こんにちは!モモンガ(自然大好き保育士)です!
学童保育ってご存じでしょうか?現在は正しくは放課後児童クラブという、小学生が下校後過ごす保育園のような場所です。待機児童で保育士業界が騒がれている中、もちろん小学生が過ごす場所も必要とされています。今回はそんな学童保育について魅力や特徴、指導員として働く条件をまとめてみました!
学童の仕事って、どんなことするの?
とある学童の1日(小学校併設型)
大体12時ごろ
出勤です。学童の1日は昼から始まります。
その日の行事を確認したり、机を出したり、お茶をつくったり、用意を始めます。
全員出勤したら今日の打ち合わせをして、子どもを受け入れる体制を整えます。
13時ごろから
子ども達が学校終わって、学童に「ただいま~」とやってきます。
来たら出席をとって、連絡ノートを貰って、大体みんな揃ったら宿題の時間。
子どもの宿題を見ながら、連絡ノートを確認して過ごします。
大体の子どもができたら外遊び。
サッカーやドッヂボール、色鬼など、小学生らしいルール遊びや、一輪車など、高度なバランスを必要とする遊びを基本的に子ども同士ではじめていきます。
先生は子どもと一緒に遊んだり、小学生になると意見をぶつけあって喧嘩もよくあるので仲裁したり、怪我もするので対応したりします。
大体15時くらい~17時
一旦片付けておやつの時間です。
子ども達が班になって机を拭いたり、おやつを取り分けたり当番制で用意をします。
おやつが終わったらみんなで掃除をして、また外で遊びます。
その後、帰りの会をして、17時に一斉下校です。
延長保育の子どもはそのまま残り、保護者の迎えを待ちます。
全員の子どもが帰ったら鍵を閉めて1日が終わりです。
学童の主な仕事内容
先生の仕事内容は保育園とほぼ同じですが、幅が広いです。
通常の保育園ならば、運営は園長や役職についている人が行いますが、学童では運営から保育まで全て現場の先生が行っていることが多いです。
まずは子どもたちと関わる保育の仕事なのですが、これは体質的には保育園と変わりません。
ただ、着替えなどの基本的な生活習慣は自分でみんなできるので、お世話はいりません。
一番の肝は子ども同士の思いやりや、人間関係を指導していくこと、リーダーを中心に物事を進めていく協調性を育てるような企画を考えるところにあります。
子どもによってはつまらないとすぐあきらめてしまったり、他人のことを考えられず手がでてしまったり、いいところを見せようとリーダーを希望してもうまくいかないと放棄したり、友達同士のイジメがあったり、嫉妬したりと、成長に伴って子どもの抱える課題も複雑化しています。
学童に預けられている子どもの中には愛着不足の子どももいたりして、子どもが荒れると時には生傷を負う場合もあります。
運営面では、学童でのイベントのための企画、立案を行います。
例えばデイキャンプ、けん玉大会、場所によっては運動会も行うようです。
おやつの管理や会計のような運営業務もすべて先生たちで行いますので、エクセルやワードの技術も役に立つでしょう。
民間?公立?お給料は?
小学校の敷地内にある、併設型の学童ならば市が運営している公立が多いです。
他には民間団体が独自で行っている学童もたくさんあります。
この場合は駅のビル内にあったり、小学校の近くにあったり、その形は様々です。
民間の場合は預かり保育から、普段は野外活動を行っている団体が学童保育を行うなどもあります。
なので、その団体のカラーがもろに出るのが特徴です。
気になる職員のお給料なのですが、公立の場合でも委託職員や非常勤という形です。
月給の場合もありますが、時給、日給の場合がほとんどです。
民間の場合はアルバイトから始まり、時給900円ほどが多いようです。
学童の仕事の魅力は?どんな人に向いているの?
子どもとのドラマは多い
幼稚園、保育園と違って、友達関係や人間関係でも自立していく時期の子ども達です。
ずっと仲良くなかった、犬猿の仲にあった子ども同士が、ある出来事をきっかけに仲良くなることもあります。
その瞬間はまさにお互いを認め合ったという瞬間で、肩を組んでいる姿は一皮むけたといったような感じです。
エピソードをちょっと紹介します。
あることから喧嘩して仲が悪くなった二人がいました。
喧嘩したときは、先生も仲裁に入ったのですが、結局確執は改善されないまま、ちょっとばつが悪くなったような終わり方をしていました。
ある日そのうちの1人が鬼ごっこをしていて、コンクリートの段差からこけてしまい、怪我をしてしまいました。
胸を打ってかなり苦しんでいる様子を見ていたのがその子で、すぐさま先生を呼んできて、「大丈夫か?」と声をかけつづけていました。
落ち着いた後、怪我をした子はその子にありがとうと声をかけることはありませんでした。
先生が間に入って、「真剣にあなたのことを考えてくれたんだよ」と二人を交えて話をしたところ、不仲になった原因のことを話しはじめました。
最後は「すごく些細なことだったけど、本当は謝りたかった」とお互い泣きながら気持ちを伝えあって、仲直りをしました。
幼児期は先生に言われたことが正しいという感じで、ある意味先生に善悪の判断をつけてもらうところがありがちです。
ですが、学童期に入ると先生が言うから正しいではなく、ちゃんと理由をつけて正しいや悪いを考えられること、友達同士の関係を気にしてなかなか素直になれないところなど、子どもの心の発達が進むので、先生と激しくぶつかったり、心を通わせ合ったりと、より子どもと向き合うことでドラマが生まれやすいと言えます。
保護者会との密接な関わり
学童の魅力的なポイントは、保護者との密接な関わりです。
ほとんどの保育園幼稚園では、園側のイベントに保護者が参加する形が多いですが、学童では保護者会が主催して行事を行っていくという形が増えていきます。
また、学童によっては運営も保護者同士が結託して行っている場合もあり、単なる保護者というよりは、仕事仲間として濃密な関係を築けることが魅力です。
保育園幼稚園ではなかなか珍しい、保護者会幹事の飲み会に呼ばれたりなんてすることもあります。
ただ、忙しい保護者も多いので、どこまで準備やイベントを行っていくかということでは激しく議論する場面もあったりします。
酷い場合は、そこで意見が割れ、あまりイベントを開きたくない保護者が独自に学童を開くということもないこともありません。
その場合は先生もいろいろ間を取り持つのに大変なこともあります。
学童によって、情熱的な空気であったり風土は異なりますが、保護者と先生が協力してつくりあげていることはどこも同じで、保護者との関係はより強固であると言えます。
出勤は昼から、子育て世帯でも働きやすい!
