こんにちは、ほいくのおまもりです。
今回の相談者からのお悩みは、『一緒に組む後輩が自分のペースで保育をするため、クラスが落ち着かず困っています』というご相談。
回答者のほいくのおまもりは『「次年度に上がる前にお互いにこの一年の保育を振り返ろう」という理由で、年齢や発達、クラス運営について、資料を用いながら話し合いの場を持ってみてはいかがでしょうか』とアドバイス。
どうぞ、御覧ください。
保育士お悩み相談(LINE)
【年齢】30代
【保育士経験年数】12年
【相談文】
職場で今一緒にクラスを担任している後輩に悩んでいます。
その後輩はとにかく自分の保育に自信を持っている先生でこれまでも先輩と持ってきたのですが、自分のやり方を曲げずにきたようです。ただその保育が子供たちの姿を見て保育するのではなく、常に自分のペースで保育されていて、それもテンポや声かけが子供たちに合わず、クラスも全く落ち着きません。自分では気がついておらず、どんなに子供が落ちついていなくても自分はできていると思って進めているので、保育を変えたり工夫することもありませんでした。子供に対して、「怒られることばっかりせんと、ちょっとは私に褒められるようなことしてよ!」と怒鳴っている姿も見たり、かなり上から目線の指導です。それに泣いてしまった子供に対しては、無言でずっと抱っこしていたり、矛盾する対応も多いのです。
次年度のクラス決めになり、その先生が、「私がいないとAくんは、保育室にも入れない」と持ち上がりを希望しているようです。Aくんは加配対応児であり、その先生は今まで加配のクラスを持っていたこともあるのですが、なぜか加配対応児を引きつける姿があります。ただ、今までも加配対応児がその先生を好きでも、距離感がうまくない先生のため、加配対応児が落ち着かない状態になったり、言うことを聞かない姿になっていきました。Aくんも好きではあるのですが、その先生がいない時の方が、落ち着いていたりします。
クラスにおいてもその先生がリードでない時のほうが明らか落ち着いています。
またらその先生においては人間的にどうかと思う発言もとても多いのです。その先生がリードで落ち着かないのを、「パートの〇〇先生が子供たちに優しすぎて、しようと思っていることができない」と発言したり、その先生が持っていたクラスが次の年に、問題行動を起こす子が出てきて、落ち着かなかった年には「私が持てばよかった。」と言うことを、問題行動を起こす子供に悩みながらも真摯に対応していた先生の前で平気な顔をして言います。問題行動を起こしていた子は以前から問題を抱えており、その特性がより出やすい年齢によって現れたものだと理解していて、先生による問題ではないと思います。これからその先生にどう対応したらいいのか、自信をもっているのはいいが保育が全く成長しないことにどう気づかせてあげたらいいでしょうか?
こまりんさんのご相談文を読ませていただきました。
後輩が自分の保育に自信があり、やり方を曲げない性格とのことで、こまりんさんだけでなく、子ども達にもそのしわ寄せが来ているのではとお察しします。
当方もどのようにしたら良いのか一緒に考えていきたいと思っております。
お辛い中申し訳ありませんが、お時間を頂けたらと思います。
後輩はその場の状況や子どもに合わせた保育ではなく、自分のペースで進めるとのことで、クラスも落ち着かないのですね。
確かに子どもの姿をとらえた保育をしていないのであれば子ども達の心にも響かないでしょうし、自分のペースを貫いたままでは保育がその場の状況に合わず、雰囲気も雑然としてしまうのではと感じます。
後輩の対応にお困りの姿がひしひしと伝わってきます。
【一緒に組む後輩が自分のペースで保育をするため、クラスが落ち着かず困っています】とのご相談につきまして、当方の回答としましては、【「次年度に上がる前にお互いにこの一年の保育を振り返ろう」という理由で、年齢や発達、クラス運営について、資料を用いながら話し合いの場を持ってみてはいかがでしょうか】と考えます。
後輩は自分が受け持ったクラスを翌年他の先生が担当し、問題行動を起こす子どもの行動が目立つようになった年には「私が持てばよかった」と話していたとのことですので、自分の保育が「間違っていない」と思いたい、そして周りに思わせたいと感じるのかもしれませんね。
お話を拝見して当方が率直に感じたことは、「もしかしたら後輩は自信がないのかな?」という印象を持ちました。
自信があるように振る舞っていますが、本当のところは自信がないから自分のペースを崩さないのではとも推察します。
「自分のペースを崩さない」というのは、裏を返せば「自分のペースが崩れるとどう対応したら良いのか困るから」ではないかとも思います。
保育はイレギュラーの連続ですから、時には子どもやクラスの状況に合わせて対応を変える必要があるでしょう。
ですが、ペースを崩さないというのは、対応をその場に応じて変えることが苦手、もしくは対応を変えることで状況が変化することに不安があるのではと感じます。
子どもが後輩についていけない時には怒鳴るといった行為も、子ども達が自分の指示に合わせられないという焦りから感情的な言動に至るのかもしれません。
その後抱っこするというのは、後輩自身の中で「ちょっとやり過ぎてしまったな」と感じているからこそなのかもしれませんね。
加配対応児を引きつけやすいというのは、もしかしたら良くも悪くも「ペースを崩さない」ことが子どもにとってかえって付き合いやすさを感じているのかもしれません。
加配対応児といっても子どもの性格や姿は様々であり、勿論一括りにすることはできませんが、先の行動に不安を持ちやすい子どもにとっては、「ペースを崩さない」(予定を変えない)ことで過ごしやすいと感じるのかもしれません。
ただ、後輩は「距離感がうまくない」とのことで、結果的には落ち着かなくなるのかもしれませんね。
これらの状況をふまえて後輩にどのように対応したら良いのか、ということになりますが、おそらく直接的なアドバイスをしても聞き入れてもらえないのでは、という可能性があります。
現在は年度末という時期ですので、「この一年の保育を振り返り、次年度につながる保育を一緒に考えてみよう」と持ちかけてみてはいかがでしょうか。
ここでのポイントは、後輩だけに考えさせるのではなく、「こまりんさんも一緒に考える」という姿勢を見せることです。
子どもの年齢や発達に応じた対応はできたか、子どもに合わせた保育内容となっていたか、そして、次年度につなげるために最終的な保育目標を改めて確認してみてはと考えます。
その際にはただ二人で話し合うだけではなく、資料を参考にしながら話を進めると良いかもしれません。
保育所保育指針解説も参考になるかと思いますので、ご紹介いたしますね。
膨大な量となりますので、いくつか気になる部分を取り上げて話し合っても良いのではと感じます。
保育所保育指針解説|厚生労働省(リンク切れ)
少しでもお役に立てますことを強く願っております。
よろしければその後のお話を教えて頂けたら幸いです。
あまり理解できなかった後輩の姿も、本当はそうなのかもしれないと思い直しました。
参考にさせていただいて、年度末、後輩と保育を振り返ったり今後の保育につながる話をできる機会が作れたらなぁと思います。保育所保育指針もぜひ使おうと思いました。ありがとうございました!!
「何とかしてあげたい」というこまりんさんの思いが後輩に伝わると良いですね。
もし「気付いてほしい」という点が多いのでしたら、優先順位をつけて話し合っても良いかもしれません。
もしよろしかったらその後のお話を教えて下さいね。
後輩が大きく成長できる機会となりますように。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
「私も相談してみたい・・・」というあなたは↓↓↓
お悩み相談の説明ページ