もくじ
- 個人案PDF
- 敬称と性別表記について
- Aさん(高月齢/男児/活発)(1歳1カ月/4月生まれ)
- Bさん(高月齢/女児/活発)(1歳0カ月/5月生まれ)
- Cさん(高月齢/男児/静か)(0歳11カ月/6月生まれ)
- Dさん(高月齢/女児/静か)(0歳10カ月/7月生まれ)
- Eさん(中月齢/男児/活発)(0歳9カ月/8月生まれ)
- Fさん(中月齢/女児/活発)(0歳8カ月/9月生まれ)
- Gさん(中月齢/男児/静か)(0歳7カ月/10月生まれ)
- Hさん(中月齢/女児/静か)(0歳6カ月/11月生まれ)
- Iさん(低月齢/男児/活発)(0歳5カ月/12月生まれ)
- Jさん(低月齢/女児/活発)(0歳4カ月/1月生まれ)
- Kさん(低月齢/男児/静か)(0歳3カ月/2月生まれ)
- Lさん(低月齢/女児/静か)(0歳2カ月/3月生まれ)
- その他、ほいくのおまもりプラスのコンテンツ
個人案PDF
敬称と性別表記について
LGBTQ+の観点から、保育士が園児を表記する際は『くん』『ちゃん』を使わず、『さん』で統一、園児が自身を称する際や園児同士のやり取りを記載する場合は『ちゃん』で統一しています。また、発達段階の観点では性差はあると考えられるため、男児/女児としています。
Aさん(高月齢/男児/活発)(1歳1カ月/4月生まれ)
子どもの姿
- オムツ交換や着替えの際、保育者の肩につかまりながら声かけに合わせて足を上げ、着脱に参加していた。(養護)
- つかまり立ちや伝い歩きを盛んに楽しむ中で、保育者に「おいで」と声をかけられると、手を離して一人立ちしたり、一歩を踏み出そうとする動きが見られた。(教育)
- 保育者のひざに座って絵本を読んでもらう中で、絵本を見つめながら声を出したり、自分でページをめくろうと手を出す姿が見られた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | オムツ交換や着替えの際、保育者の肩につかまりながら声かけに合わせて足を上げ、着脱に参加していた。(養護) |
ねらい | 着脱に興味を持ち、自分なりにやってみようとする |
内容 | 保育者に手伝ってもらったり、声かけに合わせて体を動かしながら、ズボンや靴下の着脱を行う。 |
環境構成・配慮・援助 | 床や腰掛けに座り、安定した体勢で着脱に参加できるよう配慮し、「ズボンを脱ごうね」「靴下を脱ごうね」と優しく声をかけながら丁寧に関わり、意欲を育む。保育者が途中まで脱がせ、「ここを引っ張ってみよう」と促し、自分で脱ぐことができたときは「脱げたね」と声をかけ、一緒に喜びながら達成感を味わえるようにする。 |
評価・反省 | ズボンや靴下を引っ張って脱ぐことを楽しんでいた。自分でできた部分を大いにほめながら、意欲を育む。 |
教育
子どもの姿(再掲) | つかまり立ちや伝い歩きを盛んに楽しむ中で、保育者に「おいで」と声をかけられると、手を離して一人立ちしたり、一歩を踏み出そうとする動きが見られた。(教育) |
ねらい | 様々な体の動きを楽しむ |
内容 | 室内の広いスペースで、低い段差やマットの山をハイハイでのぼりおりしたり、手押し車や大箱を押して歩く。 |
環境構成・配慮・援助 | 自由に動ける広いスペースで、保育者が体を動かして見せながら遊びに誘い、安全に配慮しながら、本児自らの動きを尊重して見守る。低い段差やマットの山では「のぼれたね」「おりられるかな?」と声をかけ、手押し車や大箱を押して歩く際には、「歩くの楽しいね」「力持ちだね」と声をかけながら、楽しさに寄り添う。 |
評価・反省 | 手押し車や大箱を押して歩くことが気に入り、くり返し楽しむ中で、方向転換もできるようになった。手を離して数歩出るようにもなったため、安全に歩行を楽しめる環境を整えながら見守る。 |
食事
(完了食)
- 苦手なものは口から出してしまうため、気持ちを受け止めながら、保育者がおいしそうに食べて見せることで興味を引き、「食べてみようかな」という気持ちが育つよう、焦らず関わる。
- 機嫌よく食べる中でスプーンを持ちたがるときは、手を添えて援助しながら使い方を知らせ、徐々に慣れていけるようにする。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):保育者のひざに座って絵本を読んでもらう中で、絵本を見つめながら声を出したり、自分でページをめくろうと手を出す姿が見られた。
- 気に入っている絵本やクラスでよく読む絵本を、本児が楽しむ姿とともに紹介し、家庭でも絵本に触れる機会につながるようにする。
- 歩行に向けて、一人立ちやしゃがんだり立ったりする動きを十分に経験することの大切さを保護者に伝え、焦らずに本児の発達を見守る。
Bさん(高月齢/女児/活発)(1歳0カ月/5月生まれ)
子どもの姿
- 生活リズムが徐々に整い、15分程度の午前睡を取ることで、給食まで元気に過ごすことができた。(養護)
- 室内や園庭で、バランスを崩しながらも歩行を楽しみ、保育者に「おいで」と声をかけられると喜んで向かっていた。(教育)
- 登園時に泣く姿が減り、自分から室内に入ろうとする姿が見られるようになった。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 生活リズムが徐々に整い、15分程度の午前睡を取ることで、給食まで元気に過ごすことができた。(養護) |
