こんにちは、うしさんくまさん(保育士&社会人歴のべ24年)です。
近年、保育ニーズの高まりから、保育園は新設ラッシュとなっています。それに伴い、求人・転職情報でも「新規園・新設園」がかなり目立ちます。実際に新規園で働いていた保育士さんに、メリットとデメリットを聞きました。かなり魅力的であることがわかりましたよ!
私が不安に感じていたこと
転職するにあたってやっぱり不安はつきものですよね。
- 新しい職場で楽しく仕事が出来るのか
- 一緒に仕事をするスタッフたちとの人間関係はうまくいくのか
- 開園準備はなにをしたらいいのか
- 自分は準備の際しっかりと動くことが出来るのか
- 自分の今までの保育の仕方は新しい職場で通用するのか
など、私も実際に働き始めるまでたくさんの不安がありました。
特に人間関係がうまくいくか、という不安は大きかったです。
新規園は見学が出来ない分、事前の情報がないので環境や実際に働く職場の雰囲気、どんな人達と一緒に働くのかなど、わからないことが多かったのも不安になる原因の1つだったのだと思います。
しかし実際に働き始めると、初めての顔合わせでは全員緊張していたのですが、一緒に準備を始めるうちに、打ち解けることが出来、人間関係の不安はすぐに解消されました。
新規園では準備期間があるので、既存園ですぐに保育に入るよりもスタッフ1人1人と接する機会が多く、お互いのことをよく知ることが出来ました。
準備の内容も、話し合いながら進めていくので、自分がしっかり動くことが出来るのか、など、心配していたような問題はなかったです。
とはいっても、それでも新しい環境で働くことに不安はあると思います。
次の項目からは、私の実体験を踏まえつつ、新規園のメリット、デメリットを紹介します。
新規園の保育園のメリット
力を合わせることで人間関係が良好に!
新規園は、色々な保育園で保育を経験したスタッフが集まります。
初めは大丈夫かな、仲良くやっていけるかな…と思う部分もありましたが、それはみんな同じでした。
既存園への転職では、すでに人間関係が出来上がってるところに入っていかなければなりません。
でも、新規園はみんなが「はじめまして!」のところからのスタートになります。
園長、主任以外はみんなが同期になるので上下関係もそこまで厳しくなく相談しやすい環境で働くことが出来ます。
また、新規園では開園にあたっての準備があります。
その時にお互いが今までの経験からの意見を出し合いながら、部屋作りや入園式の準備、保育の仕方の確認をしていきます。
自分たちで力を合わせながら園を作っていくことで、団結力が生まれ、絆が深まるので、人間関係が良好になりやすいのも魅力だと思います。
いろいろな保育の仕方を学ぶことが出来る
子どもの様子を見て、すぐに変化に気が付く人、声掛けがとても優しい人、製作が得意な人、同じ保育士でも色々な人がいます。
新規園は、既存園と違って始めは決められたルールがありません。
そのため、それぞれの経験から役に立ちそうな意見を出し合いルールを決めていきました。
掃除の仕方や活動の移り変わりのための準備の仕方など細かい部分は、実際にやってみないとわからなかったことも多く、事前に決めていても思い通りにならないこともありました。
そんな時、経験者が多い分、
「前の園ではおやつ中に、バケツと雑巾をそばに準備してたよ。」
「この間に着替えをセットしておくといいかも!」
など次々と色々な案が出てきました。
また、同期が多いので、保育で悩んだときに簡単に相談できる雰囲気があったのもよかったです。
一緒に仕事をする中で、自分にはなかった部分にも気が付くことが出来たり、声掛けの仕方、考え方など学ぶことが多いのも自身のスキルアップにもつながると思います。
一から自分たちで園を作ることが出来る。
きれいなピカピカの保育園で働くことが出来るのも、新規園ならではです!
私が開園前の準備に行った際は、机も玩具棚もまだ配置しておらず、部屋の中にはロッカーがあるだけのほぼ何もない状態でした。
その状態からスタッフ同士で
「机はどこに置く?」
「ここにおもちゃを置いたら子どもも取りやすいよね。」
など、話し合い試行錯誤しながら、一から部屋を作っていきました。
とても大変だったのですが、徐々に出来てくる部屋を見るのは嬉しく、保育が楽しみになり、完成したときは大きな達成感を味わうことが出来ました。
細かく話し合いながら環境を整えていった分、保育の流れも見えてきて結果的に自分たちで仕事がしやすい環境になりました。
自分たちで1から仕事がしやすい環境が作れるのも新規園の魅力の1つだと思います。
特に、将来的に園長になりたい方には、1から園を作り上げることが出来るのは、とてもいい経験になると思いますよ。
新規の保育園のデメリット
経験者同士、意見が分かれることも!?
