保育士が見ていない子ども同士のトラブルに悩んでいます【第437回|保育士お悩み相談】

2020年5月11日

こんにちは、ほいくのおまもりです。

今回の相談者からのお悩みは、『保育士が見ていない子ども同士のトラブルをどのように解決すれば良いでしょうか?』というご相談。

回答者のほいくのおまもりは『あくまでも当人同士の話を聞くことが大切なのではと考えます』とアドバイス。

どうぞ、御覧ください。

保育士お悩み相談(LINE)

こまりん
【性別】女性
【年齢】20代
【保育士経験年数】2年
【相談文】
保育士が見ていないところで起きた事件をどう解決すれば良いのでしょうか?
例えば
A君がB君に叩かれたと
言ってきたとして
B君はしていないと
言ったらどうすれば良いと思いますか?

私のクラスはいろいろな子がいつも同じ子に何かをされたとよく私に言ってきます。
その子は目立つ子でお友達に嫌な事をする事も多く、私や他の保育士から注意される事も多いです。
なので、そうゆう印象になってしまっているのか私が見ていなかったから見てた子教えてと言っても、100%その子がやったと言います。
でもその子はやっていないと言います。
どちらもあまり信用が出来ません、、、
でもこうしたことが1日に10回以上あって全てきちんと対応するとなると身がもたなくなります。
きちんと聞いてあげないといけないのは分かっていますが
「先生見てなかったから分からないや〜」や
「先生じゃなくて〇〇君に嫌だって言って」
で終了してしまう事もあります。その事の方が多いです。
どうすれば良いでしょうか。

ほいくのおまもり
こんにちは。

こまりんさんのご相談文を読ませていただきました。

保育士が見ていない場面での出来事をどのように整理したら良いのか、確かに悩ましいこととお察しします。
当方も考えたうえで返信したいと思います。

お辛い中申し訳ありませんが、お時間を頂けたらと思います。

ほいくのおまもり
こんばんは。

お待たせいたしました。

B君は目立つタイプの子で、お友達とのトラブルも多いのですね。
1日に10回以上とのことですので、確かに回数自体も多いように感じます。
確かに一つ一つ対応したくとも、全てのトラブルに対応するのは難しい時もあるのでは、とお察しします。

【保育士が見ていない子ども同士のトラブルをどのように解決すれば良いでしょうか?】とのご相談につきまして、当方の回答としましては【あくまでも当人同士の話を聞くことが大切なのではと考えます】。

他の子ども達から状況を教えてもらうというのは、確かに子ども同士のトラブルの解決方法の一つとなるのではと考えます。
ただし、B君はトラブルが多い子とのことですので、他の子ども達からは「B君はトラブルを起こす子」というイメージを持たれやすく、かえってB君が不利な立場となることもあるかもしれません。
ですから、B君に関わるトラブルについては当事者同士で話をするのが良いのではと考えます。

保育士は全ての子どもに視線を送る必要がありますから、子ども同士のトラブルに気付かないこともあるでしょう。
ですから、こまりんさんが実際にお話しされているとおり、正直に「先生は見ていなかったから分からないのよ」と伝えても良いのではと感じます。
その際には「分からない」で話をおしまいにするのではなく、「どうしてそうなったのか教えてくれる?」とトラブルのきっかけを尋ねると良いでしょう。
ただ、トラブル時に充分に話を聞ける状況ではなかったり、そもそもトラブルの回数も多いとのことですので一つ一つ話を聞く余裕がなく、その場で解決をしたくとも難しい時もあるかもしれません。
ですから、その場での解決が難しい時にはきっかけだけは尋ねておき、「今は◯◯をする時間だから、あとで話をしようね。先生は覚えておくよ」と約束をし、落ち着いたタイミングで話をしてみてはと考えます。

話を聞く際には2人が揃っている状況で尋ねても良いでしょうし、時には1人ずつ聞くのも良いのではと感じます。
B君の性格も考慮し、どちらの方がより話しやすいかを判断しても良いかもしれませんね。

