もくじ
- 個人案PDF
- 敬称と性別表記について
- Aさん(高月齢/男児/活発)(1歳11カ月/4月生まれ)
- Bさん(高月齢/女児/活発)(1歳10カ月/5月生まれ)
- Cさん(高月齢/男児/静か)(1歳9カ月/6月生まれ)
- Dさん(高月齢/女児/静か)(1歳8カ月/7月生まれ)
- Eさん(中月齢/男児/活発)(1歳7カ月/8月生まれ)
- Fさん(中月齢/女児/活発)(1歳6カ月/9月生まれ)
- Gさん(中月齢/男児/静か)(1歳5カ月/10月生まれ)
- Hさん(中月齢/女児/静か)(1歳4カ月/11月生まれ)
- Iさん(低月齢/男児/活発)(1歳3カ月/12月生まれ)
- Jさん(低月齢/女児/活発)(1歳2カ月/1月生まれ)
- Kさん(低月齢/男児/静か)(1歳1カ月/2月生まれ)
- Lさん(低月齢/女児/静か)(1歳0カ月/3月生まれ)
- その他、ほいくのおまもりプラスのコンテンツ
個人案PDF
敬称と性別表記について
LGBTQ+の観点から、保育士が園児を表記する際は『くん』『ちゃん』を使わず、『さん』で統一、園児が自身を称する際や園児同士のやり取りを記載する場合は『ちゃん』で統一しています。また、発達段階の観点では性差はあると考えられるため、男児/女児としています。
Aさん(高月齢/男児/活発)(1歳11カ月/4月生まれ)
子どもの姿
- 午睡からなかなか目覚められず、声をかけられても起きられなかったり、泣いて怒る日もあった。(養護)
- 友だちに玩具を取られそうになると、怒ったり泣いたりする姿が多いが、保育者の仲立ちで「Aちゃんの」「あとでね」と言葉で伝えようとすることも増えた。(教育)
- 友だちの持ち物がわかり、水分補給の際には、友だちの水筒を「どうぞ」と渡しに行く姿が見られた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 午睡からなかなか目覚められず、声をかけられても起きられなかったり、泣いて怒る日もあった。(養護) |
ねらい | 生活リズムが安定し、機嫌よく過ごす |
内容 | 体調や疲れに配慮されながら十分に休息を取り、保育者の声かけにより、心地よく目覚める。 |
環境構成・配慮・援助 | 家庭での就寝時間や体調に合わせて午前睡を促したり、必要に応じて早い時間に給食を食べ、徐々に生活リズムが整うように配慮する。また気持ちよく目覚められるように、「ととけっこう」を歌いながら頬をなでたり、「たくさん寝たね」「おやつを食べよう」と声をかけながら、優しく体をタッチして刺激を与えながら起こす。 |
評価・反省 | 30分程度の午前睡を取ることで、午睡明けはすっきりと目覚められるようになった。来月も環境が変わり疲れが出やすい時期なので、引き続き十分な休息を取りながら無理なく過ごせるよう、次年度の担任に引き継ぐ。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 友だちに玩具を取られそうになると、怒ったり泣いたりする姿が多いが、保育者の仲立ちで「Aちゃんの」「あとでね」と言葉で伝えようとすることも増えた。(教育) |
ねらい | 自分の思いを言葉で表現しようとする |
内容 | 保育者に言葉を添えてもらいながら、同じ遊びを楽しむ友だちに、簡単な言葉で思いを伝える。 |
環境構成・配慮・援助 | 保育者も遊びに加わり、同じ種類や色の玩具を見せながら「一緒だね」と伝えて、楽しさを共有したり、「これ貸して」といった言葉を使い、やり取りの手本を示す。玩具の取り合いの際には、「Aさんはこれが欲しいんだね」「まだ使いたいんだね」と思いを代弁して受け止め、相手に伝える援助を行い、伝わる喜びを味わえるようにする。 |
評価・反省 | 保育者の仲立ちのもと、「あとでね」「これちょうだい」など、落ち着いて思いを表現できていた。とっさに言葉が出ない場面がまだまだ多いので、子ども同士の関わりを見守りながら、必要に応じて言葉を添えていく。 |
食事
(幼児食)
- スプーンを下握りで食べる姿を見逃さず、「かっこよく持てるね」と伝えたり、食べにくそうなときはさりげなく手や腕を支えて援助し、自信を持って食べられるようにする。
- 食材を口に詰め込もうとするときは、食べる喜びに寄り添いつつ、「たくさんカミカミしようね」と優しく伝え、落ち着いて食べられるように見守る。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):友だちの持ち物がわかり、水分補給の際には、友だちの水筒を「どうぞ」と渡しに行く姿が見られた。
- 友だちに水筒を届けてあげたり、靴箱から靴を取ってあげたりしたエピソードを伝えることで、保護者が園での友だちとのやり取りを具体的に想像できるようにする。
- 来年度に向けて必要な物を紙面で伝えるとともに、すべての持ち物に記名してもらうよう丁寧に依頼する。
Bさん(高月齢/女児/活発)(1歳10カ月/5月生まれ)
子どもの姿
- 様々な場面で自己主張が強くなり、タイミングによって着替えやトイレに行くことを拒否したり、登園時に保護者と離れたがらずに激しく泣く姿も見られた。(養護)
- 好きな絵本を保育者に差し出して、本児なりに「読んで」と要求し、絵を指差しながら「にゃんにゃん」「ブーブ」など、知っている物の名前を話して楽しんでいた。(教育)
