こんにちは!モモンガ(自然大好き保育士)です!
認可、認証(認定)、認可外保育所の違いについて、またそれぞれの求人を紹介!
ちょっと興味あるけど、保育内容の傾向ってどうなのかな?
これからの認可基準についてはどうなるんだろう?
こんな保育士の働き方の根幹に関わる疑問をまるっとまとめました!
もくじ
『認可』『認証(認定)』『認可外』を一言でいうと?
この章では、認可、認証(認定)、認可外の違いをばっさりと説明します。
何となく、どんな違いがあるかな?ということを大まかに分かればと思います。
認可保育所
面積や子どもと職員の数、設備、保育時間などの国が決めた基準を全てクリアーした保育園です。
国からの補助金と、自治体からの補助金で運営しています。
認可外(無認可)保育所
国が決めた一定の基準をどれか1つでもクリアーしていない保育園です。
深夜でも預かれるようにしたいなど、あえて認可をとっていない保育園もあります。
補助金は一切受けられないため、独自運営です。
認証(認定)保育所
認可外の保育所のうち、都道府県や市町村区の基準をクリアーした園のことを指します。
認可保育所になるには、一定の水準例えば面積が必要ですが、東京など都会ではなかなか難しい傾向もあり、それぞれ自治体独自の基準を作って支援するようになりました。
自治体からの補助金が受けられ、運営しています。
『認可』『認証(認定)』『認可外』違いを丁寧に見てみよう
この章ではそれぞれの違いを丁寧に解説しています。
- 認可保育所は大規模保育園と小規模保育園に分かれており、それぞれの認可基準がある!
- 認可外(無認可)保育所はあえて認可をとっていない園もある!
- 認証(認定)保育所は当道府県、市の定める保育園!
さて、これらについて見ていきましょう。
認可保育所
認可保育所は、児童福祉法に基づいて設置された児童福祉施設で、国が定めた設置基準をクリアし、都道府県知事によって認められた施設になります。
認可保育所には公立と私立があり、どちらも公費の補助が受けられます。
これまでは、認可保育所の基準に満たないと認可外という形になり、小規模施設は運営に苦しんでいました。
しかし、都会の待機児童が増えるにしたがって、認可の形も変わってきました。
今現在、認可保育所は規模に分けて2つの認可形式をとっています。
普通の保育園と小規模保育園の2つです。
普通の保育園の場合、認可保育園になるための基準ですが、都道府県によって若干違いがあります。
近隣に2km以上保育園がないことなどの条件の数字が違いなのですが、それ以外はほとんど一緒です。
大枠のところを表にしてまとめてみました!
0歳児保育 |
無くても良い |
子どもの定員 |
60人以上 |
保育士の数 |
0歳児→おおむね3人につき1人以上 1、2歳児→おおむね6人につき1人以上 3歳児→おおむね20人につき1人以上、 4歳以上→おおむね30人につき1人以上 |
給食 |
原則的に調理室がなければいけないが、委託も可 |
保育時間 |
1日につき11時間を基本とし、保育時間は1日8時間を原則とする |
乳児室(ほふく室) |
0歳児及び1歳児1人当たり3.3 ㎡以上 |
保育室(遊戯室) |
2歳以上1人当たり1.98㎡ 以上 |
屋外遊戯室 |
2歳以上1人当たり3.3 ㎡ 以上 |
トイレなど |
定員に見合う面積、設備を有すること |
有資格者の配置職員数、子どもの数と面積が決まっており、これを満たすのが大変だということが分かると思います。
小規模以外の認可保育園はある程度広くて大きい保育園だということが分かります。
小規模保育園の場合の基準や種類については、こちらで詳しく解説しているので、ぜひご覧ください!