これは案外最大の魅力かもしれません。
普通ならば朝から夕方まで働いて、迎えいって、家事育児をしてと・・・
こんな具合で時間的な余裕が全くないことが多いですが、学童は出勤が昼からなので、朝に家事を済ませておくなどの時間がもてます。
保育士からの転職でも、生活リズムがつくりやすいことがメリットになります。
色々夢に向けて勉強したいけど、保育園で働くと時間が・・・という方にもオススメですよ!
学童保育で働くための資格をまとめてみた
放課後児童支援員について
学童保育の指導員に特別資格は必要なく、保育士などの資格が代用されていましたが、対象年齢や時間帯も異なるため、学童保育に必要な専門知識技術が求められることとなり、2015年4月から学童保育に2人以上の「放課後児童支援員」を配置することを義務付けられました。
なり方はどうすればいいの?
資格が取得できる条件
- 保育士、幼稚園~高校の教員免許、社会福祉士のいずれかをもっている方
もしくは
- 高卒以上の学歴(もしくは高卒相当と認められる学歴)で、かつ二年以上児童福祉事業に従事した方
- 高卒以上の学歴をお持ちの方で、二年以上放課後児童健全育成事業に類似する事業に従事し、市町村長が適当と認めた方
- 大学もしくは大学院で、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学、体育学を専修する学科・研究科、またはこれらに相当する過程を修了し卒業した方(外国の大学でも可)
これらのいずれかを満たしていることが第一条件です。
研修の受講
研修は1科目90分の研修を16科目24時間で行われます。
期間にすると大体詰め込んで1週間ほど、ゆっくり受講して2か月ほどです。
これを受けることによって、放課後児童支援員の資格を取得することができます。
※保育士や社会福祉士をもっている方は一部受講が免除になります。
気になる研修内容なのですが、以下の6分野、16科目になります。
①放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の理解
- 放課後児童健全育成事業の目的及び制度内容
- 放課後児童健全育成事業の一般原則と権利擁護
- 子ども家庭福祉施策と放課後児童クラブ
②子どもを理解するための基礎知識
- 子どもの発達理解
- 児童期(6歳?12歳)の生活と発達
- 障害のある子どもの理解
- 特に配慮を必要とする子どもの理解
③放課後児童クラブにおける子どもの育成支援
- 放課後児童クラブに通う子どもの育成支援
- 子どもの遊びの理解と支援
- 障害のある子どもの育成支援
④放課後児童クラブにおける保護者・学校・地域との連携・協力
- 保護者との連携・協力と相談支援
- 学校・地域との連携
⑤放課後児童クラブにおける 安全・安心への対応
- 子どもの生活面における対応
- 安全対策・緊急時対応
⑥放課後児童支援員として求められる役割・機能
- 放課後児童支援員の仕事内容
- 運営管理と運営主体の法令遵守
実際の就職は資格いらず?
資格がないと働けない?と思っている方、安心してください。
放課後児童支援員の資格がいるのは一つの学童に2人必要なので、後の職員は法令上は必要ありません。
実際、学童の募集があっても、条件は今まで通り保育士資格を有する者・・・といったような感じです。
流れとしては、就職してからしばらくたって、研修を受けて資格をとっていくというようなものです。
保育士資格はもっている方であれば就職はできるので、安心してください。
そして、基本的に補助の先生や単発には資格いらずで働くことができます。
単発のバイトでは資格不問というところもあります。
待機児童不足なので、学童の世界も人手が足りなくなってきているのが現状なのです。
学童指導員になりやすい時期だといえるでしょう。
まとめ
小学生の子ども達との関わりで最大のポイントになるのは、「向き合う」ことです。
自分で考え、乳幼児の積み上げで育ってきた子どもが、自立へ向けて成長していく時期です。
そんなパワーあふれる子どもと向き合い、先生もたくさんの刺激を受けて成長していくことができる、素敵な仕事です。
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