園で言葉を発しない年中児にどう接していくべき?【第488回|保育士お悩み相談】

2020年7月21日

こんにちは、ほいくのおまもりです。

今回の相談者からのお悩みは、『クラスに言葉を発しない子どもがいますが、どのように接したら良いでしょうか』というご相談。

回答者のほいくのおまもりは『無理に言葉を引き出そうとせず、長いスパンであたたかく見守ってみてはと考えます』とアドバイス。

どうぞ、御覧ください。

保育士お悩み相談(LINE)

こまりん
【性別】女性
【年齢】20代
【保育士経験年数】4年目
【相談文】
クラスに言葉を全く発しない子がいます。次年長ですが年少から喋べりません。お家では沢山話すようで保育園のこともよく家族にお話しするそうです。又お友達とは言葉は発さないものの笑顔で過ごせるようになりました。しかし保育者や大人と目が合うと真顔になってしまうのでチラチラと彼女の様子を見守っています。どのように接してあげるのが正しいのでしょうか。少しでもその子の力になりたいです。
追記、発達に遅れがあるような子ではありません。
ほいくのおまもり
こんばんは。

こまりんさんのご相談文を読ませていただきました。

お話を拝見し、どのように対応しようかと悩むお気持ちがよく分かります。
少しでもお役に立てるよう、一緒に回答を考えたいと思っております。

お辛い中申し訳ありませんが、お時間を頂けたらと思います。

ほいくのおまもり
こんばんは。

お待たせいたしました。

クラスで言葉を発しない子ども(仮にAちゃんとさせていただきますね)がいるのですね。
家庭では沢山話すとのことですので、Aちゃんにとって園で話すことは何かしらの抵抗や不安を感じているのかもしれませんね。

【クラスに言葉を発しない子どもがいますが、どのように接したら良いでしょうか】とのご相談につきまして、当方の回答としましては【無理に言葉を引き出そうとせず、長いスパンであたたかく見守ってみてはと考えます】。

先にも書きましたとおり、Aちゃんは話したくない何かしらの理由(抵抗感や不安など)があるのではと推察します。
無理に「話してごらん」と言葉を引き出そうとすると、ますます言い出しづらくなるのではと思うのです。
ですから無理に言わせようとはせず、Aちゃんが話したくなるその時まで長い目でゆっくりと見守ってみてはと感じます。
保育園のことを家族に話しており、友達との関わりについても笑顔で過ごせるようになったとのことですので、Aちゃんにとっては保育園は楽しい場所であり、人と関わる楽しさを段々と見つけることができるようになってきたのかもしれません。
引き続き楽しいと感じる雰囲気作りに取り組んでいくと良いですね。

それでは具体的にどのように関わったら良いのかということになりますが、目があったらやさしく微笑み、安心感と親しみをもってもらえるよう配慮してみてはと思います。
こまりんさんからAちゃんに話をする場面もあるでしょう。
話しかける際には普段どおりで意識しないように努めつつも、口調は穏やかにし、声の大きさを落としてみると良いかもしれません(声が大きいことでAちゃんが身構えるということもあるかもしれませんから)。
イエス・ノーを尋ねる場面では首を振って教えてもらうようにしたり、選択するものでは希望するものを指差しで教えてもらうのも良いかもしれません。
Aちゃんから反応がかえってきた時には、是非しっかりと認めてあげて下さい。

また、お手紙を書いても良いでしょう。
字が読めないのであれば絵を書いても良いでしょうし、字が読めるのであれば、文字で書いても良いですね。
他の子ども達が気になるようでしたら、連絡帳に書くのも方法の一つかもしれません。

劇あそび等、役や係を決める際には事前に上記のような方法で尋ねておくと良いかもしれません。
みんなの前で「Aちゃんはどれがいい?」と尋ねることは、現段階ではハードルが高いと感じます。

Aちゃんとの距離が縮まったと感じた際には、廊下や別の部屋など、他の子どもの視線が気にならないように、二人だけで話せる「ひみつの部屋」を用意しても良いかもしれません(その間、他の子ども達への配慮が必要となります)。
小声でも、一言でも話をした際には「話をしてくれてありがとう」とその姿を認めつつも、「すごい!しゃべったね!」と大げさに取り上げないようにすると良いでしょう。
Aちゃんが話したことを意識し、再び言葉を発しなくなる可能性もあるからです。

また、保護者にはその都度園での様子を伝え(言葉を発しないことだけを伝えるのではなく、遊びや生活等、Aちゃんが園生活を楽しんでいる様子についても)、信頼関係を深めていただけたらと思います。
保護者がこまりんさんを信頼することで、Aちゃんに園やこまりんさんのことを好意的に話すようになるでしょうし、Aちゃんもこまりんさんに安心感を持つようになるのではと感じます。

そして、いずれ進級し、担任が変わる際には、しっかりと引き継ぎをしていただけたらと思います(進学の際も同様です)。
どのような方法が有効であったのか、どのようなプロセスで関係を築いていったか記録を取り、引き継ぎの際の資料としていただけたらと感じます。

少しでもお役に立てますように。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ほいくのおまもり

サイト管理人夫婦の夫の方。保育士を3年勤めた後、営業や経理、自営業など幅広い仕事をして社会人14年目。異色な人生経験を少しでも役立てたいと思いから、2016年4月にこのサイト立ち上げました。3児の父でミニマリストの読書好きです。好きな言葉はLess is more.

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