こんにちは、うしさんくまさん(保育士&社会人歴のべ24年)です。
保育士の転職を考えた時に「どんな方法があるの?」「ハローワークがいいの?」「転職サイト?って何?」という疑問が湧いてきますね。
それぞれの違いについてまとめてみました。
転職方法の一覧
まずは、転職方法をズラっと並べてみます。全部で7つです。
一つずつ説明していきます。メリットとデメリットについても一緒に取り上げます!
- 転職サイト
- ハローワーク
- 求人情報誌(求人広告)
- 学校(母校)に相談
- 園に直接連絡
- 市区町村に問い合わせ
- 友人、知人の紹介
転職サイト
多くの人に一番使いやすいのが、転職サイトを利用した転職です。
転職サイトとは…
一般の企業(保育士バンク、ヒトシア保育(旧:保育ひろば)、保育のお仕事など)が採用をしたいと思っている保育園から情報を集めて、それを転職希望者(あなた)に紹介するもの
転職希望者はこの転職サイトに登録することになります。
登録した人には担当のコンサルタントがついてくれるので、あなたの希望について相談に乗ってくれたり、履歴書や面接対策などもしてくれます。
登録しないと見られない、非公開求人などがあることも特徴です。
詳細はこの記事をご覧ください→保育士の転職サイトとは?2つのメリットと便利な使い方
メリット
- 保育園の裏側を第三者目線で判断してくれる
- 転職活動を全面的にバックアップしてくれる
- 完全無料で利用できる
転職サイトの担当者と、保育園の採用担当者が話し合って、転職サイトに求人情報を載せます。
だから、その保育園の魅力だったり、問題点だったりを、転職サイト(担当コンサルタント)はしっかりとわかっています。
「この園はあなたに合うと思いますよ」とか「この園はスポーツに力を入れているので、自由遊びをしたいあなたには合わないかもしれません」ということが、『第三者目線』で判断できるんです。
また、「この園はこんなことを面接で聞かれるので、練習してみましょう」という面接の練習や、「この園とこの園は、あなたに合いそうです。応募してみませんか?」というように、転職活動を積極的にサポートしてくれるのも大きな魅力です。
しかも、これらのサービスは完全無料となっています。
デメリット
- 担当コンサルタントとの面談(電話可)など、若干の手間がかかる
- サービスに馴染みがないので、ちょっと抵抗がある人がいる
- 担当コンサルタントと相性が合わないと、転職活動がやりにくい
保育士の就職活動では「就職サイトを使った」と言う人はかなり少ないと思います。わたしも学校の先生に紹介してもらいました。
そのため、そもそも転職サイトという存在も担当コンサルタントと何をするかということも、完全に未知数かも知れません。
そのため、担当コンサルタントとの面談が面倒に感じられたり、馴染みがないために抵抗がある。ということもあるかと思います。
ただ、この記事を読んでもらうとかなり解消されますよ。→保育士の転職サイトとは?2つのメリットと便利な使い方
▼▼無料で使える転職サイトが気になるあなたはこちら▼▼
ハローワーク
転職するならハローワーク!という人が多いほど、イメージがしっかりと定着していますね。
正式名称は公共職業安定所、愛称がハローワークとなっています(以下、ハローワークで統一します)。
全国津々浦々にありますし、失業保険の給付を受けるためにも利用されることも、より私たちに馴染みの深いものになっています。
メリット
- 馴染みがあるので利用しやすい
- 無料で利用できる
- 全国各地に出先機関(窓口)がある
やっぱり、一番のメリットはその知名度ですね。
ハローワークで職探しというのはとても当たり前のように感じられるので、先に出てきた転職サイトよりもやりやすいと感じるかもしれません。また、窓口が多いこともハードルを下げていますね。
デメリット
- ブラック保育園が紛れ込んでいることも
- 自分から積極的に動かないといけない
- 募集が終了している求人が掲載されたままにあっていることがある
ハローワークの一番のデメリットは、ブラック保育園が紛れ込んでいることが多々あることです。
というのも、保育園がハローワークに求人情報を載せるのはお金がかかりません(転職サイトは掲載時、もしくは採用決定時に支払いが発生します。もちろん、お金を払うのは保育園だけです)。
お金が一切かからずに利用できるということで、ハローワークにはかなり人の入れ替わりが激しい、ブラック保育園であっても難なく掲載されてしまうんです…。
実際にネットで調べてみても、「ハローワーク ブラック」という言葉で検索結果がワンサカでてきます。
また、人間関係がブラックでなくても、お金がかからないということで、経営状態が厳しい保育園であっても掲載されてしまいます。
転職後、いきなり経営難で大変な目にあった。ということもありえるのがハローワークの求人です。
※こんな記事も出ていました(「ブラック求人」の阿鼻叫喚、ハロワの求人票にウソ横行)
また、ハローワークの場合はまず、自分の足でハローワークにいくところから転職活動がスタートします。
行ったあとも、スタッフが手取り足取り…なんてことはなく、全部自分から進んで動かなくてはいけません。
でも、慣れない転職活動で、自ら積極的に動くのは大変ではないですか?
