こんにちは、うしさんくまさん(保育士&社会人歴のべ24年)です。
保育士さんは明るく元気が当たり前!なんて思われがちですが…本当にそうでしょうか?上司、先輩、保護者からのプレッシャーが強く、しかも責任感が強い人が多いため、実はうつ病になりやすいんです。 「私、どうしちゃったの?」と、悩むあなたにお届けします。
※今回は提供記事となります。
これってうつ病?私の体験談
保育士を初めて数年たち、株式会社の系列内の新しくできる保育園に勤めることになりました。
周りは、ほぼ新人。1番経験年数が多かった私が、全て教える立場になりました。
後輩を指導するにあたり「しっかり教えてあげないと!」と意気込み、保育の安全面にも十分気を付けつつ、毎日手探りで後輩を指導していました。
それでもうまくいかないことも多くて、後輩や、私自身もミスをすることがありました。
自分自身のミスで叱られるのは当然のことだと思いますが、後輩のミスも私のミスとなり、園長に呼び出され「ちゃんと教えてるの?」と叱られることが多くなりました。
叱られる際に「前の保育園ではそうやってやっていたの?それでよかったの?」と、毎回言われるのがとてもつらかったです。
ちゃんとやらないと前の園にも迷惑がかかる、しっかりしないと、と意気込んでは失敗して叱られる…その繰り返しが続きました。
新規園だったため仕事も多く、サービス残業や持ち帰りの仕事は当たり前でした。
遅い日は22時過ぎまで園にいたこともあります。
疲れも日に日に溜まっていき、自分自身に余裕がなくなり、次第に「ちゃんとやってよ!」と、後輩に感情的になって怒ってしまうようになりました。
そのことで、後輩を泣かせてしまい、関係もギクシャクしていき園の中で孤立していきました。
悩んでも、辛くても園長にも後輩にも話せず…周りに頼れる人がいないため、その気持ちは全て私の中で抱え込んでいました。
家に帰ると涙が出てきて、夜になってもなかなか眠れなくなり、3時間以下の睡眠があたりまえになっていきました。
全く眠れず、仕事に行った日もあります。
そんな状態で仕事をしているうちに、言われたことを忘れ、出来なかったり、書類の提出を忘れたりと、以前働いていた場所ではしなかったようなミスを頻繁にするようになりました。
休日も出かける気なんて起きず、ぼーっと携帯いじっているうちに1日が過ぎてしまうことが多かったです。
そのまま1年ほどたったころ、体調にも次のような影響が出てきました。
- 頭痛が頻繁におこる
- どきどきして心臓が痛くなる
- 食後に胸やけを起こして吐く
- 通勤時に電車の中でお腹が痛くなる
大好きだった子どもたちが、だんだんかわいいと思えなくなり、保育をするのが怖いと思い始め、このままでは自分自身が壊れると思い、転職することに決めました。
今考えると、どの症状も、うつ病の症状に当てはまっていました。
もしそのまま働いていたら、そのままつらくても、耐えていたら自分自身取り返しのつかない状態になってしまっていたかもしれません。
保育士がうつになりやすい原因
保育士の仕事はストレスがいっぱい
いつも楽しく子どもと遊んでいる明るいイメージが強いのですが、保育士はうつになりやすい職業といわれています。
実際は保育だけでなく、書類などの事務作業や、行事の準備などもあり、仕事内容はとってもハードです。
そんな中で、特に多い悩みの原因が人間関係です。
まだまだ女性の多い保育の世界では、上司に気に入らないからときつくあたられたり、派閥が出来たり、陰で悪口を言われていたり…と、ドロドロした話も少なくありません。
また、関わる人の中には、職員、子どもだけでなく、保護者もいます。
中には保護者の方に「うちの子を特別扱いして!」と言われて頭を抱えたり、理不尽なクレームを言われたりすることがあります。
そういった仕事をするにあたっての人間関係が精神的にストレスとなり、積み重なっていくことでうつ病につながっていきやすいんです。
責任感が強い分、自分を責めてしまいやすい
保育士は子どもの命を預かる仕事です。
たくさんのお子様を預かってけがをさせないように、気を付けて…。
その分、責任も重くなり、精神的にもとっても気を使いますよね。
保育士になる人は、真面目で責任感が強く、優しい人が多いです。
でも、そんな「真面目で責任感が強い人」は実はうつ病になりやすいと言われています。
真面目であるがゆえに、トラブルがあった際に自分を責めてしまって、重圧に耐えきれなくなっていき、どんどん心が疲れていきやすいのです。
人間関係を円滑にしようとして、周りに合わせて気を使い、なかなか自分の感情を打ち明けられず抱え込んでしまったり…。
「ちゃんとやらなきゃ」と考えるあまり、うまくいかないとイライラして、落ち込んで、また自分を責めて…。
その繰り返しでストレスになり、耐えきれず、うつ病の症状につながっていってしまうのです。
そもそもうつ病とは?