ねらい | 安定した生活リズムで過ごす |
内容 | 信頼する保育者に見守られながら午前睡を取り、午前の活動に元気に参加したり、機嫌よく食事をする。 |
環境構成・配慮・援助 | 本児が生活に見通しを持ちながら安心して過ごせるよう、特定の保育者が無理なく午前睡に誘い、子守唄を歌ったりトントンしながら入眠を援助する。一定時間眠ったあとは、心地よく目覚められるよう、「おはよう、よく寝たね」「すっきりしたね」と優しく声をかけて体を起こし、オムツ交換や水分補給をしながら、焦らずに次の活動に誘う。 |
評価・反省 | 特定の保育者の安定した関わりにより、自ら布団に横になり、すぐに入眠できるようになった。周囲の物音を気にする様子は減ったが、眠り過ぎることもあるため、本児の体調に合わせながら生活リズムを整える。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 室内や園庭で、バランスを崩しながらも歩行を楽しみ、保育者に「おいで」と声をかけられると喜んで向かっていた。(教育) |
ねらい | 歩行を楽しむ |
内容 | 戸外で、保育者に見守られながら安心して歩行を楽しみ、興味のあるものを見つけて関わろうとする。 |
環境構成・配慮・援助 | 他児の動きや段差、石などの周囲の安全に配慮するとともに、本児の体の動きを観察しながら、歩行を見守る。本児が何かを発見したり関わろうとする姿を見逃さず、目が合ったときには「何を見つけたの?」と声をかけ、応答的に関わりながら、興味に寄り添う。 |
評価・反省 | 歩行が安定し、砂利や芝生の上でもバランスを取りながら歩いていた。園庭では探索を楽しんでいたが、公園では出口など危険な方向へ向かおうとする姿が多く見られたため、目を離さず見守り、自然物や玩具に興味を持てるように関わる。 |
食事
(完了食)
- おかずを手づかみ食べする姿を大切にし、口周りが汚れたときは、「お顔をきれいにしようね」と伝えてから優しく拭き、気持ちよく食べられるようにする。
- スプーンへの興味を受け止め、「一緒に使ってみようね」と優しく伝え、手を添えながら持ち方を知らせ、食べやすいように介助する。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):登園時に泣く姿が減り、自分から室内に入ろうとする姿が見られるようになった。
- 園生活に慣れ、安心して過ごす本児の姿を保護者と共有し、成長をともに喜びながら、信頼関係を深めていく。
- 本児の着脱への意欲を育めるよう、着脱しやすい素材の衣服や肌着への移行を保護者に促す。
Cさん(高月齢/男児/静か)(0歳11カ月/6月生まれ)
子どもの姿
- 服を着るときに、自分なりに服を引っ張って頭を出そうとし、できたときに保育者と目が合うと、笑顔を見せて喜んでいた。(養護)
- 室内でハイハイをしながらボールを追いかけ、追いつくと掴んで舐めたり、投げたりして楽しんだ。(教育)
- 入園後は発熱や鼻水など体調不良が続き、早退や欠席が多かった。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 服を着るときに、自分なりに服を引っ張って頭を出そうとし、できたときに保育者と目が合うと、笑顔を見せて喜んでいた。(養護) |
ねらい | 着脱を通じて、人と関わる心地よさを感じる |
内容 | 信頼する保育者の声かけに合わせて自分なりに体を動かしながら、衣服の着脱に参加する。 |
環境構成・配慮・援助 | 着脱の際は時間に余裕を持たせ、本児が安定した体勢を取れるよう配慮しながら、優しく声をかけて介助する。保育者とのやり取りを楽しみながら着脱への意欲が育つよう、上の服から頭を出す際にはタイミングを合わせて「いないいないばあ」と声をかけたり、最後に「できたね」と笑顔で伝え、喜びや達成感を感じられるようにする。 |
評価・反省 | 着脱の際、保育者との一対一のやり取りを楽しんでいた。ズボンや靴下を途中まで脱がせてもらうと、座った姿勢で引っ張って脱げるようになったため、引き続き自分でできることを増やしていけるように関わっていく。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 室内でハイハイをしながらボールを追いかけ、追いつくと掴んで舐めたり、投げたりして楽しんだ。(教育) |
ねらい | 好きな遊びを見つけ、十分に楽しむ |
内容 | 興味を持ったものにハイハイで近づいて関わり、触ったり舐めたりして感触を味わう。 |
環境構成・配慮・援助 | 玩具が散乱しているときは、さりげなく片づけて探索しやすい環境を整えるとともに、本児が好きな玩具を見やすい場所に配置し、興味を引き出す。発見したものにむかってハイハイしたり、感触を確かめながら集中して遊ぶ姿を見守り、目が合った際には「見つけたね」「楽しいね」と声をかけ、本児の発見や喜びに寄り添う。 |
評価・反省 | 布製の玩具や音の鳴る玩具など、気に入ったものにじっくり触れながら集中して遊ぶ姿が見られた。何でも舐める時期であるため、玩具や床の清潔を保ち、衛生面に十分配慮する。 |
食事
(後期食)食後ミルク100cc
