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敬称と性別表記について
LGBTQ+の観点から、保育士が園児を表記する際は『くん』『ちゃん』を使わず、『さん』で統一、園児が自身を称する際や園児同士のやり取りを記載する場合は『ちゃん』で統一しています。また、発達段階の観点では性差はあると考えられるため、男児/女児としています。
Aさん(高月齢/男児/活発)(3歳4カ月/4月生まれ)
子どもの姿
- パンツで過ごすことを喜び、保育士にトイレに誘われると張り切って向かおうとする。(養護)
- 友だちとの関わりが増え、ごっこ遊びなど好きなキャラクターになりきって楽しんでいた。(教育)
- 夏風邪により、1週間欠席していた。久しぶりの登園で母から離れがたい様子が見られた(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
パンツで過ごすことを喜び、保育士にトイレに誘われると張り切って向かおうとする。(養護) |
ねらい |
午睡以外の時間はパンツで過ごす |
内容 |
保育者の声掛けでトイレに行き、排尿をする。 |
環境構成・配慮・援助 |
朝夕担当の保育者にも排尿間隔を伝え、職員間で連携をしながら、無理強いすることなくトイレに誘う。また、漏らさずに過ごせた時は大いに褒め、自信につなげていく。 |
評価・反省 |
こまめにトイレに誘うことで、トイレでの排尿ができるようになってきている。遊びに集中していると漏らしてしまうこともあるため、タイミングを見ながら無理のない声掛けをしていきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
友だちとの関わりが増え、ごっこ遊びなど好きなキャラクターになりきって楽しんでいた。(教育) |
ねらい |
友だちと一緒に過ごすことを楽しむ |
内容 |
友だちとイメージを共有しながら、好きな遊びの世界を広げる。 |
環境構成・配慮・援助 |
友だちとのやり取りを見守りながら、危険がないように周りの様子に留意していく。「〇〇かっこいいね」「〇〇が好きなんだね」等、イメージを共有できるように仲立ちしたり、一緒に遊ぶ楽しさが味わえるように関わる。 |
評価・反省 |
好きなキャラクターになりきって、友だちと一緒に遊びを楽しんでいた。気持ちが高ぶってくると、友だちとトラブルになる場面も見られたため、やり取りの仕方や関わり方を丁寧に知らせていきたい。 |
食事
- 苦手な食材を口の中に入れるものの、飲み込めずにため込んでしまう。
- 苦手な食材に挑戦したことを認めながら、一口ずつ進めるなど、無理のない範囲で食事ができるように関わっていく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):夏風邪により、1週間欠席していた。久しぶりの登園で母から離れがたい様子が見られたが、日中は笑顔で過ごしている。
- ヘルパンギーナや手足口病など、夏の感染症がまだ流行っているため、健康状態について細かく伝え合い、家庭でも十分に休息が取れるよう留意してもらう。
- 母は朝の様子に対して心配そうな様子である。園での様子をこまめに伝え、安心できるように配慮する。
Bさん(高月齢/女児/活発)(3歳3カ月/5月生まれ)
子どもの姿
- 思い通りにいかないことや気に入らないことがあると、癇癪を起こして激しく怒ったり、部屋を出ていこうとする。(養護)
- 保育者と一緒に夏野菜の観察をしたり、水やりすることを楽しんでいる。(教育)
- 友だちがパンツを履いているのを見て、「自分も!」と意欲を見せている。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
思い通りにいかないことや気に入らないことがあると、癇癪を起こして激しく怒ったり、部屋を出ていこうとする。(養護) |
ねらい |
気持ちを受け止められながら安心して過ごす |
内容 |
自分では処理できない気持ちを保育者に受け止めてもらい、落ち着く時間を経て安定して過ごす。 |
環境構成・配慮・援助 |
癇癪を起こした際には、クールダウンできるような場所を作り、気持ちが落ち着けるように関わる。抱っこしたり、スキンシップを取りながら「嫌だったんだね」「〇〇したかったのかな」と思いを代弁していくことで、安心できる環境を作っていく。 |
評価・反省 |
癇癪が起きた時には、廊下に出て保育者と一対一で話をすることで、気持ちを落ち着かせることができている。友だちとのやり取りを注意深く見守り仲立ちをすることで、友だちとの関わり方を知らせていきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
