引っ掻き、噛みつきをする3歳児。どうすれば?【第359回|保育士お悩み相談】

2020年1月22日

こんにちは、ほいくのおまもりです。

今回の相談者からのお悩みは、『3歳児で、近くで関わっていない子や全く接点のない子にも噛みつきや引っかきをすることがあります。どのようにしたら良いでしょうか』というご相談。

回答者のほいくのおまもりは『子どもにとっては何かしらの「理由」があるのだと思います。その気持ちを受け止めつつ、引き続き言葉で代弁していくと共に、子どもを認める機会を沢山作ってみてはと考えます』とアドバイス。

どうぞ、御覧ください。

保育士お悩み相談(LINE)

こまりん
【性別】女性
【年齢】30代
【保育士経験年数】5年
【相談文】
こんにちは。
以前、プールで友達の頭を押さえつけて沈める子について相談したものです。
相談の子は3歳になりました。
この子の感情に寄り添い言葉かけを大切にして関わり過ごしてきているのですが噛みつき、引っかきはまだ見られます。長い目で関わっていこうと思っているのですが状況が違うなと思う場面でも噛みつき引っかきが多く出ています。
友達が登園してきて「おはよう」と入ってきたすぐに引っかきに行ったり、遠くで靴を履こうとしている小さい子にも走っていって引っかいたり…
近くで関わっていない子、全く接点のない子にも噛みつき引っかきすることがあります。
近くで遊んでいる子におもちゃを取られて嫌だった、一緒に遊びたいなぁが伝えられなかった、そんな時には「まだ使いたかったね」「一緒に遊ぼうって言ってみようか」「〜されて嫌だったね」などその子の気持ちに寄り添い言葉にして伝えれるよう関わっています。
しかし噛みつき引っかきの行動の前に関わりのない子にいきなりそうした行動をとるのはどんな気持ちがあったのか、伝えたかったのか…とても悩む時があります。
元気よく登園してきた子がお母さんの目の前までいきなり噛まれたり引っかかれてしまう、そうされた子のお母さんも驚かれていました。

以前は家庭のことを伝えてなかったのですが、両親は共に夜お仕事をしています。自営で、この子も園から帰った後はお店で夜遅くまで過ごしています。
家庭の方まで踏み込むことはできないですが食事のこと、夜遅く寝たり、帰ったあと親子での関わりがなかったり、もっと話を聞いてほしい、遊んでほしいなどの家庭でのもやもやもあるのではないかと思っているのですが…。
この子が一番嬉しそうな笑顔を見せてくれる時は1対1でゆったり膝の上で絵本を読んでいるときです。
いっぱい私のことを見て!私と関わって!そんな気持ちが伝わってきます。

噛みつき引っかきについては今まで通り気持ちに寄り添い伝えていく、根気よく長い目で見ていくようにするのでよいでしょうか。何かもう少しできることがあればアドバイスよろしくお願いします。

まとまらない文ですみません。

ほいくのおまもり
こんにちは。

ご相談内容、拝見いたしました。 

全く接点のない子にも噛みつき、引っかき等をするとのことで、難しい状況だとお察しします。
当方もよく考えたうえで返信をいたしますね。

ただいま多くのご相談を受けておりますため、おつらい中申し訳ありませんが、お時間を頂けたらと思います。

こまりん
ありがとうございます。
よろしくお願いします
ほいくのおまもり
こんばんは。

お待たせいたしました。

以前ご相談頂いた内容はこちらになりますね。

【第277回】保育士お悩み相談|プールで友達の頭を押さえつけて沈める2歳児がいます。心に何かあるのではと心配です

こまりんさんが子ども(仮にAちゃんとしますね)の感情に寄り添い、言葉かけを大切にしようと取り組んでいらっしゃることは、とても素晴らしいことと思います。
是非今後も続けて頂けたらと感じます。

ただ、「状況が違うなと思う場面でも噛みつき引っかきが多く出ている」のですね。
「近くで関わっていない子、全く接点のない子にも噛みつき引っかきすることがある」とのことですので、こまりんさんが心配されるお気持ちはとてもよく分かります。

【3歳児で、近くで関わっていない子や全く接点のない子にも噛みつきや引っかきをすることがあります。どのようにしたら良いでしょうか】とのご相談につきまして、【子どもにとっては何かしらの「理由」があるのだと思います。その気持ちを受け止めつつ、引き続き言葉で代弁していくと共に、子どもを認める機会を沢山作ってみてはと考えます】。

こまりんさんの立場から見ると、Aちゃんといきなり噛み付かれた子どもは「全く関わりがない」ように見えるかと思います。
ただ、もしかしたらAちゃんにとっては「何かしらの関わり」があるのかもしれません。
実際に言葉を交わしたり、遊ぶといったコミュニケーション上の関わりがなくとも、気持ちの面で「気になった」のかもしれません。
例えば、友だちが登園して「嬉しいと思った」「『おはよう』をしたかった」「自分もお母さんに甘えたくなった・友達がうらやましいなと思った」、こまりんさんが他の子どもに個別の対応をすることでAちゃんにとっては「先生(こまりんさん)が自分から取られてしまうと思った」、小さい子が靴を履こうとしているのを見て「可愛いと思った」、「手伝ってあげようと思った」等・・・もしかしたらAちゃんなりの色々な気持ちがあふれているのかもしれません。

