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敬称と性別表記について
LGBTQ+の観点から、保育士が園児を表記する際は『くん』『ちゃん』を使わず、『さん』で統一、園児が自身を称する際や園児同士のやり取りを記載する場合は『ちゃん』で統一しています。また、発達段階の観点では性差はあると考えられるため、男児/女児としています。
Aさん(高月齢/男児/活発)(3歳5カ月/4月生まれ)
子どもの姿
- 衣服の着脱や片付け等の身の回りのことを、ぎこちないなりに自分でやろうとしている。衣服の着脱だけではなく、畳むことにも意欲を見せている。(養護)
- 戸外で友だちと一緒にかけっこをする等、身体を動かすことを楽しんでいる。(教育)
- 戸外遊びの際に、靴を自分で履こうとするが左右逆になっていることがある。また、靴が小さいせいか、足が入れにくく履きにくそうにしている。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
衣服の着脱や片付け等の身の回りのことを、ぎこちないなりに自分でやろうとしている。衣服の着脱だけではなく、畳むことにも意欲を見せている。(養護) |
ねらい |
身の回りのことを自分でする満足感を味わう |
内容 |
脱いだ服を自分で畳んで片付けようとする。 |
環境構成・配慮・援助 |
自分で取り組もうとしている姿を見守りながら、できた時には一緒に喜び、自信に繋がるようにする。上手くできずに戸惑っている様子の時には「ここをぱったんするよ」等、やり方を丁寧に伝え、必要に応じた援助をしていく。 |
評価・反省 |
衣服の着脱や畳み方等、自分でやろうとする姿が見られ、上手くできると「できた」「見て」と保育者に見せて嬉しそうにしていた。引き続き、本児の意欲を尊重し、自分で取り組もうとする姿を見守っていく。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
戸外で友だちと一緒にかけっこをする等、身体を動かすことを楽しんでいる。(教育) |
ねらい |
身体を動かす心地よさを味わう |
内容 |
かけっこ遊びやマット遊び等、様々な運動遊具を使って遊ぶことを楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 |
園庭にラインを引いたり、「よーいどん」と走り出す合図の声を掛ける等、身体を動かすことの意欲が増すように環境整備をする。保育者も遊びに入りながら、のびのびと身体を動かすことの楽しさに共感していく。 |
評価・反省 |
保育者や友だちと一緒にかけっこや鬼ごっこ等、身体を動かして楽しんでいた。遊びの中で友だちとトラブルになる場面も見られたが、自分の思いを言葉で伝えようとしていた。気持ちを受け止めながら、状況に応じて仲立ちをしていきたい。 |
食事
- 少しずつ食べられる食材が増えている。
- 苦手な食材でも、自分から食べようとしている姿を大いに褒め、意欲に繋げていく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):戸外遊びの際に、靴を自分で履こうとするが左右逆になっていることがある。また、靴が小さいせいか、足が入れにくく履きにくそうにしている。
- 戸外での活動が増えるため、身体に合ったサイズの靴を用意してもらう。
- 残暑が厳しい日が続くため、体調の変化を見逃さず、十分な休息を取りながら過ごせるようにする。
Bさん(高月齢/女児/活発)(3歳4カ月/5月生まれ)
子どもの姿
- パンツで過ごすことを喜んでおり、保育者の声替えでトイレに行き、排尿することができる。(養護)
- 友だちとの関わりの中で、思い通りにならずに怒ったり、強い口調になることがある。(教育)
- お盆休みを長く取り、2週間ほど欠席していた。登園時は母から離れられずにいる姿が見られる。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
パンツで過ごすことを喜んでおり、保育者の声替えでトイレに行き、排尿することができる。(養護) |
ねらい |
一日を通してパンツで過ごす |
内容 |
自分からトイレに行き、排尿する。 |
環境構成・配慮・援助 |
本児の排尿間隔を見ながら、声を掛け、トイレに誘っていく。自分から尿意を知らせることができた時には大いに褒め、自信に繋げる。 |
評価・反省 |