保育者と一緒に夏野菜の観察をしたり、水やりすることを楽しんでいる。(教育) |
ねらい |
夏野菜に興味を持ち、見た目や手触りを楽しむ |
内容 |
夏野菜を実際に手に取り、見たり、匂ったりして、感覚を使った観察を楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 |
園庭の夏野菜を一緒に観察しながら「どんな色かな」「どんな匂いがする?」等、実際に触れて感じることができるように声掛けをしていく。また、絵本や図鑑等は、いつでも見ることができる位置に配置しておく。 |
評価・反省 |
園庭の夏野菜を見て「これみたことある」「キュウリだよ」等、保育者や友だちに知らせていた。本児の興味や関心を伸ばせるように、引き続き見守っていきたい。 |
食事
- スプーンやフォークを使いながら、自分で意欲的に食事をしている。
- おかわりがしたい時に「もっと」と泣いて訴えることがある。量を調節し、満足できるように配慮する。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):友だちがパンツを履いているのを見て、「自分も!」と意欲を見せている。(家庭との連携)
- お盆休みで長期間の欠席になるため、体調や家庭での生活リズムなど、こまめに連絡を取り合っていく。
- パンツや着替えを多めに用意してもらい、家庭での排泄の様子も聞きながら、無理なくトイレトレーニングを進めていけるようにする。
Cさん(高月齢/男児/静か)(3歳2カ月/6月生まれ)
子どもの姿
- 衣服の着脱や片付けなど、身の回りのことを自分でやろうとするが、上手くできずに保育者に援助を求める。(養護)
- 虫や植物に興味を持ち、園庭の草花に水やりをしようとしたり、虫などの絵本を見て楽しんでいる。(教育)
- 朝は母の抱っこから離れられずに泣いたり、母を追いかけようとしたり、分離不安が見られる。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
衣服の着脱や片付けなど、身の回りのことを自分でやろうとするが、上手くできずに保育者に援助を求める。(養護) |
ねらい |
身の回りのことを自分でやろうとする |
内容 |
保育者に援助されながら、自分で衣服の着脱に挑戦する。 |
環境構成・配慮・援助 |
着替えのスペースを十分に取りながら、じっくり取り組めるような環境を用意する。自分でやろうとする意欲を尊重し、援助が必要な時には「ここを引っ張るよ」等、具体的なやり方を知らせながら、できたことを一緒に喜び、自信につなげていく。 |
評価・反省 |
本児の意欲を尊重しながら、自分でやろうとしているときは近くで見守っていた。玩具の片付けの際に、本児が片付けようしていたものを、保育者や友だちが触ると怒る場面があった。本児の気持ちを受け止めながら、一緒に片付けを行えるように誘っていきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
虫や植物に興味を持ち、園庭の草花に水やりをしようとしたり、虫などの絵本を見て楽しんでいる。(教育) |
ねらい |
身近な生き物の面白さや不思議さを味わう |
内容 |
保育者や友だちと一緒に生き物を探し、図鑑や絵本で理解を深める。 |
環境構成・配慮・援助 |
興味を持ちそうな絵本や図鑑を用意し、保育者や友だちと一緒に見ることで興味や関心を伸ばしていく。「何色をしているかな?」「どんな大きさかな?」等、イメージを共有しながら楽しめるような声掛けを実践する。 |
評価・反省 |
絵本や図鑑に興味を示し、保育者や友だちと一緒に見て楽しんでいた。特に虫に興味があるため、園庭で見つけて観察したりできるように、必要なものを整えていきたい。 |
食事
- 少し食べ進めると「おしまい」と席を立とうとする。食べる量が少なく、特に野菜が苦手なため、ほとんどを残している。
- 食べられる量を聞き、提供する量を調整する等、無理なく食べ進めることができるように工夫していく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):朝は母の抱っこから離れられずに泣いたり、母を追いかけようとしたり、分離不安が見られる。
- 水遊びや泥遊びで汚れることが多くなるため、多めに着替えを用意してもらう。
- 朝の受け入れ時は笑顔で明るく迎え、好きな遊びを見つけて安心して過ごせるように配慮していく。
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Dさん(高月齢/女児/静か)(3歳1カ月/7月生まれ)
子どもの姿