P79:基本的にハロワはお役所ですから、黙っていても向こうから積極的に「こうすればおトクですよ」と教えてくれるケースはマレです。使う側がそれなりに勉強して、上手に活用するためのノウハウを身につけていないと、目に見える成果をあげることは難しいのです。
また、ハローワークはお金をかけずに掲載ができるため「既に募集が終了しているにも関わらず、そのままになっている」ということがままあります。
求職者からしたら「この求人興味ある!」と思っても、連絡をしてみたら「もう募集していません」と言われるわけで、嬉しい話ではありませんね。
求人情報誌(求人広告)
駅に置いてある無料のフリーペーパーの求人情報や、新聞の折込広告として入ってくる求人情報ですね。
アルバイトなどでお世話になったことがある人も多いのではないでしょうか。その分、馴染みがありますよね。
メリット
- 家から近い職場を探しやすい
- 高確率で面談してもらえる
求人情報誌は配られる範囲がある程度限定されています。駅に置いてある求人誌でしたら、その駅を利用する沿線上の人向けです。
また、折込広告でしたらその新聞が配られる範囲の人です。
そのため、基本的には家から近い保育園の情報がそこには載ることになります。
家から近い職場にとにかくこだわりたい!ということであれば、メリットは大きいです。
求人情報に掲載している=保育士を募集しているということですから、電話で面談を申し込めば、すぐに面談してくれる可能性が高いです。
デメリット
- 意外とお金がかからないので、セミブラック企業が紛れている可能性あり
- ピンポイントで良い求人に巡りあうのが難しく、手間もかかる
求人広告というとお金がかかるイメージですが、意外とお金がかかりません。
ページ、サイズによりますが、10万円程度あればかなり大きな広告を載せられます。
ということは、もっと小さいサイズですと…。私のお小遣いでも掲載できる(笑)という金額です。
ですから、求人広告を出しているからといって、人材採用にお金をかけている良い保育園だ!とは言い切れないんです。
また、求人情報を開いたその時に自分の希望の保育園が出ているとは限りません。折込広告にしても同じことです。
そうなると、継続的にその情報を確認しなければいけません。駅などにおいてある求人情報であれば2週間に1回、折込広告であれば毎週土日ですかね。
このチェックを繰り返していても、良い条件に巡り会えるかはわからない。となると、結構な手間になってしまいます。
そして広告では、その保育園の内情を知ることが全然出来ません。
学校(母校)に相談
自分が卒業した学校に相談するというのも、場合によってはありかもしれません。
というのも、うしさん(夫)の卒業した学校はかなりフレンドリーな雰囲気だったので、実際に友人が転職するにあたり、他の保育園を紹介してもらったりしていました。
ただ、くまさん(妻)が卒業した学校はそんな雰囲気はなかったので、学校によりけりだとは思います。
メリット
- 具体的な情報で転職できる
- 転職サイトよりも、具体的な相談がしやすい
最初にもう一度書きますが、これは学校の雰囲気次第です。
そもそも「卒業生が改めて学校の先生に相談するなんて、ありえない!」という雰囲気だった場合、このメリットは当てはまりません。
でも、「学校の先生に色々相談していたなー」という環境だったのであれば、このメリットがあてはまる人はいると思いますよ。
学校の時の成績や得意科目もわかっていますから「この園に声かけてあげようか?」という話はしやすいです。
また、実習巡回で色々な保育園に顔を出していますから、「この園、ちょうど人が抜けたみたいだよ」といった、まだ全く表に出ていない情報にもありつける可能性があります。
デメリット
- 先生に怒られるかも…
- 新年度の案件は紹介してもらいにくい。
最初の保育園は学校の紹介で入りました。という場合、3年は働いてほしいというのが学校側の感覚です。
また年度途中に辞めるなんて言語道断!ということも学校側は考えています。
入ってすぐに「やめます!」なんてことになると、「おたくの学校の生徒さんはもう採りません!!!」という話になるからです。