- 鼻づまりや喉の渇きの影響で、夜中に目を覚ましてしまうことがあり、園で午前睡が必要な日があった。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 様々な場面で自己主張が強くなり、タイミングによって着替えやトイレに行くことを拒否したり、登園時に保護者と離れたがらずに激しく泣く姿も見られた。(養護) |
ねらい | 自分なりに表現した思いを受け止めてもらいながら、安心して過ごす |
内容 | 「こうしたい」「やりたくない」などといった要求や思いを、自分なりの言葉やしぐさで保育者に伝え、受け止めてもらう喜びを感じる。 |
環境構成・配慮・援助 | 本児の自己主張を受け止め、「こうしたいんだね」「今はやりたくないんだね」など、思いを言葉にして返し、相手に伝わる喜びや安心感を得られるようにする。気持ちが落ち着くまで、抱っこなどのスキンシップを取るとともに、「この絵本を読んだらトイレに行こうか」といった具体的な提案を行い、気持ちを切り替えやすいように関わる。 |
評価・反省 | 自己主張を受け止められると落ち着き、保育者の提案を受け入れたり、気持ちを切り替えることができた。引き続き、安心して思いや要求を表現できるように関わる。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 好きな絵本を保育者に差し出して、本児なりに「読んで」と要求し、絵を指差しながら「にゃんにゃん」「ブーブ」など、知っている物の名前を話して楽しんでいた。(教育) |
ねらい | 絵本を通じたやり取りを楽しむ |
内容 | 保育者と一緒に好きな絵本を読み、知っている物の名前を言ったり、出てくる言葉や動きをまねして楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 | 季節感を感じられる絵本や新しい絵本を取り入れながら、様々な物への興味を育む。絵本を読む際ははっきりとした発音を心がけ、言葉の繰り返しを一緒に楽しんだり、「これは何かな」と問いかけながら、ゆったりとやり取りを楽しめるように関わる。 |
評価・反省 | 本児自身が絵本に出てくる物の名前を言うだけでなく、保育者に「これは?」と聞き、答えてもらうことを喜ぶ姿が増えた。本児の興味や好奇心を受け止めながら、大切に育てていきたい。 |
食事
(幼児食)
- 自分から器に手を添えて食べる姿が増えてきたので、「器を持つと食べやすいね」と言葉をかけ、自信を育てる。
- スプーンを下握りして食べる姿を見逃さず、手首のひねりを観察しながら、必要に応じてさりげなく手を添え、食べやすいように援助する。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):鼻づまりや喉の渇きの影響で、夜中に目を覚ましてしまうことがあり、園で午前睡が必要な日があった。
- 本児の健康状態や前日の就寝時間を聞き取り、必要に応じて休息を取れるよう個別に配慮し、元気に活動に参加できるようにする。
- 本児の自己主張に対する保護者の戸惑いを受け止め、家庭での関わりの参考となるよう、園では保育者に「○○なんだね」と思いを代弁してもらうことで、徐々に落ち着く姿が見られることを伝える。
Cさん(高月齢/男児/静か)(1歳9カ月/6月生まれ)
子どもの姿
- 便器に座る友だちを見つめて興味を持っていたが、促されても座りたがらなかった。(養護)
- ままごとコーナーでは、皿にお手玉やチェーンリングなどを乗せて料理に見立てて遊んだり、保育者と一緒に「いただきます」をしてから食べるまねを楽しんだ。(教育)
- インフルエンザで一週間ほど欠席し、登園後は普段よりも食欲が落ちていた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 便器に座る友だちを見つめて興味を持っていたが、促されても座りたがらなかった。(養護) |
ねらい | 安心して便器に座る |
内容 | 絵本を通じてトイレに親しみを持ち、保育者に見守られながらリラックスして便器に座る。 |
環境構成・配慮・援助 | トイレを題材にした絵本を読みながら、「トイレでちっちするんだね」「ここに座るんだね」と伝え、興味を引き出す。トイレに行ったときは「座ってみようか?」と促し、嫌がるときは無理強いせずに「また今度ね」と伝え、意欲が見られるときは手をつないだり体を支えながら安心して座れるように配慮し、座れた姿を大いに認める声かけをしながら意欲を育てる。 |
評価・反省 | トイレへの興味が育ち、保育者に体を支えてもらいながら座れるようになった。次年度の担任に本児の姿を正確に伝え、引き続き無理強いせず、本児のペースでトイレに親しめるよう援助を続ける。 |
教育
子どもの姿(再掲) | ままごとコーナーでは、皿にお手玉やチェーンリングなどを乗せて料理に見立てて遊んだり、保育者と一緒に「いただきます」をしてから食べるまねを楽しんだ。(教育) |
ねらい | 好きな遊びを十分に楽しみ、満足感を味わう |
内容 | ままごとや人形の世話あそびを通じて、園や家庭での生活の再現や、保育者や友だちとの簡単なやり取りを楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 | ままごとや世話あそびの道具を豊富に準備し、友だちとのやり取りを仲立ちしながら、楽しさを共有できるように援助する。「給食の時間だね」「おかわりください」「お昼寝しようね」といった言葉を投げかけたり、優しく人形の世話をする姿を見せながら、生活の再現を楽しめるようにする。 |