- 周りの子どもたちが次の活動に向かっても、気にせず遊び続けている。(養護)
- 水遊びでは、顔に水がかかることを嫌がり、遊びに入ろうとしない。(教育)
- 母の転職により、今までよりも利用時間が長くなった。夕方になると保育者に抱っこを求める姿が多くなった。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
周りの子どもたちが次の活動に向かっても、気にせず遊び続けている。(養護) |
ねらい |
生活の流れに気づく |
内容 |
遊びの満足感を味わい、ゆったりと気持ちの切り替えを行う。 |
環境構成・配慮・援助 |
本人の遊びのペースを見守りながら、満足するまで遊べる環境を整える。また「トイレに行こうね」「お片付けするよ」等、次の行動を事前に個別で知らせ、見通しが持てるようにしていく。 |
評価・反省 |
次の行動を事前に伝えていくようにしていたが、行動までつながらず、周りから活動が遅れてしまう場面が多かった。声掛けや関わり方を工夫しながら、本児にとって無理なく過ごせるように配慮したい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
水遊びでは、顔に水がかかることを嫌がり、遊びに入ろうとしない。(教育) |
ねらい |
水の感触に慣れ、水遊びを楽しむ |
内容 |
保育者と一緒にゆったりと水に触れて遊ぶ。 |
環境構成・配慮・援助 |
手足から少しずつ水に触れられるように、バケツやたらい等を用意する。「冷たいね」「気持ちいいね」等、楽しい雰囲気の中で水遊びができるように声掛けをし、思いに共感していく。 |
評価・反省 |
保育者が水に触れている様子を見せたり、遊びに誘っていくことで、バケツやたらいでの水遊びは喜んで楽しめるようになった。顔に水がかかることは変わらず嫌がるので、無理なく本児のペースで水遊びを楽しめるようにしていきたい。 |
食事
- 好きな食材は自分で食べているが、苦手な野菜などは進まない。
- まずは自分で食べられたことを大いに褒め、苦手な野菜については、「絵本で見たお野菜だね」等、食材そのものに興味が持てるように声掛けをしていく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):母の転職により、今までよりも利用時間が長くなった。夕方になると保育者に抱っこを求める姿が多くなった。
- 生活リズムが変わったことで、疲れが見られるため、家庭と園で様子をこまめに伝え合う。
- 園でも保育者が思いを受け止めて関わっていくことを伝え、保護者が安心できるように配慮する。
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Eさん(中月齢/男児/活発)(3歳0カ月/8月生まれ)
子どもの姿
- 午睡時には保育者に傍にいるように求め、なかなか寝付くことができない。(養護)
- 友だちが使っている玩具を取ってしまったり、思い通りにいかない時には叩いたりするなど、トラブルになる場面が多い。(教育)
- 夕方、保護者が迎えに来たことがわかると、部屋で待たずに廊下を走りだして行くことがある。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
午睡時には保育者に傍にいるように求め、なかなか寝付くことができない。(養護) |
ねらい |
安心して入眠する |
内容 |
安心できる環境の中でゆったりと眠る。 |
環境構成・配慮・援助 |
本児の傍につきながら「ここにいるからね」等、安心できるような声掛けをしていく。腹や胸を撫でたり、ゆったりとした雰囲気の中でスキンシップをとりながら、落ち着いて入眠できるように関わる。 |
評価・反省 |
入眠するまでに時間はかかっているが、保育者とのスキンシップを喜びながら、落ち着いて眠ることができていた。今後も本児が安心して眠れるような関わりをしていきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
友だちが使っている玩具を取ってしまったり、思い通りにいかない時には叩いたりするなど、トラブルになる場面が多い。(教育) |
ねらい |
友だちとの関わり方を知る |
内容 |
気持ちの伝え方や友達との関わり方を、その都度保育者と確認し徐々に獲得する。 |
環境構成・配慮・援助 |
遊びたい気持ちに共感しながらも「今は〇〇さんが使ってるね」「貸してって言ってみようか」等、状況を知らせながら、必要な言葉を知らせていく。また、してはいけないことを伝える時は、本児と目を合わせながら話を始め、保育者に注目できるようにする。 |
評価・反省 |
