こんにちは、モモンガ(自然大好き保育士)です。
今回は「保育士がハローワークを有効活用するには?」をご紹介します。
ハローワークは使い方次第で大きな武器になります。
毛嫌いせずに、上手にハローワークを使って良い転職につなげましょう。
参考文献:ハローワーク 150%トコトン活用術 4訂版 日向 咲嗣 (著)
保育士のハローワーク転職、失敗か成功はあなた次第!
最近、「ハローワークでの転職は高確率で失敗する!」というような記事を見かけることが多いです。
保育士の転職において、ハローワークは保育士転職サイトに比べたら劣っていると言われています。
確かに保育士転職サイトはその名の通り、保育士の転職に特化しているので、ハローワークよりも優れたところも多いです。
でも、ハローワークが全くだめか?というとそうでもなく、正しくは「ハローワークの使い方を知らないと、転職を失敗する」です。
何も考えずにハローワークで転職活動すると、失敗する確率が高いよー!ということなんですね。
ハローワークの良いところを知らずに、「ハローワークは使えないから利用しないでおこう」と決めるのはもったいないですよ。
そもそも、ハローワークとは、求人紹介をしたり、失業給付金を受けたり、無料の資格講習を行っていたり、就職相談に乗ってもらえたりと、働くことに関する様々な窓口を備えている施設です。
この記事では、転職を成功させるために、ハローワークのメリットデメリット、ハローワークでの転職の流れ、保育士転職サイトとハローワークの比較を書いています。
これを読めば、ハローワークを十分活用する方法と、「私はハローワークの転職に向いているかな?」ということがきっと見えてくるはずなので、ぜひどうぞ!
ハローワークのメリット、デメリット
【この章のまとめ】
メリット:ハローワークは保育士以外の求人も充実しており、スキルを磨くための訓練も受けられ、使いこなせばお宝求人にも巡り合える
デメリット:ハローワークは平日しか空いておらず、自分で行動しないと成功できない。時間と労力は使う。
メリット
保育士以外も楽に探せる
ハローワークには保育士以外にも、たくさんのお仕事の求人があります。
ハローワーク備え付けのパソコンで、業種を選択すると、その業種のお仕事が全てでてきます。
余計なやり取り無しで、好きな時にいろいろな求人が見て、相談員に相談できるというのが魅力ですね。
そして、検索するときに心配になる求人の量ですが、やはりとても多いです。
というのも、求人を出す企業側からすると、ハローワークだと求人情報を掲載しても、その後採用が決まっても完全無料なのできるので、「とりあえずハローワークには出しておこう」となるわけです。
それは、求人情報にお金をまわせない小さい会社でも求人情報を載せられるということなので、思いもよらないお宝求人を見つけられることもあるのです。
ハローワークは全国に540ヶ所以上あって、全ての求人情報はまとまっているので、求人量は多いと言えます。
アルバイト、パート、期間工、正社員これら全てハローワークで検索できるので、「ちょっとこの期間だけ・・・」という時にも気軽に探せるのはメリットですね。
講習などが充実している
ハローワークはお仕事を紹介しているだけではなく、色んな講習を開催しています。
しかも、普通に受けるよりもかなり費用を抑えて受けることができるのです。
これらは職業訓練と言われるもので、履歴書、職務経歴書の書き方のような1回の講義で終わるものから、3か月かけて貿易実務を学ぶものまで、難易度や量も様々です。
例を出すと、
- 簿記関係、不動産関係
- WEBクリエイター、プログラミング、エクセルワードなどのパソコン関係
- フードビジネス関係
- 医療事務
- 介護
- 保育士、保育補助
- 国際コミュニケーション貿易関係
- 機械オペレーター
などなど、数えきれないぐらいあります。
(実際は開催時期やハローワークによって違うので、詳しくはお近くのハローワークにお問合せください。)
新しい職種につきたいと思ったとき、このほぼ無料で受けられる職業は重宝します。
例えば、保育士が現場を引退して、そのスキルを活かして保育園法人の本部に入りたいと思った時。
ハローワークで経理やパソコン関係の実務を受ければ、採用の確率は上がりますし、仕事にも活かせるというわけです。
地元の求人が充実している
ハローワーク強みのひとつ、地元の求人を見つけやすいという点です。
これは、ハローワークが職業安定法という法律に基づいて職業紹介を行っているためです。
職業安定法 第二節 職業紹介
(職業紹介の地域)