評価・反省 | 保育者と一緒に「トントン」と言いながら人形を寝かせたり、「あーん」と言ってご飯を食べさせて楽しむ姿が見られた。遊びに没頭しているときは離れて見守り、同じ遊びを楽しむ子ども同士のやり取りが生まれるようにする。 |
食事
(幼児食)
- 下握りで食べる姿も見られるようになったが、まだ安定しないため、さりげなく手を添えながら口に運べるように援助する。
- 変更した席にすぐに慣れ、落ち着いて食事ができているため、「温かくておいしいね」「柔らかいね」と声をかけ、食べる楽しさに共感しながら、食事への意欲を育む。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):インフルエンザで一週間ほど欠席し、登園後は普段よりも食欲が落ちていた。
- 感染症の流行が続く時期なので、手洗い・うがいを呼びかけるとともに、本児の日々の機嫌や表情、食欲を観察し、保護者とこまめに情報共有する。
- 友だちの姿に刺激を受け、衣服や靴を自分で着脱してみようとする姿が増えてきたため、家庭でも無理のない範囲で見守りをお願いし、園と家庭で連携しながら意欲を育てていく。
Dさん(高月齢/女児/静か)(1歳8カ月/7月生まれ)
子どもの姿
- オムツ交換や着替えを行う際には、ズボンやオムツを自分で下ろそうとするようになった。(養護)
- テラスに積もった雪に自ら手を伸ばし、手のひらに乗せてもらったり、自分で握って感触を楽しんだ。(教育)
- 鼻水と鼻づまりが続き、機嫌が悪かったり、午睡の際に寝つきが悪い姿が見られた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | オムツ交換や着替えを行う際には、ズボンやオムツを自分で下ろそうとするようになった。(養護) |
ねらい | 簡単な着脱を自分で行う喜びを感じる |
内容 | 排泄や着替えの際に、保育者に見守られながらズボンやオムツを下ろしたり、難しい部分を保育者に手伝ってもらいながら、自分で履こうとする。 |
環境構成・配慮・援助 | オムツ交換や着替えの際には時間に余裕を持たせ、「ズボンを脱いでみようか」「自分で履いてみようか」と促し、自分で着脱しようとする姿を、転倒に気をつけながら見守る。できた部分を大いにほめるとともに、「できた」という感覚を味わえるように、難しい部分をさりげなく援助し、「できたね!」と喜びに共感しながら意欲を育てる。 |
評価・反省 | 少しずつ着脱のコツをつかみ、自信を持って行う様子が見られた。ズボンの素材や置き方によっては履きにくそうな姿も見られるため、さりげなく援助したり、「こっちが前だよ」と伝えながら、自分でできる段階を増やしていく。 |
教育
子どもの姿(再掲) | テラスに積もった雪に自ら手を伸ばし、手のひらに乗せてもらったり、自分で握って感触を楽しんだ。(教育) |
ねらい | 自然物に興味を持ち、感触を味わう |
内容 | 園庭や公園で探索を楽しむ中で、春の草花や虫に興味を持ち、見たり触れたり、においをかいだりする。 |
環境構成・配慮・援助 | 戸外での散策を楽しむ中で、「暖かいね」と春の気配を感じる言葉をかけたり、「タンポポが咲いているね」「虫さんいるかな?」と語りかけ、本児の好奇心を刺激する。草花を摘んで手渡して感触を味わえるようにしたり、捕まえた虫を透明な容器に入れて一緒に観察し、自然物への興味を育てる。 |
評価・反省 | 保育者が捕まえたバッタやテントウムシに興味を持ちつつも、怖がる姿が見られた。触れることを無理強いせず、本児のペースで観察できるよう配慮しながら、生き物に対する興味を大切に育てたい。 |
食事
(完了食)
- スプーンを使おうとする意欲を大切にしながら見守る中で、さりげなく手を添えて援助し、「できた」という感覚を味わえるようにする。
- 苦手な野菜を口から出すときは、「苦手だったね」と気持ちを受け止めつつ、保育者がおいしそうに食べて見せながら興味を引き出し、少しずつ慣れていけるように、焦らずに関わる。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):鼻水と鼻づまりが続き、機嫌が悪かったり、午睡の際に寝つきが悪い姿が見られた。
- 発熱がないためか受診はしていないが、日中の本児の健康状態を観察して保護者に丁寧に伝え、必要があれば受診を勧める。
- 歩けるようになったり、食事に対する意欲が少しずつ育ってきた姿など、この一年での本児の成長を改めて伝え、保護者と喜び合う。
Eさん(中月齢/男児/活発)(1歳7カ月/8月生まれ)
子どもの姿
- 手洗いの際に水や石けんの泡で遊びたがり、保育者に止められると怒る姿が見られた。(養護)
- 机上あそびコーナーに興味を持ち、保育者と一緒にチェーンリング落としや簡単なパズル、クレヨンを使ったお絵描きなど、椅子に座りながらの活動を楽しんだ。(教育)
- なかなか言葉は出ないものの、指差しやしぐさ、発声で思いを表現しようとしていた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 手洗いの際に水や石けんの泡で遊びたがり、保育者に止められると怒る姿が見られた。(養護) |
ねらい | 清潔にする心地よさを感じる |
内容 | 戸外遊びのあとや食事の前には、保育者と一緒に丁寧に手洗いを行い、心地よさを感じながら次の活動に向かう。 |
