こんにちは!モモンガ(自然大好き保育士)です!
現在、保育士の労働環境はほとんどの所で劣悪と言わざるを得ません。長いサービス残業、持ち帰り仕事・・・
今回はその実態と、自分でできる残業を減らす方法、あとは未払いの残業代、辛い勤務状態を園に交渉する方法まで、幅広くまとめてみました!
辛かった私の残業の思い出と、保育士が主に残業で悩んでいること
【残業時間が長い】何時まで働いても帰れません!1日11時間勤務は当たり前!
保育士はとにかく働いている時間が長い!基本的に毎日残業という園もあるんじゃないでしょうか。
私の働いていた園は残業しかない園でした。絶対不可能な仕事量で、早く帰りたくても帰れないんですよね。
残業時間は月平均60時間。1日当たり平均3時間くらいです。
朝9時に出勤して、夜の8時まで休憩なしで働き続ける毎日です。
保護者の方に「ちょっと先生聞いてもらえませんか?」と、話す時も月1くらいのペースでありました。
そんなときは何も仕事ができずに1日が終わり・・・持って帰るor明日からの仕事が圧迫されるの選択になります。
休憩時間もありません。本来なら午睡時に休憩があるはずなのですが、ここで連絡帳を書きます。
子どもが帰った後は「早く、高い質を」求められる仕事のために、全力で書類作成、制作の準備などに取り掛かります。
1日中常にダッシュで走っているような気分で、1日があっという間に終わります。
デスクに座れば疲れがドオッと出ます。プラス家に持ち帰り、仕事してるので寝不足でめまいがします。
延長保育は交代で入るのですが、「保育の合間に仕事ができたらなぁ!」なんていつも思っていました(笑
そして、休みの日でももちろんお金は出ない研修があったり、路上でパンを売るなどの謎の慈善事業である活動があったりと、まさに「プライベートはドコ?!」状態でした。
これでは、子どものことで勉強しよう!スキルアップしよう!という気もなくなります。
「生きてるために働くのか、働くために生かされているのか」分からなくなってきます。
【仕事量が多い】持ち帰りは当たり前!園長の趣味に合った「質」を求められる!
保育士の仕事は多く、持ち帰りの仕事がたくさんありました。
まず、子どもが帰ってからの仕事内容ですが、まずは毎日の日誌を大体10~15分くらい?とにかくダッシュで書き終わらせます。
そして、散歩、親子参観日、遠足・・・頻繁にある行事の用意を全員でします。頻繁に会議もあります。
大きな行事があるときは、2か月ほど前から準備に取り掛かりますが、残業含めて園でいる時間はその1日のための行事の準備に全て使われます。
じゃぁお便り、指導案、クラスの遊び、ピアノ練習、資料作りなどの個人の仕事は?
家にもって帰って行います。日付が変わっても終わりません。できるところまでやります。
その内容は、園長の気に入るような方針で、方向でもっていかなければいけません。
フラフラの状態の毎日。新人はできないときだってもちろんあります。そういう時は「責任感がないんですか?」「じゃぁどうするつもりなんですか?」と詰め寄られ、怒られることになります。
そして言わされます。「責任感がありませんでした。申し訳ありませんでした。」
しかし、園長のお気に入りの先生になれば、仕事は緩くなります。多少できなくても手伝ってもらえます。
つまり、私の務めていた園では、仕事量を減らすには、園長に気に入られるしかなかったのです。
まぁ、それでも定時に終わるような仕事内容ではないのは明らかなのですがね。
【お金が出ない】保育士は奴隷です。これだけ働いても残業代はビタ1文出ません!
奴隷というと、言い方が悪いかもしれません。
ですが、残業手当0で残業させることが当たり前の状況を一言で表すと、奴隷という言葉が適当です。
沢山の量、園長の自己満足の質を求められ、長い時間働いたとしても、1円足りとも残業手当は出ません。
これでは私の場合、月収手取り15万円で無制限に働かされる奴隷です。
私の園ではこうでした。「できるだけ持って帰って仕事をするようにしてください」
何故?それは、もちろん、指導が入ることを恐れているから、つまりは労働の実体を隠したいからです。あと、電気代がかかるから。
例えば請求しようと残業代はでないのですか?と聞くと「予算がないので出せません」と言われます。
休憩なしで毎日平均3時間の残業をし、更に持ち帰ってまで深夜まで仕事をし、膨大な要求にこたえるために日々努力して結果がでてきたとしても、1円にもなりません。
昇給もしないし、ボーナスも上がりません。
つまり、どういうことかというと、一生懸命やっても、結果を出しても、残業代おろか、昇給していくこともないような園だったのです。
実際残業代未払いの園は日本全国各地に多々あります。
私にとっては、将来性ない、残業手当未払い、仕事はきついといった、労働条件として良いところが見つからないよ!という状態でした。
【理由】こんな境遇は年数が経とうが変わらない!将来真っ暗なシステム
本当に恐ろしいことは、これまで書いたことが大袈裟ではないこと、私の働いていた園だけのことではないということです。
現状、私が働いていた園のように、ひどいところの保育園の割合はかなり多いです。
日本全国、保育園や幼稚園は必ずといっていいほど、サービス残業、持ち帰り仕事があります。
なんでなんでしょうか?こんなに現場は苦しんでいるのに何故変わらないのでしょうか?
