こんにちは、うしさんくまさん(保育士&社会人歴のべ24年)です。
今、保育士として働いている人も、今後、保育士として復職を考えている人も「保育士の今後、将来性ってどうなんだろう?」と気になりますね。この疑問に、自信をもって応えます。間違いなく保育士は狙い目のいい仕事になっていきます!その理由は?
素晴らしい仕事
まず、基本中の基本に立ち返ります。
保育士の仕事、多岐にわたりますよね。
私もやっていたからわかります。児童票とか面倒くさいし、月案だって面倒くさい。
ピアノが苦手だったので、ピアノの練習は面倒だし。製作も得意ではなかったです。
外遊びは得意だったので、それは嫌じゃなかったですけど(^^)
中でも、月案や児童票は持ち帰りでやってましたね。(児童票は原本持って帰れないので、下書きを家でやって、保育園で書き写す…)
きっとこの面倒さ、億劫さ、納得や共感してもらえると思います。
でも、でもですね。子どもと関わる時間って、やっぱり幸せじゃないですか?
保育士目指した人のほとんどは、「子どもが好き」って気持ちで保育士を志し、保育士になったんだと思うんです。
その他の仕事が多すぎて大変だし、その気持ちすらよくわからなくなるかもしれません。
でも、まずは、綺麗事の話をします。
子どもが好きなら、子どもと関わる仕事って最高の仕事ではないですか?
もちろん、そうはいえないほど他の業務が大変、その気持ちも痛いほどわかるんです。
でも、綺麗事の部分を忘れてしまったら、保育の魅力がなくなってしまうんです。
だから、改めて言います。子どもとの関わる時間は他の仕事を圧倒的に上回る魅力があるんだ!ということを。
実際、私は保育以外の仕事をしてきたからわかります。
保育士に勝る、幸せを感じられる仕事なんてほとんどないですよ。
男性であればまだ、大きな契約が取れた!とか、大きなプロジェクトが完結した!とか、そういう部分で喜びを感じることは多いかもしれないです。
でも、女性はあまりそういうところに価値観を置く人は少ないですよね。
だからこそ、子どもと関わる保育士の仕事の魅力を忘れてはいけないと思うんです。
もちろん、男性でも契約やプロジェクトで喜びを感じない人もいますし、女性でも喜びを感じる人はいます。
人それぞれなのは承知のうえですが、どちらかといえば、ということでお話しています。
(でも、給料が…業務が…ということについては、あとでしっかりと書いていきます)
今後の社会で強く求められる仕事
ちょっと前のフレーズになりますが、一億総活躍社会という言葉が話題になりました。
今まで働き手として考えられていなかった、主婦や高齢者にももっと活躍してもらおう!というこのフレーズ。
主婦が働きにでれば、その間、子どもを預かる担い手が必要になりますよね。
そのため、保育士が今、圧倒的に必要とされ、不足しています。
都心部ではその傾向が特に顕著です。
- 東京都:8,466名
- 千葉県:1,460名
- 埼玉県:1,024名
- 神奈川県:497名
これはいずれも、平成28年4月1日時点での待機児童数。それぞれの都道府県のHPから引用しています。
そして合計すればわかるように、1都3県(東京、千葉、埼玉、神奈川)だけで、1万人を超える待機児童がいるわけです。
そして行政もこの状況に黙って指を加えているわけではないです。
積極的に保育園の定員を増やしたり、保育園を新設したり、幼稚園へ延長保育の拡充を要請したりしています。
そしてこの流れは今後も強まるでしょう。
そもそも、一億総活躍社会という建前の前から、専業主婦は減り、共働き家庭は増えていました。
これはそもそも旦那さんの収入が少なくなってきたのが大きな要因。
サラリーマンの平均年収はドンドン下がっています。
ここでは細かい数字までは出しませんが、収入がさがってくれば、夫婦で働かなければ立ち行かなくなる。というのは当然の話し。
保育士の仕事は、今後も高いニーズ、強いニーズがある仕事なんです。
AIの時代にも絶対に残る仕事
AIという言葉をニュースなどで聞いたことがありますか?