環境構成・配慮・援助 | 水で遊ぶ楽しさに共感しつつ、「手をきれいにして、給食を食べに行こうね」など、次の活動の見通しをわかりやすく伝えながら手洗いを促す。「石けんをつけるよ」「ゴシゴシするよ」とわかりやすく順序を伝えつつ、手を添えて一緒に洗ったり隣でやり方を示し、最後はきれいになった心地よさに共感しながら、手洗いの習慣が身につくようにする。 |
評価・反省 | 水で遊ぶ姿が徐々に減り、友だちと並んで自分なりに手洗いをする姿が増えてきた。引き続き、手洗いの際は見守りつつ必要に応じて援助を行い、丁寧な洗い方が身につくように関わる。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 机上あそびコーナーに興味を持ち、保育者と一緒にチェーンリング落としや簡単なパズル、クレヨンを使ったお絵描きなど、椅子に座りながらの活動を楽しんだ。(教育) |
ねらい | 好きな遊びを見つけて、集中して遊ぶ |
内容 | 保育者に見守られながら、シール貼りやパズルといった指先を使った遊びを十分に楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 | 簡単なパズルや扱いやすい大きさのシールなど、本児が楽しめそうな玩具や素材を用意し、自分で選び取れるようにする。保育者が一緒に遊びながら見本を示し、パズルがはまったりシールを貼れたときは、「できたね」と喜びに共感し、指先を使って遊ぶ楽しさを味わえるように関わる。 |
評価・反省 | 集中できる時間は短いものの、シール貼りやカード落としなどの遊びに没頭する姿が見られた。見守る際は、声かけが多くなりすぎないよう配慮するとともに、本児が顔を上げたときは目を合わせて笑顔で応じ、満足感に共感していきたい。 |
食事
(幼児食)
- 意欲的に食べる姿を見守る中で、「お味噌汁には何が入っているかな」「このお魚はどんな味だろうね」と声をかけ、食材への興味を引き出す。
- 苦手な食材を遠ざけたり落とそうとするときは、落下を防ぎつつ、「一緒に食べてみようか」と誘ったり、保育者が食べて見せることで、徐々に興味を持てるようにする。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):なかなか言葉は出ないものの、指差しやしぐさ、発声で思いを表現しようとしていた。
- 言葉がなかなか出ないことへの保護者の不安に寄り添いながら、本児が指差しなどで表現する思いを大人が受け止め、代弁することの大切さを丁寧に伝える。
- 1歳児の部屋で過ごす機会を設け、来年度の環境に少しずつ慣れる時間を作るとともに、その際の様子を保護者に伝え、4月からの生活を具体的にイメージできるようにする。
Fさん(中月齢/女児/活発)(1歳6カ月/9月生まれ)
子どもの姿
- 座った状態でズボンを履こうとするが、うまく足を通すことができずに、泣いたり怒る姿も見られた。(養護)
- 他者への興味が高まり、気に入っている友だちの顔を覗き込んだり、頭をなでるなどの優しい関わりが見られる反面、玩具を無理に取って相手の反応を見る姿もあった。(教育)
- 散歩の際、保育者の手を離したがる姿が見られたが、安全な場所で思いを受け止めてもらい落ち着くと、気持ちを切り替えて再び手をつなぐことができた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 座った状態でズボンを履こうとするが、うまく足を通すことができずに、泣いたり怒る姿も見られた。(養護) |
ねらい | 簡単な身の回りのことを自分で行う喜びを感じる |
内容 | 保育者に見守られたり、難しい部分を手伝ってもらう中で、楽しみながらズボンを履く。 |
環境構成・配慮・援助 | 自分でやろうとする意欲を大いに認めながら見守り、うまくできないときはさりげなく援助し、スムーズに着脱できる経験を重ねられるようにする。最後までできたときは、「自分で履けたね」「嬉しいね」と声をかけて喜びに共感し、自信を育む。 |
評価・反省 | スムーズにズボンに足を通し、最後まで自分で履ける姿も見られるようになった。自信につながる声かけを行いながら、少しずつ着脱の自立を促せるように援助を続ける。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 他者への興味が高まり、気に入っている友だちの顔を覗き込んだり、頭をなでるなどの優しい関わりが見られる反面、玩具を無理に取って相手の反応を見る姿もあった。(教育) |
ねらい | 他者と心地よく関わる楽しさを味わう |
内容 | 普段から親しんでいるわらべうたあそびや手遊びを通じて、保育者や友だちとふれあったり、一緒に体を動かして楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 | 「なべなべそこぬけ」で保育者や友だちと手をつないで腕を揺らしたり、「いもむしごろごろ」でマットの上で転がるなどの体の動きを援助し、全身を使う楽しさを味わえるようにする。また、友だちと関わる楽しさを感じられるように、「○さんとゆらゆらするの、楽しいね」「Fさんも○さんも、ゴロゴロできるね」と丁寧に言葉をかけていく。 |
評価・反省 | わらべうたに合わせて体を動かして楽しんだり、保育者のまねをして、友だちの手を握る姿も見られた。今後も友だちとの適切な関わり方の見本を示し、やり取りの楽しさを味わえるよう仲立ちしていく。 |