前に勤めていた園が、今までの自分の基準だったのですが、新規園ではすべてが同じとは限りません。
申し送りの仕方でも、ノートに書いていた園もあれば、ホワイトボードに書いて伝えていた園もあったり…。母の日、父の日の行事をやっていた園もあれば、やっていない園もあったり…。色々な場所で保育を経験したスタッフが集まるので、保育の考え方も色々。
実際に私は、慣らし保育の際に、同じスタッフにずっと抱っこを求める子に対して「同じスタッフが抱っこした方がいいか、他のスタッフにもまかせるべきか」で他のスタッフと意見が分かれました。
その際にお互いが自分の思う意見をしっかり伝えあったことで「安心できるまでは同じスタッフがなるべく対応するが、手を離せないときもあるので、徐々に様子を見て他のスタッフにも任せられるよう誘導する。」ということで、まとまり、双方が納得しました。
仕事をしていくうちに意見が分かれる、といったことはあると思いますが、話し合うことで解決できます。
話し合う中でもっといい方法が思いつく、という場合もあります。
意見が分かれても、お互いの意見が伝えやすい雰囲気があるのは新規園ならではなのかな、と思います。
行事は前例がない分大変なことも…
行事はやることが多いです。小道具なども使いまわしが出来るものがなく、すべて手作りになるので、その分、時間もかかりました。
行事の計画も、自分たちで1から考えて、時にはやり直しをしつつ、立てていかなければなりませんでした。
以前私が発表会の担当になった際、前例がなかったため、参考にできるものがなく、
「どんなふうに計画を立てよう…」
「準備は何をしたらいいのか…」
と悩みました。
悩んで何もできない、せっかく何もないのだから、やりたいことをやってみよう!と気持ちを切り替え、自分の経験をもとにしながら、他のスタッフにも「前の園ではこんなのやってたよ」とたくさんアドバイスをもらいつつ、計画を完成させました。
どうなるかと不安もありましたが結果は大成功!保護者の方々も喜んでくださり、行事の成功とともに絆もより一層深まりました。
行事は、1年頑張るとそれがもととなり、次の年からはぐっと楽になります。
また、他のスタッフにもアドバイスをもらうことが出来るので、大変ですが、たくさん頑張った分、やりがいも大きく、達成感を味わうことが出来ますよ。
こんな人は新規の保育園に向いている
新規園では1から園を作っていくので、やることがとても多いです。
特に最初のころは環境が十分に整っていないため、準備がたくさんあったり、保育園の新しいルールになれるまで時間がかかるので、精神的にも肉体的にもとても疲れます。
そのため、体力があり、体調管理が出来る事が必要不可欠です。
また、最初にルールを決める際や行事の計画などで意見を求められることも多いので、自分の経験をもとに考えることが出来、意思を相手にしっかり伝えることが出来るといいと思います。
また、保育でのやりたいことがはっきりしている人、作り物が得意な人は頼りにされると思いますよ。
その他にも色々な場所で働いていたスタッフが集まるので、他のスタッフのいい面をたくさん吸収することが出来ます。
自分の気づかなかった悪いところを気づかせてくれることもあるかもしれません。
自分の保育の幅を広げたい人、スキルアップしたい人にもぴったりです。
まとめ
いろいろ挙げましたが、1番は、やっぱり子どもが大好きな人、子どもたちの笑顔のために何かしてあげたいと思い、頑張ることが出来る人なら大丈夫です!
自分の子どもを保育園に預けるなら、そんな素敵な先生がいるところがいいですものね。
新規園は大変なことも多いですが、年数を重ねるうちに、どんどん園自体も成長し、その分自分自身も園とともに成長することが出来る職場です。
人間関係もまっさらな状態から始めることができるのも魅力の1つです。
現在、待機児童が多く、どんどん保育園が新設されています。
メリットもデメリットもありますが、新規園で働くことはとってもいい経験になると思います。
悩んでいる方は、心機一転、新規園で働くことも検討してみるのもいかがでしょうか?
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