資格取得の学費を思うと保育士に戻ろうかと悩みます【保育士お悩み相談|第295回】

2019年10月7日

こんにちは、ほいくのおまもりです。

今回の相談者からのお悩みは、『親に資格取得の支援をしてもらったこともあり、保育士への復職も考えていますが、出来るかどうか不安です』というご相談。

回答者のほいくのおまもりは『まずはこまりんさんご自身が本当に「保育士」をやりたいのかを考えてみてはいかがでしょうか』とアドバイス。

どうぞ、御覧ください。

保育士お悩み相談(LINE)

こまりん
【性別】女性
【年齢】20代
【保育士経験年数】1年2ヶ月 早期退職2ヶ月 1年株式会社
【相談文】
保育経験がないのですが、資格を学校に出てとらせてもらったので、またやりたいと思うようになりました。しかし、全然保育をやっていないのでほんとにできるかふあんです。
なぜ戻りたいのかというと、子供達と関わる楽しさを感じないで辞めましたし、親に払ってもらって資格を取ったからです。また、なんか気持ち的にちゃんと先生をやらないで人生を生きていいのかとも思ってしまいます。
やりたいという気持ちもあり、ですが、やれるかすごい不安で受けていても落ちそうなことばかり考えて逃げそうな自分も嫌になります。
ほいくのおまもり
こんばんは。

ご相談内容、拝見いたしました。 

一点お伺いさせて頂きたく思います。
ご相談文には「保育経験がない」とのことですが、保育士経験年数は1年2ヶ月、2ヶ月となっていますね(また、株式会社1年となっておりますが、こちらも保育士としての経験になりますでしょうか)。
未経験ではないけれど、保育スキルが浅いという意味で受け取ってもよろしいでしょうか。
保育経験が全くないのと多少あるのとでは回答も少々変わってくるかと考えておりますので、もしよろしければ教えて頂きたく思います。

ただいま多くのご相談を受けておりますため、お辛い中申し訳ありませんが、お時間を頂けたらと思います。

こまりん
読んでいただきまして、ありがとうございます。

経験は多少あります。全くないわけではないです。説明不足ですいません。
どちらも保育士をしていました(1年2ヶ月)。

すいません、経験はありますが浅すぎるので心配しています。なので心配から不安を感じています。保育補助をしようか迷いましたが、自分は全然試してないのに担任にならなくていいのかと思っています。子供と向き合うことから逃げているようで、できないことが多すぎてそこからも逃げそうで、その逃げそうな自分と立ち向かうことに不安を感じているのかもしれないです。

こまりん
心なしかできるかもと思っても、ほんとにできるかなと、できるできないで気持ちが揺れ動いています。
やると決めたからにはやるという覚悟までなく、できないのかと思ったり気持ちが定まらないのも嫌です。
ほいくのおまもり
早々の返信をありがとうございます。

保育士経験はあるものの、経験の浅さに心配していらっしゃるのですね。
また、こまりんさんのお気持ちを沢山話して下さいましてありがとうございます。
「保育をしたいけれど出来るのか」という不安がひしひしと伝わってきました。
少しでもお悩みに寄り添えるよう、返信を考えたいと思います。

それではもう少しだけお待ち頂けたらと思います。

こまりん
保護者のことがたまに許せないんです、保育園に預けることが普通みたいな、各家庭で色々あるんだなと思うのですが、保育園に預けなくてもいい保護者もいます。預けられない保護者は自分の子供を自分でみて、自分は仕事をしたいけど我慢しているといいます。その考え方もわからないんです。ほしくて、育てたくて産んだはずの子供が預けられることや、働く女性が偉いみたいな感じなのを感じてしまうんです。ときに、自分は何やってんだろうとも勤めてる時思いました。
私の母は私を保育園に預けられなくて働きたかったと言っています。今の保護者は預けられることを悔しがっています。

どうしても保育園自体をいいように思えてない自分もいるみたいなんです。

たしかに経験が浅く不安です、しかし、保育園の仕組みを考えるとなんでなんだろって疑問に思うんです。

保育士ってなんなんですか、頑張っても評価は少ないし、いじめはあるし、保護者は子供を預けて当たり前のような顔をするし、マイナスなことばかりしか見えないのも嫌になってます。

お忙しい中読んでいただきありがとうございます。

ほいくのおまもり
保育経験に対する不安だけでなく、保育園そのもののイメージ(保護者に対するイメージ)、保育士そのもののイメージに対する不安が重なり、お悩みがより大きくなってしまっているのかもしれませんね。

