【12月・2歳児】月案・週案の文例/ねらい、養護、子どもの姿、食育など

2019年10月1日

今月の保育のポイント

  • ノロウイルス、ロタウイルスは空気感染し、感染力が強いので、ひとりでも発症した時は保健所と連絡を取り合う。
  • 寒い時期は子どもの免疫力が落ち、感染症にかかりやすくなるので、一人ひとりの体調に留意する。
  • 少しずつ自立し始めた手洗い、うがい、手の消毒をこの時期は特にきちっと行うことで、感染予防になる。保育者はこの時期は特に注意してみておくと良い。
  • 言葉が良く出るようになり、他の人が話しているときは話さないなどのマナーについても伝える時期だが、その場の困った状況を子どもに話し、それを解決するにはこうすればいいと伝えると子どもも感覚的に納得し、理解できることが多い。
  • 寒いからと必要以上に厚着してくる子どもがいるが、保護者と連携し、園の様子を伝えながら適切な被服の量を伝えていく。
  • 戸外ではティッシュと袋を常に常備し、子どもの鼻水をこまめに拭けるようにする。

> 今月の保育のポイントとスムーズに進めるコツ

月のねらい

  • 一人ひとりの体調に留意し、元気に過ごせるようにする
  • 戸外遊びやごっこ遊びを通して、保育者や友達とのかかわりを楽しむ

週のねらい

その1

  • 1週目:体を戸外で動かし、友達と関わって遊ぶ(教育)
  • 2週目:戸外で集めたものを使って造形遊びをし、想像しながら楽しく作り上げる(教育)
  • 3週目:クリスマス会で毎日少しずつ練習してきたことを発表し、楽しさと充実感を得る(教育)
  • 4週目:年末に向け、心身健康に大きな怪我無く過ごす(養護)

その2

  • 1週目:感染症が流行りやすいので、体調に留意して元気に過ごせるようにする(養護)
  • 2週目:戸外遊びやごっこ遊びを通して保育者や友達との関わりを楽しむ(教育)
  • 3週目:クリスマスの雰囲気を味わい、年末年始の行事に楽しんで参加する(教育)
  • 4週目:簡単な言葉のやり取りを楽しんだり、共通の遊びを楽しんだりして友達と関わって遊ぶ(教育)

前月末の子どもの姿

養護(生活)

  • 箸の使い方を知り、自分で持って食べようとする。メニューによっては、スプーンやフォークを好んで使う子どももいる。
  • 食べこぼしはまだあるものの、不潔清潔を実感し、服を着替えたり、口の回りや手を洗ったりする姿が見られる。
  • 尿意や便意を感じたら保育者に知らせ、トイレに行こうとする。ほとんどの子どもがパンツで過ごせるようになっている。👉

    💡     

    自発的にトイレに行くには、尿の感覚を身に着けることです。定期的に行くトイレまでの時間を長くしてみるのも良いでしょう。
  • 一定期間ぐっすりと眠っている。
  • ボタン掛けに興味を持ち、自分でしようとするが、掛け違いになっていることもある。
  • 自分でできないと心が折れ、ぐずってしまう子どももいる。
  • 保育者に促されながら、手洗いうがいをしようとしている。
  • 室内や戸外で、体を十分に動かして遊んでいる子どももいるが、中には寒さでじっとしている子どももいる。

遊び(教育)

  • 戸外遊びを友達と身体を動かしながら楽しんでいる。
  • 保育者に絵本を読んでもらい、友達と言葉のやりとりを楽しんでしている。
  • 散歩先を話すと、遊びや、その場にあるものを見つける楽しさを期待している。
  • 落ち葉や実、冬眠中の虫を集め、自然物に興味を持っている。👉

    💡     

    木の中や石の下、落ち葉の中など虫は隠れています。そっと持ち上げたり掘ってみましょう。
  • 絵の具や糊、はさみに興味をもち、好きなように切ったり貼ったり、塗ったり、感触と色彩を自由な感性で楽しんでいる。
  • 友達同士でのトラブル、喧嘩もよくあり、保育者が仲介しながら人間関係を進め、互いの気持ちに折り合いをつけながら過ごしている。
  • クリスマス会を楽しみに持っている。

活動内容(五領域対応)

養護(生活)

  • 食事や生活のマナーをその場の現状から少しずつ理解し、身に着けていく。(健康)
  • 自発的に尿意、便意を感じトイレへ行く。(健康)
  • 鼻水が出ていることに気づいて自分で拭いたり、知らせたりする。(健康)
  • 空腹感や疲れを感じ、昼食をしっかり食べ、しっかり午睡する。(健康)
  • 自分で服のボタンやチャックなど、細かいところまで自立して行おうとする。(健康)👉