- 手づかみ食べをしようとする姿が増えてきたため、「上手につまめるね」「自分で食べられたね」と本児の姿を認め、意欲を育てる。
- 苦手なものを口から出したときは気持ちを受け止め、好きなおかずと組み合わせて食べられるよう工夫したり、様子によっては切り上げるなど、無理なく慣れていけるように対応する。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):入園後は発熱や鼻水など体調不良が続き、早退や欠席が多かった。
- 連休明けは、気温差や疲れにより体調を崩しやすい時期のため、休み中の過ごし方や健康状態を丁寧に聞き取り、無理なく過ごせるよう配慮する。
- 手づかみ食べの大切さを保護者に伝えながら、本児の食べる意欲を育てていく。
Dさん(高月齢/女児/静か)(0歳10カ月/7月生まれ)
子どもの姿
- 保育者の声かけに反応を示し、手を伸ばして顔に触れようとしたり、抱っこを喜んで声を出す姿が見られるようになった。(養護)
- 腹ばいの姿勢で頭を上げていられる時間が長くなり、保育者と目が合うと微笑むなど、機嫌よく遊ぶことができた。(教育)
- まだ自分で寝返りはできないものの、近くにある玩具に手を伸ばそうと体をひねる姿が増えてきた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 保育者の声かけに反応を示し、手を伸ばして顔に触れようとしたり、抱っこを喜んで声を出す姿が見られるようになった。(養護) |
ねらい | 保育者に親しみを持つ |
内容 | 特定の保育者に世話をしてもらったり、優しく声をかけてもらいながら遊ぶ中で、ふれあう心地よさや、思いを受け止めてもらう喜びを感じる。 |
環境構成・配慮・援助 | 特定の保育者が継続して関わり、オムツ交換や食事、遊びの中で優しく名前を呼んだり声をかけながら、心地よいスキンシップを図り、信頼関係を築いていく。また、思いを受け止めてもらう喜びを味わえるよう、本児の表情やしぐさを観察しながら、「うれしいね」「すっきりしたね」「嫌だったね」と言葉を添えて寄り添う。 |
評価・反省 | いつも世話を担当する保育者に対する愛着が育ち、離れたり姿が見えなくなると泣くこともあった。園生活に慣れ、周囲の状況が少しずつわかるようになってきたため、本児の気持ちに丁寧に寄り添いながら、安心感を育む。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 腹ばいの姿勢で頭を上げていられる時間が長くなり、保育者と目が合うと微笑むなど、機嫌よく遊ぶことができた。(教育) |
ねらい | 様々な姿勢で遊ぶことを楽しむ |
内容 | 腹ばいの姿勢で玩具に触れたり、あおむけの姿勢や保育者のひざの上に座った状態で、ふれあいあそびを楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 | 本児の様子に合わせて無理なく腹ばいで遊べるようにし、目線を合わせて話しかけながら楽しさに共感したり、周囲を見回したり玩具で遊ぶ姿を見守る。手足や体の動きを促すため、手の届く範囲に興味を引く玩具を配置したり、あおむけや支え座りの姿勢でふれあいあそびを楽しみ、心地よい刺激を味わえるようにする。 |
評価・反省 | 腹ばいでひじをつき、安定して遊べるようになった。心地よい姿勢でじっくり遊べるよう見守りながら、体の動きを観察し、本児の様子に合わせてずりばいや寝返りを促す援助を行う。 |
食事
(初期食)食後ミルク200cc
- 食事に慣れ、スプーンが近づくと口を開けるようになったため、「大きなお口で食べられたね」「おいしいね」と優しく話しかけながら、食に対する意欲を育てる。
- すりつぶした野菜を好み、よく口を動かして食べているので、本児の様子を家庭や調理員と共有しながら、徐々に粗つぶしへと進めていく。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):まだ自分で寝返りはできないものの、近くにある玩具に手を伸ばそうと体をひねる姿が増えてきた。
- 現在の体の発達段階と今後の見通しに加え、発達を促す遊びや援助の仕方を、保護者にわかりやすく伝えていく。
- 家庭での離乳食の食べ具合を丁寧に聞き取りながら、園での離乳食も無理のないペースで進めていく。
Eさん(中月齢/男児/活発)(0歳9カ月/8月生まれ)
子どもの姿
- 入眠にかかる時間が徐々に短くなってきたものの、眠りが浅く、すぐに目を覚ましてしまうこともあった。(養護)
- 散歩の際、ベビーカーに乗ることを嫌がる姿が見られたが、保育者の手遊びを見たり、ベビーカーが動き出すと気分が変わり、落ち着くことができた。(教育)
- ずりばいから四つ這いの姿勢に移行し始め、時折バランスを崩しつつも、室内を活発に移動する姿が見られた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 入眠にかかる時間が徐々に短くなってきたものの、眠りが浅く、すぐに目を覚ましてしまうこともあった。(養護) |
ねらい | 安心して一定時間眠る |
内容 | 午前の活動や食事を通じて満足感を味わいながら、特定の保育者に抱っこされたり見守られる中で、安心して入眠する。 |