追記も含めて返答を考えたいと思いますので、もう少々お待ち下さいね。

こまりん
そうですね、
愚痴みたいになってしまっていて本当に申し訳ありません。

自分の変な固定観念みたいなのが邪魔をしてます。保育士はほんとならばとても尊い仕事で、軽視されないはずと思っています。それを自分で受け止めて認められてないのかなとも思います。
1年しかしてませんが、ほんとはすごいことをしていたと自分を褒めてます。それが保育士になってるとなかなかできなくて、変にストイックになって自分を追い詰めて、周りと比較してしまってました。
ありがとうございます。

こまりん
派遣で事務を探しても受かりませんし、職歴もズタボロで、やっぱちゃんと保育やらないとダメですよね。
中途半端に辞めてるからどこも取ってくれないんだなと思ってます。
自分の保育ができなすぎて、周りからどう思われるか怖いんだとおもいます。
保育ってなんですか?
こまりん
私は周りのことばかり気にして、子供と真剣に向き合ってなかったんです。と思いました。

自分ばかり考えて真剣にしてませんでした。やり直すのにまだ遅くないでしょうか?

保育実技がネックで、今までのことは活かせるかわかりませんが、できないことを周りに思われたりするのが嫌なのかもしれません。
嫌といいますか、
周りに見られてるんじゃないか、なんか思われてるんじゃないかって思ってしまうんです。

保育ができるようになるまでをどう乗り越えていいかわからないのも不安です。

ほいくのおまもり
こんばんは。

お待たせしまして申し訳ありませんでした。

保育経験はあるものの、経験が浅いため、復職を考えるにあたり不安になっていらっしゃるのですね。

【親に資格取得の支援をしてもらったこともあり、保育士への復職も考えていますが、出来るかどうか不安です】とのご相談につきまして、【まずはこまりんさんご自身が本当に「保育士」をやりたいのかを考えてみてはいかがでしょうか】と考えます。

上記以外のお悩みの他にも先の返信でお伝えしたとおり、保育園に対するイメージ、保育士そのものへのイメージに対しての不安もお持ちのご様子ですので、一つ一つ一緒に考えていきたいと思っております。
そのため回答が少々長くなりますことをお許し下さい。

まずは「保育士をやりたいと思うようになりました。しかし、全然保育をやっていないのでほんとに出来るか不安です」というお悩みからお答えしたいと思います。

「子供達と関わる楽しさを感じないで辞めた」とのことですので、以前お勤めされていた際には子供達と関わる楽しさを感じることが出来ず、保育士としての充実感が充分に得られなかったのではないかとお見受けします。
追記で頂いたお話の中に「(保育士は)いじめはあるし」とありましたので、もしかしたら職場の人間関係などのストレスで子供の保育まで気を回すことが出来なかった、ということも背景にあるのではと感じましたが、いかがでしょうか。

保育の経験が浅いことで不安を抱えていらっしゃるのであれば、実際に保育をすることで徐々に経験が培われていくでしょうから、必要以上に不安に感じなくても良いのではと考えます。
着実に経験を積むためには、困ったり分からないことはその都度先輩や上司に確認することで解消し、不安をためないようにしていくことも重要です。
またご自身でピアノ、絵本の読み聞かせ、手遊び、場合によっては主活動の流れについても事前に練習をしておくことで自信を持って保育に望むことが出来るのではと考えます。

「担任」も「保育補助」も「子供の保育をする」という点では同じです。
担任はクラス運営がスムーズに進むよう、主となり動くことが必要になりますし、保育補助はクラス運営がスムーズに進むよう、担任と連携をしながら保育をサポートすることが求められます。
それぞれの役割の目的、求められる業務が違うため、「担任」「保育補助」はどちらの業務が易しいか・難しいか、また、どちらが立場的に上かという上下関係もないのではと感じます。
ただ、人によっては「主となって動くよりもサポートする業務の方が合うかも」という性格的な相性はあるかもしれません。
復職するにあたり「なんとしてでも担任をやらなければ」といきなり絞り込むのではなく、こまりんさんの相性的に「担任」と「保育補助」のどちらがやりやすいかということを考慮してから絞り込んでも良いかもしれませんね。

保育園を応募しても「落ちるのではないか」と心配されていらっしゃいますね。
現在保育業界は慢性的な人手不足の状態ですので、いつまでも保育園が決まらないということはないのではと考えております。
まずは情報収集をして、こまりんさんが働きたいと思える保育園を探すことが大切なのではと感じます。