本児から尿意を伝える姿はあまり見られなかったが、保育者が声を掛けると進んでトイレに向かっていた。遊びに夢中になると漏らしてしまう場面があり、「出ちゃった」と保育者に知らせていた。こまめにトイレに誘いながら、成功体験を積み重ねられるように援助したい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
友だちとの関わりの中で、思い通りにならずに怒ったり、強い口調になることがある。(教育) |
ねらい |
自分の思いを言葉につなげる |
内容 |
保育者に思いを受け止めてもらいながら、友達との関わりを深める。 |
環境構成・配慮・援助 |
玩具の貸し借りや遊びの中のやり取りを通して、友だちとの関わり方を知ることができるように援助する。「Bさんも一緒にやりたかったんだね」「貸してほしいみたいだよ」等、思いを代弁していくことで、言葉で表現できるようにしていく。 |
評価・反省 |
友だちとの関わりを見守り、トラブルになりそうな時には、思いを言葉で伝えられるように援助した。気持ちが高ぶっていくと、一方的に思いを主張する姿もあるため、じっくりと気持ちを受け止めながら仲立ちをしていきたい。 |
食事
- おかわりをしたくてかきこむようにして食べている。
- 「もぐもぐだよ」「ゆっくり食べようね」等、声を掛け、安全に食事ができるように留意していく。急いで食べなくてもおかわりができることを伝え、ゆったりとした雰囲気で食べ進められるようにする。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):お盆休みを長く取り、2週間ほど欠席していた。登園時は母から離れられずにいる姿が見られる。
- 登園時はすぐに部屋に入らず、保育者と一緒に母を見送り、廊下で気持ちが落ち着くまで過ごす等、安心して園生活に入れるように関わっていく。
- パンツを穿くことへの意欲が強く見られているため、家庭での様子を聞きながらトイレトレーニングを進めていく。
Cさん(高月齢/男児/静か)(3歳3カ月/6月生まれ)
子どもの姿
- トイレで排尿できるが、オムツを穿きたがる時がある。(養護)
- 友だちとの関わりが増え、戸外では虫探しを一緒に楽しんでいる。(教育)
- 園から帰宅するとオムツに穿き替え、家庭ではオムツで過ごしているようである。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
トイレで排尿できるが、オムツを穿きたがる時がある。(養護) |
ねらい |
トイレでの排泄に自信を持ち、パンツで過ごす |
内容 |
好きなパンツを選び、過ごすことで成長の実感、充実感を味わう。 |
環境構成・配慮・援助 |
午睡時は「心配だからおまじないでつけてみようか」とオムツ着用を認める等、本児の気持ちに寄り添いながら、無理強いすることなくトイレトレーニングを進める。「今日はどのパンツを穿こうか?」「パンツを穿けるのかっこいいね」等、気持ちが盛り上がるような声掛けをすることで、意欲を引き出していく。 |
評価・反省 |
保育者に誘われると、積極的にパンツを穿こうとするが、戸外遊びや散歩の前には「やっぱりオムツにする」と穿き替えようとする姿が見られた。漏らすことへの不安感を受け止めつつ、遊びの前にトイレに誘う等、安心して遊び込めるように関わっていきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
友だちとの関わりが増え、戸外では虫探しを一緒に楽しんでいる。(教育) |
ねらい |
友だちと一緒に遊ぶことを楽しむ |
内容 |
好きな遊びを一緒にすることで、発見を共有しあう。 |
環境構成・配慮・援助 |
友だちと一緒に虫探しをしたり、秋の自然を見つけて発見や驚きを共有することで、関わりを深められるようにする。「○○色をしているね」「何ていう虫かな?」等、保育者も発見を共有し、分かち合う楽しさを伝えていく。 |
評価・反省 |
戸外遊びでは、トンボやバッタ等、様々な虫を見つけて「虫いたよ」と身近な生き物に触れることを楽しんでいた。引き続き、友だちと誘い合いながら発見を楽しめるように声掛けをしていきたい。 |
食事
- 席を立とうとする姿は少なくなったが、食材で遊び始めてしまうことがある。
- 本児が食べきれる量を提供し、最後まで食べられた喜びを感じられるようにする。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):園から帰宅するとオムツに穿き替え、家庭ではオムツで過ごしているようである。
- トイレトレーニングについての家庭の考えも聞きながら、園での本児の様子を伝え、意欲を伸ばしていけるように情報共有をしていく。