環境構成・配慮・援助 | 本児の生活リズムに合わせ、午前中は十分に体を動かし、信頼する保育者と離乳食を食べたりミルクを飲んだりすることで、満足感を味わいながら心地よく午睡に向かえるようにする。熟睡できるよう、特定の保育者が安定した関わりを持ちながら安心感を育み、途中で目を覚ました際には、子守唄を歌いながら抱っこしたり優しくトントンしながら、再入眠を促す。 |
評価・反省 | 眠りは浅い様子だが、慣れた保育者が関わることで再入眠できることが増えてきた。いつもと違う保育者が関わる場面でも安心できるよう、心地よく眠れる関わりを共有し、遊びの中で焦らずに関係を築いていく。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 散歩の際、ベビーカーに乗ることを嫌がる姿が見られたが、保育者の手遊びを見たり、ベビーカーが動き出すと気分が変わり、落ち着くことができた。(教育) |
ねらい | ベビーカーでの散歩を楽しむ |
内容 | 嫌がらずにベビーカーに乗り、散歩を楽しみながら、保育者に発見を受け止めてもらったり、戸外の空気や日差しの心地よさを感じる。 |
環境構成・配慮・援助 | 安心してベビーカーに乗れるよう、手遊びを通じて気持ちの切り替えを援助したり、信頼する保育者が見える位置に座れるようにする。乗り物や自然物などに興味を持てるようスピードに配慮し、「ブーブが見えたね」「これはタンポポだよ」と話しかけながら、散歩を楽しめるようにする。 |
評価・反省 | 散歩に行くことがわかるようになり、ベビーカーを嫌がる姿が減ってきた。散歩を楽しむ一方で、同乗する他児に手を伸ばす姿も見られるため、本児の興味を受け止めて丁寧に言葉をかけ、トラブルやケガを防ぎつつ見守る。 |
食事
(中期食)食後ミルク120cc
- 丸呑みすることがあるため、歯茎でつぶせる固さの食材を徐々に取り入れ、本児の様子を観察しながら、後期食へと移行していく。
- 苦手なものを口から出したり、顔を背けて嫌がることもあるため、その気持ちを受け止めつつ、保育者が食べて見せることで、徐々に興味を持てるようにする。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):ずりばいから四つ這いの姿勢に移行し始め、時折バランスを崩しつつも、室内を活発に移動する姿が見られた。
- 手の届く範囲や移動できる距離が広がってきたため、本児の様子を保護者とこまめに共有し、ケガを防ぐための環境を整えていく。
- 特定の保育者との信頼関係が築かれ、登園時に泣いても、その後気持ちを切り替えて過ごせる姿を保護者に伝え、成長を感じてもらえるようにする。
Fさん(中月齢/女児/活発)(0歳8カ月/9月生まれ)
子どもの姿
- 特定の保育者を後追いする姿が見られるようになり、好きな玩具で遊んでいても、活動の切り替わりや人の出入りなどで集中が途切れると、保育者の姿を探して泣くことがあった。(養護)
- 保育者とのわらべうたあそびを通じて、手足や顔に優しく触れられたり、体をくすぐられることを喜び、くり返し楽しんでいた。(教育)
- 喃語を盛んに発し、保育者が応えると笑顔を見せ、やり取りを楽しむ姿が見られた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 特定の保育者を後追いする姿が見られるようになり、好きな玩具で遊んでいても、活動の切り替わりや人の出入りなどで集中が途切れると、保育者の姿を探して泣くことがあった。(養護) |
ねらい | 思いや欲求を受け止めてもらいながら、安心して過ごす |
内容 | 生活や遊びの中で、自分なりに思いや欲求、不安を表現し、信頼する保育者に丁寧に受け止めてもらうことで、安心感を得る。 |
環境構成・配慮・援助 | 保育室の人の出入りや保育者の声量、動きに配慮し、落ち着いて過ごせる環境を整える。不安を感じる場面で信頼する保育者を後追いするときは、職員間で連携しながら本児の気持ちを受け止め、「びっくりしたんだね」「大丈夫だよ」「これから○○の時間だから、一緒にしようね」と優しく声をかけて気持ちを図り、安心感を持てるようにする。 |
評価・反省 | 大きな声で泣いたり、身を乗り出すなどしながら思いを表現し、信頼する保育者に受け止められると満足していた。不安を受け止めつつ、様子を見ながら本児が楽しめる遊びを提供し、気持ちを切り替えられるよう援助する。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 保育者とのわらべうたあそびを通じて、手足や顔に優しく触れられたり、体をくすぐられることを喜び、くり返し楽しんでいた。(教育) |
ねらい | 好きな遊びを十分に楽しむ |
内容 | わらべうたあそびを通じて、保育者の言葉や動きをまねて楽しんだり、ふれあう心地よさを感じる。 |
環境構成・配慮・援助 | 落ち着いた環境で、「ちょちちょちあわわ」「手ってのねずみ」などのわらべうたあそびに誘い、視線を合わせてゆったりと歌いながら、手足や顔に優しく触れる。本児なりに言葉や動きをまねする姿が見られたときは、「まねっこできたね」とその姿を認めながら、くり返し楽しむ。 |
