐れて、柔らかいものに囲まれすぎている環境を指します。

同様に、発達欲求に従って動きたい盛りの幼児を、ルールで締め付けられた環境に置くと、反動が出て、いつもよりはしゃいで怪我するという危険もこれに当てはまります。

情緒的に安心できる環境を目指すのは良いことですが、危険予知を鈍らせるような環境になってしまうのは良くないことです。

安全管理を保護者にも理解してもらうために大切なこと

この章を忙しい人向けにまとめると・・・

  • 子どもが怪我したときは、状況をしっかり説明し、誠実な対応で言い訳はしない!
  • 保護者対応もお手本があると、自然と自分も学んでできるようになってくるぞ!
  • 子どもに禁止することで安全管理をしている園は、ブラックが多く将来性もないので就職しないこと!

保護者の信頼関係を守るために言いなりになるのは間違っている

擦り傷などのちょっとの怪我で「責任を追及する」「訴える」などいう保護者がいます。

その保護者にヘコヘコして、怪我を全くさせないように園を構造改革するのは間違っています。

何も、保護者と戦えと言っているわけではありません。

多くの場合は、保護者もいら立っていたり、通常の状態ではないので、まずはしっかり話を聞いて相手の要求や思いを知りましょう。

「自分の話を真剣に受け取ってくれた!」という実感を保護者側に残すのがねらいです。

その後、園で行っている安全管理の話をしっかり丁寧に解説し、理解してもらいましょう。

その時のポイントは「大きな怪我にならないようにしている取り組み」と、発達の話をしっかりするということです。

できるだけ経験させることで、危機管理能力をはぐくみ、またその過程でこういった取り組みをして大きな事故にならないようにしているという、理論づけが必要なのです。

そもそも怪我をしたから、不安になった、訴えてやる!と繋がるのはその怪我が原因ではないことが多いです。

何か他に色んな不安があってのその言動だとは思うので、一見とんでもないクレームだと思っても、「裏に何かあるかな?」としっかり聞くようにしましょう。

また、保育士の伝え方が言い訳じみていたり、逃げ腰だとイライラモヤモヤする親は多いので注意しましょう。

例えば噛みつきの事案であれば「誰がどの時間どんな状況で噛んでしまった」ということをしっかり伝えましょう。

「保育士も見てなかったわけではないのですが」などの言い訳をするのは絶対ダメです。

「は?」と思わせます。

まとめると、

  • 子どもが怪我をしたら、状況などを詳しく保護者に説明し、言い訳はしない
  • 安全管理のクレームが来たらまずはしっかりと聞き取り、聞いてもらった感を与えるようにするのが第一
  • 園の安全管理や危機管理能力を育てる方針を丁寧に話すことです

もし、園でこの危機管理能力の話ができないようなところであれば、勤めるには危険な園なので辞めた方が良いです。

保護者対応も学びになる保育士のいる園で働くことで、その姿を参考に自分も保護者対応ができるようになっていきます。

保護者対応については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひどうぞ!

【完全保存版】保育士のクレーム対応マニュアル|過保護すぎる保護者は本当にモンスター?

保護者に流される園はブラックな園が多い

  • 保護者に媚びて、小さい擦り傷レベルの怪我をするたびに花束をもって子どもの自宅まで行き、謝罪する園
  • 保護者からのクレーム、子供の怪我を恐れて過度な禁止ルールを設ける園

こんな園は、子どもの発達のことなんか何も考えていない、無知で浅はかな園だと言えます。

同様に、利益主体の園だと言えるので、サービス残業持ち帰り当たり前の、ブラックな園ということが多いです。

そんな園に限って、大事になってから、「この園で初めてのことだ」だの、「安全管理はやっていたのに、今回保育士が怠った」だの、言い訳します。

初めての事故だ!とか、そりゃ5年ぶり3回目の死亡事故とか、ありえんでしょうとツッコミたくなります。

保育士が結局は怠ったという言い訳も、ちゃんと教育できていないのが問題でしょうとツッコミたくなります。

基本的にブラックな園というのは、働いている保育士も不満がたまってモチベーションが低下しています。

そんな状態でヒューマンエラー起こさないというのがおかしい考えなのです。

しっかりした園では、そういったこともちゃんと考えて保育士も満足できる環境を提案しています。

今は保育園が足りないですが、保育園が増えてひと段落すれば、後に少子化のあおりを受けて保育園が生き残れない時代がきます。

良い保育を展開している信頼できる園しかそうなると残れません。

良い保育をするのは保育士で、良い保育士が集まるのは良い条件の保育園です。

クレームを出さないことだけに着目=目先の利益で運営しているなので、ブラック保育園は将来性がないので、さっさと転職しましょう。

まとめ

保育での安全管理で重要なことは、子どもが危険を認知、予知して自ら避けられる保育をするということです。

まだその機能が未熟な乳児に対しては、考えられる危険を十分に取り除いた環境づくりを目指しましょう。

また、子どもが怪我をしたときの保護者対応では、誠実にできるだけ詳しく起こったときのことを話すようにしましょう。

安全管理や安全教育は、保育士として子どもを預かる際には最も重要な事です。

また、危険は、子どもが自ら考えることで良い機会にもなります。

適切な安全管理をして、良い保育を目指しましょう!

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