認可外保育所(無認可保育園)
認可外保育所は、国の基準をクリアーしていない保育所のことを言います。
厳密には認証保育所も認可外の一部です。
認可外(無認可)というと規定などないように思われがちですが、ちゃんと「認可外保育施設に対する指導監督要綱」という基準があり、これを満たさなければなりません。
施設の広さや設備がそろえられず、やむを得ず無認可にしている園もありますが、現在はそれだけではなく、独自の思想などから、あえて認可をとらない場合もあります。
例えば、夜働く仕事をしている保護者のために、24時間体制で預かり保育をしている施設は認可が取れませんが、非常に地域には貢献しています。
他には、英語教育や体育教育に力を入れるため、認可の枠ではやりにくい場合などのケースもあります。
認可外保育園というと、認可保育園に比べてちょっと劣っているというイメージが先行しがちですが、現在はそうでもないことが増えています。
確かに、無認可保育所の事故率は認可保育所に比べて高いのは事実です。
ビルの一室で保育士資格ももたない人が子どもを保育していたり、虐待が起こっていたり、よくない保育園も存在します。
しかし、それぞれの特色を打ち出してあえて無認可にしているところは、その視点から見るとレベルの高い保育、教育を提供していることが多いのです。
認証保育所(認定保育園)
認証保育所は無認可保育所のうち、都道府県や市町村の独自の基準をクリアーして補助金をもらいながら運営している施設を指します。
そもそも、認証保育所が誕生した経緯なのですが、これは東京都がはじまりでした。
待機児童が増えるに従って、「全ての子どもが質の高い保育を受けられなければ!」と東京都は考えました。
質の高い保育というのは、保育士資格をもっている人が、子ども一人当たりに対し適切人数おり、保育内容がしっかりしていることです。
しかし、それにはお金がかかります。
保育料を上げれば誰も預けられません。かといって、国から補助金は出ません。
国の基準を変えるのには途方もない時間がかかり、待機児童問題に間に合いません。
そこで、都が考える基準を設け、それをクリアーできれば補助金を出して、安定的な運営をしてもらおうと考えたのです。
そのおおまかな基準はこちら
対象児童 |
0~5歳 |
規模 |
20~120名 |
施設基準(面積0・1歳児) |
3.3平米 (年度途中は2.5平米まで弾力化) |
施設基準(屋外遊戯場) |
付近の代替場所でも可 |
施設基準(調理室・便所) |
必置 |
職員(保育従事職員) |
認可保育所と同様の配置基準とする。 ただし、常勤職員(保育士等)は6割以上とする。 |
職員(施設長) |
保育士資格を有し、かつ児童福祉施設等の勤務経験を有する者 |
保育料 |
料金は自由設定(ただし上限あり) |
指導(都) |
運営指導マニュアル作成・報告徴収・情報公開 |
補助金(運営費) |
運営に要する経費の一部を補助する。 |
開所時間 |
13時間の開所を基本とする |
基準が国の定める認可よりも緩いので、特色をもった保育園も認証として運営していることも現在は多いです。
ちなみにこの認証保育所、今は東京都だけではなく全国に広がっています。
関東を中心とした、待機児童の多い都道府県、市町村だとある場合が多いです。
『認可』『認証(認定)』『認可外(無認可)』求人の違いは?
この章では、それぞれの求人例を見ていきます。
求人では、認可、認証、認可外どのような違いがあるのでしょうか?
※公平性をもたせるため、すべて東京都の求人を紹介しています。
認可保育園
認可保育園の特色として、今は住宅手当がしっかり入っており、特に福利厚生が良い場所が多いというところです。
安定安心盤石!という感じでしょうか。
ある大規模認可保育園の例
【給与】
月給: 260,000円
・基本給:180,000円~
・各種手当(地域手当、資格手当、行政手当、住宅手当)
【休日・休暇】
■シフトによる週休2日制(日祝+1日)
■夏季(3日間)
■年末年始(12/29~1/3)
■有給休暇
■産前産後休暇
■育児休業
■時短勤務制度
■介護休業
■子の看護休暇(中学入学前まで)
■生理休暇
■特別休暇(結婚・出産・慶弔)
■誕生日休暇 等
*年間休日数125日程度
【待遇】
■社会保険完備
■交通費実費支給
■昇給年1回(※本人評価、会社業績により実施)
■賞与年2回(2016年実績3ヶ月/年、※本人評価、会社業績により実施)
■時短勤務制度
■退職金制度
■確定拠出年金制度
■借り上げ社宅制度(社内規定あり)
■保養所(軽井沢)
■リゾートトラスト福利厚生施設
■制服支給(対象園のみ)
■定期健康診断
■インフルエンザ接種補助
■クラブオフ(200,000店舗以上)
■人間ドック割引
■がん検査キッド
■GLTO保険
■スポーツクラブ法人会員割引
■グループ内サービス社内割引制度
■結婚祝い金
■出産祝金
■弔慰金
■忘年会新年会費補助
小規模保育園の求人例
小規模保育園といえば、園児が少ないのが特徴ですが、お給料もその分低いんじゃぁ・・・
いえいえ、そんなことありません。見ていきましょう!