評価・反省 | 保育者の動きを盛んにまねしたり、大きな声を出しながら、様々なわらべうたあそびを楽しんだ。今後も季節に合わせたわらべうたや手遊びを楽しみながら、体や言葉の発達を促していく。 |
食事
(中期食)食後ミルク160cc
- 何でも意欲的に食べるものの、魚や鶏肉が口の中に残りやすいため、一口量を調整したり、おかゆと混ぜるなどの工夫をしながら、無理なく食べ進められるようにする。
- 器を引き寄せたり、手づかみ食べをしようとする本児の意欲を大切にし、必要に応じて手を添えて援助しながら、食べやすい環境を整える。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):喃語を盛んに発し、保育者が応えると笑顔を見せ、やり取りを楽しむ姿が見られた。
- 本児の様子を伝える中で、喃語を十分に受け止めて応答的に関わることや、「楽しいね」「うれしいね」「○○なんだね」といった言葉を添える大切さを保護者に伝えていく。
- 送迎時の会話を大切にし、日中の本児の様子だけでなく、連絡帳に記載のあった家庭でのエピソードにも触れながら、保護者が話しやすい雰囲気を作る。
Gさん(中月齢/男児/静か)(0歳7カ月/10月生まれ)
子どもの姿
- 保育者の抱っこやおんぶで時間をかけて入眠するものの、保育者が布団に下ろすタイミングや他児の泣き声、自身の寝返りなどの刺激により、短時間で泣いて目覚めることが多かった。(養護)
- お座りの姿勢で遊ぶことを好み、保育者の手遊びを見て喜んだり、近くにある玩具に手を伸ばしていた。(教育)
- 数日間便が出ず、不快感から機嫌が悪くなることがあった。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 保育者の抱っこやおんぶで時間をかけて入眠するものの、保育者が布団に下ろすタイミングや他児の泣き声、自身の寝返りなどの刺激により、短時間で泣いて目覚めることが多かった。(養護) |
ねらい | 安心して一定時間眠る |
内容 | 信頼する保育者の安定した関わりにより安心し、布団に嫌がらずに横になったり、抱っこやおんぶで心地よく眠りにつく。 |
環境構成・配慮・援助 | 本児の睡眠リズムに合わせて午睡を促し、特定の保育者が入眠時の癖やパターンを把握しながら関わることで、安心感を育む。入眠後もそばで見守り、目覚めた際には「びっくりしたね」と穏やかに声をかけ、体に触れたり抱っこをして、再び安心して眠れるようにする。 |
評価・反省 | 抱っこでの入眠にかかる時間が短くなり、布団に下ろされても目覚めることが少なくなった。布団での入眠にも慣れていけるよう、焦らずに安心感を育んでいきたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) | お座りの姿勢で遊ぶことを好み、保育者の手遊びを見て喜んだり、近くにある玩具に手を伸ばしていた。(教育) |
ねらい | 体を動かす楽しさを味わう |
内容 | 興味を持った玩具や保育者に向かって手を伸ばしたり、ずりばいやハイハイで近づこうとする。 |
環境構成・配慮・援助 | 自由に動ける安全なスペースを確保し、腹ばいで遊ぶ中で、保育者が目の前で「おいで」と呼びかけたり、玩具を少し離れた場所に配置して、前進する意欲を引き出す。保育者はすぐに手を出さず、本児が自ら体を動かそうとする姿を尊重して見守りつつ、必要に応じて足の裏を支えるなどの援助を行い、前進する楽しさや、欲しい物に手が届いた喜びを感じられるようにする。 |
評価・反省 | 近くにある玩具に手を伸ばしたり、腕の力を使いながらゆっくりと前進する姿が見られるようになった。本児が自ら動きたくなるような環境を整え、試行錯誤しながら体を動かす様子を見守る。 |
食事
(初期食)食後ミルク200cc
- 様々な食材に触れる中で口から出すこともあるため、声かけを工夫したり、無理せず次の機会にするなど柔軟に対応し、徐々に慣れていけるようにする。
- 周囲の物音や人の動きを気にする姿が見られるため、食べる際の向きや場所を工夫し、食事に集中できるよう配慮する。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):数日間便が出ず、不快感から機嫌が悪くなることがあった。
- 本児の様子を保護者と伝え合い、こまめな水分補給を促したり、お腹のマッサージをすることで、便が出やすいようにする。
- 日差しが強くなり汗をかきやすくなるため、着替えや沐浴用のタオルが不足しないよう、準備をお願いする。
Hさん(中月齢/女児/静か)(0歳6カ月/11月生まれ)
子どもの姿
- オムツ交換を喜び、ズボンやオムツを脱がせてもらうと、解放感から盛んに足を動かしていた。(養護)
- 機嫌の良いときにあおむけで足を上げて体をひねったり、近くの玩具に手を伸ばして掴もうとするが、寝返りができずに横向きで止まったり、あおむけに戻る姿が見られた。(教育)
- ぐずって泣いても、保育者に優しく声をかけてもらったりあやされることで、笑顔を見せていた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | オムツ交換を喜び、ズボンやオムツを脱がせてもらうと、解放感から盛んに足を動かしていた。(養護) |
ねらい | オムツ交換を通じて、保育者と関わる心地よさを感じる |