やりたい遊びを友だちがしていると「かして」「やりたい」等、言葉で伝えようとする姿は見られるが、思ったようにいかないと手を出してしまうことが多かった。友だちとの関わりの中で、善悪の判断ができるように繰り返し伝えていきたい。 |
食事
- スプーンやフォークを持つが、手づかみで食べていることが多い。苦手な食材は、下に落として遊んでいる。
- 本児の食べられる量に合わせて提供し、手づかみ食べをしている時には、「フォークを使おうね」等、声を掛けながら、食事の仕方が身につくようにしていく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):夕方、保護者が迎えに来たことがわかると、部屋で待たずに廊下を走りだして行くことがある。
- 本児の友だちとの関わり方や園での様子を保護者は気にしているようである。家庭での様子を聞きながら、その日の出来事やどのように関わったのかを伝え、本児の様子について共有していく。
- 汗をかいたり、水遊びや泥遊びをして着替えることが多いため、十分な量の着替えを用意してもらう。
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Fさん(中月齢/女児/活発)(2歳11カ月/9月生まれ)
子どもの姿
- 気の合う友だちと一緒に遊ぼうとするが、自分の思いを強引に通そうとする場面がある。(養護)
- 水遊びの時は、顔に水がかかっても嫌がらず、歓声を上げながら保育者や友だちと一緒に楽しんでいる。(教育)
- 保育者の声掛けでトイレに行き、排尿をすることができるが、パンツを履くことは嫌がる。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
気の合う友だちと一緒に遊ぼうとするが、自分の思いを強引に通そうとする場面がある。(養護) |
ねらい |
友だちと思いを伝え合う |
内容 |
相手の思いにも気づきながら、一緒に遊ぶことを楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 |
友だちと関わり合いながら遊ぶ様子を見守る。「Fさんはこの遊びをしたいんだね」「〇〇さんはこっちがいいみたい」等、本児の気持ちも尊重しながら仲立ちをしていくことで、相手の思いにも気づけるように関わっていく。 |
評価・反省 |
友だちに思いを伝える時に口調が強くなる場面も見られたが、保育者の仲立ちにより落ち着いて相手に伝えようと試みている。本児の気持ちを理解し、時に代弁をし落ち着く時間を設ける等、本児のペースで落ち着いてやりとりが出来るように継続的に援助したい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
水遊びの時は、顔に水がかかっても嫌がらず、歓声を上げながら保育者や友だちと一緒に楽しんでいる。(教育) |
ねらい |
保育者や友だちと一緒に水遊びを楽しむ |
内容 |
水の感触の楽しさを友達と共有しながら遊ぶ。 |
環境構成・配慮・援助 |
ダイナミックに遊ぶことを楽しんでいるため、ペットボトルシャワーやじょうろを用意し、さらに遊びが広がるように誘っていく。遊びに夢中になると、周りの友だちにぶつかってしまう場面もあるため、安全に水遊びを楽しめる環境を整える。 |
評価・反省 |
ペットボトルシャワーやじょうろを使い、保育者や友だちと水をかけあって楽しんでいた。遊びが盛り上がると気分が高揚し、水が苦手な友だちにもかけてしまいトラブルになる場面も見られた。スペースを分ける等、安全に楽しく遊べるように留意していきたい。 |
食事
- 苦手な食材が多く、食事のスピードはゆっくりである。
- 自分で食べ進めようとする姿が見られるため、本児のペースを見守りながら、楽しい雰囲気の中で無理なく食事ができるようにしていく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):保育者の声掛けでトイレに行き、排尿をすることができるが、パンツを履くことは嫌がる。
- 家庭での排泄の様子を聞き取り、好きな柄のパンツを用意してもらい、無理なくパンツに慣れるよう家庭と協力していく。
- 手足口病等の感染症が流行っているため、健康状態について家庭と連絡を取り合い、体調の変化が見られた時はすぐに対応できるようにする。
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Gさん(中月齢/男児/静か)(2歳10カ月/10月生まれ)
子どもの姿
- 行動する順番に本児なりのこだわりがあり、自分のペースを乱されると怒って泣くことがある。(養護)
