3月後半生まれの子が集団行動についていけません【保育士お悩み相談|第109回】

2019年4月15日

こんにちは、ほいくのおまもりです。

今回の相談者からのお悩みは、『集団行動についていけない、低年齢の2歳児への対応に困っていますというご相談。

回答者のほいくのおまもりは『一つの方法として、個別に早めのタイミングで対応していくというのはいかがですか?』とアドバイス。

どうぞ、御覧ください。

保育士お悩み相談(LINE)

こまりん
相談です。
2歳児の担任をしています。
3月の後半生まれの月齢が1番低い男の子の話です。
その子は自分の身の回りの支度は出来るのですが時間がかかり過ぎてしまい活動に参加できない、遅れることが多々あります。例えば排泄を済ませてから園庭遊びの活動の場合、トイレで遊んだりしてしまい中々やるべき事をするまでに時間がかかったり、オムツやズボンの着脱も時間がかかります。周りの子と比べてしまうと15分遅れるなんてことはザラにあり、一つの活動が参加出来ないこともたくさんありました。自分でやるという気持ちが強いのですが、やるまでの気持ちが中々上がらずで色々な方法や言葉掛けを試したのですが効かず。保護者はその子に色々な経験をさせて欲しいと以前言っていました。それなら身支度などを全てやってしまった方がいいのか。4月から3歳児になり担任の数も減る中で、大人がやってあげてしまっていいのか。母親はまだまだ赤ちゃんと思っているみたいで困っています。その子にとって最善の方法が見つかりません。
ほいくのおまもり
おはようございます。
すでに色々と試されていらっしゃるとのことで、お困りの様子が伝わってきます。
当方でも効果的な方法はないか考えてみますね。
少しおまたせしますが、必ず返信いたしますのでご安心下さいね。
ほいくのおまもり
こんばんは。
お待たせしまして申し訳ありませんでした。
こまりんさんはじめ担任の先生方も様々な対応を試された、とのことですので、今回提案した方法ですでに試していらっしゃる内容があるかもしれません。
その際にはお許し頂けたらと思います。

男の子は3月後半生まれとのことですので、現在はまだ2歳ですね。
身の回りの支度は1人で出来るとのことですので、男の子も本当によく頑張っているなと思います。
こまりんさんや、他の担任の先生方がじっくり付き合い見守ってきた積み重ねもあるのだと思いますよ。

子供が小さいうちは、同じクラスの子供でも月齢によって出来ることや物事をこなせる時間に差が出ることもあるでしょう(もちろん、個々の性格によっても変わってくるかと思いますが)。
男の子の場合は「まもなく3歳」で、クラスの中には「もうすぐ4歳に」になる子もいるかと思います。
ということは約1年の年齢差があり、出来ることや興味の対象も当然違いが現れます。
また、集中力も月齢を重ねる分だけ持続時間が増えていくので、「まもなく3歳」ですと、着替えの最中に集中力が途切れ、目の前に落ちているブロックが気になったり、トイレの最中に壁の装飾や他の子が気になったり、ということもあるかもしれませんね。
手先もこれから器用になっていく時期でしょうから、今はまだ着脱で時間がかかってしまうということもあるかもしれません。

まもなく3歳にもなると、聞く力がずいぶんついてくるので、遊びに夢中になっていても他の音や声に注意を移せるようになってきます。
とはいえ、まだスムーズに切り替えることが難しく、時間がかかることもあるかと思います。

それをふまえていくつかの対応策を提案していきますね。

まずいちばん大切なのは名前を呼び、「こまりんさんの方に注意を向けてもらう」、ということです。
名前は呼ばれたけど注意が向いていない、ということもあるからです。
こまりんさんに注意が向いたら「これから外で遊びに行くから、トイレに行こうね」とトイレに誘うようにします。
名前を呼んでも注意が向いていない様子でしたら、軽く肩をぽんとたたいて身体に刺激を入れながら名前を呼んであげると反応するかと思います。
もし「あと5分で外遊びだよ」など、先の見通しが分かる様子でしたら伝えてあげても良いと思います。
もしピンときていない場合は混乱を避けるためにも直前で指示を出しても良いかもしれませんね。

全く別の方法にはなりますが、個別に早めのタイミングで対応していく、というのもあります(上記は皆と一緒に行動する場合の方法です)。
着替えやトイレでどれ位時間がかかるのかを予測し、その分だけ早めに先回りして行動に移しておけば、次の活動は他の子供達と同じタイミングで参加できるかもしれません。
例えば外遊びや次の活動をする際、他の子供達が着替えや排泄に行く前、できれば男の子の遊びが一段落した時点で個別に声をかけて誘ってみるのはいかがでしょうか。
この方法でしたら他の子供達はまだ遊んでいますから環境的にも落ち着いているでしょうし、他の子供達の着替えや排泄も同時に見るという混乱を避けることが出来るので、ゆとりをもって見守れるかもしれません。
次年度担任の数が少なくなっても対応がしやすくなるかもしれません。

また、「今遊んでいることが楽しい」ため、次の活動に興味を持っていない、ということもあるかもしれません。
男の子が早く次の活動をしたいと思えるよう(そのために着替えや排泄を早く済ませたいという気持ちになるように)、次の活動で男の子が喜びそうな具体的な内容を伝え、イメージを持ってもらうのも方法の一つです。
ここで気分が乗ってくれば着替えなどのスピードも上がるかもしれません。

着替えや排泄のスピードは疲れや眠気といった体調にも左右されるでしょうから、その時の男の子の様子を見ながらたまにはポイントを絞って手伝ってあげても良いかもしれません。
ただ、ここまで男の子本人の頑張りをはじめ、こまりんさん方も見守ってきたという経緯がありますので、全てを手伝ってしまうと今までの頑張りが報われなくなってしまうかな、という気がします。
ポイントで手伝ったとしても最後は男の子自身が行い「頑張ったね!」としっかり認めてあげると良いかな、と思います。

ご家庭には男の子が頑張っている様子を細やかに伝えるようにしていきます。
細やかに伝えていくことで保護者も「いつまでも赤ちゃん」ではなく、少しづつ子供の成長を感じるようになるかもしれません。
もしボタンがついていたりぴったりとしたズボン等、着脱に時間がかかるような服を着ることが多い場合は、男の子が頑張っている姿を知らせた上で、手持ちの服の中で着替えやすそうなものを用意してもらうなどの協力をお願いしても良いかもしれませんね。

思いつく限りの方法を提案させて頂きましたが、少しはお役に立てると嬉しいです。
すぐには効果が出ないかもしれませんが、少しずつでも良い方に向かえば良いなと思います。
その後の様子を是非教えて頂けたら嬉しいです。
頑張って下さいね。

こまりん
とっても素敵な回答ありがとうございます!
早速明日から試してみようと思います。
ほいくのおまもり
嬉しい返信をありがとうございます。
応援しております。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ほいくのおまもり

サイト管理人夫婦の夫の方。保育士を3年勤めた後、営業や経理、自営業など幅広い仕事をして社会人14年目。異色な人生経験を少しでも役立てたいと思いから、2016年4月にこのサイト立ち上げました。3児の父でミニマリストの読書好きです。好きな言葉はLess is more.

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