原因として、認可保育園は補助金によって運営されていることにあります。無認可は補助金がないので、もっと厳しい状況にあります。
あらかじめ予算が決まっているし、職員が頑張っても予算が増えない、利益が出ないのでお金をだすことができないのです。
家族経営の園では、ワンマン化しているところも多々あります。
伝統だからとやり方を変えず、効率化を考えずに運営するので、残業もなくならないし、気に入られなければ一生昇給もしません。
むしろ「若い保育士を使い捨てしたほうが、給料が安く済むから得」のような考え方をしている園長、経営者もいます。
渡る世間は鬼ばかりと言いますが、まさに鬼ばかりですね・・・
今からでもすぐにできる、残業を減らす3つのアイディア
ここまでは私愚痴といいますか、大変な保育士の仕事の現状を書きました。
しかし、ちょっとでも残業を減らすために、自分でできる方法を紹介していきます!
ちなみに私はもともと要領が悪い人で、仕事も遅かったです。しかし、この3つの方法を実践することで、段々と効率化し、残業を減らすことができるようにはなってきました。その方法とは!
仕事のリストを作る ~明日でもいいことは今日やらない~
仕事の見通しを立てられるようにすれば、どこで何をすべきか?ということが明確になります。
残業を減らすべく、仕事を視覚化して、やるべきことを見られる状態にしましょう!
リストを作る時の合言葉は「明日でもいいことは今日やらない」です。
仕事の優先順位をつけて、計画的にやっていきましょう!
1ヶ月のやるべき仕事リストをつくる
このように、1ヶ月の予定、やることを書きこんでいきます。
カレンダーに書き込んでも良いと思いますよ!
私は園の特性上、突然イベントが入るような園だったので、全体の予定、子どもの動き、自分の仕事の締切をそれぞれ書くようにしました。
今日やるToDoリストをつくる
今日やるべき仕事をメモ書きしましょう!
朝に箇条書きにしておいておけば、忘れることはありません。
今日1日最低やることを書いておきましょう!
この他にも「○○さんに~~を渡す」など、メモを置いておけば渡し忘れなどは減り、電話での対応など二度手間が減るので、メモを活用することをおすすめします!
仕事時間を決める
「この仕事に○分かけよう」と、仕事にはタイムリミットを設けておきます。
実は、この作業はとても大事で、「この仕事にどれくらい時間がかかるのかな?」という見通しをつける経験にもなります。
思ったより時間がかかってしまった・・・が、この作業はこれくらい時間がかかるものだと、思えるようになれば、後は取り掛かるだけです。
時間を設定するときは、自分の思う1割増しの時間を設定しておくと、急な仕事や対応が入った時、想定外の時にもあわてなくて済むので、お勧めです!
仕事を効率化する、簡略化する
これは園によって求められることが違うので一概には言いにくいですが、私がやっていた効率化の方法です。
完璧なクオリティを求めて、全ての仕事を追求していくことは理想です。私もそうしたいです。
ですが、現状悔しいですが、人間一人には限界があります。
自分の限界を超えないように時には楽をすることも必要だと私は考えてこの方法を書きます。
文章、レイアウト、素材のテンプレートを作っておく
例えばお便りは時間のかかる仕事の一つです。ですので、ある程度のレイアウトを作っておきましょう。
1ページもの、半ページもの、1ページプラス裏面ものの3パターンくらいあると、それを使いまわしてお便りを作ることができます。
お便り内で使うカット集、イラスト集も探しながらやっていると非常に時間がかかりますので、なんとなく使えそうなものを直感でピックアップしておき、全部抜き出して保存しておきましょう。
できるなら、その園の過去のお便りを見せてもらい、どんな言葉が使われているか?どのくらいの文章量か?
「キラキラした笑顔」「ぐんぐん伸びていく」などの、使えそうな言葉はもう抜き出して保存してくことも良いでしょう。
ある程度のテンプレートをもっておくことは「失敗しない定番」を持っておくことと考えて下さい。
これは他の準備にも役に立つと思いますので、ぜひ参考にしてみてください!
使いやすい道具を使おう!
保育士は文房具を使って作業することが多いと思います。この中でも最も時間がかかるものを私、調べました!
