こんにちは、ほいくのおまもりです。
今回の相談者からのお悩みは、『施設長が子どもや保育に関心がなく、理不尽な指導があります。改善の余地はあるのでしょうか』というご相談。
回答者のほいくのおまもりは『施設長の考えは園の方針に大きく反映されます。残念ながら改善の余地はほとんどないのではと考えます』とアドバイス。
どうぞ、御覧ください。
保育士お悩み相談(LINE)
【年齢】20代
【保育士経験年数】7年
【相談文】
はじめまして。
施設長について相談です。
施設長は高校教師から保育園の施設長になった人で幼児教育についての知識はありません。
勉強もしていないと言っています。
本人は幼児との接するのも好きでないようで、子ども達との関わりもありません。保護者からその事でクレームが来てから、少し部屋に顔を出すようになりました。
子どもの発達についての知識も無いため、子どもの声など騒がしい状況がたえられないようです。
以前は歌を歌うことが禁止されていたこともありました。
相談は、施設長が子どもを落ち着かせるようにしていけ、と保育士に命じたことです。
言いたいことはなんとなく分かります。
ですがその対象が0歳児からで、オムツ替えの時に話しかけたりするのが執拗すぎる、という1例を出したことです。オムツ替えの時は、綺麗にしようね、と気持ちよさを感じられるように話しかけていると思います。叫んだり雄叫びあげたりしながらオムツ替えする人なんていません。
施設長の考えが本当によくわかりません。
しまいには、絵本の読み聞かせも暫く禁止すると言われました。
喧騒な雰囲気ではやる意味がないからだそうです。
何もかも禁止にして、何を目指したいのかわかりません。
基本的に他の人間を下に見ているので、意見しようものなら大激怒、自分の正しさを何十分でも話します。反論の余地は全くありません。
不満はありすぎます。職員の扱いも普通ではないと思います。毎日何かしら問題が起こり、行事の前は意味不明な仕事が普段の業務に上乗せされています。
ここに改善の余地はあるのでしょうか?転職も毎日のように頭をよぎります。頑張っていきたい気持ちもあります。
こまりんさんのご相談文を読ませていただきました。
歌や絵本が禁止、オムツ替えの話しかけ方が執拗と言われる・・・「施設長の考えが本当によくわかりません」と悩むお気持ちもごもっともだと感じます。
少しでもお役に立てるよう、考えたうえで返信いたしますね。
お辛い中申し訳ありませんが、お時間を頂けたらと思います。
お待たせいたしました。
施設長は以前は高校教諭とのことで、幼児保育の経験がない状態で現在の職に就かれたのですね。
就任時には幼児保育の経験がなくとも、後から知識を身につけ経験を重ねていけば良いのではと思いますが、残念なことに「勉強もしていない」とのことですので、幼児教育の知識を身につけようとする意欲が低く、そもそも子どもへの興味や関心も薄いように見受けられます。
これでは子どもの発達に合わせた指導は出来ないのではないかと感じます。
実際に「歌や絵本は禁止」といった指導がなされていますね。
【施設長が子どもや保育に関心がなく、理不尽な指導があります。改善の余地はあるのでしょうか】とのご相談につきまして、当方の回答としましては【施設長の考えは園の方針に大きく反映されます。残念ながら改善の余地はほとんどないのではと考えます】。
施設長は園のトップとなる存在ですので、「施設長の考え」は「園のルール・方針」に反映されやすくなるのではと感じます。
もし今回のケースでこれらの指導を行ったのが主任や副施設長といった立場の人であれば、トップである施設長に相談をすることで改善する可能性があったのかもしれません。
ただ、こまりんさんのケースではトップである施設長自らが行っており、施設長に指導が出来る人がいないため、その結果としてよほど大きなきっかけがない限り改善する可能性は低くなるのでは、と感じます。
ですから、正直なところ、改善方法を模索していくよりも、ご自身と保育観の合う園を探した方が話が早いのかもしれません。
そもそも施設長自身は「施設長」としての責任を持ち、努めようとしているのかと疑問に感じます。
園で働くからには、相手となる子どもへの理解を深めることは必須となります。
仮に「歌や絵本が禁止」であるならば、自身の「騒がしいから」といった私情を理由に禁止するのではなく、子どもの発達や保育に照らし合わせたうえで禁止にする理由を明確にする必要があるでしょう。
園はあくまでも子ども達の健やかな心身を育むための場であるのですから。
また、園のトップという役割なのですから、職員に対して中立公平に接することは大切なのではと感じます。
「職員の扱いが普通ではない」「他の人を下に見る」ということはあってはならないことなのではと思います。
施設長が「子どもが落ち着けるように」と指導をされたことは間違ってはいないと感じます。
雑然とした雰囲気ですと落ち着かなくなりますし、集中力も途切れやすくなり、怪我や事故に至る可能性も考えられるからです。
ただ、それがオムツ替えの子どもへの語りかけや歌、絵本を禁止する理由にはならないと思うのです。
保育の内容は、子どもの発達の特徴をふまえて「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の五つの領域から捉えていきます。
オムツ替え時の語りかけでしたら主に「健康」「人間関係」「言葉」、絵本は「言葉」、歌は「表現」に相当するでしょうか。
それぞれの働きかけや活動にはそれぞれねらいがあり、意味のないものはありません。
こまりんさんも考えながら実践していらっしゃるからこそ、オムツ替えの時には言葉をかけ、歌をうたう楽しさを皆で味わい、様々な絵本を通して子どもの感性を豊かにしようと取り組んでいらっしゃるのではと感じます。
もし歌や絵本前の雰囲気が「喧騒な雰囲気」であるならば、落ち着いた雰囲気を作った後で始めれば良いでしょう。
領域とそれぞれの内容につきましては「保育所保育指針解説」にも詳しく紹介されていますので、ご紹介いたしますね。
主に134ページ以降が相当するかと思います。
保育所保育指針解説|厚生労働省(リンク切れ)
当方の結論としましては、こまりんさんと保育観のあう園に転職することも一つの方法なのではと考えます。
ただ、子ども達への愛情や心残りもあるでしょうから、今は「頑張りたい」と思うのでしたらそのまま続けても良いのではと感じます。
ご自身が納得して「転職したい」と感じたタイミングで転職をすれば良いのだと思いますよ。
少しでもお力になれましたら幸いです。
改善の余地はほとんどない、と仰って頂けたことで転職に前向きに考えていこうと思います。
絵本などについて、細かく返信頂きありがとうございます。
子ども達の育ちの上で大切であり、禁止することが解決策では無いことに気づいて欲しいです。
主任を人前でも構わず怒鳴り散らし、話しにくい相手には主任を通じて注意させ怖い保護者にはゴマすりしてご機嫌取り、見下している保護者の要望は無視する・・・まだまだありますが、文字にするだけで本当に呆れます。
施設長も高齢ですし、変わる見込みはゼロかと思います。
自分の精神の安定の為にも、時期を見て離れようと決心がつきました。
ほんとうにありがとうございました!
施設長は自身の感情の赴くままに保育士や保護者と接しているのではとお見受けします。
人前で怒鳴られる主任の気持ちはどれだけ傷ついていらっしゃるかと胸が痛みます。
保護者に対しても人によって対応を変えるというのはありえないことです。
少しでも返信がお役に立てたのでしたら当方も嬉しく思います。
こまりんさんがのびのびと働ける環境に出会えますように。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
「私も相談してみたい・・・」というあなたは↓↓↓
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