ということは…。3年以上働いているなら問題ないですが、そうでないなら「辞めるなんて困ります!」と先生に釘を刺されてしまうことになるかもしれません。
もちろん、人間関係があまりにひどいのであれば話は聞いてくれるかもしれませんが、それでも学校の評価もありますから3年未満だったり、年度の途中だったりしたときに、「だったらやめちゃえー!」というアドバイスはもらいにくいですね。
また、卒業生のことも考えてくれるとはいえ、やはりまずは学校の新卒の就職が第一です。
そのため、新年度(4月1日から)の就職はちょっと紹介できないです。
まとめると、
- 3年以上働いた
- 既にやめている
- 新年度からの転職ではない
- 当時の先生との人間関係が途切れていない
この4つの条件が揃った時は、学校に相談してみるのはありかもしません。
ただ、卒業して3年以上経っていて、当時の先生との人間関係が途切れていない、という条件はなかなかハードルが高いかもしれませんが…。
園に直接連絡する
希望している保育園に直接連絡をしてみる。これも間違いなく有効な方法ではあります。
特に、園の前や近くのスーパーマーケットに求人を張り出したりしているのであれば、なおいいですね。
メリット
- 園の様子についてイメージしやすい
- 採用までのスピードが早い
家の近くの保育園であれば、どんな保育園なのか話が嫌でも入ってくるものですよね。
先生の入れ替わりが激しい=働きにくい保育園というのもほぼ間違っていないので、定着度合いからどんな保育園なのかがわかります。
また、運動会や夏祭り(夕涼み会)などの様子からも保育園の雰囲気は伝わってきますよね。
仕事探しのたびに保育園の行事巡りをするのは現実的ではないですが、家の近くであれば自然と目につきますから、そこから園の雰囲気を想像しやすいですね。
また、面接をしてもらうところまでいけば、採用までのスピードは早いです。
面接をしてあなたのことを気に入ってくれれば、その場で「いつから来てもらえますか?」という話にも発展しやすいです。
デメリット
- 今は採用していない可能性
- 複数問い合わせるのは大変
- 職場と家が、近すぎる
求人を出してる紙などを見たのなら話は別ですが、「家が近いから聞いてみよう」ということですと、当然「今は採用していません」という返事がくるかもしれません。
断れるというのはちょっと心にグサッとくるものがあります。
また、家から自転車でいける距離の保育園に電話をしてみよう!と思っても、複数の保育園の電話番号を調べて、電話をして、採用担当者から折り返しを待つ。
なんてことを繰り返すのは相当大変です。
もう一つ、家から近いことは大きなメリットですが、保育士の場合は「本当にそれでいいのか?」と思うことがあります。
保育園の近くで仕事をするということは「園児の家族と生活圏が同じ」ということ。
それは「同じスーパーマーケットを使い、同じコンビニで顔を合わせ、土日も外でばったり園児に出くわすことがある」ということです。
私は全然、気にならないよ!という人は問題ないと思います。
ただ、女の人は「先生はスーパーで特売のお肉買っていたわよ」みたいなものを見られるの、嫌ですよね。
そういうことが当たり前に起こってしまいます。
そしてもう一つ、仮に結婚して、その家の近くにそのまま住み続けることになった場合、園児の子どもと自分の子どもが同じ小学校に行く可能性があるということです。
そんなバカな!と思いますか?全然ありえますよ。というのも、これは私の保育士友だちの実話だからです(笑)
結局その先生は小学校に入る前に少しだけ離れたところに家を買いましたけどね。
家の近くに魅力的な、どうしても働きたい保育園がある!という場合は積極的に直接連絡してみてもいいと思います。
でも、そうでないのであれば直接という方法に、こだわる必要もないのかな。という気もしています。
市区町村に問い合わせをしてみる
ちょっとマニアックな方法ですが、市区町村の保育課(地域により名称は異なります)に問い合わせてみるのもありっちゃありです。
メリット
- 新規設立園の情報などを教えてくれる。かもしれない。
ここだけの裏情報。などは市区町村に問い合わせても教えてくれません。