食事
(幼児食)
- 自分で食べ進めて完食できる姿が増えてきたので、「全部食べられたんだね」と認め、自分で食べられた喜びや満足感に寄り添う。
- おかわりの際には、「どれをおかわりする?」「このくらい食べられるかな?」といったやり取りをしながら盛り付け、自己決定しながら食べる喜びを感じられるようにする。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):散歩の際、保育者の手を離したがる姿が見られたが、安全な場所で思いを受け止めてもらい落ち着くと、気持ちを切り替えて再び手をつなぐことができた。
- 自己主張が増えてくる時期なので、保護者の戸惑いに寄り添い、まずは気持ちを受け止めることの大切さや、気持ちを切り替えやすい対応や声かけを共有し、一緒に見守っていく。
- 個々の一年間の成長を振り返り、保護者と喜びを共有するとともに、発達面の心配事や育児の不安を丁寧に聞き取り、受け止める。
Gさん(中月齢/男児/静か)(1歳5カ月/10月生まれ)
子どもの姿
- タイミングよく便器に座って排尿することができ、驚きながらも、保育者に「出たね」「やったね」と声をかけられると笑顔を見せていた。(養護)
- 室内で、低い段差ののぼりおりやトンネルくぐり、保育者と手をつなぎながらでこぼこ道を歩くなど、様々な動きを楽しんだ。(教育)
- 他学年の部屋や職員室など、いつもと違う部屋に入ると緊張し、保育者に抱っこしてもらいたがっていた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | タイミングよく便器に座って排尿することができ、驚きながらも、保育者に「出たね」「やったね」と声をかけられると笑顔を見せていた。(養護) |
ねらい | トイレで排尿する心地良さを味わう |
内容 | オムツが濡れていないタイミングで、保育者に誘われてトイレに行き、便器に座る。 |
環境構成・配慮・援助 | 本児の排尿間隔に合わせて、「トイレに行ってみようか」「ちっちが出るかな」と優しく声をかけてトイレに誘う。便器に座れた姿を大いに認めるとともに、タイミングが合い排尿できたときは、「トイレでできたね」「ちっちが出てすっきりしたね」と心地よさや喜びに共感し、「また行こうね」と伝え、次への意欲につなげる。 |
評価・反省 | 嫌がらずに便器に座り、数回トイレで排尿することができた。排尿がなくても便器から降りたがらない姿が見られるため、遊ぶ場所ではないことを丁寧に伝えていく必要がある。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 室内で、低い段差ののぼりおりやトンネルくぐり、保育者と手をつなぎながらでこぼこ道を歩くなど、様々な動きを楽しんだ。(教育) |
ねらい | 戸外で体を動かすことを楽しむ |
内容 | 保育者と手をつないで園の周辺を散歩したり、園庭で自由に探索を楽しむ中で、歩く、しゃがむ、またぐといった様々な動きを行う。 |
環境構成・配慮・援助 | 散歩では、周囲の安全に十分配慮しながら、春の草花や動物、乗り物などを見つける楽しさを感じられるように関わる。園庭では、保育者も一緒に探索を楽しみながら、遊具のトンネルをくぐったり、タイヤや段差を乗り越えたりする遊びに誘い、さまざまな動きを楽しめるよう援助する。 |
評価・反省 | 気候の良い日が多く、散歩や園庭あそびを十分に楽しむことができた。動きが活発になるにつれてケガも増えてくるため、職員間で連携し、安全に配慮しながら見守っていく。 |
食事
(幼児食)
- 手づかみやスプーンで食べる姿を見守りながら、「甘いね」「いい匂いだね」「温かいね」と食材に関する声かけを行い、食事の楽しさを感じられるようにする。
- 苦手な食材を食べられたときは、「食べられたね」と認めたり、保育者も同じ食材を食べて「おいしいね、一緒だね」と本児の喜びや達成感に共感し、意欲を育む。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):他学年の部屋や職員室など、いつもと違う部屋に入ると緊張し、保育者に抱っこしてもらいたがっていた。
- 新年度に向けて1歳児の部屋で過ごす日は、好きな玩具を持って行くことで安心して過ごせるように配慮するとともに、環境の変化に慣れていく本児の姿を保護者に伝え、成長を感じてもらう。
- 進んでトイレに行く園での姿や家庭での様子を伝え合い、必要に応じてトイレトレーニングの助言を行いながら、意欲を育んでいく。
Hさん(中月齢/女児/静か)(1歳4カ月/11月生まれ)
子どもの姿
- 保育者に促されて便器に座ることができる姿が増えてきたが、不安そうな表情が見られた。(養護)
- 自分のロッカーや玩具の箱から、どんどん中身を出して楽しむ姿が見られた。(教育)
- 戸外から帰ると水道に向かい、自分なりに手洗いを行おうとする姿が増えてきた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 保育者に促されて便器に座ることができる姿が増えてきたが、不安そうな表情が見られた。(養護) |
ねらい | 安心して便器に座る |
内容 | オムツが濡れていないタイミングでトイレに行き、保育者に見守られたり手をつないでもらいながら、リラックスして便器に座る。 |