【給与】
■月給:230,000円~282,500円
■基本給:160,000円~177,500円
■職務手当:5,000円~40,000円
■地域手当:60,000円
■処遇改善費手当:5,000円
※経験加算あり
【休日・休暇】
◇週休二日制(日祝他、シフト制)
◇年末年始休暇あり
◇年間休日114日
【待遇】
■社会保険完備
■交通費実費支給(上限25,000円/月)
■賞与年2回(昇給・賞与は会社業績、本人の勤務状況による)
■退職金制度あり(勤続3年以上)
■退職金共済加入
■入居可能住宅あり(単身用)
■引越資金一部補助、上京資金補助、家賃補助あり(都内以外から就職者に限る)
◎育休取得実績あり
【園児定員】
0~2歳児合計:19名
認可外保育園(無認可保育園)
認可外保育園は開園時間や保育方針などに特色がある場合が多いです。
さて、その1例を見てみましょう。
夜勤がある園の例
こちらは六本木にある託児所の例です。
24時間体制で預かっているので、夜勤があります。
看護師も常駐しており、何かあったときでも安心して働くことができます。
【給与】
月給20万円以上(試用期間3か月) 時間外手当全額支給
【勤務時間】
実動8時間のシフト制 (土日、夜間の勤務もあります)
【休日】
週休2日制
ヨガを取り入れている園の例
お給料や休暇もきちっとあります。
特筆すべきはヨガのレッスン受け放題という特典。
ヨガ好きな保育士の方、必見です!
【給与】
■月給220,000円~
【勤務時間、日数】
■週5日 8:00~19:00の間で実働8時間(休憩60分)
*時間外あり
【休日・休暇】
■完全週休2日制(土日祝)
■年末年始
■有給休暇、バケーション休暇最大1ヶ月あり
■年間休日数120日
【待遇】
■交通費規定内支給
■社会保険完備
■昇給:随時
■ヨガスタジオ各店舗受け放題
■弊社主催のYOGAワークショップ参加費無料!
認証保育園
認証保育園では認可保育園に近い形の求人内容が多い様に思えます。
とある保育の形を極めたい人におすすめです!
モンテッソリー教育を取り入れている園の例
【仕事内容】
■0~5才児の保育業務全般。
■最初の仕事は『観察』です。ひたすら子どもを観察し『観察力』を身につけます。
■2年目以降は国際モンテッソーリ教師資格取得の為、週2日夜間学校に通っていただきます。学費全額補助!
【給与】
■月給214,200~300,000円
■賞与・昇給 年1回
【休日・休暇】
■4週8休
■日祝祭日・年末年始休園日・バースデー休・リフレッシュ休
■年次有給休暇・冠婚葬祭時の特別有給休暇制度あり
■育児休業制度実績あり
■年間休日110日~
働きやすさに力を入れている認証保育園の求人例
こちらの園の給与、休暇水準は認可保育園並み!
経営母体が大きな法人グループだと、認可も認証も変わらない例です。
【給与】
■月給:238,000円~
*各種手当(地域手当、特別手当)含む
■入社5年目年収見込み:約340万円
*賞与、諸手当含む
【休日・休暇】
■土日祝 日数分
■夏季休日
■年末年始
■年次有給休暇
■介護休業制度
■年間休日数124日(昨年度実績)
【待遇】
■社会保険加入(雇用 労災 健康 厚生)
■昇給原則年1回
■賞与年2回
■退職金制度
■従業員組合
■従業員持株会制度
■社内外研修制度等完備
■リゾートホテル優待制度
■フィットネスクラブ優待制度
■職員給食制度あり(給与天引き)
■住宅補助
■寮完備
■支度金(最大10万円)
■引っ越し代支給
■着任交通費支給
■自治体の借上げ社宅制度
■キャリアアップ制度あり(役職手当:主任、園長など/役職別手当:専門リーダーなど)
◎産休・育休取得率9割以上(昨年度実績)
『認可』『認証(認定)』『認可外』保育内容の違いは?
この章では
- 保育の質は認可無認可関係ない!
- それぞれの保育内容の傾向
についてお話しています。
認可保育所だから良い保育、無認可だから悪い保育をしているとは言えない!