    💡     

    寄り添って根気よく行うことが大事です。「なかなかできない」このイライラを共有できる身近な大人は貴重な存在。すぐに手伝うのではなく、気持ちを分け合うように寄り添いましょう。
  • 簡単な集団での約束を理解し、守ろうとする。(人間関係)
  • 保育者の声かけを聞き、身の回りのことを自分で行おうとする。(健康)
  • 絵本やおもちゃなどを投げつけず、丁寧に扱おうとする。(環境)

遊び(教育)

  • 戸外遊びでは鬼ごっこや電車ごっこ、徒競走などを通じて、友達と競い合ったり、共感し合いながら体を十分に動かして遊ぶ。(人間関係・健康)👉

    💡     

    寒い時こそ運動遊びです。元気に走って自分の身体が温かくなる経験を。
  • 絵本の話や友達とのやりとりから、言葉で想像しながらやりとりする楽しさを味わう。(言葉・人間関係)
  • 先の活動に期待をもち、楽しみをもって生活する。(人間関係・環境)
  • 身近な自然の不思議や発見を友達同士、保育者と共有し、生き物や自然に親しんで遊ぶ。(環境・人間関係)
  • 散歩先で採ってきたドングリ、葉などを糊で貼るなどし、造形遊びの楽しさに触れる。(環境・表現)👉

    💡     

    目をつけるだけでキャラになり、人形遊びもできます。そこから家をつくるなど、お話は広がります。
  • 色を混ぜたり、ハサミで切ったり、糊で貼りつけたり、感触を楽しみながら色彩や物の変化を楽しむ。(表現)
  • 友達との関わりやトラブルを通して、自分の気持ちを大切にしながら、人の気持ちがあることに気づく。(人間関係)
  • クリスマス会を楽しみに、見通しをもって過ごす。(環境)👉

    💡     

    さりげないキラキラの装飾1つあるだけで雰囲気をつくることができます。楽しい華やかな雰囲気を。
  • ハイハイ、山を越える、転がる、飛ぶなど、様々な動きを楽しく経験する。(健康)
  • クリスマス会や年末の行事に関心を持ち、楽しく参加する。(健康・人間関係)
  • 実際に見たり触ったりしながら、冬の自然に親しむ。(健康・環境)

そもそも五領域って・・・?

五領域とは「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の5つの領域を指します。

  • 健康: 心身の健康に関する領域
  • 人間関係: 人との関わりに関する領域
  • 環境: 身近な環境との関わりに関する領域
  • 言葉: 言葉の獲得に関する領域
  • 表現: 感性と表現に関する領域

保育所保育指針、幼稚園教育要領の中の「ねらい及び内容」で示されている、とても大切な考え方です。この五領域に基づいて月案が作成され、日々の保育も行なわれます。

参照元:厚生労働省|保育所保育指針

参照元:文部科学省|幼稚園教育要領

 

環境構成と援助

養護(生活)

  • 時間がかかっても自分でやりきれるように、身支度の時間に余裕をもつ。
  • 大声でうるさいときや、ご飯をこぼしてしまった時は「今困っている」ことを子どもに投げかけ、どうすれば良いかを伝える。👉

    💡     

    ルールは困っていることを解決するものというスタンスで決めましょう。保育者が喜怒哀楽を上手く演じながらどんな良いこと悪いことがあるのかを伝えていくことがポイントです。
  • 排泄感に合わせて行けるように、あえて一斉にトイレに行かない機会をつくる。
  • しっかり心と体を動かして遊べるよう、遊びの内容や環境を練る。
  • さりげなく援助をしながら、自分で身支度や準備ができたときはその姿を認めて満足感を得られるようにする。
  • 手洗いが雑になりがちなので、保育者が付き添いながらしっかり洗う。👉

    💡     

    感染症予防の基本は手洗いからです。しっかり付き添って洗いましょう。
  • 「今は~しようね」等、肯定の言葉で語りかけ、「静かにしたからよく聞こえるね」等、その効果を強調して伝え、徐々に習慣化していく。
  • 自分でやりたい思いを大切にしながら「~まで自分でできたね、えらいね」と声をかけて自信につなげていく。
  • 壊れたおもちゃを保管しておき、子どもが踏んだり投げるなど乱暴に扱った場面で一緒に見る機会をつくり、結末がどうなってしまうか、適切な取り扱い方を伝える。

遊び(教育)

  • 戸外遊びで子どもたちが十分に楽しめるよう、鬼ごっこの鬼の帽子や電車ごっこのロープ、徒競走のための小さいカラーコーンなど、子ども達が一目で理解できる環境を用意しておく。👉