第十七条 公共職業安定所は、求職者に対し、できる限り、就職の際にその住所又は居所の変更を必要としない職業を紹介するよう努めなければならない。
転職サイトでは、人口の集まりやすい東京、大阪などの大都市に求人が集まりやすい傾向があります。
そのため、地方の求人は少ないことが多いのです。
しかし、ハローワークは全国各地にその地域の求人を専門に扱っていますので、見つけやすいと言えるでしょう。
テクニック次第で超お宝求人を見つけられる
ハローワークは無料で求人を出せるため、あまり待遇の良くない会社の求人もたくさん出てきます。
しかし、良くない求人が全てハローワークに集まっていて、良い求人はないのか?というと、そんなことはありません。
良い求人もハローワークに出ています。
つまり、良い求人も悪い求人もハローワークにはごちゃごちゃになってあります。
問題はその求人を探し当てられるか?ということになります。
例えば相談員に相談する場合。
ブラックな企業を避けるため、「ここブラックですか?」と聞いても教えてくれません。
しかし、「ここは頻繁に求人を出していますか?」という質問であれば答えてくれます。
何年も頻繁に同じ職種の求人を出し続けている会社は、離職率が高い可能性があるので、これでかなり絞れるでしょう。
また、求人検索では5歳単位でヒットするため、実年齢よりも5歳若く入力しましょう。
実年齢が36歳で、35歳までの求人の場合、31歳と入力するとヒットします。
この年齢の区切りは大体このぐらいの年齢の人が欲しいということなので、1歳や3歳過ぎていても、問題にならない場合も多いのです。
こういったテクニック次第では、転職サイトにはないような超お宝求人を見つけられるので、やってみる価値はあります。
デメリット
自分から動く必要がある
保育士転職サイトでは電話1本で、紹介から面接までを取り付けてくれます。
しかし、ハローワークの場合は自分で行く必要があります。
いちいちハローワークまでいかないといけないというのは、時間的にも気持ち的にも負担ですよね。
もうひとつ、講習や相談など、ハローワークを活用するためには、自分から調べたり聞かなくてはいけません。
保育士転職サイトでは、コンサルタントが大体教えてくれるので受け身で良いのですが、ハローワークの場合は自分から動かないと何も得られないことが多いです。
ということで、ハローワークでの転職の特徴は
知っている人は得(成功)ができるが、知らない人は損(失敗)する
という状況に陥りやすいです。
ハローワークを活用するなら、「使えるものは何でも使う」くらいの気持ちで行動しないと、時間の無駄になってしまう可能性もあります。
活動時間が限られる
ハローワークの営業時間は基本的に平日の17時半までです。
忙しい保育士にとってこれは辛いですね、なかなか行けないと思います。
ちなみに、大きなハローワークでは土曜も営業していることもありますが、高い確率で混みます。
基本的にハローワークでの求人情報の検索は、置かれているパソコンで行いますが、混んでいるときは一人30分しか使えないということも。
また、相談員に相談したくともこれも数時間待ちということも。
せっかく前向きに転職活動をしようと思っても、ほとんどが待ち時間だったら気持ちがなえてしまいますし、効率が悪く感じられますよね。
求人内容が分かりにくい
ハローワークの求人票には会社に関する情報や、仕事の詳細などが2~3行でしか書かれていません。
なので、求人情報では給与や時間などの形式しか分からないところが困ったところ。
多くの人が実際気になるのは職場の雰囲気や人間関係です。
職場の写真や会社の外観が分からない、雰囲気も個別に教えてはもらえないので、その会社がどんな雰囲気なのか?ということが自分でリサーチしなければ分からないというところがデメリットです。
保育士の場合で言えば、求人票に「就学時までの保育を行う。」としか書かれてなく、自由保育なのか?設定保育なのか?などの内容が求人票だけでは分からない状況になります。
逆に保育士転職サイトでは、お給料などの情報はもちろん、どんな保育園なのか?ということを教えてくれますので、ある程度自分の思う保育園が見つかりやすいという傾向はあります。
ハローワーク転職の流れ
①初回では求職申込書に記入
ハローワークを利用するための唯一の手続きが求職申込票です。
記入する項目はこちら
- 名前、住所、生年月日
- 簡単に学歴と職歴
- もっている資格
- 求人条件の希望(職種、給料、勤務地など)
基本的なことを書くのですが、思ったより悩むのが希望職種や給料、希望勤務時間などの求人条件の希望です。
こちらはハローワークに行く前にある程度考えておき、メモして書き写すようにしましょう。