それは「切る作業」です。特に丸く切ることは時間がかかります。
そこで、はさみ、カッターは良く切れるものをお勧めします!
まずはさみ編。これはチタン製のはさみをオススメします!
なんとテープを切ってもベトつかない、厚紙を重ねても楽々切れる!というスグレモノです!
続いてカッターは細かい物を切る先の小さい刃のもの、ダンボールでも切れるしっかりしたものの2種類あると便利ですよ!
値段帯は500~1000円程度です。ちょっと高いですが、確実に値段以上の動きをしますので、おすすめですよ!
ノー残業デーを作る
残業する日、しない日を決めておきましょう。最初は難しければ1ヶ月に1回から設定するのもアリです。
どんな職場でも、最初から理想の仕事っぷりは無理ですので、とりあえずのメリハリをつけることを目的にしましょう。
自分で仕事の予定をきちんと管理しておけば、あとは簡単です。
普通の職場ならば、先輩や園長なども職員を苦しめることが好きで残業させている訳ではありません。
テキパキと効率良く仕事をする保育士は欲しいですので、対応も変わってきます。
仕事ができるようになれば、発言権も出てきて、自分の意見も言いやすくなるというものです。
辛いサービス残業を減らすために
あなたがただ犠牲になることは何にもならない
あなたがサービス残業を園の言われるがままにし続けるとします。
すると、こうなります。
【サービス残業をする→問題化しない→サービス残業が当たり前になる→サービス残業しないと悪者になる】
はい、一生あなたも、これからの入ってくる保育士もこのループに巻き込まれます。
と、いうかほとんどの保育園の実体がこれなので、ループには巻き込まれているかもしれません。
そして、あなたが中堅保育士になるころには、悪い環境で働きたくない優秀な新人は辞めていきます。
慢性的な人手不足に悩まされながら、自身もサービス残業をしながら2重苦悩になやまされます。
状況を変えるには2つです。
- 労働環境の良い園へ転職する
- 園と交渉する
園と闘う(裁判する)方法もあるのですが、時間もかかりますし、色んな意味で労力も多く使いますので、ちょっと今回は除外します。
交渉はどうやっていけばいいの?
交渉する前に、その園が職員の話を聞いてくれるかどうか、これによって難易度が変わります。
ワンマン経営で、もうすでにお局職員や力を持っている人の支配化にいるような園では改善は望みにくいので、転職したほうが良いかもしれません。
言っても体力の浪費だけだとむなしいので、交渉できる相手かどうか?を見定めましょう。
では、ここから交渉編。交渉するには、まずは相談します。
毎日の仕事の記録を見せて「仕事を早くこなしたいのですが、改善できそうなところはないでしょうか?」と言ったような感じです。
仕事に前向きで、仕事を減らす努力をしている!成長する努力をしている!というスタンスを見せましょう。
円滑な交渉は揉めないために実績作り、つまりこの努力する姿勢を園に見せておくことがとても重要です。
ちなみに、この時の会話はICレコーダーで録音しておくのがベストです。
続いて、アドバイスをもらいながら3か月ほど勤務します。
そして、交渉です。「ここまで効率化しましたが、これだけ残業として扱ってもらえないでしょうか?」と言ったように、話していきましょう。
効率化に向けて努力したが、それでも求められる業務は残業がないとできなかった。という内容です。
これを1番良いのは労働組合を作って行う、それか複数人でやれば、1番成功率は高いです。
これで業務を見直すか、残業代が支給されるようになれば、良いのですが、多分、なかなか難しいのが現状ではないでしょうか。
しかし、ここまで仕事をしたという証拠はICレコーダー、記録からバッチリとっていますので、労働基準監督署に行くのも一つの手です。その場合は相談ではなく、申告しましょう。相談では動いてくれません。
申告すればほぼ100%調査など、動いてくれます。その時証拠があれば、さかのぼって残業代を貰えることだって珍しくありません。
とはいえ、労働基準監督署などを巻き込むと、かなり大事になります。
揉めたくない!ちょっと怖いな・・・と思う場合は迷わず転職をオススメします。
まとめ
保育士にとっての残業問題は根深い問題です。
もしも、未払いの残業代が貰えて、持ち帰りの仕事もなければ、自分の人生はもっと満足できたのではないか?と思う保育士も少なくないでしょう。
しかし、じっと我慢していても、悲しいですが、誰も助けてはくれません。
自分で動き出すことで、少しずつですが、私は変わると思っています。
最近では保育士の労働環境に対して、国や自治体、メディアも目を向けるようになってきました。
せっかくそういう流れが少しでもあるので、自分にできることから、ちょっとずつ工夫しながら毎日を過ごしていきましょう!
厳しく辛い環境から、少しでも改善していけること、願っております。
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※登録後にコンサルタントから電話による返答があります。