乳児期に気を付けたい感染症|秋〜冬編【乳児保育wiki・第2回】

こんにちは、はなうたです。

今回は秋から冬にかけての、乳児が罹りやすい感染症についてです。

初めての集団生活、色々な感染症に罹りながら少しずつ免疫を獲得していく時期なのですが、乳児は重症化しやすいため注意が必要です。

この記事は

  • 日常的に乳児と関わる保育士さん
  • 乳児が罹りやすい病気について理解を深めたい人
  • 体調の変化に気付くコツを知りたい人

に向けて、ぜひ読んでほしい内容となっています。

 

ウイルス性胃腸炎(乳児下痢症)

感染力が強く、あっという間に広がってしまうウイルス性胃腸炎。

いつもと違うと感じたら、早めに対処することが大切です。

どんな病気?

  • ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルスなどが胃腸に感染して起こる病気。
  • 嘔吐から始まり、しだいに下痢が見られ、発熱することもある。
  • 酸っぱいにおいのする白っぽい便が1日に何度も出るのが特徴。
  • 特に1歳以下の乳児は進行が速いので注意が必要

感染経路

  • 接触感染(病原体が付着した手で口に触れることによる感染)
  • 経口感染(汚染された食品を食べることによる感染)

下痢や嘔吐の処理について

ノロウイルスやロタウイルスは感染力が強く、また環境にも強いため、乾いた場所では長い時間生き続けます。

石鹸や消毒用アルコールにも強いため、塩素系漂白剤(ハイターやブリーチなど次亜塩素酸ナトリウムと表記してあるもの)などで消毒しなければ死滅しません。

便や嘔吐物には大量のウイルスが含まれていますので、汚物の処理をする時は、使い捨ての手袋、エプロン、マスクをしましょう。

汚物の処理方法

汚染場所の処理をする職員と、該当園児対応職員、周りにいる子どもを移動させる職員と分かれ、対応にあたります。

  1. 便や嘔吐物を処理する時は、できるだけ使い捨ての手袋とエプロン、マスクを着用しましょう。
  2. 便や嘔吐物はペーパータオルで取り除き、ビニール袋に入れます。
  3. 残った便や嘔吐物の上にペーパータオルをかぶせ、その上から50倍から100倍に薄めた塩素系漂白剤を十分浸るように注ぎ、汚染場所を広げないようにペーパータオルでよく拭きとります。
  4. 汚物は袋を二重にして縛り、蓋付きのゴミ箱へ捨てましょう。

※ウイルスは乾燥すると空気中に漂い、これが口に入って感染することがあるので、便や嘔吐物を乾燥させないことが重要です。

嘔吐物やオムツはできるだけ早く処理するようにします。

 

RSウイルス感染症

2021年に大流行したRSウイルス感染症。

2歳までにほとんどの子どもが一度は罹るウイルスと言われています。

どんな病気?

  • 主な症状は、発熱、鼻水、咳。
  • 2~5日の潜伏期間の後に発症、1~2週間で快方に向かう。
  • 重症化すると気管支炎や、肺炎の兆候が見られ、中には呼吸困難を起こして入院することもある。
  • 乳児では、気管支炎による喘鳴(「ゼーゼー」と苦しそうな呼吸)が特徴的。

感染経路 

  • 接触感染(病原体が付着した手で口に触れることによる感染)
  • 飛沫感染(咳やくしゃみで飛散したウイルスを含む飛沫で広がる感染)

感染対策

  • RSウイルスは、手指や物を介して感染するので、手洗いや玩具など、身の回りの消毒が基本的な予防方法です。
  • 有効な消毒液は、消毒用エタノール、次亜塩素酸ナトリウム、ポビドンヨールなどが挙げられます。

RSウイルスと新型コロナウイルスは症状が似ている?!

  RSウイルス 新型コロナウイルス
主な症状 発熱・気管支炎・肺炎 発熱・空咳・倦怠感
潜伏期間 2~8日 1~12.5日
感染経路 飛沫感染、接触感染 飛沫感染、接触感染
予防方法 手洗い、マスク、換気 手洗い、マスク、換気

症状や潜伏期間が似ているため、自己判断は難しいでしょう。

風邪や、インフルエンザとも症状が重なる部分があります。

子どもの症状をしっかり観察し、保護者に伝え、病院を受診してもらうことが病気の早期発見に繋がります。

 

インフルエンザ

感染力が強く、肺炎や脳症などの重い合併症を引き起こすこともある、侮れない病気です。

どんな病気?

  • 主な症状は、発熱、鼻水、咳、喉の痛み、関節痛、倦怠感。
  • インフルエンザウイルスにはいくつか種類があり、流行する型が毎年同じとは限らない。
  • 寒気を伴う高熱が見られる場合が多いのが特徴。
  • 39~40度の高熱が数日から1週間近く続き、呼吸器系の症状や頭痛、消化器系の症状を起こす。
  • 乳幼児は症状が長引くと、急性気管支炎や肺炎、中耳炎などの合併症になることがある。
  • けいれんや意識障害があるときは、後遺症が残るインフルエンザ脳症の恐れがある。

感染経路

  • 接触感染(病原体が付着した手で口に触れることによる感染)
  • 飛沫感染(咳やくしゃみで飛散したウイルスを含む飛沫で広がる感染)