また、保育士以外でもやってみたい仕事があれば、遠慮せずに職種に書いておくと良いでしょう。
そして、相談員には「経験ある保育士の仕事と希望職種の両方で転職活動をしていきたい」と伝えておくと良いです。
また、ハローワークによってはキャリアシートと呼ばれる求職公開申込書を渡される場合もあります。
これは、匿名で自分のキャリアを企業に公開する用紙で、こちらを提出すると、求人企業向けのデータベースに登録されます。
それで、企業が「このキャリアシートの人と面接したい」となると、連絡がくるという訳です。
スカウトのようですね。
このキャリアシートは任意で出すものなので、出さなくても良いのですが、自分がアピールできるところがあれば、ぜひ書いて出しておきましょう。
②パソコン検索や相談をして仕事を探す
ハローワークでは求人検索用のパソコンが設置されています。
こちらから職種、雇用期間、雇用形態、就業場所などの12の項目から選んで絞り込んでいきます。
ちなみに保育士であれば教育、福祉の項目にあります。
ただ、使いにくいと感じる方も多々いらっしゃるかもしれません。
特に職種では「専門的職業」などの「それって具体的になんだろう・・・」と思う項目もでてきます。
そんな方におすすめなのは、ハローワーク職員に相談しながら探す方法です。
相談員と1対1で会話しながら相談員の人が探してくれるので、こちらの方が超楽ですよ!
相談員はさすがに地域の求人や、検索の方法には詳しいので、ストレスなくできると思います。
「パソコンで絞り込むのがなかなかできなくて・・・」と転職相談してみましょう。
③応募する
良い求人が見つかったら、次は応募です。
応募してみたい会社の求人票を印刷して相談員に渡します。
複数もって相談してもいいのですが、5枚程度にしておきましょう。
それ以上は「もっと絞ってください」と断られる可能性大です。
ハローワークでは、応募は職員が紹介状を書いて出してくれます。
そして、面接の日取りなど、企業にアポイントもとってくれます。
自分でドキドキしながら電話しなくても良いので、ここは助かるところですね。
これまでに、職務経歴書、履歴書の書き方を受講、相談しておけば1歩先に出た転職活動ができるでしょう。
④採用試験、面接へ
試験、面接の日取りが決まるといよいよですね。
ちなみにハローワークを経由しての転職では、ハローワークからの紹介状を出して、面接がはじまります。
こんなことでも先に知っておくと、ドキドキの試験と面接でも、多少は安心ですので、頭に入れておきましょう。
ハローワークと転職サイトの比較
比較表で違いをチェック
ここでは、ハローワークと保育士転職サイト、どっちがどのように優れているのか?が分かるようにまとめています。
ハローワーク | 保育士転職サイト | |
求人の探し方 | ハローワークまで足を運ぶ | 電話でコンサルタントに依頼する |
求人の量 | 豊富な職種の求人がある | 保育士の求人量はとにかく多い |
求人の質 | 良い求人から悪い求人まであり、その中から自分で判断して選ぶ |
良い求人から悪い求人まである ある程度自分の希望をコンサルタントに伝えれば希望の求人を紹介される |
仕事しながら転職活動できる? | 平日休みでないと難しい | 電話で進むので、平日休みでなくてもできる |
サポート | 履歴書の相談など、一般的な相談はできるが、保育専門の相談は難しい | 保育の相談から履歴書の添削まで行ってくれる |
こんな人は転職サイトが向いている?
とにかく忙しくて転職活動できない人
保育士にとって平日休みをとるのは、なかなか難しい場合も多いと思います。
お遊戯会や運動会前などのイベント前はとくにですよね。
ハローワークは基本、平日の夕方までしか空いておらず、しかも待ち時間もあり、調べる時間もあり、とにかく時間は使います。
とにかく忙しくて転職活動自体進められない方は、保育士転職サイトをオススメします。
保育士以外は考えていない人
保育士以外に転職はしないと決めている方も、保育士の転職サイトをオススメします。
ハローワークは他の企業も出てきますので、総合的には色々見れますし、ありますが、一つの職種に対しては強くはありません。
ある一つの職種に対しては、やはり、それ専門にしている転職サイトが強いと言えます。
まとめ
保育士転職サイトは保育士の転職には有利ですが、他業種も視野にいれるなら、ハローワークも悪くはありません。
また保育士の転職においても、例えばエクセルやワードなどの必要な資格やスキルを低価格で取得するのにも、ハローワークは役立ちますので、是非利用してみましょう!