- 夏の疲れで体調を崩しがちのため、家庭でもゆっくりと過ごしてもらうように協力をお願いする。
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Dさん(高月齢/女児/静か)(3歳2カ月/7月生まれ)
子どもの姿
- 衣服の着脱を自分でしようとするが、上手くいかずに怒って泣くことがある。(養護)
- 粘土遊び等の感触遊びには、興味を持たないことが多い。(教育)
- 給食を食べ終わると眠くなり、泣いて布団を要求することがある。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
衣服の着脱を自分でしようとするが、上手くいかずに怒って泣くことがある。(養護) |
ねらい |
身の回りのことを自分でしようとする |
内容 |
自分で着替えることができた喜びを味わう。 |
環境構成・配慮・援助 |
着替えやすいようにスペースを作り、ゆったりと取り組める環境を作る。自分で着替えようとしている姿を見守り、できた時には大いに褒めていく。上手くできない時は「ここを引っ張るよ」とやり方を伝えながら、落ち着いて取り組めるように声掛けをしていく。 |
評価・反省 |
本児の意欲を尊重しながら、自分で着替えようとする様子を傍で見守った。ゆっくりと落ち着いて取り組める環境を作っていったことで、上手くできずに怒ったり泣いたりすることが少なくなった。引き続き、丁寧に関わりながら、できることを増やしていけるように援助したい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
粘土遊び等の感触遊びには、興味を持たないことが多い。(教育) |
ねらい |
興味のある素材を使って制作を楽しむ |
内容 |
折り紙や花紙等の素材に触れ、形を作ることを楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 |
「お団子を作ろう」「どんなお団子がいいかな」等、保育者が作って見せながら、興味を持てるように誘っていく。作ったものは見える位置に飾り、できた満足感を得られるようにする。 |
評価・反省 |
粘土や絵の具等、手が汚れる素材は嫌がるが、折り紙や花紙での制作は興味を持って楽しんでいた。制作活動を通して、イメージを形にすることを楽しむことができるように遊びに誘っていきたい。 |
食事
- 絵本で見たり、園庭で育てていた野菜に興味を示し、「これあった」と保育者に知らせる姿が見られる。
- 「きゅうりがあったね」「どんな味がするかな?」と食べてみようとする気持ちを引き出せるように関わる。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):給食を食べ終わると眠くなり、泣いて布団を要求することがある。
- 給食後の本児の姿を伝えながら、家庭での生活リズムについて聞き、午睡時間を多く取る等の対応を図っていく。
- 残暑が続き、汗をかくことが多いため、タオルや十分な着替えの用意をお願いする。
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Eさん(中月齢/男児/活発)(3歳1カ月/8月生まれ)
子どもの姿
- 保育者の声掛けでトイレに向かうものの、排泄することなく、トイレットペーパーやスリッパで遊び始めてしまう。(養護)
- 友だちに自分の思いを言葉で伝えようとするが、思ったようにいかないと手を出してしまったり、玩具を投げたりする。(教育)
- 保護者の仕事の都合で土曜保育を利用するようになった。週6日の利用となり、疲れから不機嫌な様子が伺える。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
保育者の声掛けでトイレに向かうものの、排泄することなく、トイレットペーパーやスリッパで遊び始めてしまう。(養護) |
ねらい |
トイレの使い方を知る |
内容 |
便器の場所や使い方を知り、排尿する。 |
環境構成・配慮・援助 |
保育者が一緒にトイレに行き、傍で見守りながら使い方を知らせていく。遊んでしまうときは「スリッパはここに置くよ」「おしっこしてからお部屋で遊ぼうね」等、声を掛け、使い方が身に付くようにする。 |
評価・反省 |
保育者が傍に付いていることで、遊ぶことなくトイレでの排泄ができている。他児への援助などで目を離している間に、スリッパを投げたりする場面もあるため、繰り返しトイレの使い方について声掛けをしていきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