環境構成・配慮・援助 | 絵本を通じてトイレに親しみを持てるようにしたり、「○さんと一緒にトイレに行ってみようか」「先生と手をつないで、○さんのまねっこしてみる?」と提案しながら、便器に座る意欲が育つように焦らず関わる。嫌がるときは無理強いせず、「また今度座ろうね」と伝え、思いを受け止めてもらえる安心感を味わえるようにする。 |
評価・反省 | 便器に座ることを嫌がり、オムツ交換のみを行うことが多かった。本児の様子を次年度の担任に共有し、焦らずにトイレに親しめるような関わりを続けていく。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 自分のロッカーや玩具の箱から、どんどん中身を出して楽しむ姿が見られた。(教育) |
ねらい | 好奇心を満たしながら、好きな遊びを楽しむ |
内容 | つまむ、入れる、引っぱり出すなど、指先を使った遊びを十分に楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 | 穴を空けた容器や段ボールの中に、ブロックやミニカー、布などの様々な玩具や素材を入れ、自由に引っ張り出して遊べる環境を整える。「何が出てくるかな」と声をかけて期待を高めたり、どんどん取り出す楽しさに寄り添いながら、くり返し楽しむ姿を見守り、満足感を味わえるようにする。 |
評価・反省 | 容器から出した物を一つずつ保育者に見せ、「ミニカーだね」「赤い積み木だね」といった保育者の反応を喜んでいた。遊びや生活の中で本児なりの「見て」を見逃さず、応答的に応えながら楽しさを共有していきたい。 |
食事
(完了食)
- 本児の好き嫌いを受け止め、保育者がおいしそうに食べて見せたり、「きれいな色のお野菜だね」と伝えて興味を引き出す。
- 汁物を飲む際にこぼしやすいため、さりげなく手や腕を支えて援助し、こぼしてしまったときは、「こぼれちゃったね」「きれいにしようね」と優しく声をかけて口周りや机を拭き、安心して食べられるように関わる。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):戸外から帰ると水道に向かい、自分なりに手洗いを行おうとする姿が増えてきた。
- 意欲的に手洗いをしようとする本児の姿を保護者に伝え、手洗いの際の援助や声かけを共有することで、少しずつ習慣が身につくようにする。
- 家庭での食事に関する悩みを受け止め、本児が給食で気に入っている献立や、苦手な食材でも食べやすくする調理の工夫を共有し、家庭での食事の参考となるようにする。
Iさん(低月齢/男児/活発)(1歳3カ月/12月生まれ)
子どもの姿
- 一人歩きを活発に楽しむようになった影響で、給食の途中に眠くなり、目を閉じたり泣く姿が増え、完食せずに切り上げる日もあった。(養護)
- 保育者に一対一で絵本を読んでもらう中で、保育者の動きや言葉をまねしようとする様子が見られた。(教育)
- 園で預かっている着替えの補充が不足し、園の衣服を貸し出すことが多かった。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 一人歩きを活発に楽しむようになった影響で、給食の途中に眠くなり、目を閉じたり泣く姿が増え、完食せずに切り上げる日もあった。(養護) |
ねらい | 安定した生活リズムの中で心地よく過ごす |
内容 | 主活動の前に午前睡を取り、元気に活動に参加したり、給食を最後まで食べて満足感を味わう。 |
環境構成・配慮・援助 | 保護者から起床時間や登園前の活動の様子を聞き取り、必要に応じて午前睡を促すことで、主活動以降の活動に元気に参加できるように配慮する。午前中は戸外で日光を浴びたり、体を動かす活動を設定し、食事では本児の眠気に合わせて早く食べ始めるなど柔軟に対応し、満足感を味わいながら心地よく午睡に向かえるよう配慮する。 |
評価・反省 | 徐々に生活リズムが安定し、給食を最後まで食べられるようになった。今後も本児の体調や疲れに合わせ、家庭と連携しながら生活リズムを整えられるよう、職員間で連携を取りつつ柔軟に対応していく。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 保育者に一対一で絵本を読んでもらう中で、保育者の動きや言葉をまねしようとする様子が見られた。(教育) |
ねらい | 絵本を通じた保育者とのやり取りを楽しむ |
内容 | 保育者に絵本を読んでもらう中で、指差しを受け止めてもらったり、簡単なくり返しの言葉を自分なりにまねして楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 | 一緒に絵本を楽しむ中で、本児の指差しや反応を見逃さず、「○○だね」と受け止める。また、簡単なくり返しの言葉をまねしようとして声を出す姿に寄り添って楽しさを共有しながら、発語を促していけるように関わる。 |
評価・反省 | 「あなな(バナナ)」「わわ(ワンワン)」など、言葉の模倣が増えた。「バナナがあるね」「ワンワンがいたね」と丁寧に言葉を補って返し、言葉でのやり取りを楽しみながら発語を促していく。 |
食事
(完了食)
- 食事の後半にはスプーンを置いて手づかみで食べる姿が多く見られるが、自分で最後まで食べようとする意欲を認め、楽しく食べられる雰囲気を大切にする。