- 水遊びでは、水の感触を嫌がり、水着への着替えも泣いて拒否している。(教育)
- 夏の暑さから機嫌が悪いことが多く、疲れから横になることもある。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
行動する順番に本児なりのこだわりがあり、自分のペースを乱されると怒って泣くことがある。(養護) |
ねらい |
生活の流れを知る |
内容 |
生活の流れの見通しを持つ。 |
環境構成・配慮・援助 |
「お片付けしたら、トイレに行こうね」「次は給食を食べるよ」等、見通しを持てるような声掛けをする。本児のペースややり方を見守りながら、遊びの区切りで声を掛ける等、無理なく次の行動に移れるように誘っていく。 |
評価・反省 |
本児のペースを尊重しつつ、遊びの区切りで声を掛けることで、次の活動に気持ちを切り替えられる場面が見られた。引き続き、丁寧な声掛けを意識したい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
水遊びでは、水の感触を嫌がり、水着への着替えも泣いて拒否している。(教育) |
ねらい |
水遊びの雰囲気を味わう |
内容 |
保育者や友だちが水遊びをする様子を見て、楽しさを感じる。 |
環境構成・配慮・援助 |
着替えを嫌がる時は、服のままでプールの傍に行き無理なく参加できるようにする。「〇〇さんはシャワーしているね」「気持ち良さそうだね」等、声を掛けながら、友だちが水遊びをしている様子に興味を持ち、雰囲気を楽しめるように配慮する。 |
評価・反省 |
水着への着替えを拒むため、服のままで水遊びに参加した。楽しそうに遊ぶ友だちの様子を見たり、保育者が水を少量触って見せる等寄り添うことで徐々に興味を持つようになり、バケツやたらいにある少量の水に触れて楽しめるようになった。本児のペースで水との関わりを深めていきたい。 |
食事
- スプーンやフォークが上手く使えず、手づかみになるときもあるが、手に汚れがつくことを気にしている。
- おしぼりを近くに置き、手が汚れたらすぐに拭けるようにする。スプーンやフォークの持ち方について、「こうして持つよ」等、手を添えながら伝えていくことで、正しい持ち方が身につくようにする。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):夏の暑さから機嫌が悪いことが多く、疲れから横になることもある。
- 家庭での過ごし方を聞きながら本児の体調に留意し、園でも休息や水分補給を十分に行う等、無理なく過ごせるよう配慮する。
- 本児が水遊びを嫌がることから、プールカードの記入漏れが多い。様子を見ながら、無理のない範囲で楽しめるように誘っていくことを伝え、毎日の記入をお願いする。
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Hさん(中月齢/女児/静か)(2歳9カ月/11月生まれ)
子どもの姿
- 自分の思いを言葉で伝えることが少なく、要求を伝える時は保育者の手を引いて訴える。(養護)
- 気の合う友だちとお絵描きやままごとを楽しんでいるが、特定の友だち以外との関わりを避ける姿がある。(教育)
- パンツを履くことを喜んでいるが、漏らすことが多い。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
自分の思いを言葉で伝えることが少なく、要求を伝える時は保育者の手を引いて訴える。(養護) |
ねらい |
自分の思いを言葉や仕草で伝えようとする |
内容 |
生活や遊びに必要な言葉を自分なりに選択し、保育者や友だちに伝える。 |
環境構成・配慮・援助 |
「貸してって言おうね」「〇〇がしたいんだね」等、本児が訴えていることを代弁し、どのように表現すれば良いのかを伝えていく。本児が言葉や仕草で伝えようとしている姿を見逃さず、安心して思いを表現できるように、じっくりと本児の言葉に耳を傾ける。 |
評価・反省 |
少しずつではあるが、「〇〇したい」「これやって」等、自分の思いを言葉で伝えようとする姿が見られるようになってきた。言葉でやり取りする楽しさや伝わる喜びを感じられるように、本児の気持ちを丁寧に受け止めていきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
気の合う友だちとお絵描きやままごとを楽しんでいるが、特定の友だち以外との関わりを避ける姿がある。(教育) |
ねらい |
友だちと一緒に過ごす楽しさを味わう |
内容 |
保育者を仲立ちとして、友だちとの関わりを広げる。 |
環境構成・配慮・援助 |