友だちに自分の思いを言葉で伝えようとするが、思ったようにいかないと手を出してしまったり、玩具を投げたりする。(教育) |
ねらい |
友だちへの気持ちの伝え方がわかる |
内容 |
保育者に気持ちを受け止めてもらいながら、友だちに言葉で思いを伝える。 |
環境構成・配慮・援助 |
友だちとの関わりを見守り、トラブルになりそうなときは、「〇〇がしたかったんだね」「投げると嫌な気持ちになるから止めようね」と本児の気持ちを代弁しつつ、状況に合わせてどのようにすれば良いのかを伝える。本児が落ち着いて言葉で思いを伝えることができるように関わっていく。 |
評価・反省 |
トラブルになりそうな場面で声を掛け、本児の思いを代弁しながら、友だちに言葉で伝えることができるように援助した。気持ちが昂ると手を出しやすいため、今後も注意深く見守りたい。 |
食事
- スプーンやフォークを使って食べているが、食事に飽きてくると食材を掴んで遊び始めたり、投げたりしている。
- 「〇〇はどんな味がするかな?」「〇〇も食べてみようね」と食事を促しながら、進み具合を見て食事を切り上げたり、集中して食事ができる環境を整えていく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):保護者の仕事の都合で土曜保育を利用するようになった。週6日の利用となり、疲れから不機嫌な様子が伺える。
- 園での様子を伝えながら、甘えや欲求をじっくり受け止めていくことで、安定した園生活を送れるように対応していく。
- 家庭でゆっくり休息をとったり、保護者に甘えたい気持ちを受け止めてもらえるように、送迎時に保護者の状況も丁寧に聞き、必要に応じてじっくり話をする機会を設けていく。
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Fさん(中月齢/女児/活発)(3歳0カ月/9月生まれ)
子どもの姿
- 好きな柄のパンツを穿くことを喜んでいる。保育者の声掛けで、トイレで排尿することができる。(養護)
- 異年齢児と関わり、一緒に遊ぶことを喜んでいる。(教育)
- ヘルパンギーナに罹り、1週間欠席していた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
好きな柄のパンツを穿くことを喜んでいる。保育者の声掛けで、トイレで排尿することができる。(養護) |
ねらい |
一日を通してパンツで過ごす |
内容 |
保育者に誘われたり、自分から尿意を知らせることによって、トイレで排尿する。 |
環境構成・配慮・援助 |
本児の排尿間隔を把握し、こまめにトイレに誘っていく。自分から尿意を知らせることができた時には、大いに褒め成功体験を通して自信に繋げる。 |
評価・反省 |
午睡前にトイレに誘い、習慣となるようにした。尿意を知らせる姿は少ないが、こまめに声掛けをすることで、活動の節目でトイレに行く習慣が身に付いたように思う。今後も本児の意欲となるような関わりをしていきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
異年齢児と関わり、一緒に遊ぶことを喜んでいる。(教育) |
ねらい |
異年齢児と関わりながら遊ぶことを楽しむ |
内容 |
わらべうた遊びや集団遊びを通して、異年齢児との関わりを持つ。 |
環境構成・配慮・援助 |
「かごめかごめ」や「はないちもんめ」等のわらべうたや、しっぽ取りゲーム等の集団遊びに誘い、遊びの中で異年齢児との関わりを持てるようにする。以上児への憧れや一緒に遊ぶことの楽しさに共感し、遊びの幅が広がるように援助していく。 |
評価・反省 |
異年齢児に遊びのルールや遊び方を教えてもらいながら、関わりを楽しむ姿が見られた。年上の友だちができた喜びに共感し、周りの友だちも誘いながら、遊びを広げていきたい。 |
食事
- 苦手な食材を避けながらではあるが、自分で食べ進めている。
- 自分で食べようとする姿を認めながら、「この野菜は絵本で見たね」「どんな味なんだろう」等、苦手な食材にも興味を持てるような声掛けをしていく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):ヘルパンギーナに罹り、1週間欠席していた。
- 体調の変化に留意しながら、園でも十分な休息を取り、無理なく過ごせるように配慮していく。