代表的なうつ病の症状って?
うつ病の症状は、大きく2種類に分けられます。
- 何をしても楽しくない、興味が持てない、不安が強くなる、イライラしやすくなるなどの精神的なもの
- 不眠や強い眠気などの睡眠に関わる症状、疲労、頭痛や肩こり、食欲低下、胃の不快感などの身体的なもの
誰にでも気が滅入ることはあると思うのですが、うつ病になるとその症状が1週間以上続きます。
症状が進行すると、遅刻や欠席をするようになり、注意力、判断力が欠け、仕事中のミスが増えていき、次第に日常生活にも支障が出始め、周りの目から見ても症状が見て取れるようになります。
重症になると、生きていく希望が無くなっていき、日常生活が行えなくなり、寝たきりの状態になってしまい、入院しなければならなくなる状態になる非常に怖い病気です。
対処法、解決策
環境がかわったら症状がなくなった!
実際に自分に鬱の症状が出始めたとき、初めは全く自覚がありませんでした。
辛いなと思っても、我慢してそのまま仕事をしているうちに、徐々に症状は進行していきました。
症状が進行していくにつれ、自分の異変に気が付き始め、「もしかして、うつ病なのかな?」と考えることはあったのですが、まだ働けるし、大丈夫だろう…と思い通院はしませんでした。
しかし、大好きだった子どもたちがかわいいと思えなくなったときに、このままでは自分自身がダメになってしまうと思い、もうここで働きたくないと考え、転職しました。
転職先が決まり働き始める前は、また次の場所でも同じ状態になったらどうしよう、子どもたちがかわいいと思えなかったら…と不安な気持ちもあったのですが、新しい環境で働いてみると、幸い人間関係にも恵まれ、通勤時にお腹が痛くなったり、仕事に行くのが嫌で号泣することも全くなくなりました。
ストレスの原因だった場所から離れたことは、自分にとってとてもよかったことでした。
もし今の場所で働くことが辛くてたまらないなら、無理をして働き続けることはありません。
もっと自分に合った場所があるはずです。
思い切ってストレスの原因となる場所から離れてみるのもよいのではないでしょうか。
抱え込まず周りに相談して、適切な処置をとろう
私は環境が変わったことで症状がなくなったのですが、「もしかして…」と思ったとき、考えられる症状があるときは、抱え込まずに周りに頼って下さい。
放っておくと、自分でも気が付かないうちにどんどん悪化していきます。
症状を改善するためには、相談したうえで、しっかりと休息をとることが大切になってきます。
相談する人は、職場の人に話し辛ければ、家族や友だちでもいいです。
身近な人に相談するのはちょっと…、というときは、悩んだときに、電話やメールで相談できる窓口もあります。
うつ病は風邪や胃腸炎みたいにはっきりしたわかりやすい症状はないものの、れっきとした病気なんです。
自分が我慢すれば、努力をすれば治るというものではありません。
むしろ我慢することで、どんどん悪化する可能性もあります。
周りに頼ることは何も悪い事ではないいんですよ。
また、症状がひどいときには専門の医師にきちんとした診断を受けて、薬を飲んだり、場合によっては休職するなど、適切な治療を受けることが必要になってきます。
結果的に私は、環境を変えることでうつ病は治りました。
ただ、職場を変えても同じ状態が続くようなら、通院しようと思っていましたし、通院は必要だと思います。
将来のことを考えると不安になるかもしれませんが、保育士はたくさんいても、あなたは1人だけです。
自分自身のこれからの人生のためにも、心を休めることを最優先に考えてくださいね。
まとめ
うつ病は、誰でもかかる恐れがある病気です。
わたしもそのまま我慢して働いていたら、取り返しのつかない状態になっていたかもしれません。
「このままじゃダメだ。」と思ったときに、転職し環境を変えたことで私の症状は改善されました。
「体がおかしい」と感じたり、気が滅入ってしまって仕事が辛いと感じることが多かったら、自分のことを見つめなおしてください。
早めに対処することで今はつらくても、きっと少しずつ良くなっていくはずですよ。
それでも「もうだめだ…。」と感じたら、転職などで自分の環境を変えてみるのもいかがでしょうか。
無理をして同じ場所で働き続けなくても、きっと自分の働きやすい職場もあるはずです。
保育士のかわりはいますが、自分自身のかわりはどこにもいないですからね。
少しでもこの記事がお役に立てることを願っています。
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