玩具の貸し借り等のやり取りを通して、友だちとの関わりを広げていけるようにする。本児と一緒に遊びたい様子の子どもがいる時には、保育者が間に入ることで、他の友だちにも興味を示せるように遊びに誘っていく。 |
評価・反省 |
友だちとの関わりが増えてきたことで、玩具の貸し借りでトラブルになる場面も見られるようになってきた。自分を出せるようになってきたと捉え、他児との間を取り持っていきたい。 |
食事
- スプーンやフォークを使うことはできるが、保育者に援助されることを待っていて、自分では食べ進めようとしない姿がある。
- 自ら食べ進めている時は、「自分で食べててすごいね」等、自信になるような声掛けをする。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):パンツを履くことを喜んでいるが、漏らすことが多い。
- 家庭での排尿間隔やトイレトレーニングの様子について情報共有をしながら、園でもこまめにトイレに誘い、成功体験が積み重ねられるようにする。
- 肌が弱く、虫に刺さされるとひどく腫れやすい。水遊びや泥遊びの時の対応等、保護者に確認しながら適切に行えるようにする。
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Iさん(低月齢/男児/活発)(2歳8カ月/12月生まれ)
子どもの姿
- 友だちと積極的に関わろうとする姿が見られるが、上手く思いを言葉にできず手が出てしまうことがある。(養護)
- 戸外遊びでは、虫を捕まえると保育者や友だちに見せて喜んでいる。(教育)
- 登園時に母と離れられずに泣くが、好きな遊びを見つけると気持ちを切り替えて過ごすことができている。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
友だちと積極的に関わろうとする姿が見られるが、上手く思いを言葉にできず手が出てしまうことがある。(養護) |
ねらい |
自分の思いを言葉で伝えようとする |
内容 |
自分の思いを伝えるために必要な言葉を知り、保育者や友だちに伝える。 |
環境構成・配慮・援助 |
「Iさんも使いたかったのに、先に使われて嫌だったんだよね」「一緒に貸してって言ってみようか」等、必要な言葉を知り言葉で思いを表現できるように、様子を見守りながら状況に合わせての声掛けや援助を行う。 |
評価・反省 |
「嫌だ」「貸して」等、自分の思いを言葉で伝える姿が見られるが、感情が昂ると手が出てしまう。本児の気持ちを受け止めながら、落ち着いた気持ちの中で言葉のやり取りができるように援助していきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
戸外遊びでは、虫を捕まえると保育者や友だちに見せて喜んでいる。(教育) |
ねらい |
夏の虫や生き物の興味を深める |
内容 |
保育者や友だちと一緒に虫を探したり、観察することを楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 |
虫を発見した喜びや驚きに共感し、「どんな虫かな」と一緒に観察することで、面白さや不思議さを感じられるようにしていく。図鑑や絵本を用意し、「何の虫か調べてみよう」等と誘いながら、より興味を深めていけるようにする。 |
評価・反省 |
発見した虫や生き物を「見て」と保育者や友だちに持ってきて喜んでいた。図鑑で似たような虫を見つけると「これかな?」と指差す様子も見られた。虫や生き物の名前を調べるだけではなく、実際に餌を食べるシーンを見る機会を作る等、興味や関心を伸ばす関わりをしていきたい。 |
食事
- 食べこぼしは多いが、自分でスプーンやフォークを使ってよく食べている。
- 完食した皿を保育者に見せる等、自分で食べられたことを喜んでいるため、意欲を大切にしながら食具の正しい持ち方を知らせていく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):登園時に母と離れられずに泣くが、好きな遊びを見つけると気持ちを切り替えて過ごすことができている。
- 登園時、母は本児が離れられずにいることに苛立っている様子が見受けられる。母の気持ちにも寄り添いながら、受け入れの際に本児の好きな遊びに誘う等、気持ちを切り替えてスムーズに保育室に入ることができるように関わっていく。
- 衣服やタオル等の持ち物に記名がなかったり、不足している時が多い。着替えた際は補充をお願いするとともに、十分な着替えがあるかこまめに確認をする。
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Jさん(低月齢/女児/活発)(2歳7カ月/1月生まれ)
子どもの姿