- トイレトレーニングの状況について、家庭と本児の様子を共有し、園と家庭で同じペースで進めていけるようにする。
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Gさん(中月齢/男児/静か)(2歳11カ月/10月生まれ)
子どもの姿
- 嫌なことがあったり、保育者に何かを訴える時に大声を出すことが多い。(養護)
- 積み木やブロックで遊ぶことを好むが、周りに友だちが来ることや玩具を触られることを極端に嫌がる。(教育)
- 降園時、保護者が迎えに来ても遊び続け、帰ろうとしない姿が見られる。遊びの途中で声を掛けると「ママが来ちゃった」と泣いて怒ることもある。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
嫌なことがあったり、保育者に何かを訴える時に大声を出すことが多い。(養護) |
ねらい |
自分の思いを言葉や仕草で表現する |
内容 |
保育者に思いを受け止められながら、必要な言葉を知る。 |
環境構成・配慮・援助 |
大声を出すときには、抱っこしたり、場所を変えて話をする等、気持ちが落ち着ける環境を作りながら、じっくり本児の思いを受け止める。「〇〇がしたいんだね」「一緒に貸してって言ってみようか」等、周りの状況や本児の様子から気持ちを代弁し、必要な言葉を知らせていく。 |
評価・反省 |
保育者や気持ちを受け止めていくことで、大声を出して訴えることが少なくなってきた。「やだ」「ほしい」等、少しずつ言葉で思いを表現しようとする姿が見られているため、じっくりと本児の思いに耳を傾けていきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
積み木やブロックで遊ぶことを好むが、周りに友だちが来ることや玩具を触られることを極端に嫌がる。(教育) |
ねらい |
好きな遊びをじっくりと楽しむ |
内容 |
安心できる環境の中で好きな遊びをする満足感を味わう。 |
環境構成・配慮・援助 |
使っている玩具を友だちに取られるのではないかという不安から、近くに来られることを嫌がっているようである。保育者が近くで見守りながら、本児が遊ぶスペースを確保する等、安心して遊びに取り組める環境を整えていく。 |
評価・反省 |
本児が遊ぶスペースを確保し、保育者が傍で見守ることで、落ち着いて遊びに集中することができていた。友だちが使っている玩具が欲しくなり、トラブルになる場面が見られたため、玩具の貸し借りを通して、友だちとの関わりも知らせていきたい。 |
食事
- 白米を好み、カレーや混ぜご飯は嫌がって口にしない。
- 具のない部分を提供したり、カレールーを少なめにする等の対応をし、無理なく食事ができるようにする。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):降園時、保護者が迎えに来ても遊び続け、帰ろうとしない姿が見られる。遊びの途中で声を掛けると「ママが来ちゃった」と泣いて怒ることもある。
- 保護者に本児の様子を見守る時間を作ってもらい、タイミングを見て帰りの準備に入れるように配慮する。また、降園予定の時間が近づいてきたら「もうすぐお迎えくるから、お片付けして待っていようか」と見通しが持てるように声を掛けていく。
- 家庭での遊びの様子について聞きながら、園でも安心感の中で過ごすことができるように配慮の仕方を工夫していく。
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Hさん(中月齢/女児/静か)(2歳10カ月/11月生まれ)
子どもの姿
- パンツを穿きたがるが、トイレに誘われると、「出ない」「行かない」と嫌がることが多い。(養護)
- 戸外遊びでは、ヒマワリやアサガオ等の植物に興味を持ち、触れたりして楽しんでいた。(教育)
- 家では癇癪を起こすことが多く、困っているとのことだが、園ではほとんど見られない。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
パンツを穿きたがるが、トイレに誘われると、「出ない」「行かない」と嫌がることが多い。(養護) |
ねらい |
トイレで排泄することに慣れる |
内容 |
保育者の声掛けによって、安心してトイレで排泄をする。 |
環境構成・配慮・援助 |
遊びのタイミングを見ながら「素敵なパンツが濡れないうちにトイレに行ってみようか」等、意欲が持てるような声掛けをしていく。トイレは常に明るく清潔な状態にし、安心感の中でトイレに迎えるようにする。 |