内容 | 特定の保育者にオムツを交換してもらい、清潔になった気持ちよさを感じるとともに、優しい声かけやスキンシップなどのやり取りを楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 | 排尿しても泣かずに遊んでいることがあるため、本児の様子を観察し、オムツが汚れている場合は「ちっちが出たからオムツを換えようね」と優しく声をかける。オムツ交換を行う中で「さっぱりしたね」と気持ちよさを言葉にしたり、交換後はわらべうたあそびやくすぐりあそびを楽しみ、心地よいスキンシップを図る。 |
評価・反省 | いつも世話を担当している特定の保育者に対する信頼感が育ち、異なる保育者に対しては不安そうな表情を見せる姿が見られた。できるだけ同じ保育者が関わるよう職員間で連携し、安心して過ごせるよう配慮する。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 機嫌の良いときにあおむけで足を上げて体をひねったり、近くの玩具に手を伸ばして掴もうとするが、寝返りができずに横向きで止まったり、あおむけに戻る姿が見られた。(教育) |
ねらい | 手足や体を動かすことを楽しむ |
内容 | あおむけや腹ばいの姿勢で遊ぶ中で、興味のある玩具に向かって体をひねったり、手を伸ばす。 |
環境構成・配慮・援助 | 安全に体を動かせるスペースを確保し、興味を引く玩具を本児の手の届く範囲に配置し、体をひねったり手を伸ばす意欲を引き出す。自ら体を動かしたり姿勢を変えようとする姿を尊重しながら見守り、寝返りをしそうな場面では本児の体を優しく支えて援助し、できた喜びに共感しながら、体を動かす楽しさを感じられるようにする。 |
評価・反省 | 寝返りに慣れ、機嫌よく楽しむ姿が増えてきた。周囲の安全に配慮しながら、自由に体を動かす喜びを感じられるよう寄り添い見守りたい。 |
食事
(初期食)食後ミルク180cc
- スプーンが近づくと口を開ける姿を大いに認め、「マンマ食べようね」と優しく声をかけながら、食べる意欲を育てる。
- 途中で眠くなることがあるため、午前睡の時間を調整し、機嫌よく食べられるよう配慮するとともに、眠気が見られる際は無理せず切り上げ、食べ物が口内に残っていないか確認する。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):ぐずって泣いても、保育者に優しく声をかけてもらったりあやされることで、笑顔を見せていた。
- 特定の保育者に親しみを持ち、やり取りを楽しむ本児の姿を具体的に伝え、保護者が安心できるよう配慮する。
- 保護者の育児に対する不安が強いため、悩みに寄り添い、送迎時の対話や連絡帳を通じて助言を行うとともに、必要に応じて面談を提案し、不安を和らげられるよう対応する。
Iさん(低月齢/男児/活発)(0歳5カ月/12月生まれ)
子どもの姿
- お尻がかぶれていることもあり、オムツが汚れると泣いて知らせ、交換をしてもらうと泣き止む姿が見られた。(養護)
- 抱っこやおんぶ、ベビーカーで戸外に出ると、周囲の物や人に興味を示し、きょろきょろと見回していた。(教育)
- よだれの量が多く、スタイや服が濡れるため、頻繁に着替えが必要だった。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | お尻がかぶれていることもあり、オムツが汚れると泣いて知らせ、交換をしてもらうと泣き止む姿が見られた。(養護) |
ねらい | オムツが汚れたら交換してもらい、気持ちよく過ごす |
内容 | オムツが汚れると泣いて知らせ、特定の保育者に交換してもらい、清潔になった気持ちよさを感じる。 |
環境構成・配慮・援助 | 特定の保育者が、本児の不快感の表現を丁寧に受け止めながら対応し、「さっぱりしたね」と優しく声をかけ、安心感を持てるようにする。オムツ交換の際は肌の状態を確認し、必要に応じておしりふきでこすらずシャワーで優しく洗うなど配慮し、清潔にしたあとは家庭から預かった保湿剤を塗る。 |
評価・反省 | おむつかぶれがひどいため、排便時にはお尻を洗って対応したところ、気持ちよさそうに足を動かしていた。引き続きこまめなオムツ交換と保湿を行いながら、悪化を防ぐよう配慮する。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 抱っこやおんぶ、ベビーカーで戸外に出ると、周囲の物や人に興味を示し、きょろきょろと見回していた。(教育) |
ねらい | 戸外の空気に触れる心地よさを味わう |
内容 | 保育者の抱っこやおんぶでテラスや園庭に出たり、ベビーカーで散歩をし、戸外の暖かい空気や日差しの心地よさを味わう。 |
環境構成・配慮・援助 | 気候や本児の様子に合わせてテラスや園庭に出たり、短時間の散歩を取り入れ、無理のない範囲で外気浴を行う。日差しや風が本児の負担となっていないか注意深く観察しつつ、周囲の物や人に興味を示したり、手足を動かす姿に寄り添い、「気持ちいいね」「楽しいね」と話しかけ、楽しさを感じられるようにする。 |
評価・反省 | 本児の体調が安定しない日が続いたため、機嫌の良い日に限り、テラスや園庭での短時間の外気浴を楽しんだ。来月も気候の良い日は戸外に出て日差しを浴び、心地よい刺激を受けながら、生活リズムが整うようにする。 |