- 保育者の声掛けに耳を傾けることが難しく、自由に保育室から出て行ったり、「ママに会いたい」と泣きだすことがある。(養護)
- 戸外遊びでは、友だちを誘って好きな遊びを楽しんでいる。(教育)
- 登園時に服が汚れていたり、髪が乱れていることが多い。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
保育者の声掛けに耳を傾けることが難しく、自由に保育室から出て行ったり、「ママに会いたい」と泣きだすことがある。(養護) |
ねらい |
安心できる環境の中で過ごす |
内容 |
信頼できる保育者のもとで、安心して過ごす。 |
環境構成・配慮・援助 |
一対一でじっくりと関わる環境や時間を作り、スキンシップを図りながら、本児との信頼関係を築いていく。保育室が心地よく安心できる場所になるように、声の大きさや関わり方に配慮していく。 |
評価・反省 |
保育室から出ていこうとする姿は少なくなったが、思いのままに行動し、保育者に止められると大声で泣く場面が見られる。保育者への甘えも強く見られるため、引き続き、本児の姿を受け止めながら、安心して過ごせるように丁寧に関わりたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
戸外遊びでは、友だちを誘って好きな遊びを楽しんでいる。(教育) |
ねらい |
友だちと一緒に好きな遊びを楽しむ |
内容 |
友だちと遊びのイメージを共有しながら、見立て遊びやごっこ遊びを楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 |
木の枝や葉を使用したり、ゼリーのカップを用意する等、遊びが展開しやすいように環境を整える。友だちと関わろうとする姿を見守り、「アイス屋さん美味しそうだね」「1つください」等、やり取りを通して友だちとイメージを共有できるように声掛けをしていく。 |
評価・反省 |
周りにいる友だちを誘いながら、見立て遊び等を展開させて楽しんでいた。やり取りを楽しみながら遊ぶが、思うような反応が返ってこないと怒る場面も見られたので、遊びを通して友だちとの関わり方を伝えていきたい。 |
食事
- 苦手な食材を混ぜて遊びだすことが多い。
- 量を調整することで、完食する喜びを感じられるようにする。食材で遊んでいる時には、「こうやって食べるとおいしいよ」と食事に誘う声掛けをしていく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):登園時に服が汚れていたり、髪が乱れていることが多い。
- 送迎時に保護者の様子も気にかけ、困っていることはないか等、タイミングを見ながら話をじっくり聞く時間を作る。本児の体の状態も、毎朝丁寧に視診していく。
- 両親は仕事が忙しく、本児も不規則な生活リズムで過ごしている。本児の様子をよく観察し、家庭での生活リズムを聞きながら、無理なく過ごせるように配慮していく。
本登録をして
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Kさん(低月齢/男児/静か)(2歳6カ月/2月生まれ)
子どもの姿
- オムツが濡れたことを保育者に伝えようとするが、トイレに誘うと嫌がる。(養護)
- 絵本を静かに読んだり、お絵描きやパズルをすることが好きで、一人で静かに遊んでいることが多い。(教育)
- 睡眠時に指吸いをすることを母は気にしているようである。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
オムツが濡れたことを保育者に伝えようとするが、トイレに誘うと嫌がる。(養護) |
ねらい |
トイレに行くことに慣れる |
内容 |
保育者と一緒にトイレに行き、中を見たり、便器に座ってみる。 |
環境構成・配慮・援助 |
なぜトイレが嫌なのか理由を探りながら、無理なくトイレトレーニングを進めていく。トイレの壁に本児が好きな絵本のキャラクターを張り、「トイレに何があるか見に行ってみよう」「〇〇が待ってるよ」等、楽しい雰囲気で場所に慣れていけるようにする。 |
評価・反省 |
トイレが怖い場所というイメージがあるようだ。便座に座ったりすることは嫌がるが、好きなキャラクターの絵を見て満足している。友だちと一緒にトイレに誘うことで、楽しい雰囲気で向かえるように心がけた。タイミングを見ながらトイレに誘い、無理なく進めていけるように援助していきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
絵本を静かに読んだり、お絵描きやパズルをすることが好きで、一人で静かに遊んでいることが多い。(教育) |
ねらい |
好きな遊びを十分に楽しむ |