評価・反省 |
活動や遊びの区切りでトイレに誘ったり、友だちと一緒にトイレに向かうことで、意欲を持って排泄をすることができた。本児のパンツを穿く意欲を大切にしながら、トイレトレーニングを進めたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
戸外遊びでは、ヒマワリやアサガオ等の植物に興味を持ち、触れたりして楽しんでいた。(教育) |
ねらい |
身近な植物を見たり、触れたりすることを楽しむ |
内容 |
身近な植物の色や匂いを感じながら、観察をする。 |
環境構成・配慮・援助 |
園庭にある植物を観察しながら、「どんな色があるかな?」「どんな匂いがする?」等と声を掛け、実際に触れる楽しさを感じられるようにする。色水遊びや葉を使ったお面づくり等、植物を使った遊びに興味を広げられるように必要なものを用意する。 |
評価・反省 |
「お花きれいだね」「かわいいね」と話しながら、植物の観察を楽しんでいた。引き続き、身近な植物や生き物への興味や関心を伸ばせるように見守っていきたい。 |
食事
- 保育者に声を掛けられると自分で食べ進めるが、食べさせてもらうことを待っている姿が多い。
- 本児の甘えを受け止め、満足感を持てるように関わりながら、「Hさんが自分で食べるの見ているね」と励みになるような声掛けをしていく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):家では癇癪を起こすことが多く、困っているとのことだが、園ではほとんど見られない。
- 家庭での姿を聞きながら、本児とコミュニケーションをとる中で、自分の思いを素直に出すことができるように関わっていく。
- 家庭での食事の仕方や様子について尋ね、自分で食べる意欲が持てるような対応を、保護者と情報共有しながら探っていく。
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Iさん(低月齢/男児/活発)(2歳9カ月/12月生まれ)
子どもの姿
- 自分で衣服の着脱をしたり、できない部分は保育者に手伝ってもらいながら意欲的に取り組んでいる。(養護)
- 友だちと一緒に遊ぼうとするが、思うようにならない場面では、怒って叩いたり、大声で泣いたりする。(教育)
- 戸外遊びで見つけた植物や虫を「ママに見せたい」と持ち帰ろうとする。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
自分で衣服の着脱をしたり、できない部分は保育者に手伝ってもらいながら意欲的に取り組んでいる。(養護) |
ねらい |
身の回りのことを自分でする |
内容 |
保育者に見守られながら、自分で衣服の着脱をする。 |
環境構成・配慮・援助 |
着替えやすいスペースと、ゆったりと取り組める時間を確保する。自分で着替えようとしている姿を見守り、必要に応じた援助をしながら、自分でやろうとする意欲が増すような関わりをしていく。 |
評価・反省 |
自分でズボンを穿くことができると「できたよ」と嬉しそうにしていた。前後が逆になってしまう時もあるため、意欲を大切にしながら、向きを揃えて置く等、さりげない援助をしていきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
友だちと一緒に遊ぼうとするが、思うようにならない場面では、怒って叩いたり、大声で泣いたりする。(教育) |
ねらい |
自分の思いを言葉で伝えようとする |
内容 |
保育者に思いを受け止められ、落ち着いて自分の気持ちを話す。 |
環境構成・配慮・援助 |
友だちへの関わり方を注意深く見守っていく。トラブルになりそうな時には「Ⅰさんは〇〇がしたかったんだね。何て言ったらいいかな?」等、本児の気持ちを受け止めながら、自分の思いを言葉で表現できるように声を掛けていく。 |
評価・反省 |
友だちと遊ぶ様子を見守りながら、必要に応じて仲立ちをした。大きな声を上げることで嫌な思いを伝えようとするが、相手にはその思いが伝わらずにトラブルになる場面もある。双方の思いを代弁するとともに、言葉で自分の思いを伝えられるように関わりたい。 |
食事
- 意欲的に食べ進めているが、スプーンやフォークの持ち方が上手持ちである。
- 「こうやって持つとかっこいいよ」等、声を掛けながら、下手持ちで持つことに慣れていけるようにする。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):戸外遊びで見つけた植物や虫を「ママに見せたい」と持ち帰ろうとする。
