こんにちは、ほいくのおまもりです。
今回の相談者からのお悩みは、『勤務先の園での状況は一般的なものなのか教えてほしいです』というご相談。
回答者のほいくのおまもりは『総じて『子どもに寄り添った保育』とは言えないのではないかと考えられます』とアドバイス。
どうぞ、御覧ください。
保育士お悩み相談(LINE)
【年齢】30代
【保育士経験年数】6年
【相談文】
現在保育園にて年中児を担当しています。この4月に保育士に復帰しました。ですが、園の内情はひどく、園の教育方針や軸がしっかりしていないため、保育士も子供も混乱しながら保育している状態で、こちらがマニュアルとか決まり事等ないか聞いても「先生たちのやりたいようにやってくれて構わない」と言われたのでやっていると「それは違うから直して」と言われるなど、いちいち嫌味を言われる状態です。
教頭先生はこの現状を変えたくて、幅広い知見をもった私たちを雇ったようですが、あまりに嫌がらせや園の方針が分からずたった一ヵ月で参っています。
ちなみに私が今までいた環境は、学生時代も部活が厳しかったし、幼稚園も地域一厳しいけど、先輩たちはしっかりしていて尊敬できる人がいる環境にいました。かなりいろんな場で鍛えられたのでメンタルは相当強い方ですが、あまりにこの職場の環境や人が酷くて参っています。人は何とかするしかないのですが、問題は子どもたちの環境です。下記は一般的か見解を教えて欲しいです。
・手洗いをしない
・トイレはスリッパに履き替えず、上靴のまま。なのに保育室でおもちゃで遊ぶ時は床でシートも敷かず遊ぶ。また保育士がおもちゃをばらまく。
・保護者が迎えに来た時におもちゃを片付けさせない
・話を聞く姿勢になっていないのに保育士が話を始める
・子どもを強くひっぱる、または強く叱りつける
・年中児であるのでに話が聞けない、座っていられない、片付けの時には「トイレ」に逃げてやらない子ばかり(改善させました)
・昼食時は箸で遊ぶ、人に向けて箸を突く、体を横向けて食べる(改善させました)
・一番驚いたのは初日に「このクラスは今までで一番ひどくて、前の先生も叱りつけていたから、先生も叱ってください。」と言われたことです。
以上です。よろしくお願いいたします。
こまりんさんのご相談文を読ませていただきました。
いくつか事例を教えて下さいましたが、確かにこまりんさんが悩むお気持ちがとてもよく分かります。
改めて考えたうえでお答えしたいと思います。
お辛い中申し訳ありませんが、お時間を頂けたらと思います。
お待たせいたしました。
過去には厳しい環境にいらっしゃり、メンタルが強いこまりんさんでも、園での状況は参ってしまうほどなのですね。
【勤務先の園での状況は一般的なものなのか教えてほしいです】とのご相談につきまして、当方の回答としましては【総じて『子どもに寄り添った保育』とは言えないのではないかと考えられます】。
多くの園にヒアリングをしたわけではございませんので、あくまでも当方の経験に基づき回答をしたいと思います。
伺った質問に一つずつ回答いたしますね。
・手洗いをしない
外から帰った時、トイレに行った時、食事に行った時など、手洗いは健康な生活を送る上でも大切です。
感染症予防の点でも、手洗いの重要性はメディアや新聞などでも取り上げられていますね。
先日小学生新聞でも紹介されていました。
下記は厚生労働省による感染症対策の資料となります。
・トイレはスリッパに履き替えず、上靴のまま。なのに保育室でおもちゃで遊ぶ時は床でシートも敷かず遊ぶ。また保育士がおもちゃをばらまく。
上靴のままトイレに入るというという園は、割合的には分かりませんが存在するのではと考えます(ちなみに当方はこのような園で勤務しました)。
「おもちゃをばらまく」のはいかがなものかと思います。
大人も使いたいものを目の前でばらまかれたら不快な思いをしますね。
「子どもだから」何でもして良いわけではありません。
また、子どもも保育士の真似をしておもちゃをばらまくなど、物を大切に扱わなくなるおそれもあるでしょう。
・保護者が迎えに来た時におもちゃを片付けさせない
「使ったものは片付ける」のは集団生活を送る上で大切なことと考えます。
また、おもちゃを広げたままだとうっかり踏んだりした際に怪我に至るおそれもありますね。
・話を聞く姿勢になっていないのに保育士が話を始める
落ち着かない状況で話しても、子ども達がどれだけ聞き、理解できるのかが疑問です。
「聞いていなかったから分からない」ために、同じ話を何度もしなければならないかもしれません。
・子どもを強くひっぱる、または強く叱りつける
子どもを強くひっぱることは怪我につながるおそれもあります。
また、強くひっぱるのではなく、子どもの意識が保育士に向くように働きかける必要があるでしょう。
命や怪我・事故につながる時には、子どもの安全を守るためにも厳しく伝えなければならない場面もあるかもしれません。
ただ、そうでなければ「強く叱りつけないと聞いてくれない」保育スキルを見直す必要があるでしょう。
・年中児であるのでに話が聞けない、座っていられない、片付けの時には「トイレ」に逃げてやらない子ばかり(改善させました)
こまりんさんの対応で改善され、良かったと感じます。
判断は間違っていないと思いますよ。
・昼食時は箸で遊ぶ、人に向けて箸を突く、体を横向けて食べる(改善させました)
食事のマナーの上でも、怪我につながる上でもどれもしてはいけない行為です。
・一番驚いたのは初日に「このクラスは今までで一番ひどくて、前の先生も叱りつけていたから、先生も叱ってください。」と言われたことです。
「子どもを強くひっぱる」の項目でもお伝えしましたが、「叱りつけないと聞いてくれない」原因と保育スキルを見直す必要があるでしょう。
本来ならば叱らなくとも普段話すような言葉でも子ども達には充分に伝わります。
子ども達の心に届くような伝え方をしているのか、疑問に感じます。
園が「子ども達のための保育」をしているのか、そのためには園全体で「園の教育方針や軸」を確認し合う必要があるのではと感じます。
保育の方向性が定まらないために保育に迷いが生まれ、子どもにしわ寄せがきてしまうのは可愛そうなことだと思います。
少しでも解決のきっかけになれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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