- 葉物や肉が口の中に溜まりやすいため、食材を少しずつ口に入れて噛むことを伝えたり、こまめに水分補給を促すことで、無理なく食べられるように配慮する。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):園で預かっている着替えの補充が不足し、園の衣服を貸し出すことが多かった。
- 保護者の日々の忙しさを理解して寄り添いながら、着替えた日の翌日は衣服の補充を持ってきてもらうよう、メモを活用しつつ丁寧に伝える。
- 戸外での活動が増えるため、個々の靴のサイズが合っているか確認し、小さくなっている場合は保護者に伝え、足に合った靴を用意してもらう。
Jさん(低月齢/女児/活発)(1歳2カ月/1月生まれ)
子どもの姿
- 戸外へ行く準備の際、保育者の声かけに合わせて体を動かしながら上着を着たり、靴下を履くときには保育者に促されて、最後に自分で引っ張ることができた。(養護)
- 室内の広いスペースで、尻もちをつきながらも活発に一人歩きを楽しみ、保育者に「おいで」と声をかけられると、喜んで向かって行く姿が見られた。(教育)
- 保育者や友だちが手遊びを楽しむ様子をじっと見たり、自分なりにまねしようと体を動かしていた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 戸外へ行く準備の際、保育者の声かけに合わせて体を動かしながら上着を着たり、靴下を履くときには保育者に促されて、最後に自分で引っ張ることができた。(養護) |
ねらい | 楽しみながら簡単な着脱を行う |
内容 | 保育者の声かけに合わせて体を動かしながら衣服を着たり、自分で衣服や靴下を引っ張り、脱ごうとする。 |
環境構成・配慮・援助 | 余裕をもって着脱を見守ることができるよう、時間に余裕を持たせ、「ここから手を出すよ」「ばあ!って頭を出すよ」「ここを持って脱いでみよう」とわかりやすく言葉を添えながら援助する。着脱に参加する楽しさを感じられるように、「できたね」「脱げたね」といった認める言葉がけをこまめに行い、意欲を育む。 |
評価・反省 | 喜んで着脱に参加し、「できたね」と声をかけられると満足そうな表情が見られた。保育者に促されなくても自分で靴や靴下を脱ごうとする姿も増えてきたので、「脱ごうとしたんだね」と認め、さりげなく援助していく。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 室内の広いスペースで、尻もちをつきながらも活発に一人歩きを楽しみ、保育者に「おいで」と声をかけられると、喜んで向かって行く姿が見られた。(教育) |
ねらい | 安全な環境で、体を動かす楽しさを味わう |
内容 | 保育者に見守られながら、広いスペースで自由に歩いたり、ハイハイや高ばいといった様々な動きを十分に楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 | 広く安全なスペースを確保し、マットの山や小さな段差、トンネルなどを十分な間隔を空けて配置し、自由に歩いたり、様々な動きを楽しむことができる環境を整える。保育者も一緒に遊びながら、ハイハイや高ばい、段差ののぼりおりなどを見せ、「こっちへおいで」と声をかけて誘いながら、本児の意欲を刺激する。 |
評価・反省 | 歩行が安定してきて、自由に方向を変えながら行きたい場所へ向かったり、トンネルくぐりや段差ののぼりおりも、くり返し楽しんでいた。戸外でも様々な体の動きを促しながら、満足感を味わえるようにする。 |
食事
(完了食)
- スプーンを持ちながらも手づかみで食べる姿が多く見られるが、焦らずにその意欲を認めて見守りつつ、保育者がスプーンを使って食べて見せることで、本児の興味を引き出す。
- 好き嫌いが増えてきたため、苦手な食材は一口分から提供し、食べられたときは「食べられたね」「おいしいね」と大いにほめ、自信につなげる。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):保育者や友だちが手遊びを楽しむ様子をじっと見たり、自分なりにまねしようと体を動かしていた。
- 家庭でも親子で楽しさを共有できるように、園で親しんでいる手遊びを保護者の前で実際に行いながら紹介する。
- 転びながらも歩行を楽しんだり、歩数が増えていく様子を保護者と伝え合い、成長した喜びを共有する。
Kさん(低月齢/男児/静か)(1歳1カ月/2月生まれ)
子どもの姿
- 機嫌や体調により人見知りが見られるときもあるが、担任以外の保育者と遊んだり、オムツ交換や午睡に応じる姿が増えた。(養護)
- 伝い歩きが始まり、バランスを崩して尻もちをつきながらも、自分のペースで少しずつ移動して楽しんでいた。(教育)
- 胃腸風邪で欠席し、登園後は普段よりも食欲がなかったが、徐々に戻ってきた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | 機嫌や体調により人見知りが見られるときもあるが、担任以外の保育者と遊んだり、オムツ交換や午睡に応じる姿が増えた。(養護) |
ねらい | 思いを受け止めてもらう喜びを感じながら、安心して過ごす |
内容 | 保育者と一緒に遊ぶ中で、自分なりの発声やしぐさで思いを表現し、受け止めてもらう。 |
環境構成・配慮・援助 | 先月に引き続き、遊びの場面を中心に担任以外の保育者が関わる機会を増やし、信頼関係を深める。また、本児なりの思いの表現を見逃さず、「こうしたいんだね」「○○なんだね」と丁寧に言葉にして返し、思いが伝わる喜びや、他者とやり取りする楽しさを感じられるようにする。 |