食事
ミルク180cc
- 新しい環境や保育者に慣れ、ミルクを飲む量が増えてきたため、特定の保育者が目を合わせながら授乳し、安心して満足するまで飲めるようにする。
- 周囲の音や動きが気になりミルクに集中できない姿が見られるときは、場所を移動したり抱き方を変えながら、落ち着いて飲めるよう配慮する。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):よだれの量が多く、スタイや服が濡れるため、頻繁に着替えが必要だった。
- スタイが足りなくなることがあるため、多めに準備してもらい、一日を通して気持ちよく過ごせるよう配慮する。
- 食べ物に興味を示し、口を動かす姿が増えてきたため、園で離乳食を開始する時期について家庭と話し合う。
Jさん(低月齢/女児/活発)(0歳4カ月/1月生まれ)
子どもの姿
- 目覚めている時間が長くなり、機嫌よく遊んだり、盛んに喃語を発する姿が見られた。(養護)
- 腹ばいの姿勢になると、ひじで体を支えて頭を持ち上げ、玩具を触ったり舐めたりして楽しんでいた。(教育)
- 午睡中に物音や他児の泣き声で目覚めることが多く、睡眠のリズムが安定しなかった。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 目覚めている時間が長くなり、機嫌よく遊んだり、盛んに喃語を発する姿が見られた。(養護) |
ねらい | 保育者に親しみ、安心して過ごす |
内容 | 快不快を表情や泣き声で知らせ、特定の保育者に丁寧に受け止めてもらう。 |
環境構成・配慮・援助 | 本児が表現する不快感や要求を丁寧に受け止め、「お腹が空いたね」「オムツが汚れたね」「抱っこしようね」と優しく声をかけながら対応し、快さと安心感を味わえるようにする。職員間で連携し、できる限り決まった保育者が対応を行うことで、大人への信頼感を育む。 |
評価・反省 | 激しく泣いたり体をひねりながら、不快感を表現する姿が見られた。徐々に人の見分けがついてくる時期なので、引き続き特定の保育者が応答的に関わり、安心して過ごせるよう配慮する。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 腹ばいの姿勢になると、ひじで体を支えて頭を持ち上げ、玩具を触ったり舐めたりして楽しんでいた。(教育) |
ねらい | 様々な姿勢で遊ぶ |
内容 | あおむけや腹ばいの姿勢で遊んだり、保育者とのふれあいあそびを通じて、手足や体を動かす楽しさを感じる。 |
環境構成・配慮・援助 | あおむけで遊ぶ際は吊り玩具を用意し、自ら手を伸ばして掴めるようにしたり、機嫌の良いときに腹ばいで遊べる環境を整え、近くに玩具を置いて興味を引き、動きを促す。ふれあいあそびでは、本児の手を優しく握りながら歌に合わせて動かしたり、支えながらひざに座らせて優しく揺らすなど、安全に配慮しつつ様々な姿勢や動きを楽しめるようにする。 |
評価・反省 | 動きが活発で、腹ばいで玩具に手を伸ばして体をひねったり、月末には寝返りをするようになった。まだ自分で腕を抜けないため、そっと手を添えて援助しながら、「寝返りができたね」と本児の気持ちに寄り添う声かけを行う。 |
食事
ミルク160cc
- 一度の授乳量が増えてきたものの、授乳のリズムが安定しないため、本児の様子を観察しながら、欲求に応じて授乳する。
- なるべく同じ保育者が同じ場所で授乳を行い、安心して飲める環境を整える。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):午睡中に物音や他児の泣き声で目覚めることが多く、睡眠のリズムが安定しなかった。
- 園と家庭で、本児の睡眠のタイミングや時間の記録して共有し、24時間のサイクルを意識しながら、生活リズムが整うよう関わる。
- 簡単なわらべうたあそびを家庭でも楽しめるよう、お迎え時に実際にやって見せながら伝えたり、クラスだよりで紹介していく。
Kさん(低月齢/男児/静か)(0歳3カ月/2月生まれ)
子どもの姿
- 排泄や眠気、暑さなどの不快感を泣いて知らせ、満たされたあとは、しばらく機嫌よく手足を動かしたり遊ぶ姿が見られた。(養護)
- あおむけで機嫌よく過ごしながら、胸の上で手をかざしてじっと見つめたり、口元に持っていき舐める姿が増えた。(教育)
- 自分で顔を引っかいてしまい、傷ができることがあった。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 排泄や眠気、暑さなどの不快感を泣いて知らせ、満たされたあとは、しばらく機嫌よく手足を動かしたり遊ぶ姿が見られた。(養護) |
ねらい | 生理的欲求が満たされ、機嫌よく過ごす |
内容 | 様々な不快感を泣いて知らせ、特定の保育者に取り除いてもらい、安心して遊ぶ。 |
環境構成・配慮・援助 | 本児が泣いて不快感を表現したときは、素早く原因を察し、快適な状態になるよう対応する。できる限り特定の保育者が対応することで安心感を与え、本児と向かい合いながら、「オムツを替えようね」「お腹が空いたね」「すっきりしたね」といった優しい言葉がけを行い、心地よさを感じられるようにする。 |