また「あそこの保育園は今、人を採用していますよ」という情報も特に持っていないので、大きな期待はしないほうが良いでしょう。
ただし、すでに公になっている情報で、新規の保育園設立などがあれば、新設園の情報は教えてくれる可能性があります。
今、多くの自治体で保育園の新設が増えています。そして新設園での保育士採用はなかなか大変なようです。
そういう状況ですから、自治体に問い合わせをしてくれた人には、新設園にぜひきてもらいたい!ということで、話をしてくれることがあります。
デメリット
- 転職サービスではないので、期待薄
もっとも、あくまでその可能性がある。くらいに考えておいたほうが良いです。
必ず紹介しますよ!というわけではないですし、もともと市区町村で転職サービスをしているわけではないですから「そんなこと問い合わせされても困ります」と邪険に扱われる可能性もあります。
むしろ新設園の情報こそ、転職サイトなどを利用したほうが話が早いです。
友人、知人の紹介
これもある意味では非常に有効な方法です。ただし、諸刃の剣でもありますので、よく注意する必要があります。
メリット
- 園の雰囲気がかなり正確にわかる
実際に働いている、もしくは働いていた友だちからの話ということであれば、その情報はかなり信用できるでしょう。
これ以上ない信頼出来る情報ですから、人間関係が問題になりやすい保育士の転職において、かなり役立ちますね。
働いているわけではない知人の紹介であっても、あまりにひどい職場であれば紹介しにくいです。極端に荒んだ職場ではないと考えてもいいでしょう。
デメリット
- あまり案件がない
- 本当に信用出来る情報か?
- 友人と仕事をすることの問題、紹介の問題
もともと仲がいい友達が「うちの保育園、空きが出たからおいでよ!」ということになれば最高ですが、ちょうど自分が転職したいと思っていたタイミングで、そんな話がちょうど転がり込んでくる。というのはちょっと期待しにくいですね。
ちょうど見つかれば検討してみたいですが、友人知人からの紹介を最初からあてにしていると、なかなか転職がうまくいかないです。
また、その情報は本当に信用できるのか?ということも気にするべきです。
「ちょっと学生時代に話したことがある」くらいの仲ですと、「あなたをこの保育園に入れて自分は抜けてしまおう」という、まるで身代わりみたいなことをしてくる人も残念ながら存在します。
また、知人の紹介くらいですと「誰かいない?と聞かれたから声をかけだけ」というくらいのノリで、そこまで良い保育園か悪い保育園か考えていないことも少なくありません。
加えて、紹介で入ったとなると、紹介してくれた人の顔がありますから、友人であっても知人であっても、すぐにやめることは出来ません。
また友人と同じ職場であることでやりにくいこともあるでしょう。メリットばかりではないなーというのが、難しいとこです。
まとめ
この記事のまとめです。
- 転職するには次の7つの方法がある→「転職サイト」「ハローワーク」「求人情報誌(求人広告)」「学校(母校)に相談」「園に直接連絡」「市区町村に問い合わせ」「友人、知人の紹介」
- それぞれ一長一短
- 一番使いやすいのは転職サイト
友人に「保育士の転職、どこで求人を探す?」と聞いたところ、一番多かったのがハローワークでした。
でも、ここまで書いたとおり、保育士の転職方法はかなりの数にのぼります。
そして一番使いやすいのは転職サイトになります。
多くの人はハローワークが一番だ!と思ってハローワークを使っているわけではなく、ハローワークしか知らないからハローワークを使っています。
転職サイトはしっかりとした企業がやっているため、非常に手厚いサービスをしていますし、求人内容もしっかりしたものになっています。
なんとなく知っているからという理由で安易にハローワークを選択せず、自分の将来のことまで考えて転職サイトを使ってみてはいかがですか?
この記事では、転職サイトについて詳しく説明しています。→保育士の転職サイトとは?2つのメリットと便利な使い方
転職サイトへの理解をしっかりと深めて、行動に移してみてください。
▼▼無料で使える転職サイトが気になるあなたはこちら▼▼