評価・反省 | 担任以外の様々な保育者と、落ち着いてやり取りする姿が増えてきた。進級後も本児のペースに合わせながら、保育者だけでなく友だちとの関わりを少しずつ促し、他者への興味を育みたい。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 伝い歩きが始まり、バランスを崩して尻もちをつきながらも、自分のペースで少しずつ移動して楽しんでいた。(教育) |
ねらい | ハイハイや伝い歩きなど、様々な姿勢や体の動きを楽しむ |
内容 | 大好きな保育者や興味のある玩具の所までハイハイしたり、安全な環境で、つかまり立ちや伝い歩きを十分に行う。 |
環境構成・配慮・援助 | ハイハイを促すために、広いスペースを確保し、保育者が「こっちへおいで」と声をかけたり、本児の好きな玩具を、目に入りやすい場所に配置する。また、柵や棚を利用してつかまり立ちや伝い歩きをする際は、安全に配慮しながら見守るとともに、手を伸ばすと届く位置に触って遊べるモビールをぶら下げ、発見した喜びに共感しながら意欲を育む。 |
評価・反省 | 室内でのびのびと体を動かして楽しむ中で、一歩が出そうな姿も見られた。「あんよが上手」「こっちだよ」と優しく声をかけながら、歩く意欲を引き出していく。 |
食事
(完了食)
- 今月から椅子に座って食べるようになるが、足裏全体がまだ床に着かないため、安定した姿勢で食べられるよう背当てや足置きを用意する。
- スプーンで食材をすくおうとする姿が増えてきたので、その姿を見守りつつ、さりげなく手を添えながら一緒に行ったり、もう片方の手で皿を支えることを伝え、食べやすいように援助する。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):胃腸風邪で欠席し、登園後は普段よりも食欲がなかったが、徐々に戻ってきた。
- 本児の健康状態に合わせて、給食の量や固さを引き続き配慮しながら、本児の様子について保護者とこまめに情報共有する。
- 新年度から保護者の職場が変わるとのことなので、保育時間や緊急連絡先の変更について、わかり次第園へ情報を提供してもらうようお願いする。
Lさん(低月齢/女児/静か)(1歳0カ月/3月生まれ)
子どもの姿
- オムツやズボンの着脱の際には、つかまり立ちの姿勢で保育者の動きや声かけに合わせて足を上げ、着脱に参加していた。(養護)
- 室内の様々な場所で伝い歩きをしながら、探索を楽しんでいた。(教育)
- 登園時に保護者と離れる際に手を振ったり、名前を呼ばれると手を挙げていた。(家庭との連携)
ねらい/内容/環境構成・配慮・援助/評価・反省
養護
子どもの姿(再掲) | オムツやズボンの着脱の際には、つかまり立ちの姿勢で保育者の動きや声かけに合わせて足を上げ、着脱に参加していた。(養護) |
ねらい | 保育者と一緒に簡単な着脱を行う |
内容 | 着替えの際に、保育者の声かけに合わせて体を動かしたり、自分で引っ張りながら衣服を脱ぐ。 |
環境構成・配慮・援助 | 安定した姿勢で自ら着脱に参加できるように、「これから着替えようね」「ズボンを脱ごうね」と声をかけ、低い台や床に座るように促す。必要に応じて介助しながら「足を上げてね」「ここを引っ張ろう」などしてほしい動きをわかりやすく伝え、できた部分を大いにほめながら意欲を育てる。 |
評価・反省 | ズボンや靴下を途中まで保育者に脱がせてもらうと、自ら引っ張って脱ごうとしていた。まだ力が足りず、援助が必要な場面も多いが、今できている部分を見逃さず、自分でやろうとする姿を認めながら関わっていく。 |
教育
子どもの姿(再掲) | 室内の様々な場所で伝い歩きをしながら、探索を楽しんでいた。(教育) |
ねらい | 体を動かす楽しさを味わう |
内容 | 伝い歩きで室内を探索したり、大箱や手押し車を押して歩くことを楽しむ。 |
環境構成・配慮・援助 | 安全に伝い歩きを楽しめるように、机や柵、玩具の棚に破損や危険な部分がないかチェックするとともに、手を伸ばせば届く位置に玩具をぶら下げたり設置して、好奇心を刺激する。また、大箱や手押し車を押して楽しめるように広いスペースを確保し、前進する楽しさに共感しながら見守る。 |
評価・反省 | 手押し車や大箱を押しながら歩くことを楽しんでいた。手を離した状態で1、2歩出る姿も見られるようになったため、室内の安全に十分に配慮し、歩く楽しさに寄り添いながら見守りたい。 |
食事
(後期食)食後ミルク80cc
- 好きな食材を手づかみで食べる姿を見守りつつ、バランス良く食べ進められるように、残りがちな野菜や汁物を勧めたり、さりげなく介助する。
- 苦手な食材を口から出すときは、保育者がおいしそうに食べて見せたり、好きなおかずと一緒に食べられるように工夫しながら介助し、徐々に興味を持てるように関わる。
家庭との連携
子どもの姿(再掲):登園時に保護者と離れる際に手を振ったり、名前を呼ばれると手を挙げていた。
- 他者の行動や言葉を本児なりに受け止めて応えている様子を具体的に伝え、保護者と一緒に成長を喜ぶ。
- 進級の際には、次年度の担任と連携しながら必要な配慮を続けていくことを伝え、保護者の不安が和らぐようにする。
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