こまりんさんが保育士復職を検討されていらっしゃるもう一つの理由として「親に払ってもらって資格を取ったから」と考えていらっしゃるのですね。
ただ、それに縛られてしまいますと、こまりんさんが保育士を「本当にやりたいこと」なのかを見失ってしまうかもしれません。
まずは「こまりんさんがどうされたいのか」を第一に考え、もし「保育士」が本当にやりたいことではないと感じたのでしたら、こまりんさんがやりたい職業を選択されてみてはいかがでしょうか。
親御さんへの感謝は勿論大切ですが、こまりんさんの人生なのですから、こまりんさんがやりたいと思ったことに挑戦してみれば良いのではと思いますよ。
また、保育士資格を生かせる仕事は「保育園・こども園の保育士」という職業だけではありません。
下記の記事は当サイトのものですが、保育園以外の仕事と種類について記載しております。
よろしかったら参考になさってみて下さいね。

保育士の資格を活かした保育園以外の仕事の種類と魅力|ベビーシッター、病児保育、学童保育など全16種類

次に「保育園に対するイメージ」(または保護者のイメージ)、「保育士のイメージ」についてお答えしたいと思います。

保育所保育指針解説の「1 保育所保育に関する基本原則」の中の「(1)保育所の役割」、(ウ)の項目に「育児についての見聞や経験が乏しい人が増えている一方で、身近に相談相手がなく、子育て家庭が孤立しがちとなっている状況がある中で、安心・安全で、親子を温かく受け入れてくれる施設として、保育所の役割はますます期待されている。さらにまた、保育所の子育て支援は、児童虐待防止の観点からも、重要なものと位置付けられている。」とあります。

保育所保育指針解説|厚生労働省(リンク切れ)

確かに一見すると「預けなくても良いのでは」と思えるような家庭(保護者)もいるかもしれません。
一方で、ピークは過ぎましたが働きたいのに保育園に入れない保護者もまだいることは事実です。
ほとんどの保護者は子供が欲しくて産んだのでしょうし、かわいい我が子をなぜ預けてまで働くのか、という理由は保護者それぞれ違うのではと考えます。
ただ、家庭が経済的に少しでも余裕があれば、その分子供が望む事をしてあげたいと考える保護者もいるでしょうし、いくらかわいい我が子とはいえ四六時中一緒に過ごすことで時にはストレスに感じる保護者もいるでしょう。
育児に自信がなく、保育園で「保育士」というプロからアドバイスをもらうことで安心出来る保護者もいるでしょう。
保護者それぞれが保育園に預けたい理由があり、保育園は必要なものだと考えているのではないでしょうか。
確かに「預けて当たり前」という保護者もいるかもしれませんが、一方で「預けて良かった」と気持ちが楽になる保護者もいます。
ですから保育士は、子供だけではなく、保護者を含む子供を取り巻く環境にも寄り添い配慮をしていく必要があるのではと感じております。

こまりんさんがおっしゃるとおり、「保育士はとても尊い仕事で、軽視されないはず」というのはごもっともだと思いますよ。
実際に勤めていると日々の業務でなかなかそのように味わう時間もないでしょうから、保育の仕事から離れてみて改めて感じることもあるかもしれません。
今は保育士不足が社会的な問題にもなっておりますので、まだまだ課題はあるものの、過去に比べると世間的な保育士の評価は上がってきているのではないかと感じております。
とはいうものの、周りの評価に流されず、ご自身が保育士という職業に誇りを持って職務にあたることが出来るかということが一番大切なのでは、と考えます。

追記も拝見しましたが、派遣の事務であっても、保育士であっても「こまりんさんがやりたい仕事なのか」を考えてみてはいかがでしょうか。
保育に関していえば「保護者から子供の命をお預かりし、(多少の小さな怪我は致し方ないとしても)登園してきた状態でお返しする」という「覚悟」が持てるか、ということになります。
これは周りの評価によって影響されるものではなく、こまりんさんが子供と向き合うことが出来るか、ということが鍵となるのではと思います。
先にもお伝えしましたが、保育スキルは努力次第で後からいくらでも身につけることが可能です。
ただ、子供と向き合うことが出来るか、こればかりはご自身のお気持ち次第なのではと思います。
多少時間はかかっても、納得のいくよう、じっくり考えてみても良いかもしれませんね。