内容 |
絵本やパズル等、好きな遊びをじっくりと楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 |
絵本コーナーは他の遊びと離れた場所に設置する等、好きな遊びに集中して取り組める環境を整えていく。集中して遊んでいる時は近くでそっと様子を見守り、保育者に見守られている安心感の中で遊べるように関わっていく。 |
評価・反省 |
一人で好きな遊びをしていることが多いが、同じ遊びをしている友だちをじっと見つめている場面があった。遊びを通して、友だちに興味を持ち、つながりを持てるように声掛けをしていきたい。 |
食事
- 暑さにより食欲が落ちており、全体量の半分程度を残すことが多い。
- 水分補給を十分に行い、状況に応じて保育者が介助する等、無理なく食事ができるようにしていく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):睡眠時に指吸いをすることを母は気にしているようである。
- 家庭では睡眠時にどのように対応しているかを聞きながら、家庭と園で同じ関わりを持てるよう情報共有をしていく。
- 祖父母が送迎の時が多く、連絡事項が伝わっていないこともある。口頭だけではなく、連絡ノートで園での様子を詳しく伝えたり、必要に応じて電話をする等、伝達漏れがないように配慮する。
本登録をして
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Lさん(低月齢/女児/静か)(2歳5カ月/3月生まれ)
子どもの姿
- おやつや食事の後、おしぼりをどこにしまえば良いのかわからず、片付けに時間がかかっている。(養護)
- 保育者とのやり取りを楽しみながら見立て遊び等するが、すぐに飽きて保育室を歩き回ることが多い。(教育)
- 朝早くからの登園で、午前中に眠くなり不機嫌な時がある。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
おやつや食事の後、おしぼりをどこにしまえば良いのかわからず、片付けに時間がかかっている。(養護) |
ねらい |
身の回りのことを自分でしようとする |
内容 |
おしぼりや衣服など、自分の持ち物を入れる場所がわかり、片付けようとする。 |
環境構成・配慮・援助 |
おしぼりをしまうカゴや自分のロッカーの場所がわかりやすいようにマークシールを付けたり、保育者が一緒に片付けながら「ちょうちょマークのカゴに入れようね」「ここに置いてあるよ」と繰り返し伝えることで、片付けの仕方が身につくようにする。自分でしまうことができた時には、大いに褒め、その後の意欲につなげていく。 |
評価・反省 |
できたことを大いに褒めることが自信につながり、スムーズにできるようになってきている。今後も様子を見守りながら、できることを増やしていけるように援助していきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
保育者とのやり取りを楽しみながら見立て遊び等するが、すぐに飽きて保育室を歩き回ることが多い。(教育) |
ねらい |
好きな遊びを見つけて楽しむ |
内容 |
遊びを通して、保育者や友だちとのやり取りを楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 |
本児の遊びの様子を見守り、遊びが見つからない時には、「〇〇さんがままごとしているね」「一緒に絵本読もうか」等、興味を示しそうな玩具や遊びに誘う。友だちとのやり取りを持てるように、仲立ちをし、一緒に遊ぶ楽しさを感じられるように関わる。 |
評価・反省 |
本児の様子に合わせて共に遊んだり、見守ったりした。好きな遊びを繰り返し楽しむようになったが、友だちとのトラブルも見られる。状況に合わせた対応をしていきたい。 |
食事
- 食事のペースがゆっくりで時間がかかるが、自分で食べようとする意欲が見られる。
- 本児の食べるペースや意欲を尊重し、見守っていくとともに、食べ方をよく観察し、時間がかかる原因を探すことで、適切な関わりができるようにする。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):朝早くからの登園で、午前中に眠くなり不機嫌な時がある。
- 家庭での生活リズムを聞き、午前睡を取ったり、午睡の時間を早めたりしながら、安定して園生活を楽しめるようにしていく。
- お盆休みの長期休暇に入るため、休み中の過ごし方や生活リズムについての情報交換をしていく。
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