- 送迎時に遊びの様子を丁寧に伝え、時に本児が見つけた植物や虫を実際に見せたりしながら、家庭でも話題が広がるようにしていく。
- 戸外での活動が多くなるため、衣服の補充や靴のサイズを確認してもらう。
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Jさん(低月齢/女児/活発)(2歳8カ月/1月生まれ)
子どもの姿
- 午睡時に特定の保育者に傍にいるように求め、要求が通らない時は大声で泣いて眠ろうとしない。(養護)
- 粘土遊びや絵の具遊び等、手先を使った遊びを楽しんでいる。(教育)
- 「こちょこちょして」等、保育者とのスキンシップを求める姿が見られる。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
午睡時に特定の保育者に傍にいるように求め、要求が通らない時は大声で泣いて眠ろうとしない。(養護) |
ねらい |
安心できる環境の中で入眠する |
内容 |
保育者に気持ちを受け止められながら、午睡時間を過ごす。 |
環境構成・配慮・援助 |
本児の気持ちを丁寧に受け止め、安心して入眠できるように関わる。泣いて眠れない時には、別室でゆったりと気持ちが落ち着くように関わりながら、どの保育者とでも安心して過ごせるようにスキンシップを図っていく。 |
評価・反省 |
丁寧に気持ちを受けとめられることで、思いが通らない時に大声で泣く姿は減ってきた。午睡時間を安心して過ごし、気持ちを落ち着かせて入眠できるように、引き続き関わっていきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
粘土遊びや絵の具遊び等、手先を使った遊びを楽しんでいる。(教育) |
ねらい |
様々な造形活動を楽しむ |
内容 |
いろいろな素材に触れ、こねたり、貼ったり等、手先を使った遊びの楽しさを味わう。 |
環境構成・配慮・援助 |
新しい素材は、まず保育者が使って見せながら、やってみたいと思えるように誘っていく。遊びに思い切り取り組めるよう、新聞紙や粘土等、必要な素材を十分に用意する。 |
評価・反省 |
新聞紙遊びを気に入り、破いたり、丸めたりしながら楽しむ姿が見られた。糊を使う際に、出し過ぎた糊で遊んでしまうこともあるため、道具の使い方も同時に伝えていきたい。 |
食事
- 食事中に後ろを向いたり、友だちの足を蹴ったりと落ち着きのない様子が見られる。
- 本児の摂取量に合わせて量を加減し、食べることに意欲が持てるようにする。姿勢が崩れてしまうときには「前を向いて食べようね」等と声を掛け、正しい姿勢を知らせていく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):「こちょこちょして」等、保育者とのスキンシップを求める姿が見られる。
- 家庭での様子を聞きながら、本児の甘えたい気持ちを受け止めながら関わっていくことを伝える。家庭でも保護者とゆったりした時間を持てるように、園でしているふれあい遊び等を伝えていく。
- 着替えや持ち物が不足していたり、忘れ物が多い。口頭だけではなく、付箋や連絡ノートを通して伝える等の配慮をしていく。
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Kさん(低月齢/男児/静か)(2歳7カ月/2月生まれ)
子どもの姿
- 衣服の着脱やタオルの片づけ等、身の回りのことを自分でしようとする姿が見られる。(養護)
- 本児がやりたい遊びを友だちがしていると、様子をじっと見つめている。(教育)
- トイレには、好きなキャラクターの絵を見ることを楽しみに自分から行こうとする。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
衣服の着脱やタオルの片づけ等、身の回りのことを自分でしようとする姿が見られる。(養護) |
ねらい |
身の回りのことを自分でする満足感を味わう |
内容 |
自分で衣服の着脱をしたり、脱いだ服を畳んで片付けようとする。 |
環境構成・配慮・援助 |
衣服の畳み方は保育者が見本をやって見せながら、「ここをぱったんするよ」等、わかりやすくやり方を伝える。自分でできた時には嬉しさに共感し、自信や次の意欲に繋げていく。 |
評価・反省 |
保育者が行う見本を見て、自分で脱いだ服を畳もうとしていた。上手くできずに保育者に援助を求める場面もあるため、意欲を大切にしながら、必要に応じた援助を行っていきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