AIとは人工知能のこと。
今後はこのAI、人工知能が大きなキーワードになります。
2016年3月には、囲碁のトッププロがAlphaGoという人工知能に負けたことが大きな話題になりました。
いずれ囲碁のプロが人工知能に負けるだろうとは言われていましたが、それは10年後、20年後といった遠い未来だと思われていました。
それが2016年という時期だったことで、驚きが走ったのです。
最近の人工知能に関する話題で、特に生活がありそうなのは自動運転(自動車)ですね。
これも高度な人工知能が発達していくことで、運転そのものを自動でやってくれるようになるというもの。
運転嫌いの私としては(笑)ありがたい技術です。
だからなんなの?と思ったかもしれませんが、ここからが本題です。
自動運転の話が出てきましたが、もし、これが完全に実現したら、めちゃくちゃに困る人がいます。
タクシーの運転手さんです。タクシーの運転手さんは、そのほとんどが失業することになるでしょう。
残るとしたら、身体が不自由で、自動運転車に乗ることすら困難な人をサポートする人。
どちらかといえば、介護職員のような仕事ですが、こういう仕事は自動運転タクシーにも残ると思います。
いずれにしろ、自動運転でタクシーの運転手さんは失業するわけです。
そして、自動運転に限らず、今後10〜20年で多くの仕事がなくなるといわれています(統計によっては、半分もの仕事がなくなる!)。
AIが人間の仕事を奪うと言われる所以です。
では、保育士は?というと、わかりますね。
保育士の仕事は、AIに奪われるような仕事ではありません。
むしろ、AIに代替えが出来ない仕事ということで、その重要度は今以上に高まると考えられます。
安心して、これからも保育士を続けることができる。
AIに取って代わられる恐怖を感じない、こういう仕事は実は少ないです。
給与の問題
そうはいっても「安い給料じゃどうにもならないよ!」という嘆きもわかります。
その嘆き、給料に対する問題を見ていきましょう。
補助金
保育士の給与の安さ。これは本当に問題です。
そして今の状況は社会全体として「保育士の給与の安さは問題だよね!」という風潮があります。
実はこれはいいことなんです。
風潮があることで、政府も積極的に補助金を出すなどして、待遇改善に力を入れるようにしています。
例えば、こんなニュース→保育士賃上げに補助金 民間事業者に50万円:日本経済新聞
これなんか、誰も保育士の給与について問題にしていなかったら、表に出てこないニュースです。
そもそも、補助金を出そうという話を誰もしないでしょう。
それがこうやって表に出てきている。これは確実に今後も「保育士の状況改善に力を入れよう!」という大きな流れになります。
保育士自身が待遇改善を願っています。
また、保育を受けたい保護者も保育園を増やして欲しい=保育士を増やして欲しい=給料が安くて働けないのなら、上げてあげて欲しい。そう思っています。
補助金を出そうという話は、今後も繰り返し出てくるでしょうし、その度に保育士の状況は改善されることが期待されます。
規制緩和
もう一つは、規制緩和です。
今では株式会社でも保育園を設立できるようになりましたが、まだまだ規制が厳しいです。
真横に広い公園があるのに、保育園内に敷地がないといけないとか。
そうなると、数少ない今ある保育園が美味しい思いをする(儲かる)という構造です。
確かに、子どもの育ちには外遊びも大切ですから、園庭はあるに越したことはありません。
でも、必ず園の敷地内に園庭がなくてはいけないのか?