もし、職場探しの時「無認可、認証保育所は保育のランク下がるだろうから辞めておこう」
こんな考えをしているならば、それは間違いです。
認可保育所でも、もっと言えば公立の園でもダメな保育をしている所はありますし、無認可でも質の高い保育を提供している所はあります。
確かに事故が多いのは無認可保育所ですが、それを全ての無認可保育所の傾向として考えるのは間違っています。
認可、無認可関わらず、保育園によって保育は本当に違うので、ひとつの保育園として見るようにすることが大切です。
認可保育所
認可保育園は一斉保育のスタイルをとっている所が多いです。
一斉保育とは、保育カリキュラムに沿って、毎日設定保育をする園のことを指します。
認可保育園は園児の数も多いですし、保育士の数も児童福祉法に基づいて配置しているので、保育の形も設定保育(一斉保育)が多いのかもしれません。
しかしながら、最近では、認可の幅を広げ、少人数保育(2歳まで)の枠もできました。
これによって、少数派だった自由保育スタイルの園や、家庭的なのびのび、ゆったりした認可保育園も多く世に広がっています。
ただ、2歳までの保育なので、3歳児以上を預かる認可保育園は自ずと園児が多い保育園ということになります。
また、どろんこ保育や自由保育などの園ごとの特色を出した保育スタイルも広がっています。
認証(認定)保育所
認証(認定)保育園の保育内容の傾向として、認可保育園よりも園独自の特色を生かした保育を展開しているということです。
一例を挙げると、自然保育なんかもそうです。
毎日山や海へ出かけ、子どもが自由にのびのびと遊んでいき、人との関わりをその子どものペースでもつ。
このような保育を展開しているところは認証保育園が多いです。
その理由として、認可保育園の枠にはいろいろ制限があり、認可を取ろうとすると園独自の保育スタイルを貫き通せないので、認証としているところもあるのです。
ただ、認証も取っていない完全認可外保育園に比べて、保育時間や生活習慣など、ある程度オーソドックスな形をとっています。
基本の生活を営むところに園のこだわりをプラスしたような感じを想像されると良いかと思います。
認可外(無認可)保育所
認可外保育園の保育内容は、本当に園独自のものが多いです。
開園時間や保育内容も様々です。
夜に働く保護者のニーズに合わせて、深夜3時までの開園とか、認可外ならではです。
他には駅前にある保育所で、本当に困った人が今日だけ!という感じで預けられるような場所や、外国人が多く住んでいる地域ではインターナショナルな教育など、それぞれその地域のニーズに合わせて開園している所も多くあります。
ただ、1部、本当にずさんな管理の園もあるのが現実です。
英語が話せる、体操の選手である、などなど、自分に何か強みがある保育の方、自分の得意分野を活かして保育ができるかもしれませんよ?
これから認可の形も変わる可能性
この章では
- 認可基準は変わってきており、これからも変わる可能性が大いにある
- あなたの保育観を活かした保育をすることで、将来それが認められる可能性は大いにある
これらについてお話します。
認可基準を緩める行政の動き
あくまで認可保育所の基準というのは、人がその時代に合わせて作った基準です。
今の認可基準が最高というわけではありません。
認可の基準も小規模保育所など、ニーズに合わせて保育園を設立していかなければいけないので、緩めてきています。
これからも認可基準というのは、日本の社会情勢や、保育内容の発達などによって変わっていくでしょう。
保育の形、常識は変わっていっている
保育園の形や保育方法の常識は、20年前に比べて格段に変わってきています。
自由保育やモンテッソリー保育、他様々な保育方法が広がってきました。
特に幼稚園保育園無償化にむけて議論がされている中、無認可も無償化すべきだとの声が多くあがっており、それを行政も無視できず、「どんなものがあるか?」と大臣が無認可園を訪問し、「どうにか国の力で拡大できないか?」と政策として検討するなど、国も注目しています。
もしも、あなたが保育士で、長く保育職につきたいと考えているとするならば、認可、無認可で保育園を選ばない方が良いかもしれません。
自分の理想とする(に近い)保育をしている保育園があるなら、そこに飛び込んでいくべきです。
そして、良い保育を提供すべきなのです。
良い保育は誰かの目に留まり、何かのチャンスで拡大していきます。
是非、あなたの個性を尊重して保育なさってください。
まとめ
認可、無認可、認証それぞれの違いは、働く保育士から見ると補助金が出るか出ないか?の差が大きいように思えます。
ただ、これからどんどん色んな保育園の形や良さが認められる時代となってくるでしょう。
保護者も自分の考えに合わせて、子どもを保育園に入れるということが増えてくるかもしれません。
個性がそれぞれ出てきたこの時代に合わせて、あなたにぴったりの園が見つかりますように!
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※登録後にコンサルタントから電話による返答があります。