    💡     

    見てすぐに役割が分かるものを取り入れましょう。イラストがあると想像とルールがつながります。
  • ごっこ遊びやままごとが充実するよう、本物の焼き台を用意したり、お面を用意するなど、気持ちが盛り上がって世界に入れる環境を用意する。
  • 次にすることを子ども達に伝え、見通しをもって行動できるように援助する。👉

    💡     

    「手洗いをします」など大げさにジェスチャーをつけることで、分かりやすく印象に残ります。動的な視覚に訴える援助を。
  • 生き物や自然事象の不思議に寄り添い、一緒に考えて楽しさや発見を消化していく。
  • 造形遊びや色彩遊びにたっぷり触れられるように、用具を見直し、用意しておく。
  • 友達との意見のすれ違いや、要求のぶつかり合いでは、丁寧に気持ちを聞き、どうすればいいかアイディアを出しながら折り合いをつけていく。👉

    💡     

    トラブルは成長と信頼関係のチャンス。心を落ち着けた後で「どうしたかった」かを丁寧に聞きましょう。
  • クリスマス会に向けて簡単な歌と踊りを毎日少しずつ取り入れ、楽しみと期待を膨らませていく。
  • 戸外では園庭で跳び箱を乗り越えたり、散歩先で木のトンネルをくぐるなど、障害物を探したり持ってくるなどして環境をつくる。室内ではマットなどでサーキットを作り、楽しく身体が動かせるようにする。
  • クリスマスの絵本やパネルシアターなどで子どもの期待感を高め、周りの環境も赤と白のサンタなど、クリスマスや行事の雰囲気をつくっていく。
  • 子どもの小さな発見や勇気に気付き、言葉にしながら共感していく。

健康、安全面で配慮すべき事項

  • 寒さで体調を崩し、鼻水や午睡時の咳が出る子どももいるので、子ども一人ひとりの体調や状態を細かく知っておく。👉

    💡     

    クラスで2,3人出始めたら保護者に「体調の変化にはご注意ください」の呼びかけを
  • 速く走るようになったがまだ視野が狭いので、子ども同士のぶつかり、思わぬ転倒を予測し、注意をする。

今月の製作・歌・絵本・手遊び・室内室外遊び

製作

  • 靴下型プレゼント
  • 簡単!輪っかでリース製作
  • どんな模様にしようかな?サンタのブーツ

この他、【クリスマス、冬の季節】の製作を『ビー玉、ストロー、新聞紙、スタンプ、等、身近な素材と手法でご紹介!

> その他の製作はコチラ♪(インスタグラムが開きます)

  • おほしがひかる
  • ちいさいひつじが
  • ゆめのなか

> その他の歌はコチラ♪

絵本

  • まどからおくりもの
  • クリスマスのふしぎなはこ
  • てじな

> その他の絵本はコチラ♪

手遊び

  • トントントントンひげじいさん
  • いとまき
  • てんぐのはな

> その他の手遊びはコチラ♪

室内室外遊び

  • 新聞紙にアタック!
  • カラフルひもくらべ
  • まつぼっくりを投げてみよう

> 遊びの詳細はコチラ♪

行事

  • 世界人権デー(12/10)
  • 正月事始め(12/13)
  • 冬至(12/22頃)
  • クリスマス(12/25)
  • 大晦日(12/31)

> それぞれの行事について詳しくはコチラ♪

食育

  • 食事を楽しくするためのマナーがあることを知らせ、姿勢の悪い子どもには正しい姿勢で食べることの大切さを知らせる。
  • 餅に触れ、つきたての餅を色々な味わいで楽しむ。小さめに丸め喉に詰まらないようにする。

地域と家庭との連携

  • 寒い季節だが、厚着をすると動きにくくなってしまうため、必要以上に厚着させないよう呼びかける。また、着替えの服も動きやすいものを準備してもらえるようにお願いする。
  • 感染症に気をつけ、子どもの体調の変化を感じたらこまめに保護者に報告していく。家庭でも体調の変化がないか知らせてもらえるよう、コミュニケーションをしっかりと行う。

自己評価

  • 子ども一人ひとりの体調管理が行き届いていたか。
  • 戸外で想像を膨らませながら、元気体を動かして遊ぶ環境やしかけが整っていたか。
  • 子ども同士のトラブルややりとりに適切な介入ができていたか。
  • 用意時間、活動時間、移動時間、遊び時間の割り振りは適当だったか。

 

個人案はこちら♪

【12月】個人案の文例【2歳児】

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ほいくのおまもり

サイト管理人夫婦の夫の方。保育士を3年勤めた後、営業や経理、自営業など幅広い仕事をして社会人14年目。異色な人生経験を少しでも役立てたいと思いから、2016年4月にこのサイト立ち上げました。3児の父でミニマリストの読書好きです。好きな言葉はLess is more.

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