本児がやりたい遊びを友だちがしていると、様子をじっと見つめている。(教育) |
ねらい |
友だちと一緒に好きな遊びを楽しむ |
内容 |
保育者を仲立ちとして、友だちとの関わりを持つ。 |
環境構成・配慮・援助 |
友だちとの興味や関心を見守りながら、好きな遊びを通して関わりを持てるよう仲立ちをする。「Kさんも一緒にやってみようか」「楽しいね」等、友だちと一緒に過ごす楽しさに気づけるような声掛けをしていく。 |
評価・反省 |
保育者が他児との間を取り持つことで、玩具のやり取りなどの関わりを持つことができた。同じ遊びをしているが、友だちと関わる際には緊張する様子も見られる。安心できる雰囲気の中で、遊びを楽しめるように今後も援助していきたい。 |
食事
- 苦手な食材があると食事が進まず、保育者の介助を待っていることが多い。
- 保育者が介助すると苦手な食材も食べられているため、「ピーマン食べられてかっこいいね」等、自信になるような声掛けをし、意欲に繋げていく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):トイレには、好きなキャラクターの絵を見ることを楽しみに自分から行こうとする。
- 園での取り組みを伝えながら、家庭でのトイレトレーニングの様子について尋ね、協力し合って進めていけるようにしていく。
- 本児が友だちとの関わりがあまり見られないことを、母は心配している。友だちへの興味が見られてきていることや、本児の様子を伝えながら、安心してもらえるように努める。
本登録をして
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Lさん(低月齢/女児/静か)(2歳6カ月/3月生まれ)
子どもの姿
- 生活の流れで、次に何をすればよいのか尋ねたり、保育者に声を掛けられることを待っていることが多い。(養護)
- いろいろな歌や手遊びを覚えて口ずさんだり、保育者の真似をして楽しんでいる。(教育)
- 汗を多くかくため、一日に数回の着替えを必要とする。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助
養護
子どもの姿(再掲) |
生活の流れで、次に何をすればよいのか尋ねたり、保育者に声を掛けられることを待っていることが多い。(養護) |
ねらい |
生活の流れを身に付ける |
内容 |
生活の仕方がわかり、自ら行動に移す。 |
環境構成・配慮・援助 |
「次は何をするのかな?」「お外に行く時には、何をしたらいいかな?」等、自分で次の行動に気づけるような声掛けをしていく。自分から行動することができた時には、大いに褒め、自信に繋げる。 |
評価・反省 |
焦らせることなく、自分で次の行動に気づけるように関わった。少しずつ生活の流れが身についてきているため、引き続き場面に合わせた声掛けをしていきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) |
いろいろな歌や手遊びを覚えて口ずさんだり、保育者の真似をして楽しんでいる。(教育) |
ねらい |
手遊びや身体表現を楽しむ |
内容 |
保育者や友だちと一緒に、曲に合わせて身体を動かす。 |
環境構成・配慮・援助 |
「とんぼのめがね」「おおきなくりのきのしたで」等、親しみのある虫や植物が登場する歌を用意する。「とんぼさんの羽はどんな形かな?」「スイスイ気持ちいいね」等、イメージを共有しながら身体を動かして楽しめるように声掛けをする。 |
評価・反省 |
声を出しながら、歌や手遊びを楽しむ姿が見られた。体操やリトミック等、のびのびと身体を動かして楽しむ機会を設けていきたい。 |
食事
- 苦手な食材はあるが、保育者に勧められると一口は食べてみようとしている。
- 苦手な食材でも食べようとする姿を認めながら、無理強いすることなく食事への意欲を持てるように関わっていく。
家庭の連携
子どもの姿(再掲):汗を多くかくため、一日に数回の着替えを必要とする。
- 焦らせることなく、自分で次の行動に気づけるように関わった。少しずつ生活の流れが身についてきているため、引き続き場面に合わせた声掛けをしていきたい。
- 声を出しながら、歌や手遊びを楽しむ姿が見られた。体操やリトミック等、のびのびと身体を動かして楽しむ機会を設けていきたい。
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