そういうところを丁寧に見直していけば、もっともっと保育園は増やせるでしょう。
そうやって保育園が増えていけば、保育園同士が積極的に良い保育士を確保するために、給料をしっかりと出すようになっていきます。
企業内保育園
保育業界で一つ、大きな話題に会った保育園があります。
ワークスアプリケーションズ、自社運営の企業内託児スペース「WithKids」開設決定(リンク切れ)
ワークスアプリケーションズというシステム会社の企業内保育園(託児スペース)です。
何が話題になったか?その給料の高さです。
月給30万円を保育士に出す!として、話題になりました。
しっかりとした人材を確保したいと考えている会社は「子どもが保育園に入れませんでした、だから辞めます」という状況は絶対に避けたい。
かといって、どこも保育士不足で困っている。
だったら、会社の中に作ってしまえ!というわけです。
そして企業内保育園の質があまりに低かったら?子ども預けませんよね?
だからこそ、しっかりと給料を出して、保育士についてもいい人材を集めたい!と考えているわけです。
こういう流れは今後も増えます。
転職で給料は上がる
- 補助金
- 規制緩和
- 企業内保育園
いずれにしろ、給料があがる要因は沢山ありますし、今すぐに上がらなくても、今後はその恩恵を受けられるようになるでしょう。
かといって、今働いている職場で、来月から給料あげるよ!とはなりにくいです。
それはケチっているというよりも、今までの今までの給料で、しっかりとした根拠(給与規定)があるから。
一時的に補助金出たらから、みんなに配っちゃえ!なんていうのは組織としてはちょっと心配ですよね。
だからなかなか給料が上がらないんです。
ではどうすればいいか?
転職すれば良いんです。
特に新設園なんかだと、給与規定なんかも1から作っているので、現状に即したものになっています。
また、新設でなくとも、転職することで「今までいくらもらっていたけど、経験があるからこれくらいは欲しい」という相談にのってもらえることもあります。
例えば、今いる園は10年以上のベテランばかりだと、あなたが8年目だった場合、ベテラン扱いはされませんよね。
だから特別、あなたに高い給料を払ってでも残って欲しいとは、思わないかもしれません。
でも、別の保育園でたまたまベテランが抜けてしまい、みんな3年目という状況。
そこに8年目のあなたが来たら「よく来てくれた!給料は弾むよ!」ということになるわけです。
ここでは経験年数の話をしましたが、年数に限りません。
ピアノが出来るとか、製作活動が得意とか、外遊びができるとか、男性であるとか。
今の保育園では当たり前だと思われていることが、他の保育園では重宝されて、給料が高くなることは珍しくないんです。
だから転職は給料が上がる、給料を上げるチャンスなんです。
まとめ
- 保育士の仕事は子どもと関われる最高の仕事
- 今後の社会で強く求められる仕事
- 一億総活躍社会で主婦も働きに出る
- 平均年収の低下で共働き家庭が増える
- AIが多くの仕事を奪うことになる
- しかし保育士の仕事はAIに奪われることはない
- 社会の要望に応じて、保育に対する補助金はますます増える
- 規制緩和を通して、給料が上がるチャンスがある
- 人材確保のために企業が保育園を作るケースも増える
- 転職すると給料が上げる
- 今持っているスキルが、転職するだけで高く評価されることがある
保育士の現状、保育士の今後の話をすると、ネガティブな話が多いです。
その分、不安になることも多いかもしれません。
気持ちはわかりますが、ネガティブな話題が多いということは、それだけ注目されているということ。
そしてネガティブな話題が出てくるということは、それを改善しようとする力が働くということです。
何より、給料の安さや業務の大変さを除けば、保育士の仕事は子どもと関われる素晴らしい仕事です。
その給料の安さは今後改善されることが期待されますし、AIの発達によって無駄な書類業務は軽減することが考えられます。
保育士の仕事の今後、未来、将来性は非常に、非常に明るいんです。
ネガティブな話題、ニュースに惑わされず、自信をもって保育士の仕事を楽しんでもらいたいです。
もし、今の職場は全然そんなことを感じられない…。というのなら。
まずは実情を知ってみるために、キャリアコンサルタントに相談だけしてみるのもいいかもしれませんよ。
検討中、情報収集だけの登録もOKとの記載があります。