保育者から乳児へ感染させないための行動

乳児はマスクをしたり、自らを守る感染対策ができないため、大人から感染させないことが重要になってきます。

そのため・・・

  • 職員がインフルエンザの予防接種を受ける。
  • 保育者はマスクを着用する。

これらの行動で、大人から乳児へのインフルエンザの感染リスクを減らすことができます。

子どもが触る場所の消毒

インフルエンザウイルスは、2~8時間生き続けます。

玩具や手すり、棚、壁、床など子どもが触りそうな場所はこまめに拭き掃除をしましょう。

インフルエンザウイルスにはアルコール消毒が有効です。

手洗い・水分補給・検温をこまめに行う

  • ウイルスを除去するには手洗いが有効です。まだ一人で上手に洗えない乳児さんには、泡タイプのハンドソープが洗いやすくておススメです。
  • ウイルスは乾燥を好むので、こまめな水分補給で喉の乾燥を防ぐ事が大事です。
  • 体温の変化が激しい乳児期。こまめな検温で熱の上がり始めを早期に察知しましょう。

 

溶連菌感染症

薬を飲めば1~2日で治りますが、完治させないと腎炎やリウマチ熱の合併症の恐れがある病気です。

どんな病気?

  • 溶血性連鎖球菌によって起こる病気。
  • 潜伏期間は2~5日。
  • 喉が真っ赤に腫れて、激しく痛む。
  • 食欲不振や嘔吐、頭痛の症状が見られる。
  • 発熱の後、赤い発疹が全身に広がり、その後舌にも赤いブツブツが出来て、いちごのように真っ赤になることがある。
  • 抗菌薬を使用すれば1~2日で熱が下がり始め、のどの痛みや発疹が消えていく。
  • 短期間で完治させないと、生き残った溶連菌によって腎炎、リウマチ熱、血管性紫斑病などの合併症を招くことがある。

感染経路

  • 飛沫感染(咳やくしゃみで飛散したウイルスを含む飛沫で広がる感染)

感染対策

溶連菌は感染力の強い病気です。

普段からしっかりと手を洗う習慣をつけておくことが大切です。

乳児は自分で上手に手を洗うことが難しいので、毎日繰り返し洗い方を伝えましょう。

洗い残しが無いか、しっかり確認してあげると安心ですね。

共有のタオルから感染が広がる恐れがあるので、個別に手拭きタオルを用意してもらうか、ペーパータオルを使用すると尚良いです。

溶連菌には、アルコール手指消毒が効果的です。

大人にも感染する

大人が溶連菌感染症に罹った場合は、咽頭痛に加え、初期症状として頭痛を伴うことが多いです。

大人から乳児に感染を広げないためにも、手洗い、うがいを徹底しましょう。

咳やくしゃみなどの飛沫感染により感染することが多いため、大人はマスクの着用も効果が期待できます。

他の病気と間違えられやすい

流行時期がインフルエンザと重なっているので、インフルエンザの検査をして『陰性』と出て、ただの『風邪』と決めつけてしまうこともあるので注意が必要です。

早めの受診を促しましょう。

 

乳児と関わる保育士が心掛けること

最大の特徴は進行が速いこと

年齢が低いほど、症状が全身に及びやすく、発熱や下痢、嘔吐によって脱水症状を起こすこともあります。

朝は元気だったのに、急に高熱が出る、なんてこともしばしば。

日頃からの家庭との連携、視診、子どもの普段の様子の把握が大切になってきます。

「朝、食欲が無かったんです。」など、家庭でいつもと違う様子が見られたり、登園時の検温が高めだったりした場合は、体調を崩すサインかもしれません。

万が一の時の為に、保護者の方へ「日中、変化が無いか様子を見ますね。何かあればご連絡いたします。」などと声を掛けておくと安心です。

日中は、体温、機嫌、食欲、便、全身症状に異常がないか、などをこまめに観察しながら、病気の早期発見に努めます。

乳児の体調を知る5つのポイント

言葉で体調不良を伝えることが出来ない乳児期の子どもたち。

そばにいる私たち保育士が変化に気付いて早期に対応することが必要になってきます。

ここでは、体調不良を見極めるために大切な5つのポイントをお伝えしますね。

全てに共通していることは、普段の子どもの様子を把握し、普段との違いにすばやく気付くことです。

食欲

  • ミルクを飲みたがらない
  • いつもは良く食べるのに食が進まない

病気以外にも、お腹が空いていない、食べムラ、集中できる環境でない、などの理由がある場合もあるので、注意が必要です。

睡眠

  • いつもはスムーズに眠りにつくのに、泣いて中々眠れない。
  • いつもは起きる時間に中々起きようとしない。

機嫌

  • いつもと比べて泣いたり、ぐずったりすることが多い。

赤ちゃんは体調が悪いと泣いたりぐずったりして訴えます。

しかし、暑さや寒さ、肌トラブルによって機嫌が悪いこともあるので環境や体のチェックも必要です。

おしっこ

  • 回数や色、においを観察することで体調を知ることができる。

便

  • 便の固さ、においや色や回数はいつもと変わりがないか。
  • 血が混じっていないか。

うんちは体調のバロメーターです。

回数や状態には個人差があるので、日頃からよく観察することが大切です。

まとめ

秋から冬にかけて、様々な感染症が流行する季節が到来します。

まずは、子どもたちと一緒に過ごす私たち保育士が元気でいること、それが何より大切だと思います。

そして、重症化しやすい乳児期の子どもの命を守る為には、日頃から子どもの様子を把握して、小さな体調の変化を見逃さないことが重要です。

ウイルスや病原菌に負けない健康な心と身体づくり、そして、病気の知識を身に付けて、子どもたちと元気に過ごしていきたいですね。

 

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