もしくは眠たい・体調が優れないことからイライラしているというのもあるかもしれませんし、嬉しい・楽しい等の気持ちが高ぶった結果噛んだり引っかいたりするのかもしれません。

ですからAちゃんの目線に立って「なぜ」噛んだり引っかいたりするのかを探ってみると良いかもしれませんね。
「お友達におはようを言いたかったのかな?」「小さいお友達が気になったのかな?」など、Aちゃんの気持ちを探りながらまずは噛みつきたくなった気持ちを受け止めたうえで、「お友達が『痛いよ、悲しいよ』って泣いているよ」と相手の気持ちを伝え、噛みつかずに言葉で代弁する方法を伝えていくと良いのではと感じます。

また、噛みついたり引っかいたりする時間帯についても考えていくと良いかと思います。
もしかしたら眠気が残る朝や、疲れがたまる夕方に集中しているかもしれません。
または、クラスが落ち着かない雰囲気になる際に(外遊びに行く・お片付け・活動の前後等)気持ちが高ぶったりイライラしたりして噛みつきやすくなるのかもしれません。
Aちゃんが噛み付く時のクラスの様子も合わせて見てみるのも良いでしょう。

Aちゃんが噛みつき・引っかきをすることで、周りの子どもや噛みつく場面に居合わせた保護者、そして保育士達が「また噛みつくかも」「Aちゃんはお友達を引っかく子」といったレッテルを貼ってしまわないように気をつけることも非常に大切だと感じます。
周りから「また噛みつくかも」という視線が送られることでAちゃんもストレスに感じ、より噛みつく場面が増えるといった悪循環に陥ることがあるかもしれません。

ですから、Aちゃんの姿を沢山認めていくとともに、心が安らぐ居場所を作ってあげることも必要だと感じます。
Aちゃんは膝の上で絵本を読むのが好きとのことですので、一日のうちのどこかで、一対一でしっかりと関わる場面を作ってみてはと思います。
それ以外の場面では通りすがりに背中をなでる等のスキンシップを取ったり、遠くから微笑んだりする等、「ちゃんとAちゃんの事を見ているよ」という姿勢を出すことも安心感につながるのではと感じます。

Aちゃんのご家庭は自営で、Aちゃん自身もお店で夜遅くまで過ごしており、ご両親との関わりが少ないことを考えると、こまりんさんの推察どおり、寝不足や甘えたい気持ちが根底にあるのかもしれません。
園での午睡の際には、扉から一番離れた端の方で布団を敷き、より深い睡眠が出来るような場所を確保してみるのも良いかもしれませんね。
また、寝足りないようであれば、起こす時間は少しだけでもずらしてみても良いかもしれません。
日中も眠そうにする場面が見られましたら、保護者に「日中眠そうに目をこすっていましたよ」等と「眠かった」という事実だけを伝えてみるのも良いかと思います。

少しでも参考になれば幸いです。

よろしかったら是非その後のお話を教えて下さいね。

こまりん
嬉しい、楽しいなどの気持ちが高ぶり引っかきや噛みつきが出る時もありますものね。

何かしらの理由があり、その気持ちを見つけ受け止めてあげれるようにしていきたいと思います。
長い目で…。ですね。4月からは他園ヘ変わってしまいますがあと4ヶ月、丁寧に関わっていきたいと思います
ありがとうございました。

ほいくのおまもり
早々の返信をありがとうございます。

噛みつきや引っかきについては、様々な原因を推測してみると良いかもしれませんね。

4月から他園へ変わってしまうとのことですので、残された期間でより深い信頼関係が築けますように。

これからもこまりんさんを応援しております。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

「私も相談してみたい・・・」というあなたは↓↓↓

お悩み相談の説明ページ

【転職サービス、好評です】

【ほいくのおまもり】は保育士専門の転職サービス【ほいくのおまもり転職版】をご提供しています!完全無料でお使いいただきます!

大きな特徴は次の3つです。

  • 保育士お悩みのプロが運営
  • 運営者は元保育士
  • あなたにあった求人を1から探します

一人ひとりにしっかりと寄り添い、転職のお手伝いをさせてもらいます。まずはクリックしてみてくださいね♪

 

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

ほいくのおまもり

サイト管理人夫婦の夫の方。保育士を3年勤めた後、営業や経理、自営業など幅広い仕事をして社会人14年目。異色な人生経験を少しでも役立てたいと思いから、2016年4月にこのサイト立ち上げました。3児の父でミニマリストの読書好きです。好きな言葉はLess is more.

-お悩み相談
-, ,

Copyright© ほいくのおまもり , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.

\ 苦手な書類をサクッと解消/
\ 苦手な書類をサクッと解消/