もしかしたらA君にとっては「叩かれた」と思っても、B君からみれば「ぶつかった」のかもしれません。
B君にとっては「ふざけて触れた」つもりでも、A君にとっては「叩かれた」と感じたかもしれません。
双方の状況を聞いた上で、どちらかが勘違いをしているのであれば訂正をし、きっかけが悪気のないものであったのならば、相手には悪気がなかったことは伝えつつも、結果的に相手が嫌な気持ちになったということを本人に知らせると良いかもしれませんね。
大切なのは、保育士は「B君がやったかも」という先入観を持たず、あくまでも公平に話を聞くということです。

また、日頃からB君の良い所をしっかりと認め、時には皆の前で伝えてあげるのも良いでしょう。
B君への周りの子ども達の印象が「トラブルを起こす子」ではなく、「素敵なところがたくさんある子」と気付けるような雰囲気が作られることで、B君も居心地が良くなるのではと感じます。

時間の許す限りはB君のトラブルに向き合い、「どうすれば良かったのか」と解決方法を積み重ねていくことで、いずれはB君もトラブルを回避する方法を見つけられるようになるかもしれません。
時間がかかり根気が必要となるかもしれませんが、長い目で見守って頂けたらと思います。

少しでもお役に立てますように。
その後のB君の様子を是非教えて頂けたら嬉しいです。

こまりん
丁寧にありがとうございます。
子ども達に話を聞いてもお互いにやった やってないで話が進まない時はどうすればいいと思いますか?
ほいくのおまもり
子ども達が「やった」と自覚しているけれども言いたくなさそう、または隠しているような素振りがなければ、故意に「やった」とは思っていないのかもしれません。
もしくは言い分があるのかもしれませんね。

まずはひとつずつその場の状況を整理していくと良いかもしれません。
子ども達の話を聞いた上で、子ども達がお互いにどのようなことをしていたのか、どのような言葉からトラブルに至ったのかを、順序立てて振り返りながら整理していきます。
ここで大切なのは保育士の主観を入れず(保育士がジャッジを入れず)子ども達の言葉に耳を傾けることです。
ただ、子どもが伝えたくとも言葉がうまく出てこなかったり、言葉が足らずに保育士がイメージしづらいということもあるでしょうから、「それはこういうことかな?」と必要な言葉を付け足しながら子どもの話を整理していくと良いでしょう。
また、トラブル時は子ども達の気持ちも高ぶっていますから、より「自分はやってない!」「◯◯君がやった!」と言い合いになる可能性もあります。
保育士が落ち着いたトーンで話を進めていくと、子ども達も気持ちを落ち着けて自分の行動を振り返ることが出来るのではと感じます。

一つ一つ話を進めていくことで、どちらかの子どもの行動がトラブルのきっかけになったということが分かるかもしれません。
まずは子ども達の気持ちを受け入れた後で「◯◯君はわざとしたつもりではなかったけれど、お友達は嫌な気持ちになってしまったんだね」とそれぞれの気持ちを代弁して伝えてあげれば良いのではと感じます。
その後で「どうすれば良かったのかな?」と考えることで、トラブルを回避する方法を知ることが出来るのではと思います。

お役に立てましたら幸いです。

こまりん
あまりにもトラブルが
多く、イライラしてしまい子ども達の話を親身に聞いてあげられていませんでした。
これから参考にします。
ありがとうございました。
ほいくのおまもり
こちらこそ早々の返信をありがとうございます。

毎回丁寧に尋ねるのは状況的にも難しい時もあるでしょうし、ストレスが溜まるお気持ちもよく分かります。
その都度保育の流れを止めることも出来ないでしょうから、話を聞けない時には「後で聞くからね」と約束をすると良いのではと思います。

今は大変ですが、子ども達が言葉で伝え合う経験を重ねていくことで、トラブルは徐々に落ち着いていくのではと思います。
子ども達は成長過程にいるのだと感じて頂けたらと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ままりん

ほいくのおまもり管理人の妻。ほいくのおまもりでは、『お悩み相談』と『絵本記事』を主に担当しています。 幼稚園でアルバイト2年、正職員6年、保育園で保育士3年。その後、結婚を機に退職し3児の母に。2021年9月から再びパート保育士として復帰しました。その他に、夢の国のキャストや大手監査法人で事務職を2年半経験。買い物が大好きで、セールの季節はそわそわしています。

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