もしかしたら悩んでいらっしゃること全てを拾いきることが出来なかったかもしれません。
もし不安が残るようでしたらいつでもお話にいらして下さいね。

こまりん
ご返信ありがとうございます。
また、私の文章を読んでいただきまして、ありがとうございます。

少し落ち着きました。
保育士をまたやりたいというのは嘘なのかもしれないです。
やりたい気持ちにはなれてないです。やりたかったら既にやってるんだろうなって思いました。ずっと悩んでたのはどうしたら保育士にならなくてもいいのかだったかもしれないです。
保育士を嫌っているのではなく、わたしには合わないと思ってしまうんです。こんなに業務があって、考えることがいっぱいで行動に移せないんです。
そもそも保育士になろうと思ったのも資格があるだけで、周りのようにピアノが好きで子供が好きでってないんです。
あるようにしようと思ってましたが、無いんです。
保育士をほんとにやりたいかはわからないし、恐らくやりたくないです。
やったらまた辞めそうなんです。
焦らずにもう少し自分と向き合ってみます。

本当にありがとうございます。保育関係の仕事も載せてもらいありがとうございます。活用させていただきます。

ほいくのおまもり
早々の返信をありがとうございます。

少し落ち着いたとのことで、当方も安心いたしました。

保育士資格をお持ちだからといって、「何としてでも使わなければ」ということはありません。
取得の過程で保育という職業に違和感を感じることもあるでしょうし、「今は働きたくない」と思うのでしたら、もちろんそれでも良いのではと思いますよ。
こまりんさんの人生はまだまだ長いのですから、もしかしたらこの先「心からやりたい」と思う時が来るかもしれません。
その時が来るまで寝かせておいても良いのではないかと思いますよ。
今すぐ結論を出さなくとも長い目で考えてみると良いかもしれませんね。

こまりんさんが納得のいく答えが見つかりますように。

こまりん
子供もと向き合えてない自分がいたので、乗り越えないといけないと思ってるんです。
保育士として努力できたかというとできてませんでした、また、周りのことばかりで親のことばかり気にして子供のことを見れてないのが悔しいんです。またやり直しても大丈夫でしょうか?

メッセージほんとにありがとうございます。
保育はなんかすごいことをしないといけないのかなとか、周りがすごいことやってるからわたしもやらないととか、保育ってなんかすごいことをやらないとと感じていました。完璧に勉強不足と思い込みでした。

ほいくのおまもり
こんばんは。
こまりんさんの心が揺れていらっしゃるご様子が伝わってきます。

もし、やはり「もう一度保育士になってみたい」というのであれば、それも一つの選択だと思いますよ。

保育とは、安心・安全な環境の中で、子供達が健やかな心身を育めるように配慮していくことだと考えております。
ですから、先の返信でも書きましたが、「保護者から子供の命をお預かりし、登園したままの姿で保護者の元にお返しする」ことは保育の大前提であると思っております。

また、幼児期はこれから成長していくための心身の「土台作り」の期間であり、ほんの数年間という園生活であっても、子供達は沢山の事を学び、巣立っていきます。
ですから、保育士は子供達の現在の姿だけでなく「これから」を見据えて保育をしていく必要があるでしょう。
子供の一生のうちの一端を担うのですから、それだけ大事な責任を任されていると認識しておくことも大切ですね。

豊かな土台を作るために、子供達がより充実した園生活を送れるようにしてあげたい、そして、より健やかな心身を育めるようにしてあげたいと思うのは、多くの保育士が願うことではないでしょうか。
ですから、より良い保育をするために、少しでも多くの知識とスキルを身につけておきたいと思えばキリがなく学ぶことが出来るでしょうし、どれだけ経験のあるベテランでも試行錯誤を繰り返しながら保育をすることが出来るのだと思います。
園内・園外研修もその一例ではないでしょうか。
確かに責任が大きい仕事ですが、だからこそ子供達が成長したと感じた時にはやりがいを感じるのではと思いますよ。
先の返信でもお伝えしましたように、「子供としっかりと向き合うことが出来るか」が大切なのではと感じます。

こまりん
ありがとうございます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ままりん

ほいくのおまもり管理人の妻。ほいくのおまもりでは、『お悩み相談』と『絵本記事』を主に担当しています。 幼稚園でアルバイト2年、正職員6年、保育園で保育士3年。その後、結婚を機に退職し3児の母に。2021年9月から再びパート保育士として復帰しました。その他に、夢の国のキャストや大手監査法人で事務職を2年半経験。買い物が大好きで、セールの季節はそわそわしています。

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