評価・反省 | 不快感が解消されると泣き止み、保育者にあやされたり話しかけられると笑顔を見せていた。いつも担当する保育者が分かってきて、普段と違う保育者に抱かれると不安そうに顔を見つめる姿が見られるため、優しく名前を呼びながら、本児のペースに合わせて無理なく関わる。 |
教育
子どもの姿(再掲) | あおむけで機嫌よく過ごしながら、胸の上で手をかざしてじっと見つめたり、口元に持っていき舐める姿が増えた。(教育) |
ねらい | 手や口で様々なものに触れ、感覚機能が発達する |
内容 | 指しゃぶりをしたり、手に触れた玩具を握ったり舐めたりしながら、感触を十分に味わう。 |
環境構成・配慮・援助 | 機嫌よく指しゃぶりする姿に寄り添いながら見守ったり、ガラガラなどの握りやすい玩具を本児の手のひらに乗せ、自然に握ったり舐めたりしながら、感触を楽しめるようにする。玩具は清潔に保ち、破損がないかこまめに点検し、安全に留意する。 |
評価・反省 | 手に触れた玩具を一旦は握るものの、すぐに離してしまうことが多かった。ふれあいあそびを通じて手のひらを優しく刺激し、手指の発達を促す。 |
食事
ミルク120cc
- 哺乳瓶で飲める量が徐々に増えてきたため、本児の様子を見ながら、必要に応じてミルクの量を調整する。
- 飲んでいる途中で乳首を口から離すことがあるため、満足したかどうかを観察し、まだ足りない様子が見られる場合は、体勢を変えて気分転換を図ったり、排泄や眠気などの不快感がないか確認する。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):自分で顔を引っかいてしまい、傷ができることがあった。
- 新陳代謝が活発な時期のため、爪の状態をこまめに確認し、伸びている場合は切ってもらうよう保護者に伝える。
- 哺乳瓶での授乳に徐々に慣れてきた様子や、本児が飲みやすい体勢、ミルクの温度、乳首の形状などを保護者に共有しながら、成長を喜ぶ。
Lさん(低月齢/女児/静か)(0歳2カ月/3月生まれ)
子どもの姿
- 物音を気にせずによく眠り、目覚めている時間は少なかった。(養護)
- 目覚めて機嫌の良いときには、「あー」「うー」といったクーイングが盛んに出ていた。(教育)
- 赤や青など、明るくはっきりした色の吊り玩具に目を向け、じっと見つめる姿が見られた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 物音を気にせずによく眠り、目覚めている時間は少なかった。(養護) |
ねらい | 十分な睡眠を取りながら、心地よく過ごす |
内容 | 快適な環境で安心して眠り、目覚めたあとは排泄や空腹などの生理的欲求を保育者に満たしてもらい、機嫌よく遊ぶ。 |
環境構成・配慮・援助 | 十分な睡眠が取れるよう落ち着いた環境を整え、眠気のサインが見られたときは、抱っこをしながら子守唄を歌ったり、体に優しく触れ、安心して眠れるようにする。睡眠チェックを行いながら本児の状態を観察し、目覚めたときは「Lさん、おはよう」と目を合わせて優しく語りかけ、排泄や空腹などの生理的欲求を満たし、心地よさを感じながら機嫌よく遊べるよう関わる。 |
評価・反省 | 保育者に見守られながら十分に眠り、目覚めている時間も徐々に増えてきた。梅雨に向けて、快適な室温と湿度を保ちながら、一日を通して心地よく過ごせる環境を整えていく。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 目覚めて機嫌の良いときには、「あー」「うー」といったクーイングが盛んに出ていた。(教育) |
ねらい | 声を出す快さを味わう |
内容 | 保育者との一対一の関わりの中で、リラックスしながら発声を楽しみ、丁寧に受け止めてもらうことで喜びを感じる。 |
環境構成・配慮・援助 | 世話や遊びの中で、本児の正面から表情豊かに向かい合い、穏やかで丁寧な声かけを行う。機嫌よくクーイングを発するときは、笑顔で応えたりまねたりして、やり取りの心地よさを感じられるようにする。 |
評価・反省 | 保育者にあやされると、微笑んだり顔をじっと見つめながら、盛んに声を出していた。引き続き、一対一でのゆったりとした関わりを大切にし、やり取りの心地よさを感じられるようにする。 |
食事
ミルク120cc
- 泣いて空腹を知らせる様子に寄り添い、安心して飲めるよう、できる限り特定の保育者が対応し、本児のペースに合わせて授乳する。
- 満腹になると乳首を押し出したり、飲みながら眠る姿が見られるため、「たくさん飲んだね」「お腹いっぱいだね」と優しく声をかけ、安心感持てるようにする。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):赤や青など、明るくはっきりした色の吊り玩具に目を向け、じっと見つめる姿が見られた。
- 感覚機能が発達していく大切な時期であることをわかりやすく保護者に伝え、園での様子を具体的に共有するとともに、家庭でも取り入れやすい遊び方や玩具の選び方を提案する。
- 保護者の育児の悩みに寄り添い、園全体で共有しながら丁寧に関わり、信頼関係を深めていく。
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